レビュー
PM2.5やウイルスをブロックする性能も完備

息苦しさや蒸れを解消! 電動ファンを搭載したフィリップス「ブリーズマスク」を1か月使ってみた

今や、生活必需品のひとつとなったマスク。異業種が続々とマスク市場に参入し、デザインや性能など自分に合ったものを選べるようになってきた。今回は、2020年11月に発売されたフィリップスの「ブリーズマスク」を紹介する。電動ファンを装備することで、一般的なマスクを装着している際の不満として多い「暑い」「息苦しい」「蒸れる」といった状況を軽減するという。さらに、高性能なフィルターも採用しており、有害物質をガードしてくれるとのこと。1か月使用し、ブリーズマスクの快適性を確かめてみた。

ブリーズマスクにはブラックとグレーの2色がラインアップされている

ブリーズマスクにはブラックとグレーの2色がラインアップされている

カバー、フィルター、電動ファンで構成されるマスク

不織布マスクを装着して運動したり会話をしていると、マスクがしっとりとし、貼り付くことがあるが、そのような状態になると不快なだけでなく、息苦しくもなる。フィリップス「ブリーズマスク」は、そうした状態になりにくいように電動ファンを搭載。マスク内の空気の排出をうながすことで熱がこもりにくくなり、蒸れが軽減されるという。また、呼吸抵抗が減るため呼吸がしやすくなり、新鮮な空気を取り込みやすくなるメリットもあるとのこと。

一般的なマスクと比べると奥行きのある形状。マスクの貼り付きを防ぎ、効率よくマスク内の空気を排出するため、マスクを立体的に設計してマスク内に空間が確保できるようにしているのだそう

一般的なマスクと比べると奥行きのある形状。マスクの貼り付きを防ぎ、効率よくマスク内の空気を排出するため、マスクを立体的に設計してマスク内に空間が確保できるようにしているのだそう

銀色のパーツの部分にファンを搭載。このパーツの下側に排気口が設けられており、マスク内の空気は下向きに排出される

銀色のパーツの部分にファンを搭載。このパーツの下側に排気口が設けられており、マスク内の空気は下向きに排出される

電動ファン(ファンモジュール)は、このように装備されている。左側にファン、右側に充電池を内蔵した構造

電動ファン(ファンモジュール)は、このように装備されている。左側にファン、右側に充電池を内蔵した構造

ファンモジュールのボタンを押すとファンが稼働。ファンの速度は「低速」「中速」「高速」の3段階用意されており、ボタンを押すごとに切り替わる。最大41L/分の空気を排出するという。ファンの駆動時間は、満充電の状態で約2〜3.5時間

ファンモジュールのボタンを押すとファンが稼働。ファンの速度は「低速」「中速」「高速」の3段階用意されており、ボタンを押すごとに切り替わる。最大41L/分の空気を排出するという。ファンの駆動時間は満充電の状態で約2〜3.5時間

ファンが稼働した際の運転音は、高速時で約60dB(ファンから30cmの距離で計測)。下の動画は、ファンの速度を「低速」→「中速」→「高速」と切り替えている様子を撮影したもの。

空気が排出される音は「低速」でもわりと聞こえる。だが、会話がじゃまされるほどの音ではない。今回、撮影してくれた価格.comマガジンの編集者によると、「低速」にして会話した際でも排気音は聞こえているが普段と変わらないボリュームで会話できたので、すぐに気にならなくなったとのこと。ただ、ブリーズマスクを装着している本人には排気音がより聞こえるので、周りの人に耳障りだと思われてないか? などと若干心配になる(笑)。

ブリーズマスクの特徴は、マスク内の空気の排出をうながす電動ファンだけではない。実は、装着時に見える部分(黒い部分)はカバーで、中にNIOSH(米国労働安全衛生研究所)が制定したN95規格基準を満たしたフィルターを装備しているのだ。このフィルターは飛沫を防ぐだけでなく、PM2.5や花粉を95%、細菌を99%、ウイルスを98.87%カットする性能を有しているとのこと。さらに、紫外線をガードするPUF50+の性能も備えているという。

