夏が完全に終わって、サンダルを履けない季節になりました。ゆううつです。なぜかと言うと、私は長年「巻き爪」を患っており、つま先が覆われる靴を履くのがつらいのです……。
巻き爪とは文字通り、爪が巻いて指に食い込んでくる症状。合わない靴や外反母趾などが原因で、足の親指に起こることが多いようです。
※ここからたくさん足の指の画像が出てきます
美しくない写真で恐縮ですが、親指の外側の爪がぐっと湾曲しているのがわかりますでしょうか(自分で自分の足を撮るのって難しいですね)
こうなると、巻いている爪の角が指に当たり、靴下を履いても痛い、靴を履いても痛い、歩いても痛いという状態になり、電車で足を踏まれた日には涙が出るほどです……。
この痛みをなんとかすべく、食い込んでいる部分に綿を詰めたり、市販の巻き爪対策アイテムを使ってみたり、歩き方を変えてみたりしたのですが、どれも改善にはつながりませんでした。
しかし、あるとき出会ったこの商品が、私の運命を変えたのです。
ドクター・ショールの「巻き爪用クリップ」
「ドクター・ショール」といえば、靴のインソールやクッションなどを手がけているメーカー。ロゴマークを見れば、女性ならピンとくる人も多いのではないでしょうか。
パッケージ絵の通り、クリップを爪に付けると、形状記憶合金の力で、曲がった爪が真っすぐになるというものです。
ただ、最初この商品を買うのには非常に勇気が要りました。だって、お高いんですもの。そのお値段、ひとつ約3,800円。ここで言う「ひとつ」とは、“片足分”を意味します。
これが1商品の中身です。青いクリップはひとつしか入っていません。土台は両側にクリップを留められる形になっているのに……
つまり、両足分揃えるには2個買う必要があり、しめて7,500円ほどかかるのです。薬局で買えるような巻き爪対策アイテムとは一線を画すお値段。
しかし、利用した方のレビュー評価は非常によく、それまでどんな方法も効果がなかった私は、わらにもすがる思いで購入しました。
結論から先にお伝えすると、ものすごくよかったです。5年ほど前に初めて使って以来、夏以外は常に装着するほど、日常生活に欠かせない存在になりました。
ここからは、その詳しい使い方や効果のほどをお伝えしていきます。
本製品には両端にフックが付いており、ここを爪の両端に差し込むことで、巻いている部分を持ち上げてくれる仕組みになっています。
クリップの表と裏。両端にふたつずつ小さなフックが付いています
かなり薄いので、爪に装着しても違和感が少ないです
注意点としては、爪にクリップを付けるだけの長さが必要です。爪の白い部分を2〜3mm伸ばした状態で、かつ、スクエアカットを意識して爪を切っておくと装着しやすいです。
サイズは3種類。私はMを使っています
見比べるとクリップのほうがやや大きく見えますが、爪が湾曲しているので実はこれでぴったり。爪の両端の直線距離ではなく、円周で考えてサイズを選んでください
使い方は簡単で、片方ずつ爪にフックを差し込むだけ。
私の場合は、まず爪の外側(巻いている側)にクリップを差し込んで
クリップをぐいっと曲げて反対側も差し込みます
装着完了。爪に沿ってこんなに曲がっています
ご覧の通り、装着した瞬間から巻きが直るわけではありませんが、クリップが真っすぐに戻ろうとする力が働くため、爪の両端が引き上げられ、肉に食い込んでいる感じが消えます。つまり、痛くないのです。ひどいときには何もしていなくてもジンジンと痛んでいた指が、痛くない! 小躍りするほどうれしい!
このままではクリップが脱落する可能性があるため、テープで軽く留めてあげましょう。一度、買ったばかりなのになくしてしまったことがあり、泣きました(家のどこかにはあるはずなのに、小さすぎて見つからない……)。
いろいろ試しましたが、ニチバンの「ホワイトテープベージュ」がお気に入り。やわらかくてべたつかず、茶色いのでクリップを目立たなくしてくれます
長めにカットしたテープを、ふんわりと(特に端は余裕をもって)貼り付けます。ここで押さえつけるように貼ってしまうと意味がないのでご注意を
完成!
あとはいつも通り、この上から靴下やタイツを履いて過ごしています。ストッキングは破れてしまうこともあるので、テープを二重に貼ってから履くようにしています。
これで、靴下を履いても靴を履いても、歩いても走っても痛くありません。初めて使ったときは感動しました。巻き爪を患う人にとって、これがどれほどの喜びか……!
クリップを付けて1週間もたてば、ここまで爪が真っすぐになります。
付けたばかりのときと見比べると一目瞭然!
ただ、巻き爪になる原因そのものが改善されるわけではないため、クリップを外せば2〜3日でまた元に戻ってしまいます。なので私は、お風呂に入るとき以外は常にクリップを付けて生活しています。
そうして、サンダルの履けない秋〜春の間ずっと使い続けていると、どうしてもクリップの力が徐々に衰えてきてしまいます。
左が新品のクリップ。右が半年ほど使ったクリップです
クリップ自体が曲がってきたり、クリップのフックが開いてきてしまったりすると、爪を真っすぐにする力も当然弱くなってしまいます。毎日装着していると半年ほどで写真のようになってしまうので、毎年買い換えているのが実情です。とはいえ、年間7,500円程度で痛くない生活が送れるなら個人的には全然アリですね。
私にとっては救世主のような商品で、個人的にはとんでもなくおすすめなのですが、爪の状態は千差万別なので、すべての人にとって最適なアイテムとは言い切れません。いくつか注意しておきたい点があります。
◆薄い爪に使用した場合、爪が割れる可能性がある
巻き爪クリップは金属製かつかなりの強度なので、爪が薄い方や弱い方は、爪が割れてしまう可能性があります。私の爪は分厚いほうですが、それでも一度だけ、クリップのフックがかかっていた部分が割れてしまったことがあります。
◆巻きが強すぎる爪に使用すると、クリップが折れる可能性がある
真っすぐなクリップを、曲がった爪に沿うように装着するため、強く巻いている爪に付けようとすると、クリップが折れてしまう可能性があります。私も、爪が結構強く巻いているときに付けた際、クリップのフックが1本折れてしまったり、亀裂が入ってしまったりしたことがあります。お風呂上がりなど、爪がやわらかいときに付けると折れにくいですが、そうすると今度は爪が割れやすくなってしまいますね。
基本的には軽度の巻き爪用と考えていただいたほうがよいかと思います。
いつかはきちんと病院に行って、根本から改善できればと思っていますが、今のところはこのクリップのおかげで何の問題もなく生活できています。ただ、人前で素足になるタイミング(たとえば足湯など)ではちょっと恥ずかしいというか、外さないといけないので面倒ですね。
付属のケースには、クリップ2個とテープも一緒に収納できるので、持ち歩くようにしています
爪の状態は人それぞれなので、このドクター・ショールの「巻き爪用クリップ」で、巻き爪に悩むすべての人が救われるとは限りません。ただ、私には効果抜群でした。このクリップを使う前は、靴を履いたり歩いたりするのがゆううつでしたが、もう怖くありません。もちろん、症状がひどい方は、早めにお医者さんに相談されたほうがいいとは思いますが、このレビューを読んで、自分の爪にも合いそう、と思った方なら、一度試してみる価値はあると思います。
(※本記事の内容は、筆者個人の感想に基づくものです)
自称ポテチマスター。ポテトチップスを中心に、1日3袋のスナック菓子をたいらげるお菓子狂。お菓子関係のグッズやちょっと変わったアイテムをメインに紹介します。