選び方・特集
独特の書き味やデザインを楽しめる

《2021年》おすすめ万年筆10選と選び方。初心者にも扱いやすいアイテムを紹介

クラシカルで大人な雰囲気を演出する万年筆。数千円台で手軽に買えるものから、数十万円以上する高級品まで幅広いアイテムが発売されています。製品によって書き味に特徴があったり、インクの補充方法や手入れの簡単さに違いがあったりと、特に初めて万年筆を選ぶ人にとっては何を基準に製品を選べばいいか迷ってしまいがち。そこでここでは、長く使えるおすすめの万年筆を厳選してご紹介します。

万年筆の選び方

ここでは、万年筆を選ぶときに必ずチェックしたい4つのポイントについて解説します。

<監修者>きだてたくさん
最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

1.価格帯が広いので、まずは「予算」を決めよう

万年筆は、文房具の中でも特に価格帯が広いジャンルで、1本1,000円以下で買えるものから数十万円以上する高級品までさまざまです。ただし、価格が高ければ良品かというと決してそんなことはなく、書き味の好みに合えば、安いものでも十分に楽しめるのが万年筆の面白いところ。まずは、無理のない予算範囲でいくつかの製品を選んでみましょう。

ちなみに、価格差としてもっとも出やすいのが「ペン先(ニブ)」の品質です。1万円以下の製品はほとんど「鉄ペン」と呼ばれるステンレススチール製。カリッと硬めの書き味はボールペンに近く、万年筆に不慣れな初心者でも扱いやすいと感じるでしょう。対して、高級品に多い14K以上の金ペンは、よくしなってタッチがやわらかく、「これぞ万年筆!」という書き味を楽しめます。最近は、万年筆のクオリティがどんどん進化しているので、数千円〜1万円ほどの製品であれば、鉄ペンでも金ペンでも、驚くほどの書き心地を体感できるでしょう。

2.使うシーンに合った「字幅」を選ぶ

次に考えるべきは、万年筆をどんな用途で使いたいのかということ。たとえば、ボールペンにしても、手帳に書くときは細い0.3mm、宛名書きであれば太い0.7mmを選ぶといったように、使うシーンごとに最適な太さがあります。万年筆においても、線の太さ(字幅)の使い分けがとても重要になります。

万年筆の字幅は、数値ではなく「アルファベットの表記」によって見分けます。もっとも細いのがEF(エクストラファイン)で、その後はF・FM・M・B……と続きます。(メーカーごとに字幅の定義や表記が異なる場合があるので、詳しくはホームページやパンフレットなどで確認してください) ちなみに、手帳やノートに書くのであればEF〜FMぐらいの太さがおすすめです。そのほか、手紙を書くときはMを、サイン用にはBの太さを選ぶとマッチしやすくなります。万年筆は、字幅が太いほうが書き味をより楽しめるので、もし用途が決まってないのであれば、Mぐらいの太さから始めてみてもいいでしょう。

3.握りのよさにも影響する「軸」(デザイン)を選ぶ

万年筆の軸デザインは、大人っぽく渋いものからキッズ風のファニーなものまで多彩で、見た目も選ぶうえで大切な決め手になります。ダンディさをアピールしたり、シックな雰囲気を出したりと、「万年筆を使ってどのような姿を演出したいか」を考えるのも、ひとつの楽しいエッセンスになります。

また、軸のデザインや太さで、握りやすさ・書きやすさも変わってきます。万年筆は、ボールペンと違って筆圧をかけない書き方が理想的なので、手の力を抜いてリラックスした状態で握れる軸を選べると、万年筆を長く楽しむ助けとなるでしょう。

4.インクの補充方法を確認しておこう

万年筆で書くときは、最初にインクを補充する必要があります。基本的には、「インクカートリッジ」または「コンバーター/吸入式」のどちらかでインクを入れることになります。

「カートリッジ」は、インクが詰まったカプセル状のカートリッジを軸内に挿入してインクを補充するタイプで、とにかく手軽に書き始められるのがメリット。いっぽうで、「コンバーター」はインク吸入機構の付いた空タンクに、瓶からインクを吸い上げて使うタイプです。こちらは、やや手間がかかりますが、好きな色のインクを自由に使えるメリットがあります。