マスクカバーはメッシュ状。通気性を確保しながら、有害物質をブロックする設計になっているという。なお、このカバーは熱成形されており、堅牢さと弾力を両立する

マスクカバーはメッシュ状。通気性を確保しながら、有害物質をブロックする設計になっているという。なお、このカバーは熱成形されており、堅牢さと弾力を両立する

マスクカバーの内側をおおうようにマスクフィルターを配置することで、より新鮮な空気を吸い込めるようにしている

マスクカバーの内側をおおうようにマスクフィルターを配置することで、より新鮮な空気を吸い込めるようにしている

マスクフィルターのファンと接する部分には通気弁を配置。呼気を排出する方向にのみ開く一方向弁となっており、外気の汚れは入りにくい仕組みとなっている

マスクフィルターのファンと接する部分には通気弁を配置。呼気を排出する方向にのみ開く一方向弁となっており、外気の汚れは入りにくい仕組みとなっている

フィルターを通過した空気を吸い込むためにも、マスクのフィット感は重要だ。装着してみると、隙間ができやすいマスクのサイド部、アゴの部分の密着度は上々。写真では鼻の部分に若干隙間があるように見えるが、内側のフィルターは顔にフィットしている

フィルターを通過した空気を吸い込むためにも、マスクのフィット感は重要だ。装着してみると、隙間ができやすいマスクのサイド部、アゴの部分の密着度は上々。写真では鼻の部分に若干隙間があるように見えるが、内側のフィルターは顔にフィットしている

マスクフィルターの鼻の部分に厚みのある緩衝材が配置されているおかげで鼻の形に合わせてフィットしやすく、ピタッと密着していても鼻が痛くなりにくい。さらに、耳にかけるゴム紐にアジャスターが装備されているので、頬やアゴの部分の密着度も調整できる

マスクフィルターの鼻の部分に厚みのある緩衝材が配置されているおかげで鼻の形に合わせてフィットしやすく、ピタッと密着していても鼻が痛くなりにくい。さらに、耳にかけるゴム紐にアジャスターが装備されているので、頬やアゴの部分の密着度も調整できる

フィット感がいいこともあり、ブリーズマスクの重量は、一般的な不織布マスクの20倍ほどあるにもかかわらず、装着時にそれほど重さは感じない。フィリップスによると、鼻や頬、耳の部分で圧力を分散する設計となっているためだという

フィット感がいいこともあり、ブリーズマスクの重量は、一般的な不織布マスクの20倍ほどあるにもかかわらず、装着時にそれほど重さは感じない。フィリップスによると、鼻や頬、耳の部分で圧力を分散する設計となっているためだという

実は、ブリーズマスクは2019年末に中国で発売されたのをかわきりに、グローバル展開されている。日本国内でフィリップスというと電動歯ブラシや電動シェーバーといったイメージが強いが、世界的には白物家電や空気清浄機なども有名で、このブリーズマスクには空気清浄機の部門で培った技術が生かされているという。

走って呼吸のしやすさをチェック!

電動ファンで呼気の排出をサポートするブリーズマスクは、普通のマスクより運動している時も呼吸がラクだという話を耳にしていた筆者は、マスクの着用が求められるジムで使いたいと考えていたのだが……、なんと、ブリーズマスクは主に屋外で使用するマスクだという。機能面ではまったく問題ないのだが、排気音や強制的に呼気が排出されていることを不快に思われることもあるため、マナーとして屋内での使用は推奨していないとのこと。建物内や公共交通機関内、三密下などでは電動ファンをオンにしないようにしよう。また、屋外であっても、人と会話したり一緒に行動する際にもファンは稼働させないほうがよさげ。

マスクフィルターは有害物質をブロックする性能を備えているが、通気性は悪くない。電源ファンをオンにしなくても息苦しさはなく、一般的なマスクと呼吸のしやすさは変わらない印象

マスクフィルターは有害物質をブロックする性能を備えているが、通気性は悪くない。電源ファンをオンにしなくても息苦しさはなく、一般的なマスクと呼吸のしやすさは変わらない印象

屋内で運動する時には電動ファンをオンにはできないものの、ランニングやサイクリングといった屋外でのスポーツ時には電源ファンを稼働させればより快適に使えるということなので、ちょっと走って実力をチェック! 比較のため、不織布マスクとポリウレタン素材のマスクも用意し、3つのマスクを順に装着し、同じ距離を走って呼吸のしやすさを確かめてみた。

