睡眠の質を高めるうえで、寝具を替えるのはひとつの近道ですが、体を支える寝具においては、マットレスとともに重要なのが枕です。枕が自分の体に合っていないと、肩こりやいびきの原因になることも指摘されています。とはいえ、いまひとつ選び方がわからなかったり、しっくりとくるものが見付けらなかったりして、何度も買い替えている人も。そこで、枕選びの専門家が、質の高い睡眠をとるための枕選びのポイントを解説。さらに、人気製品をズバッと評価します。
<監修>:インテリアアドバイザー 村野友明氏
大塚家具などを経て、HelloInteriorを共同創業。ブランディングを統括し、サービス構築、運営などを 担当。現在は、インテリアのセレクトショップで事業責任者をしながら、インスタグラムを中心としたSNSでさまざまな情報を発信している。著名人や富裕層を中心にさまざまなテイストのインテリアを提案し、その実績は3,500件超。保有資格は、「スリープアドバイザー」「整理収納アドバイザー」「エルゴノミックアドバイザー」「ホームステージャー」など。
首や肩のこり、頭痛が出やすい体質のため、枕選びには常に真剣に向き合うという。愛用の枕は、大塚家具「テルモクラウン2」。「5つに仕切られたパートが仰向き寝と横向き寝の両方にフィットし、寝返りが打ちやすい。その日の体調によって高さが選べて、快適な温度を保ってくれるので手放せない」とのこと。
枕の選び方をチェックする前に、まず、理想的な寝姿勢を知っておきましょう。人間の体は、直立した状態が最も自然な姿勢として維持できる構造になっています。これを前提とすると、仰向けに寝る場合は、枕が頭部を支え、背骨から頸椎にかけてゆるやかなS字カーブを描き、横向きに寝る場合は、頸椎から背骨にかけて一直線のラインを描くことが理想となります。また、人は入眠から30分後までの姿勢が睡眠時間全体の5〜6割を占めるとされているので、入眠時に理想的な姿勢になることが、体に負担が少ない、心地よい睡眠につながりやすくなります。
「パソコンやスマートフォンを長時間使用していると、どうしても猫背や巻き肩、ストレートネックになりやすいです。こうした姿勢の人は、できるだけ仰向けで寝て、寝姿勢を安定した状態に保つことをおすすめします。横向けやうつ伏せで寝ると背中が丸まりやすくなりますが、仰向け寝だと背中が丸まることなく安定します。この時、目線の角度が背骨に対して5〜6度くらいだと、頸椎が自然なS字カーブを描きやすくなります」
さらに、枕を選ぶうえで見落としがちなのが、自分の睡眠環境、特にマットレスとの相性です。枕は、頭部を支えるほかに、マットレスと首・肩との間にできる隙間を埋めるのも重要な役割。隙間なくしっかりフィットすると、肩こりも予防できるといわれています。この隙間については、使用するマットレスのやわらかさと枕の高さに影響を受けます。硬めのマットレスを使っているのなら、低めの枕を、やわらかめのマットレスを使っているのなら、高さのある枕を使わないと、首や肩との間に隙間ができやすくなります。
「枕をよく比較して買い替えたけれど、使ってみたら寝心地が悪く、枕をひんぱんに買い替える「枕難民」になる人も少なくありません。この原因は、枕とマットレスを個々で選んでいるために起きがちです。店頭で枕を試す場合は、マットレスも自宅で使っているものと近いものを使用することをおすすめします」
理想的な寝姿勢をとるうえでは、まず、自分に合う枕の高さを確認。この高さを自宅で確かめるには、壁に背中と後頭部を当てて、壁と首の最も窪んでいる部分の間の長さを測る方法があります。一般的に、女性なら4〜7cm程度、男性なら6〜10cm程度の高さ合いやすいようです。枕の重さでマットレスが沈み込む分も考慮すると、マットレスがやわらかめの場合は、窪んでいる部分の長さより1〜2cm高めの枕を、逆に硬めの場合は1〜2cm低めの枕を選ぶといいでしょう。
「ピッタリと合う高さがわからない場合は、詰め物の量が調整できたり、高さ調整シートが付属したりする枕を選ぶといいでしょう。購入時に同梱されていなくても、別売りで用意されていれば問題ありません」
