筆者はこれまで何度も“収納”に関するアイテムをご紹介してきました。収納が少ない家では、壁などを使った「浮かせる収納」を活用するのがミソ。そのためにさまざまなアイテムを取り入れてきましたが、今回、これひとつあればOKなのでは? と思えるモノを発見。
それが「魔法テープ」です。Amazonの「作業用両面テープ」カテゴリーでベストセラー1位になっており、ついポチってしまいました。両面テープと言っても、いわゆる文房具の両面テープではありません。超強力、驚きのクッション性、そして何度も使えるという3拍子揃ったテープなのです。
私が購入したのは、幅3cm、厚さ0.2cm、長さ5mのタイプ。幅が5cmのものや、長さが1m、3mのものなど種類が豊富なようです
触ってみたところ、かなり大きくゴツいですね。テープは透明度が高く、ゼリー状です(ゼリーのようにやわらかいわけではありません)
これで、あらゆるものを壁に貼り付けることができるんだとか。物は試しに、まずはスイッチャーを壁に貼ってみました。テープの質感を確かめつつ、切ったり伸ばしたりしてみたので、そのあたりもご注目のうえ動画でご覧ください。
ご覧いただいたように、分厚く、かなり伸縮性のあるテープです。テープというよりは、やわらかいゲル状の耐震マットのよう。そして、はがしてもベタベタせず、のりが残りません。引っ張ってもなかなかちぎれないため、伸ばして使えばコスパもいいかも。
購入サイトによると、この魔法テープが使用できる素材は下記の通り。
使用OK
木、ガラス、革、タイル、金属、大理石、プラスチックなど
使用NG
壁紙(壁紙がはがれる恐れあり)、割れている壁、結露しやすい壁、粉塵の多い壁
凸凹した壁でも使えるとのことなのですが、こういった粘着系の商品は、使っていると結局はがれてしまうことも多いので、今回はこんな実験をしてみたいと思います。
使用シーンが多そうな、リビングの壁(凸凹あり)、木の壁(加工なし)、鏡、キッチンの壁(ざらつきあり)の4か所で、500mlのペットボトルを貼り付け、どれくらいの時間貼り付いていられるかをチェックしてみましょう。
ペットボトルには、約3×5cmサイズの魔法テープを2枚貼り付けます
左上から、リビングの壁(凸凹あり)、木の壁(加工なし)、鏡、キッチンの壁(ざらつきあり)です
貼り付けること自体は、すべての壁でうまくいきました! それでは、どれくらいの時間貼り付いていたかを発表します。
リビングの壁:4時間半
木の壁:5分
鏡:7時間
キッチンの壁:15分
大きく差の出る結果となりました。木の壁はものの5分で落下してしまいました……。今回試した木の壁は、DIYで作った棚の壁で、特になんの塗装も施していません。ややザラザラしているので、相性が悪かったのかも。
15分で落下してしまったキッチンの壁も、壁に模様が施されたザラッとした質感。日々掃除をしていますが、油などの汚れも付着していたかもしれません。
いっぽうで、リビングの壁と鏡はかなり長い時間貼り付いていました!
しかしリビングは、はがすときに壁紙の一部もはがれてしまいました。テープが強力すぎたのか、ペットボトルが重すぎたのでしょうか……
どこに貼り付けても、結局数時間で落ちてしまうの? と思われたかもしれませんが、今回は重いペットボトルを貼り付けたいじわるな実験です。このあと我が家での実際の活用例をご紹介しますが、何か月か使用していても一度もはがれていないので、そこはご安心ください。とはいえ、あまり重いものを貼り付けるのには向いていないと思います。
ここからは、実際に魔法テープをどのように活用しているかをご紹介していきます。
まずは洗面所。水回りはどうしても水アカやヌルヌルが気になるため、できるだけ何も置きたくないのですが、何かと小物が増えがち……。そこで、魔法テープを使って浮かせています。
ハンドソープ、サーキュレーターのリモコン、時計などが置いてありましたが
魔法テープで浮かせてスッキリ!