不織布マスク→ブリーズマスク→ポリウレタンマスクの順に装着してテスト。走行距離はそれほど長くないが、少々速めのスピードで走ってみた

不織布マスク→ブリーズマスク→ポリウレタンマスクの順に装着してテスト。走行距離はそれほど長くないが、少々速めのスピードで走ってみた

●不織布マスクで走った感想

マスクを装着していなければしんどさを感じることもない距離にもかかわらず、走り出して早々に呼吸のしづらさを感じ始めた。マスクそのものが空気を通しにくいこともあるが、息を吸った時にマスクが貼り付くのが拍車をかけている。そして、少し息が上がりだすと呼吸のしづらさは相当なものになり、正直、このままマスクを装着して走るのは無理かもしれないと思ったが、気合いでがんばった。

テストした日は曇っており比較的涼しかったのでなんとかクリアできたが、夏場なら絶対途中で歩いていただろう

テストした日は曇っており比較的涼しかったのでなんとかクリアできたが、夏場なら絶対途中で歩いていただろう

走り終わったあともマスクを装着した状態で深い息がしづらく、なかなか呼吸が整わない。写真にあるように、内側の布が呼吸に合わせて吸い込まれていることがわかる。この状態が走っている時も続くのだ

走り終わったあともマスクを装着した状態で深い息がしづらく、なかなか呼吸が整わない。写真にあるように、内側の布が呼吸に合わせて吸い込まれていることがわかる。この状態が走っている時も続くのだ

●ブリーズマスクで走った感想

電動ファンによる排出量がもっとも少ない「低速」で走り始めたが、ちょっと呼吸が追いつかないような気がして早々に「中速」に変更。止まっている時にはそれほど実感していなかったのだが、不織布マスクを装着して走ったあとだと、ブリーズマスクはかなり呼吸しやすい。もちろん、マスクなしの状態とは異なるが、排気がスムーズだと空気が入りやすくもなるようで段違いに呼吸がラクだった。

少し息が上がってきたらファンを「高速」にするというように、ファンの回転速度を段階的に切り替えつつ走ったのだが、やはり、排出量がもっとも多い「高速」時が1番呼吸はしやすい。なお、マスク自体の重量はあるものの、走っている最中にズレることもなかった

少し息が上がってきたらファンを「高速」にするというように、ファンの回転速度を段階的に切り替えつつ走ったのだが、やはり、排出量がもっとも多い「高速」時が1番呼吸はしやすい。なお、マスク自体の重量はあるものの、走っている最中にズレることもなかった

マスクの形状が崩れない設計となっているため、口や鼻にマスクが貼り付くことがないのも呼吸のしやすさにひと役かっている。走り終えたあと、短時間で呼吸が整った

マスクの形状が崩れない設計となっているため、口や鼻にマスクが貼り付くことがないのも呼吸のしやすさにひと役かっている。走り終えたあと、短時間で呼吸が整った

●ポリウレタン素材のマスクで走った感想

最後に試したポリウレタン素材のマスクは、筆者が普段愛用しているもの。通気性のよさをうたう製品だけに、呼吸のしやすさはブリーズマスクにひけをとらなかった。しかし、ブリーズマスクのようにN95規格基準を満たしたフィルターは装備されていない。抗菌剤を糸に練り込ませていると記されているが、第三機関で検証されたという注釈もなかったので、その効果は不明だ。吸い込む空気の質にも気を遣うなら、ブリーズマスクのほうが安心度は高いかもしれない。

運動中の呼吸のしやすさに不満はないものの、PM2.5をはじめとする微粒子やウイルスなどを防ぐ性能はわからない

運動中の呼吸のしやすさに不満はないものの、PM2.5をはじめとする微粒子やウイルスなどを防ぐ性能はわからない

ブリーズマスク+メガネの相性バツグン!

基本的に屋外での使用に限られるとなると、筆者が使う用途として考えられるのはサイクリングだろうか。サングラス+マスクで走行すると、鼻のところから出た呼気でサングラスが曇ることがあるが、ブリーズマスクはファンを介して下方向に呼気を排出してくれるのでサングラスが曇りづらい。その検証をしようと思ったのだが、自転車に乗りながら撮影するのは難しいので、どうしたものかと悩んでいた時に思い出した。バイクを整備する時も、屋外で、かつ、保護用のメガネ+マスクで行っていることを! 室内から屋外に出た時だけでなく、作業中もメガネが曇ることもあり、作業に支障をきたすこともあったのだ。その問題が解決されるなら、かなり助かる!