また、仰向けと横向きに寝た場合とでは、ちょうどいい枕の高さが異なることがあります。仰向け寝でも横向き寝でも、首や肩への負担が少ない姿勢をとれるように、首に当たる部分が盛り上がっていたり、後頭部に当たる部分が窪んでいたり、横向き時の肩の高さに合うようサイドが高くなっていたりと、さまざまな形状の枕があります。また、枕のサイズについては、横幅の長い枕だと、寝返りをしても枕からずれ落ちにくく、就寝時の安心感が高まるという効果があります。
「寝姿勢を意識的に変えたりする人は、パートごとに高さが異なる枕を選ぶのもおすすめ。その日の体調や入眠時にとりたい寝姿勢によって向きを変えることで、リラックスした睡眠を維持することができます」
睡眠時の呼吸のしやすさも、快眠の重要なポイント。これは、枕のやわらかさが大きく影響します。やわらかい枕なら、中材に羽毛やポリエステル、ウレタンを用いたものを、硬めの枕なら、ポリエチレンパイプやそば殻の詰め物を用いたものもチェックするといいでしょう。胸を大きく開いて呼吸をした時に、肩が内側に向いて呼吸がしにくいようなら、枕が硬すぎます。
「実際に店舗で製品を試す場合は、頭や首にかかる圧力に注目。圧力が強いと感じられる場合は、リラックスして入眠することができないので、枕が少しやわらかいと感じられるくらいがいいでしょう。また、枕の表面の肌触りは、枕カバーの素材によっても異なってきますので、こちらも考慮して選んでください」
人は就寝中に20回程度の寝返りをするといわれています。やわらかい感触が好みでも、枕が沈み込みすぎると、就寝中の寝返りが負担になり、起床時に疲労感が残ることも。また、反発力が強すぎる枕だと、頭や首が圧迫されて寝姿勢が崩れることもあります。枕の反発力を見極めるには、頭を仰向けや横向きにした時に、頭や首が安定した位置に収まるかを確認してください。
「寝返りをしやすい枕を選ぶのなら、パイプやそば殻のような沈み込みにくいものを選ぶか、ラテックスや高反発ウレタンなど、沈み込んだ後に跳ね返る弾力のあるものを検討するといいでしょう」
枕の通気性が低いと、頭部が蒸れたり、汗で濡れたりする原因になります。頭部が蒸れたり、汗で濡れたりすると、ストレスから睡眠の質を下げてしまいます。枕は、肌に触れた時の感触や通気性も重要です。側地にメッシュを用いたりして、通気性を高めている枕は、体内の自然な温度の管理ができるように工夫されているので、結果として良質な睡眠がとりやすくなります。
「通気性については、頭や首回りに熱をこもらせないことがポイント。人は体の熱の5〜7割を頭部から放出しているといわれ、頭を冷やすことにより良質な睡眠がとりやすくなるとされています」
枕の清潔さを維持できるかどうかでも、毎日の睡眠の質が変わります。通気性にすぐれ、洗濯ができる枕なら、常に気持ちよく眠れます。素材別では、気密性の高いウレタンやラテックスなどは、通気性が低めで洗濯できるものが少なく、逆に気密性の低いポリエステルやポリエチレン、そば殻などは、通気性が高めで洗濯のできるものが多いです。ただ、洗濯ができるものでも、洗濯機で洗えるか、手洗いならどのような洗い方をするかは、枕のタグなどでよく確認してください。
「高気密なウレタンフォームでも、中材に穴開け加工を施したり、側地にメッシュ地を採用したりして、通気性を高めた枕もあります。また、中材に炭などを配合し、消臭・抗菌効果を付加した製品もあるので、枕の細部にまでこだわる人は、ぜひこのあたりもチェックしてみるといいでしょう」
枕選びのポイントをふまえたうえで、以下では、価格.comの人気ランキングも基に、人気の枕を紹介。製品の機能性や使用感についても、専門家がズバッと評価します。
ストレートネックの人向けに開発されたという枕。一般的な枕より全体的に高さが低めで、内部は高さや大きさが異なる5つのユニットに分かれているのが特徴。両サイドが高めで横向き寝がしやすく、中央部分はやや窪んでおり、仰向け寝でも後頭部を自然に受け止めるようになっています。また、中央から両サイドに向けて首元がカーブしており、肩口にもフィットします。
【基本スペック】
素材:本体 エラスティックパイプ、高さ調整:非対応、カバー:アウターカバー(超長綿100%)別売り、本体サイズ:約60(幅)×40(奥行)cm、高さはS/SS(Sは1号相当、SSはさらに低め)
