文具対談
【特別編】手帳用ボールペン

超極細だけど書きやすい! プロがイチオシする「手帳用最強ボールペン」3傑

春の手帳シーズンということで、そろそろ4月始まりの手帳をおろそうかなー、という人は多いのではないでしょうか。新社会人として、春から手帳デビュー!なんて場合もあるでしょう。

そこでひとつ確認したいのが、手帳向けのボールペンをちゃんと選んでいますか?ってこと。ぶっちゃけ、手帳なんて、単体では何の役にも立たない紙束です。セットで使いやすいボールペンがなければ、いくら気合いを入れて選んだ手帳でも、その実力は発揮できませんし。

じゃあ、手帳向けのボールペンって何だよって話になると、難しい。

筆記具は、個人の好みの差が大きいジャンルなので、一概に「これがベストですよ!」とは言い切りにくいのですが……、そこをあえて言うとすれば、まずは「細字」が重要だと思います。手帳は基本的に、ノートよりもグッと小さな判型。狭い面積に情報をあれこれ入れ込もうとするなら、細い字で書けたほうが効率的ですよね。

2020年末に本連載で、「2020年、油性ボールペンが超極細化してる」という話をしたんですが、そのムーブメントは2021年も相変わらず。今年も春から超極細油性ボールペンの優秀なものが、次々に発売されています。

つまり、手帳用ボールペンを選ぶなら、今がまさに旬!と言えるでしょう。

手帳用におすすめしたい「細字ボールペン」を厳選!

手帳用におすすめしたい「細字ボールペン」を厳選!

手帳のために生まれたようなスリム0.3mm!

いきなり手帳用ボールペンの大本命として紹介したいのが、パイロット「アクロ500 0.3mm」です。

ひとつ目のポイントは、スルスルと滑らかな書き味の「低粘度油性アクロインキ」を搭載しており、激細の0.3mmでもカリカリと引っかからずに書けるところ。

細身でシックな印象のパイロット「アクロ500」

細身でシックな印象のパイロット「アクロ500」

5mm方眼1マスに、漢字交じりの文章が書ける線の細さ!

5mm方眼1マスに、漢字交じりの文章が書ける線の細さ!

0.3mmと言えば、筆記感がよいと言われるゲルインクボールペンでも、さすがにペン先のカリカリ感が気になってくる細さです。

いくら細字がいいと言っても、書くたびにペン先が引っかかってストレスを感じるようなら、使わないほうがマシ。つまり、ボール径が細くなるほど、書き味の滑らかさはより重要なファクターになっていくんです。

名刺より少し大きいM5(マイクロ5サイズ)手帳と合わせても問題ないサイズ感は、まさに手帳用ペンといったところ

名刺より少し大きいM5(マイクロ5サイズ)手帳と合わせても問題ないサイズ感は、まさに手帳用ペンといったところ

もうひとつ、「アクロ500」をおすすめするポイントとしてあげたいのが、ボディのコンパクト&スリムさ。

バイブルサイズより小さい「M6」や「M5」サイズのシステム手帳だと、縦寸が大体のボールペンよりも短いので、合わせて持ち歩くのにアンバランス。これは見た目もよくありません。

しかし、「アクロ500」は、全長128mmと、M6手帳のリフィルと同寸。まさにベストマッチって感じです。M5でもカバーからわずかにはみ出すぐらいで、許容範囲でしょう。軸径も9.6mmとかなりスリムなので、手帳カバーの小さいペンホルダーもギチギチにならず、スルッと収まりそう。

バネの内側に搭載されているのが真ちゅう製の受け座。ほかのペンにはない斬新なパーツです

バネの内側に搭載されているのが真ちゅう製の受け座。ほかのペンにはない斬新なパーツです

このコンパクトボディを実現させるため、「アクロ500」のリフィルは、多色ペン用の細いタイプ(BVRF)を使用しています。

それを単色ノックボディで使えるようにする工夫が、口金内のバネに仕込まれた真ちゅう製の受け座。このパーツによってリフィル先端を受け止めて固定することで、通常よりも細くてバネ受けのないリフィルもきちんと使えるという仕組みなんです。

しかも、リフィルの前側を固定するため、芯先のブレも少なく感じられます。細かい字を書く時は、ブレないほうが圧倒的に書きやすいですから、これはかなりありがたい。

どこをノックしても激細!な多機能ペン

手帳へスケジュールを書き込むのに多色を使いたい、という人もいるでしょう。重要な案件は赤字とか、プライベートの予定は緑字とか。また、リスケがあった場合に備えて、シャープペンシルも使いたかったり。