普段は、このような感じで作業している。汚れをなるべく吸い込まないようにしたいので、整備の時はポリウレタン素材のマスクではなく、不織布マスクを使用。写真ではわかりにくいが、メガネはやや曇っている

普段は、このような感じで作業している。汚れをなるべく吸い込まないようにしたいので、整備の時はポリウレタン素材のマスクではなく、不織布マスクを使用。写真ではわかりにくいが、メガネはやや曇っている

ブリーズマスクに交換し、電動ファンをオンにして作業を再開。すると、メガネがまったく曇らなくなった。のぞき込んで作業するなどした際、いつもならマスクで呼吸がしづらく感じることもあるが、ブリーズマスクならスムーズに呼吸できる。クリアな視界と安定した呼吸ができるので、整備に集中することができた。

こちらも写真では伝わりづらいが、ブリーズマスク装着時は終始メガネが曇ることはなかった

こちらも写真では伝わりづらいが、ブリーズマスク装着時は終始メガネが曇ることはなかった

お手入れ方法はパーツにより異なる

不織布マスクのような使い捨てではないマスクは、洗濯して衛生を保つのが一般的。ブリーズマスクの場合、マスクカバーは洗って再利用できるが、マスクフィルターは一定期間使用したら交換しなければならない。

洗浄や交換の際には、必要に応じてマスクカバーやマスクフィルター、ファンモジュール(電動ファン)を取り外す。なお、購入時は写真のように3つのパーツが分解された状態で届くので、組み立ては自分で行う

洗浄や交換の際には、必要に応じてマスクカバーやマスクフィルター、ファンモジュール(電動ファン)を取り外す。なお、購入時は写真のように3つのパーツが分解された状態で届くので、組み立ては自分で行う

マスクフィルターは、マスクカバーにある2か所の留め具に差し込んでいるだけなので簡単に取り外しできる

マスクフィルターは、マスクカバーにある2か所の留め具に差し込んでいるだけなので簡単に取り外しできる

ファンモジュールはしっかり固定されているが、充電池側はマグネットで留める仕様となっており瞬時に外せる。ファン側はリング(穴)にはめ込んでいるだけなので、着脱の手間はない

ファンモジュールはしっかり固定されているが、充電池側はマグネットで留める仕様となっており瞬時に外せる。ファン側はリング(穴)にはめ込んでいるだけなので、着脱の手間はない

マスクカバーの汚れが気になったら、湿らせたやわらかい布で拭くか、水に浸して中性洗剤で手洗いしてキレイにしよう

マスクカバーの汚れが気になったら、湿らせたやわらかい布で拭くか、水に浸して中性洗剤で手洗いしてキレイにしよう

マスクフィルターは使い捨て。使用時間の目安は、大気質指標が「0〜50」は122時間、「51〜100」は57時間、「101〜150」は37時間、「151〜200」は28時間、「201〜300」は17時間、「301〜500」は8時間となっている。交換用のマスクフィルター(5枚入り)の希望小売価格は1,595円(税込)

マスクフィルターは使い捨て。使用時間の目安は、大気質指標が「0〜50」は122時間、「51〜100」は57時間、「101〜150」は37時間、「151〜200」は28時間、「201〜300」は17時間、「301〜500」は8時間となっている。交換用のマスクフィルター(5枚入り)の希望小売価格は1,595円(税込)

充電には工夫が必要かも?

なお、ブリーズマスクはバッテリーで駆動するものだけに、充電は必要だ。ファンモジュールに付属のUSBケーブルを接続して充電するだけなのだが、取扱説明書にくわしい充電方法が記されていなかったので、使用中している状態(マスクカバー+ファンモジュール+マスクフィルター)で充電していいのか、マスクカバー+ファンモジュールで充電するのか、もしくは、ファンモジュールだけ取り出して充電するのかがわからなかった。ただ、電動ファンの駆動時間は約2〜3.5時間なので、長めに使用する人の場合、ほぼ毎日充電しなければならないことを考えると、取り外しの手間はほぼ感じないとはいえ、なるべく分解しない状態で行いたいというのが本音だ。

ファンモジュールの右側にUSBポートがある

ファンモジュールの右側にUSBポートがある

マスクカバー+ファンモジュールの状態で充電は可能。USBケーブルも差し込みやすいが、マスクフィルターが交換タイミングでない場合、マスクフィルターを取り外ししなければならないのは気になる人もいそう