もちろん、このままポンプをちゃんとプッシュできます
キッチンでも食器用洗剤を入れたポンプをタイルに貼り付けているほか、キッチンツールも浮かせています。魔法テープを長く切って壁に貼り付け、そこにペタッと押しつけるように使っています。
使いたいときにサッと取れて便利!
お部屋では、壁にCDをディスプレイするのに使っています。
こんな感じで飾れちゃいます!(紙ジャケット仕様やアナログの場合はOPP袋などに入れて貼り付けましょう)
これまでCDをディスプレイする方法は、棚などに置くくらいしかなかったので、これはすごくうれしい!
もちろん壁に貼るだけでなく、工夫次第でさまざまな場所で活用できます。たとえば、床に置いてあるタップ。じゃまにならない場所に置いたつもりでも、いつの間にか出てきて足に引っかかってしまうことがよくあり、わずらわしいです。
こういうタップはとても便利ですが、自由にしておくと足に引っかかって危ないんですよね
裏側に魔法テープを貼って、ソファの下に固定しました
あとは、便利なのがカーペットやラグの固定! 下に滑り止めを敷くという手もありますが、大きいものを準備するのはお金も手間もかかります。魔法テープなら、数か所に貼るだけで固定できます。
キッチンマット、玄関マットなどでも活躍しますよ
今回お見せした用途では、今のところ落下したりはがれてしまったりしたものはありません。ただ、最初の壁の実験では、最終的にはどれも落下してしまったことも事実。もう少し魔法テープを大きく切って使っていれば、耐久力は変わったかもしれません。
魔法テープには明確な対荷重の記載はなく、「貼りたいものの重さにより、使うテープの面積を増やすかどうかを考えてから利用を推奨します」と書いてありました。つまり、貼る壁、貼るものの素材、重さによって、テープの量を変えて使用するのがよさそうです。
安心して付けられるのは、軽くて平らなもの
基本的には、テープを貼りやすい平らな面が多いもの、また、破損の心配がないものと相性がいいと思います。たとえば、紙のポスターに直接魔法のテープを貼ってしまったら、破れる可能性が高いです。ほかにも、塗装がはげる心配のあるものや布製品などは避けるか、もしくは額などに入れて貼り付けると安心です。
基本的には、もし落ちてしまっても大惨事にはならないような使い方を心がけるといいのではないでしょうか。
魔法テープは繰り返し使えるようなので、ひとつはがして試してみましょう。はがすときにはコツがあります。
手首のスナップを利かせて、くるっと45°くらい回すと取れます!
木に貼っていたため少し木屑が付いてしまいました
汚れてしまったので、テープを外して洗ってみましょう。
水洗い可能。また、洗うことで粘着力も回復するようです
洗濯物を干すように吊して、水分がなくなるまで干せばOK
洗って乾いたテープがこちら
乾くともう粘着力が回復しています。ある程度汚れても繰り返し洗って使えそうですね!
ほかに注意点をあげるとするなら、テープをはがす際などに乱雑に扱うと、すぐにクシャッとなってしまうこと。粘着力が高いので当たり前のことですが、ていねいに扱えば問題ないでしょう。
こうなると立て直しが大変……
失敗しないためにはいろいろと注意が必要ではありますが、総合的に見て、魔法テープは結構使えると思います。万能ではないものの、収納やディスプレイの幅を広げてくれる便利なアイテムでした。「ここに固定できたらな……」とあきらめていた場所に使えると、結構うれしいですよ。個人的には、壁にCDをディスプレイできるようになったのが気に入っています。
使い道がありそう! と思った方はぜひポチってみてください。
都内を中心に活動するミュージシャンです。歌ったり作ったりしています。よろしくお願いいたします! http://www.peppermint-web.net/