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:5/呼吸のしやすさ:5/寝返りの打ちやすさ:5/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:4/総合評価:4.6
「仰向け寝、横向き寝ともにしっかりした安定感がありました。アーチ形状が、首や肩の負担をよく軽減してくれます。中材はパイプですが、ウレタンフォームに引けを取らないクッション性がありました」
後頭部と首、肩の三点を支える「三点支持理論」に基づいて設計された窪みやアーチ形状により、後頭部をしっかりと支え、頸椎のS字カーブを維持。首だけでなく肩への負担も軽減します。サイドが高く設計されているため、横向きに寝た時の肩の高さにも合わせやすくなっています。
【基本スペック】
素材:表地 綿90%+ポリエステル10%・裏地 綿100%、詰め物 上層 ポリエステル100%・下層 ポリエチレンパイプ、高さ調整:詰め物(ポリエチレンパイプ)により調整可能、カバー:別売り、本体サイズ:約60(幅)×38(奥行)cm(高さは詰め物の量による)、その他:抗菌・防臭加工、手洗い可能
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:4/寝返りの打ちやすさ:4/通気性の高さ:5/メンテナンスのしやすさ:5/総合評価:4.4
「中央部とサイド、枕の前方と後方の高さに変化がついており、ゆるやかなアーチ形状になっているので、仰向け寝でも横向け寝でもフィット感が高いです。詰め物がパイプなので、体調や好みに合わせて高さ調整ができ、枕を丸洗いできるのもいいですね」
羊毛や羽毛、備長炭の約2倍の吸湿性を備えた「保水炭」が、睡眠の質を高め、就寝中の肌や髪に適度なうるおいを与えるという枕。自然なアーチ形状で、最小圧9N(ニュートン)の低反発フォームにより、頭部から首、肩口まで、包み込まれるようなやわらかい感触が得られます。
【基本スペック】
素材:ウレタンフォーム(スミフォームα、炭充てん発泡方式)、高さ調整:高さ調整シート(ウレタンフォーム)同梱、カバー:専用枕カバー(表地 ポリエステル85%+ポリウレタン15%、裏地 ポリエステル100%)同梱、本体サイズ:約50(幅)×35(奥行)×9.5(高さ)cm (※Mサイズ)
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:5/呼吸のしやすさ:5/寝返りのうちやすさ:5/通気性の高さ:4メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:4.4
「低反発ウレタンフォームとは思えないほどしっかりとした反発力があり、安定感がありました。寝返りもスムーズ。蒸れにくいのは評価できますが、メンテナンスがしにくいのはやや難点」
頭、肩、胸部まで、全身の約40%の重さを受け止め、広範囲の体圧を分散するので、マットレスの硬さにあまり左右されずに使用できます。表地にやわらかいポリエステルを、中材に通気孔付きの低反発ウレタンフォームを組み合わせており、やわらかい感触。また、首に当たる部分がアーチ形状で、中央より左右が高いため、仰向け寝でも横向き寝でも、肩への負担を軽減します。
【基本スペック】
素材:表地・中糸・本体・マチ・中芯・詰め物・側地・裏地 ポリエステル100%、中材 ウレタンフォーム、高さ調整:高さ調整シート同梱、カバー:専用カバー(ポリエステル65%+綿35%)同梱
本体サイズ:約90(幅)×70(奥行)×9.5(高さ)cm、その他:抗菌・防臭加工、洗濯機使用可(いずれも外側地のみ、ネット使用)
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:4/寝返りの打ちやすさ:5/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:4/総合評価:4.2
「枕の上層部で体への圧迫感を軽減しながら、中芯でしっかりサポートしてくれるので、安定した寝姿勢が保てました。ただ、横向き寝の場合に、アーチ形状の先端部が少し肩を圧迫することも」