マスクカバー+ファンモジュールの状態で充電は可能。USBケーブルも差し込みやすいが、マスクフィルターが交換タイミングでない場合、マスクフィルターを取り外ししなければならないのは気になる人もいそう

では、マスクフィルターを取り外さずに充電できないかと試してみると……できる。マスクカバーの両サイドをくっつけるようにすれば、マスクフィルターにほとんど手を触れずにUSBケーブルを差すことは可能だ。ただ、どうしても指の一部はマスクフィルターに触れるため、人によってはこのやり方は受け入れられないかもしれない

では、マスクフィルターを取り外さずに充電できないかと試してみると……できる。マスクカバーの両サイドをくっつけるようにすれば、マスクフィルターにほとんど手を触れずにUSBケーブルを差すことは可能だ。ただ、どうしても指の一部はマスクフィルターに触れるため、人によってはこのやり方は受け入れられないかもしれない

マスクフィルターを交換するタイミングでマスクカバーも洗浄するなら、ファンモジュールだけにして充電すればいい

マスクフィルターを交換するタイミングでマスクカバーも洗浄するなら、ファンモジュールだけにして充電すればいい

バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで、約3時間かかる。充電中はボタン周囲が点滅し、充電が完了すると点灯に切り替わるのだが、光量が控えめなので明るいところだと見にくいかもしれない

バッテリー残量ゼロの状態から満充電まで、約3時間かかる。充電中はボタン周囲が点滅し、充電が完了すると点灯に切り替わるのだが、光量が控えめなので明るいところだと見にくいかもしれない

まとめ

電動ファンを搭載しているとはいえ、使用前は実感できるほど効果があるのか半信半疑だった。しかし、普通のマスクでは呼吸がしづらくなるような状態でもブリーズマスクなら、あきらかに呼吸がしやすい。屋外でしか使用できないのは残念だが、ランニングやサイクリング、フットサルなど屋外スポーツをする際に装着すれば、普通のマスクをしている時よりもパフォーマンスが向上するかもしれない。個人的にはそれほどスポーツはしないので、運動時に使う用途よりも、メガネ装着時に曇りにくかったのが魅力的に感じた。

ただ、バッテリーの駆動時間は約2〜3.5時間とそれほど長くない。極度に低温で使用した場合、もっと短くなることもある。こうしたことから、1回でこれ以上の時間使いたい人には適さないだろう。もちろん、ファンを稼働させなくても使えるし、その際の呼吸のしやすさも上々だ。しかも、マスクフィルターが有害物質を除去してくれるので、安心度も高い。筆者の場合、バイクの整備をする時以外はファンをオフにして普段遣いしている。目を引く銀色のパーツ(排出する部分)が付いた立体的な形状のマスクはめずらしいこともあり、ブリーズマスクを装着して出かけると周囲の人たちに注目されることも多いのだが、マスクが口や鼻に貼り付かないのがラクで、これまで使っていたポリウレタン素材のマスクから乗り換えてしまった。

このように着用時のブリーズマスクの評価は上々だが、正直なところ、マスクフィルターの衛生とランニングコストは気になるところ。マスクフィルターにほぼ触れずに充電できたのはひと安心だったが、何日も同じものを使い続ける点が気にかかる。洗って再利用するマスクの場合、毎日洗っている人が大半だろう。しかし、ブリーズマスクは、カバーは洗えるもののフィルターは洗浄不可。有害物質をブロックし、キレイな空気を吸い込める性能を有しているとはいえ、口や顔に触れる部分が毎日洗えないのは気になる人は多いはずだ。もちろん、毎日交換すれば、この問題は解決されるが、その分、ランニングコストは増加。1日ごとに交換すると、ひと月に約9,600円かかることとなる。フィリップスの担当者によると、日本国内で使用する場合、個人の衛生観念にもよるが、マスクフィルターは1〜2週間は使えるだろうということだったが、正直、そこまで長期間使い続ける人は少なそう。ブリーズマスクの希望小売価格は10,780円(税込)と、マスクとしては高額。加えて、交換用のマスクフィルターの費用も定期的にかかってくるので、そうした点もしっかり考慮しておこう。

増谷茂樹

増谷茂樹

カメラなどのデジタル・ガジェットと、クルマ・バイク・自転車などの乗り物を中心に、雑誌やWebで記事を執筆。EVなど電気で動く乗り物が好き。

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