万年筆を購入すると、だいたいは専用のインクカートリッジが数本付属してきますが、コンバーターは本体に適合するものを別途購入する必要がありますので、よく確認しておきましょう。

おすすめの万年筆10選

ここでは、おすすめの万年筆をご紹介します。価格.comでも人気のアイテムが揃っていますので、ぜひチェックしてみてください。

1.セーラー万年筆「プロフィット ライト ゴールドトリム」

定価で1万円前後と、現行の国産品の中では手ごろな価格で購入できる金ペン(14K)万年筆。書き味は、金ペンならではのしなやかさ、やわらかさが存分に発揮され、満足感の高い一品となっています。さらに、字幅も極細のEFから太細の抑揚自在で特殊なMSまで、7つの豊富なバリエーションから選べるのも嬉しいポイント。軸は今のところシックな「黒」のみですが、9月には透明感のある塗装の中に、ガラス粒子がきらめく「シャイニングレッド」と「シャイニングブルー」がラインアップ予定。これらは、上品さと華やかさをあわせ持つ美しさで、すでにかなりの注目を集めています。

2.パイロット「カクノ」

昨今の万年筆ブームの火付け役とまで言われる、パイロットの万年筆。価格.comの最安価格で1,000円以下(2021年6月時点)という低価格ながらも、搭載している鉄ペンニブは同社製3,000円クラスと同等という、コストパフォーマンスの高さが魅力です。手ごろな価格でスキッと切れのいい書き味&握りやすい鉛筆ライクな六角軸の組み合わせは、「万年筆は使ったことないけど、どんな感じ?」と考える初心者のファーストチョイスとしても、ぴったり。とはいえ、樹脂製で丸みの多いファニーなルックスや、ニブに描かれたかわいいスマイルマークは、高級感とはほど遠いもの。大人の男性が持つにはちょっと……と敬遠する人もいるかもしれません。ですが、それでも1本は持っていて損のない仕上がりとなっています。

3.プラチナ万年筆「プロシオン」

2019年の日本文具大賞で機能部門グランプリを獲得するなど、ファンの間でもここ数年発売された中では特に傑作と評されている一品。ニブは鉄ペンですが、特殊な五角形絞りという形状によって、金ペンに近いタッチとしなりを実現しています。正直なところ、この書き味が定価で5,000円前後というのは、お得すぎて申し訳ないぐらいの仕上がり。さらに、ニブ中央にインク吸入口が付いた新設計で、瓶の中に残った少量のインクを無駄なく最後まで吸い取ることができ、非常に快適です。これは万年筆の歴史の中でも特筆ものの発明と言えるでしょう。キャップには、プラチナ万年筆独自のスリップシール機構を搭載。きちんと閉めれば、あとは1年以上放置してもインクが乾かない気密性があるため、万年筆の使用頻度が少ない人にも向いています。

4.プラチナ万年筆「プレピー万年筆」

なんと定価300円前後という、今回紹介する中でも断トツの低価格。安くても品質には自信ありで、累計販売本数は1,000万本超えと、世界中のファンに愛される万年筆となっています。カリッと硬めの書き味ではありますが、それを好んで「あえてプレピーを選ぶ」というマニアや、コレクションしたインクのテスター用として何本も複数買い・複数使いするファンも少なくはありません。さらに、この低価格にもかかわらず、インクの乾燥を防ぐスリップシール機構が搭載されていることにも驚きです。うっかりペンケースに放り込んだまま放置しても、1年ぐらいであればドライアップの心配がありません。

5.ラミー「サファリ」

世界中で人気の高いドイツのブランド「ラミー」で知名度の高い万年筆といえば、この製品。もともとサファリシリーズは、児童の学習用筆記用具として開発された経緯を持ち、その独特な形状のグリップは、握るだけで自然に正しい持ち方が身に付くように設計されています。太いワイヤークリップと樹脂軸の飽きのこないデザインに加えて、多彩な軸カラー展開も大きな魅力。さらに、毎年のように限定カラーも発売されているので、それを追い求めるサファリ専門のコレクターも存在するほど。鉄ペンニブはかなり硬質な印象ですが、インクフローがたっぷりしているため、サラサラと気持ちよく書くことができます。