低反発ウレタンフォームに12本のスリットが入った「ウルトラフィットカット構造」を用いており、通気性を高めるとともに、仰向けと横向きに寝た場合とで、沈み込み具合が変化。どちらの寝姿勢でもフィットするように設計されています。頭部から肩、背中や腕にかけて、上半身全体の体圧を分散してくれ、横幅が約90cmとワイドなので、寝返りも楽々。
【基本スペック】
素材:本体 ウレタンフォーム、高さ調整:高さ調整シート同梱、カバー:アウターカバー(ポリエステル100%)付属、本体サイズ:シングル 約90(幅)×68(奥行)×10(高さ)cm
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:5/呼吸のしやすさ:4/寝返りの打ちやすさ:5/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:4.2
「やわらかい低反発ウレタンフォームを用いており、首の下の隙間ができにくく安定感が高いのがポイント。高さ調整シートが付属しているので、その日の体調に合わせて枕の高さを変えることもできます」
就寝時だけでなく、テレビを見る時に横になったり、三つ折りにして背もたれにしたりする使い方もできるのが特徴。適度な傾斜がついており、仰向け寝だけでなく、横向き寝の姿勢がとりやすく、首・肩・腕にかかる負担を軽減します。
【基本スペック】
素材:本体表地 ポリエステル100%、中材 ウレタンフォーム、高さ調整:高さ調整パッド(ウレタンフォーム)同梱、カバー:アウターカバー(ポリエステル100%)付属、枕カバー付属、本体サイズ:約89(幅)×115(奥行)×29(高さ)cm
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:5/呼吸のしやすさ:5/寝返りの打ちやすさ:4/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:4.2
「寝姿勢がとても安定するというのが率直な感想。ただその半面、固定されてしまうので、寝返りが打ちにくい気もしました。リビングルームでのごろ寝に使用する場合は、収納スペースが大きくなるのもやや難点」
宇宙飛行士の体をサポートする目的で開発された「テンピュール(R)」素材を採用。体温や体圧、体型に応じてやわらかさが変化し、使う人の体に合った理想的な寝姿勢をサポートしてくれます。繰り返し使用しても元の形状に戻る特性を備え、耐久性にすぐれているのもポイント。
【基本スペック】
素材:テンピュール(R)素材、高さ調整:不可、カバー:専用カバー(ポリエステル99%+ポリウレタン1%)付属、本体サイズ:約50(幅)×31(奥行)×10(高さ)cm(※Mサイズ)、その他:カバーは洗濯機で洗濯可能
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:5/呼吸のしやすさ:4/寝返りの打ちやすさ:5/通気性の高さ:3/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:4
「その日の体調によって頭の高さを変えたい場合に、頭の向きを少し変えるだけでフィットするのはいいですね。ただ、やや蒸れやすい印象でした」
「テンピュール(R)」素材のやわらかさが、体温や体圧、体型に応じて変化。中央の窪みが首や肩口のフィット感を高め、左右の厚みが横向き寝の肩への負担をやわらげます。
【基本スペック】
素材:テンピュール(R)素材、高さ調整:不可、カバー:専用カバー(ポリエステル99%+ポリウレタン1%)付属、本体サイズ:約54(幅)×32(奥行)×11(高さ)cm(※Mサイズ)、その他:カバーは洗濯機で洗濯可能
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:5/呼吸のしやすさ:4/寝返りの打ちやすさ:5/通気性の高さ:3/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:4
「素材のフィット感の高さに加えて、サイドを高くすることで、仰向け寝でも横向き寝でも安定した姿勢がとれました。この素材のクッション性が好ましいと感じる人は多いようです」
