レビュー
ハードな環境に耐えるボールペンが続々と登場!

「ギア系文具」が今アツい! 専門家イチオシのライト付きペン&タフネスペン

文房具業界では近年、かわいい、あるいはスタイリッシュな文房具が注目されやすくなっていますが、実はその裏で、存在感を増してきているジャンルがあります。それは、「ギア系文房具」。従来の文房具のように机の上で使うのではなく、アウトドアシーンや建設現場など、ハードな場面にも対応した文房具のことです。

意外な需要を発見! ライト付きボールペンがアップデート

早くから「ギア系文房具」に着目していたメーカーのひとつが、ゼブラです。

同社は2018年、ライト付きボールペン「ライトライト」を売り出します。これは、医療や警備、建設などに従事する人々が、しばしば暗い場所でものを書くことに着目した製品。ボールペン自体にライトを付けてしまえば、暗い場所でも難なく筆記できるというわけです。

ゼブラの狙いどおり、「ライトライト」は好評を博しましたが、加えて意外な収穫もありました。それは、ライト付きボールペンの需要が、想定していなかった職業の人やアウトドアが趣味の人からも好評だったという点です。

そしてゼブラは2021年3月、満を持して「ライトライト」の後継機種「ライトライトα」を発売しました。

「ライトライトα」は一見普通のボールペンですが、実はペン先にライトが搭載されています。アウトドア用ライトを意識したというボディデザインを採用しており、少しあか抜けた印象です

「ライトライトα」は一見普通のボールペンですが、実はペン先にライトが搭載されています。アウトドア用ライトを意識したというボディデザインを採用しており、少しあか抜けた印象です

「ライトライトα」は、ノックするとペン先のLEDライトが点くという前モデルの特徴はそのままに、ペン先とノック部分に蓄光パーツを追加。暗い場所でも、ペン自体が見つけやすくなりました。

そのほか、赤いライトモデルもラインアップに追加。赤いライトは、目が明るさに慣れる「明順応」を防いでくれるためのものです。筆記時にライトを見つめていたせいで、それを消した時に暗い場所に目が再び慣れるのに時間がかかってしまう……、という問題を緩和してくれます。

LEDライトは、先端に搭載されています。ちなみに、いちばん手前が、赤色ライト採用モデル

LEDライトは、先端に搭載されています。ちなみに、いちばん手前が、赤色ライト採用モデル

ペン先とノック部分には、蓄光パーツを採用。暗闇でぼんやり光るので、探しやすくなりました

ペン先とノック部分には、蓄光パーツを採用。暗闇でぼんやり光るので、探しやすくなりました

濡れた紙にも書ける「ウェットニー」

ゼブラによるギア系文房具を、もうひとつ紹介します。濡れた紙にも書ける頑丈なボールペン「ウェットニー」です。

水や衝撃に強い「ウェットニー」。見た目も頑丈そうです

水や衝撃に強い「ウェットニー」。見た目も頑丈そうです

「ウェットニー」は、ボールペン内部の空気を圧縮してインクを押し出す特殊な機構を採用しており、インクを強い力で押し出せるのが特徴。そのため、ペン先から水や空気が入ってこないので、濡れた紙への筆記やペン先を上に向けた状態での筆記が可能です(水分量によっては効果が異なります)。

こちらも、工事現場などのハードなシチュエーションを想定しているのでしょう。ステンレス製のいかにも頑丈そうなボディは、米軍で使われる規格「ミルスペック」(※)に準拠。これは、約1.22mの高さからラワン合板の床に落としても、正常に動作することを示すものです。

※:具体的には、ミルスペックの「MIL-STD 810G-516.6(新516.7)」に準拠

また、クリップの横にヒモやカラビナが装着できる穴を配置していたり、グローブを装着した手でも握りやすい、滑り止め付きグリップを採用していたりと、気のきいた機能が搭載されています。

カラビナやヒモが取り付けられるので、持ち運びにも便利

カラビナやヒモが取り付けられるので、持ち運びにも便利

グローブを着けた手でも持ちやすいグリップを採用

グローブを着けた手でも持ちやすいグリップを採用

「ウェットニー」は元々、屋外でペンを使う人の「落下リスク」や「濡れた紙に書けない」という不満を解消するために開発されたボールペンなので、そういった人たちにはもちろん好評なのですが、本来のターゲット以外の男性にも広く売れているそう。確かに、この物々しい見た目は、一種のかっこよさにも通じていますね。もちろんアウトドアユースにも合いそうです。

“選択肢の拡大”、それが文房具の新潮流

筆者の個人的な考えとしてですが、「ギア系文房具」は“文房具の多様化の一環”だと思っています。外で仕事する時は落ち着いたデザインのものを、自宅で仕事する時はファンシーなものなど好きなデザインのものを、そしてアウトドアシーンで使う時にはギア系文房具を、と使い分けが可能になってきています。つまり、“シチュエーションに合わせて文房具を選べる時代”が、やって来つつあるのです。

以上で紹介したような「ギア系文房具」は、ほかのメーカーからも続々と出始めています。増えてきている理由は、建築現場などのハードな環境だけではなく、アウトドアシーンでも使えるからではないでしょうか。「密」を避けられるアウトドアアクティビティは、コロナ禍でも楽しめる貴重な趣味ですから。

また最近、「日常時」と「非常時」という2つのフェーズで使える商品は、「フェーズフリー」と称されて注目を集めていますが、「ライトライトα」と「ウェットニー」はその流れに位置する商品でもあります。

ゼブラの「ギア系文房具」を代表する「ライトライトα」と「ウェットニー」。さて、他社はどんなアイテムを世に送り出しているのでしょうか?

ゼブラの「ギア系文房具」を代表する「ライトライトα」と「ウェットニー」。さて、他社はどんなアイテムを世に送り出しているのでしょうか?

流行の兆しを見せる「ギア系文房具」。次回は、ほかのメーカーの商品を追ってみます!

菅未里

菅未里

Webサイト「STATIONERY RESTAURANT」を運営する文具ソムリエールとして活躍。大学卒業後、好きが高じて雑貨店に就職し文具担当に。現在は、文房具の紹介、コラム執筆、商品開発、売り場企画などの活動をしている。

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