6.ミドリ「MD万年筆」

文具メーカーのミドリが、手帳やノートで「書き心地」にこだわって展開している「MDペーパー」に合わせた、「書く」ことを愉しむための万年筆。極限までシンプルに設計した樹脂軸と重量感のあるステンレスキャップの組み合わせは、わりと雑貨感が強めの印象です。気取らずに使うのがよく似合う雰囲気で、普段使いの筆記としてぴったり。なにより特徴的なのが、鳥のクチバシのような形状のニブ。全体的に丸みを帯びていて、さらにうっすらと先端に向けてカーブしています。この形状によって、どんな角度で書いてもインクがかすれにくいのがメリットです。ただ、万年筆に不慣れな人でも快適に書ける反面、ペン先のしなりは感じにくく、万年筆としてはやや特殊な書き味となっています。インクは現在のところ専用カートリッジのみ(欧州共通規格)です。

7.パイロット「コクーン」

コクーン(繭)の名の通り、中央がゆるくふくらんだ形状が特徴。全体的にやわらかな雰囲気で、女性からの人気が高い万年筆ですが、ソフトな印象を演出したい男性にもマッチします。3,000円前後という価格から考えると、金属軸の高級感はかなりのもので、手軽に買えて安っぽく見えない万年筆を探しているのであれば、第一候補としてあげられる一品。また、ほどよい重みもあるので、筆圧をかけずに本体の自重だけで書く、という万年筆ならではの書き方を学ぶのにも最適です。鉄ペンニブはカクノと同じものを搭載しており、書き味のよさは間違いなし。気持ちよくサラサラ、スルスルと書ける万年筆の気持ちよさを体感できる、優秀な1本と言えるでしょう。

8.パイロット「キャップレス デシモ」

「万年筆を普段使いしてみたいけど、いちいちキャップを開け閉めするのが面倒で、使いづらそう」という人にぜひ試してもらいたいのが、ノック式万年筆のキャップレスシリーズ。軸後端のノックノブを押し込むと、先端の気密シャッターから小さな鉄ペンニブがニュッと出てきます。書き終わったら、もう一度ノックすることでニブが引っ込むので、使い勝手はまさにノック式ボールペンそのもの。片手だけで書き出せるので、電話を受けながらのメモ書きなどもこなせます。今回紹介するデシモは、キャップレスシリーズのスリムタイプなので、スーツの胸ポケットに挿してもじゃまになりにくく、取り回しが楽なのがポイント。常に持ち歩くレギュラー筆記具としても十分に活躍します。

9.ツイスビー「ツイスビー GO」

万年筆業界で今、密かに注目されているのが台湾メーカー。なかでも、ツイスビー社は、ユニークなギミックを搭載した万年筆でファンを増やしています。「ツイスビー GO」の特徴は、ひと目でわかる軸内の巨大なスプリング。このスプリングの弾力を使ってピストンを引き上げることで、一瞬のうちにタンクいっぱいまでインクを吸い込むことができます。また、インクを替えるときに必須となる洗浄も、このスプリングを使えばあっという間。キレイな水を入れたコップなどにペンを首軸まで浸したら、スプリングを何度か押し戻しするだけで勢いよく水を吸うので、後はそれを排出すれば洗浄完了です。この洗浄が面倒になって、せっかく買った万年筆を使わなくなってしまうというのも、初心者にありがちなこと。なるべく手間をかけずに使いたい人に向いています。

10.カヴェコ「ブラススポーツ」

ドイツの筆記具メーカーカヴェコが手がける、真鍮(しんちゅう)製のボディが強い存在感を発揮する万年筆。 キャップを閉めた状態のサイズは107mmとコンパクトですが、約44gの重さがあり、握るとズッシリと手に沈みます。キャップを尻軸にポストすると相当リアヘビーになるので、このバランスに慣れるまでは少し書きづらさを感じるかもしれません。真鍮製は、新品の段階ではピカピカですが、使うほどに傷や表面の酸化で渋い雰囲気に変化していくのも面白みのひとつ。長く使うものだからこそ、エイジングを重ねて自分オリジナルの1本になっていく様子を楽しめるのは、ほかの製品では味わえない魅力です。

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価格.comマガジン編集部

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