従来製品の「整体立体サポート」機能はそのままに、整体師の設計によりさらに素材や形状を改良。首と頭の部分をしっかり支えて負荷を分散させることで、血管や筋肉への負担を軽減、中材に用いられた通気性の高い素材「メルティフィットAir」が熱と湿気をしっかりと逃がし、快適な睡眠をサポートします。付属の高さ調整パッドで自分に合った高さに調整できます。
【基本スペック】
素材:側地 ポリエステル100%、中材 ポリエチレン・ウレタンフォーム、カバー ポリエステル100%
高さ調整:高さ調整パッド
本体サイズ:約53(幅)×29(奥行)×8.7(高さ、高さ調整シート含まず)mm
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:5/呼吸のしやすさ:4/通気性の高さ:4/寝返りの打ちやすさ:3/メンテナンスのしやすさ:4/総合評価:4
「仰向けだけではなく、横向けやうつ伏せにも合わせやすいのがポイント。耐圧分散をしやすい構造になっており、疲労をよく軽減してくれます」
西川との共同開発によって生まれた、寝返りがしやすい枕。中心部に窪みを、両サイドにマチを設けることで、寝返りを打っても同じ頭の高さがキープできる「寝返りカーブ」を採用。また、頭と首に当たる部分が3つに仕切られ、それぞれに異なる詰め物を用いているのも特徴です。
【基本スペック】
素材:ポリエチレン、ポリエステル、ウレタンフォーム、高さ調整:ウレタンフォーム(出し入れ可能)、ポリエチレン・ポリエステルわた(充てん量調節)、カバー:なし、本体サイズ:シングル 約58(幅)×32(奥行)×8〜10(高さ)cm、その他:洗濯機丸洗い可
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:4/寝返りの打ちやすさ:4/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:4/総合評価:4
「仰向け寝、横向き寝ともに安定感があり、バランスのいい製品です。肩口のアーチが首と肩の負担をよく軽減してくれました。男性や女性、年齢を問わず、多くの人に好まれそうですね」
3,000円台から購入できる低価格ながら、機能性にすぐれた高コスパモデル。肩口までフィットして首や肩の負担をしっかりと軽減。中材の低反発ウレタンには通気孔が設けられ、抗菌・消臭・調湿効果のある竹炭を配合。付属の高さ調整シートを使用すれば、約4/6/9/11cmの高さに変更できるので、女性や男性を問わず、さまざまな体格の人が使用できます。
【基本スペック】
素材:ウレタンフォーム、高さ調整:高さ調整シート同梱、カバー:専用カバー(表地 ニット、裏地 シリコン)付属、本体サイズ:約53(幅)×32(奥行)×4〜11(高さ)cm、その他:抗菌・消臭・調湿機能
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:4/寝返りの打ちやすさ:4/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:3.8
「仰向け寝、横向け寝ともに安定感があり、寝返りもスムーズでした。低反発ウレタンフォームですが、蒸れにくく通気性も高め。首から肩にかけてのフィット感も良く、コストパフォーマンスはかなり高いです」
大人気の「ホテルスタイル枕」のリニューアルバージョン。2,000円以下で買える低価格ながら、中材に特殊加工を施した極細のマイクロファイバーを用い、高級ホテルの羽毛枕のようなやわらかい感触を実現。側生地にマチがついているため型崩れしにくく、洗濯機で丸洗いが可能。
【基本スペック】
素材:側地 ポリエステル86%+ナイロン14%、中材 ポリエステル100%
高さ調整:不可
本体サイズ:約40(幅)×60(奥行)×20(高さ)cm
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:3/呼吸のしやすさ:3/通気性の高さ:4/寝返りの打ちやすさ:3/メンテナンスのしやすさ:5/総合評価3.6
「仰向け寝が多く、包み込まれるような感覚が好きな人にとっては、コストパフォーマンスの高い枕。吸湿発散性はいまひとつですが、来客用の枕などに使うのにはかなりよい枕です」