であれば、多色+シャープの多機能ペンが必要になってきます。さらに、細字も欲しいとなると、パイロット「ドクターグリップ4+1」しかありません。

現時点で唯一、0.3mm多色ボールペンと0.3mmシャープペンシルの組み合わせが選べる、パイロット「ドクターグリップ4+1」

現時点で唯一、0.3mm多色ボールペンと0.3mmシャープペンシルの組み合わせが選べる、パイロット「ドクターグリップ4+1」

何とこちらは、「アクロインキ」の油性ボールペン0.3mm×4色(黒・赤・青・緑)+シャープペンシル0.3mmという、“搭載リフィル全0.3mmとおし”が選べる多機能ペンなんです。

ボールペンについては、多色用低粘度油性の「アクロ0.3mm」ということで、先に紹介した「アクロ500」と同じリフィルを使用しています。

手帳に多色は欠かせない、という場合には、本モデルは最良のチョイスかも

手帳に多色は欠かせない、という場合には、本モデルは最良のチョイスかも

ゆえに書き味は問題なし、と言いたいところですが、ペン先が紙に当たる際の角度が寝過ぎる(50°以下ぐらい)になると、カスレや引っかかりが出やすくなります。

これは、口金先端の穴に対してリフィルが垂直に露出しないという多色・多機能ペン独特の構造と、0.3mmという極小ボール径に起因する筆記対応角度の狭さが噛み合って起きるトラブルです。

むろん、普通の筆記姿勢(ペン先角度60°前後)であれば、問題なくスルスルと書けるんですが、書き癖によっては使いづらさを感じるケースもありそう。

0.3mmなら、ほぼ名刺サイズの紙面にもぎっしり情報が書き込めます

0.3mmなら、ほぼ名刺サイズの紙面にもぎっしり情報が書き込めます

とは言え、0.3mmボールペンと0.3mmシャーペンという組み合わせの筆記具は、今のところこれだけ。細い多色と細いシャープで手帳にびっしりと書きたい派には、最強の1本になるはず。1度ハマったら、もうほかのペンが使えなくなるぐらい使い勝手がいいです。

「細かい字が書ける」ではなく「細かい字が書きやすい」ペン

最後に紹介するのは、先に紹介した2本よりもやや大きめなボール径0.38mmのトンボ鉛筆「モノグラフライト 0.38」です。

筆跡もほぼ0.4mm相当ということで、もちろん十分に細いんですが、それでも激細とまではいかないレベル。なのに、なぜここで紹介するかというと、これが「細かい字が書きやすい」という特徴を持っているからなんです。

ペン先に書きやすさの秘密を持つトンボ鉛筆「モノグラフライト」

ペン先に書きやすさの秘密を持つトンボ鉛筆「モノグラフライト」

ポイントは、ペン先の形状です。

一般的な円錐状のペン先(コーンチップ)ではなく、針のように細く鋭いペン先(ニードルチップ)を採用しているんですが、このニードルがかなり長い!

何と長さ5.2mmという業界最長のロングニードルで、筆記時のペン先周辺の視界がグッと広くなっています。小さな紙面に字をチマチマと書くのに集中していると、コーンチップが字の一部を隠してしまうのをジャマに感じることも。対して、ロングニードルチップ(+細く削り混まれた口金)は、すっきりと見通しがよいので、非常に快適。たとえ、わずかに線が太くなっても、先端の視界が広いほうが細かい字を書きやすい、というわけです。

ペン先の視界がこれだけ違うと、書きやすさはかなり変わってきます

ペン先の視界がこれだけ違うと、書きやすさはかなり変わってきます

インクは、トンボ鉛筆独自の低粘度油性インクで、スルスルとした書き味を持っています。

さらに、チップ内部の構造を大幅に見直したことにより、インクが塊になって出る「ボテ」の発生も、従来の1/2ほどに軽減されました。細かい字を書いている時にボテ汚れが発生すると、字が潰れてしまって台なしになるので、正直すごくありがたい。実際、1週間の試用中にボテの発生はゼロ。これはかなり優秀だと思います。

ちなみに、ロングニードルは削り出しで作られているので、折れにくく非常に頑丈。筆圧が必要となる複写伝票にも使えるほどで、感覚的にはコーンチップと同じように使えます。それでいて、視界は良好で精密な字が書きやすいんだから、メリットしかありません。

数値上の線幅差0.08mmにこだわらないなら、手帳用ボールペンとしてぜひ試してみてほしい1本です。

きだてたく

きだてたく

最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

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