中材が3層構造になっており、ファスナーを開けて詰め物のミニパイプの量を増やしたり減らしたりすることで、中央と左右で計10か所の高さを調整できるのが特徴。ポリエステルやポリエチレンパイプを組み合わせ、やや硬めの感触と高い通気性を実現しています。
【基本スペック】
素材:表地・中わた・中地・マチ部分・側地・裏地 ポリエステル100%、詰め物 ポリエチレンパイプ(首元のみポリエステル100%)、高さ調整:詰め物および高さ調整シート(ウレタンフォーム)により調整可能、カバー:別売り、本体サイズ:約60(幅)×40(奥行)×9(高さは調整可能)cm、
その他:抗菌・防臭加工(側地のみ) ※仕様は変更になる場合があります。
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:3/寝返りの打ちやすさ:3/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:3.4
「高さ調整ができる枕としては価格が手頃で、コストパフォーマンスはかなり高いといえます。ただ、安定感はそれほど高くない印象。詰め物のパイプの擦れる音が気になる人には、不向きかもしれません」
2,000円以下で買えるという低価格ながら、中材にインビスタ社の高性能わた「ダクロン デュラライフ」を採用し、首に当たる部分のやわらかい感触と、ふっくらとした弾力を実現。中央部に後頭部がすっぽりと収まる窪みがあるのも特徴です。
【基本スペック】
素材:側地 ポリエステル100%、詰め物 ポリエステル100%(ダクロン デュラライフ)、高さ調整:不可、カバー:別売り、本体サイズ:約63(幅)×43(奥行)×12(高さ)cm(※Lサイズ)、その他:洗濯機使用可(ネット使用)
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:3/呼吸のしやすさ:3/寝返りの打ちやすさ:3/通気性の高さ:4/メンテナンスのしやすさ:5/総合評価:3
「仰向け寝では安定感がありますが、横向き寝ではあまり安定しない印象。弾力があるので耐久性は高そうですが、人によってはやや圧力を感じることも。価格が手頃なので、来客用に備えておくのにもいいでしょう」
現代病ともいわれるストレートネック対策を考慮して開発。首の部分に綿とポリエチレンパイプが入っており、綿とパイプの量を変えることで、自分に合った高さに調整できます。頭部に用いた帝人のクリスター綿はやわらかさと弾力性を兼ね備えており、頭部をやさしく支えるため、ポリエチレンパイプ特有の硬さを感じにくいです。また、長く使ってもへたりにくいのも特徴。
【基本スペック】
素材:側生地 ポリエステル65%+綿35%(ポリコットンホワイト)/綿100%(綿グレー)
詰め物:ポリエステル+クリスター綿(頭部分)、ポリエチレンパイプ(首部分)
高さ調整:詰め物により調整可能
本体サイズ:約63(幅)×43(奥行)cm
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:4/通気性の高さ:4/寝返りの打ちやすさ:4/メンテナンスのしやすさ:4/総合評価4.0
「首の部分の高さを変えられるので、首への負担を大きく軽減できます。クリスター綿を用いることで、羽毛枕のようなクッション性とフィット感を実現しており、包み込まれるような寝心地が楽しめます。首にかかる圧迫感を軽減しながらもやわらかいフィット感を楽しみたい人にぴったりです」
首を支える部分を高く、後頭部を支える部分を低くすることで、首の自然なカーブを維持します。また、中央部分を低くすることで、気道を確保しやすくしており、いびきの軽減効果も期待できます。ポリエチレンパイプの分量を変えることで、好みの高さに調整できるのもポイント。
【基本スペック】
素材:側生地 ポリエステル(ダブルラッセル)
詰め物:ポリエチレンパイプ
高さ調整:詰め物により調整可能
本体サイズ:約64(幅)×44(奥行)cm
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:4/通気性の高さ:4/寝返りの打ちやすさ:3/メンテナンスのしやすさ:4/総合評価3.8
「首をしっかりと支える構造になっているのが最大の特徴。首の部分の高さが調整できるので、体調や寝姿勢に合わせやすいです。通気性がよく丸洗いできるので、衛生面でも評価できます」
通気性のよいやわらかなニット生地と、メッシュ素材を用いており、首や肩口にフィットするアーチ形状が特徴。ポリエチレンパイプを調整して高さ調節ができます。後頭部は、中央の凹型形状がゆるやかに傾斜しており、さまざまな寝姿勢にフィットします。家庭で簡単に洗えるのもポイント。
【基本スペック】
素材:表面 ポリエステル100%、メッシュ部 ポリエステル100%、裏面 ポリエステル65%/綿35%、詰め物 ポリエチレンパイプ
本体サイズ:約58cm(幅)×39cm(奥行)(高さは詰め物の量による)
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:3/通気性の高さ:3/寝返りの打ちやすさ:3.5/メンテナンスのしやすさ:4/総合評価:3.5
「ベーシックな作りの枕です。高さ調節ができるためさまざまな硬さのマットレスに合わせられます。ストレートネックなどの悩みはないが、寝心地を改善するためにどんな枕にしたらよいか見当がつかないという人のエントリーモデルとしてぴったりです」
【基本スペック】
素材:側地:ポリエステル100%、外カバー:ポリエステル100%、詰め物:本体 ウレタンフォーム/TPE(熱可塑性エラストマー)、
本体サイズ:約49cm(幅)×約29cm(奥行)×7〜9.5cm(高さ)
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:3.5/呼吸のしやすさ:3.5/通気性の高さ:3.5/寝返りの打ちやすさ:4.5/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:3.6
「低反発クッションの安定性と、高反発クッションの動きやすさを兼ね備えた機能性の高い枕。シンプルなウェーブ形状なので、頭が沈み込み過ぎることもなく寝返りの際のストレスが抑えられます。どちらかというと、横向け寝よりも仰向け寝がメインの人に適しているでしょう」
頭から背中の肩下あたりまでサポートする枕。折りたたみ構造となっており、厚さが異なる2種類のウレタンシートの入れ方によって、高さが調節できます。本体は頭部から肩までをサポートするので、上半身の体圧をしっかり分散。枕の硬さは、やわらかタイプとスタンダードタイプの2種類から選べます。
【基本スペック】
素材:カバー:ポリエステル100%、本体/側生地:ポリエステル100%、詰め物:ウレタンフォーム
本体サイズ:折りたたみ時 約75cm(幅)×約60cm(奥行)×約10〜12cm(高さ)/展開時 約75cm(幅)×約90cm(奥行)×約7〜9cm(高さ)
【村野氏の評価】
寝姿勢との相性:4/呼吸のしやすさ:3.5/通気性の高さ:3.5/寝返りの打ちやすさ:3.5/メンテナンスのしやすさ:3/総合評価:3.5
「マットレスの硬さによって枕を変えるのがベターですが、この枕は上半身の広い面積を支えるため、さまざまな硬さのマットレスに合わせられます。また、高さが簡単に変えられるのも便利ですね」
枕は元々、寝具の中でもバリエーションが豊富で、さまざまなニーズに合わせた製品が展開されています。オーダーメイド枕でなくても、心地よく眠れる枕を選ぶことは十分に可能でしょう。そのためには、自分の姿勢における課題や、適した睡眠環境をよく知ることが重要。スマートフォンやパソコンを使用する時間が長い現代人の多くは、ストレートネックや巻き肩、猫背など、姿勢に何かしらの課題を抱えています。これが解消でfきれば、寝心地はかなり変わります。
ただし、枕選びにおいては、姿勢や睡眠環境の悩みすべてを解消しようとこだわり過ぎないのもポイント。自分に適した睡眠環境は、その日の体調によっても変化するので、こだわり過ぎて選び直し、となりかねません。自分が枕のどこに一番悩んでいるかを明らかにし、まずそれを解消できる製品を選びましょう。また、枕を買い替えると、1週間くらいは違和感を覚えるかもしれませんが、その後は慣れるので、しばらく使ってみて寝心地の変化を体感してみてください。
パソコン・家電からカップ麺に至るまで、何でも自分で試してみないと気が済まないオタク(こだわり)集団。常にユーザー目線で製品を厳しくチェックします!