レビュー
腰痛の苦しさとソファの誘惑に負けないために!

在宅ワークの必需品! 「オットマン付きゲーミングチェア」1〜3万円の3モデルを徹底比較

在宅勤務が恒常化し、自宅で仕事をこなす毎日が続いている。筆者もご多分に漏れず、在宅勤務を始めて、もうすぐ丸2年が経とうとしている。

そこで今回は、在宅ワーカーが1日の大半を過ごす場所「椅子」に注目。長時間のPC作業や小休憩を快適に行えそうなオットマン付きのゲーミングチェアやワーキングチェアを3モデルピックアップし、比較してみた。

4年近く筆者と共に闘ってきたイケアのデスクとチェア。横幅73cmタイプのデスク「ミッケ」(税込6,999円)と回転チェア「レンベルゲット」(生産終了品)だ。腰用のクッション(別売)も、イケアのもの

4年近く筆者と共に闘ってきたイケアのデスクとチェア。横幅73cmタイプのデスク「ミッケ」(税込6,999円)と回転チェア「レンベルゲット」(生産終了品)だ。腰用のクッション(別売)も、イケアのもの

なぜオットマン付きゲーミングチェアを選ぶのか

筆者は元々、イケアの作業デスクとデスクチェアを所有しており、コロナ禍が始まってからは、そこに収まり、ひとり孤独の中、淡々と作業を行ってきた。

しかし、在宅勤務丸2年を迎える前に、ついにあるモノが悲痛な叫びを上げた。それは「筆者の腰」だ。イケアのデスクチェア「レンベルゲット」のシンプルな設計は、元々腰が弱いうえに座位の姿勢が著しく悪い筆者にとっては少し“不親切”で、腰への負担が少しずつ溜まってしまったのだろう。腰痛って、本当にやっかいだ。

もうひとつ、在宅勤務で困っていることがある。それは「小休憩の仕方」だ。「レンベルゲット」はあまりリクライニングしないため、デスクの前ではリラックスしづらい。本当は、足を伸ばしたり、身体を寝かせたりしたいのだ。それではと、リビングのソファに座ってしまうと、「睡魔」や「Netflix」、「TVer」、「DAZN」といった“悪魔のささやき”が聞こえてくる。この甘い誘惑に負けると、もうそこは“沼”。ズブズブだ。

そんな状況を解決すべく、目を付けたのがゲーミングチェア。元々長時間にわたってゲームを快適にプレイするために作られたイスなので、これなら1日約8時間という勤務時間にも対応できるはずだ。また、ゲーミングチェアの中には、引き出して使うオットマンが搭載されているモデルがある。もちろん、リクライニング機能もセットで搭載されているので、ちょっとした休憩にもってこいというわけだ。

以下では、オットマン付きのゲーミングチェアやワーキングチェアの中から、価格.comでも人気の3モデルをセレクト。1万円、2万円、3万円という3つの価格帯のモデルを使い比べて、それらの実力をチェックしてみた。

今回ピックアップした3脚のオットマン付きチェア

今回ピックアップした3脚のオットマン付きチェア

1万円ちょっとで買えるフルスペックゲーミングチェア

最初に紹介するのは、話題のオンライン専門家具ブランド、ベストバリュースタイルの「レザー調 フルスペック ゲーミングチェア」。「リビングで使えるゲーミングチェア」をコンセプトにした落ち着いたカラーとデザインが好評で、同ブランドでいちばん売れている椅子だという。

ベストバリュースタイル「レザー調 フルスペック ゲーミングチェア」の「ブラック」。公式サイト価格は、12,980円(税込/送料無料)

ベストバリュースタイル「レザー調 フルスペック ゲーミングチェア」の「ブラック」。公式サイト価格は、12,980円(税込/送料無料)

本モデルの魅力は、1万円ちょっとという価格ながら、ゲーミングチェアではおなじみの、身体を包み込む形状の「バケットシート」を始め、取り外し可能なヘッドレストやランバーサポートが付属するなど、フルスペックと言えるほど、機能が充実している点だ。

バックル付きのゴムバンドで装着する取り外し可能なヘッドレストとランバーサポート。ランバーサポートは、好みの高さに位置を変えられる

バックル付きのゴムバンドで装着する取り外し可能なヘッドレストとランバーサポート。ランバーサポートは、好みの高さに位置を変えられる

本体の生地には、今回紹介する3モデルの中で唯一、耐久性や撥水性が高いPVCレザーを使用しており、水拭きもできるなど、メンテナンスも簡単だ。

ほかの2モデルにはないもうひとつの特徴が、背もたれの高さを微調整できる点。各ユーザーの座高や体型に合わせて、背もたれやヘッドレストの位置をピッタリ決められるのはうれしい。

背もたれを、約3cm上げ下げできる調整機能を搭載

背もたれを、約3cm上げ下げできる調整機能を搭載

ゲーミングチェア然としたモノクロカラーモデル

2脚目は、ゲーミングPCなどの製造・販売を手がけるフロンティアのゲーミングチェア「FGC02-W」。

フロンティア「FGC02-W」。公式サイト価格は、19,800円(税込/送料別)

フロンティア「FGC02-W」。公式サイト価格は、19,800円(税込/送料別)

こちらも、取り外し可能なヘッドレストや可動式ランバーサポートなどが付属するフルスペックモデルで、生地には柔軟性や通気性の高い“フェイクレザー”とも呼ばれるPUレザーを採用している。

ヘッドレストとランバーサポートは、ベストバリュースタイルと同じく、バックル付きゴムバンドで装着する仕組み。ランバーサポートは、位置の高さを変えられる

ヘッドレストとランバーサポートは、ベストバリュースタイルと同じく、バックル付きゴムバンドで装着する仕組み。ランバーサポートは、位置の高さを変えられる

ほかの2モデルと異なるのは、ブラックとホワイト2色のスポーティーなデザインもさることながら、アームレストが可動式である点。自分に合った高さや角度に変えられるので、腕の負担をやわらげられる。

アームレストは、左右に約45°ずつ傾けられ、写真のように内側に向けることも可能

アームレストは、左右に約45°ずつ傾けられ、写真のように内側に向けることも可能

なお、本モデルは、オットマンなしのレッド×ブラックカラーの「FGC02-R」(16,800円)とブルー×ブラックカラーの「FGC02-B」(15,800円)もラインアップされる。

160°までリクライニング! 高反発モールドウレタン採用モデル

3脚目は、中身の素材に高密度のモールドウレタンを採用した、サンワサプライの「150-SNCL003BK」。

サンワサプライ「150-SNCL003BK」。公式サイト価格は、29,800円(税込)

サンワサプライ「150-SNCL003BK」。公式サイト価格は、29,800円(税込)

モールドウレタンは、金型にウレタンを注入し、短時間で発泡・成型させたクッション素材。密度が高く、ムラができないため、型崩れしにくく、耐久性にすぐれているという。本モデルでは、ヘッドレストや座面、アームレスト、クッション、オットマンの中身の素材にモールドウレタンを採用している。ちなみに、生地は、フロンティアと同じPUレザーだ。

もうひとつ先述の2モデルと異なる点が、160°まで無段階でリクライニングすること。仮眠を取りたい時に、しっかりと身体を寝かせられるのはうれしい。

また、ヘッドレストも特徴的だ。取り外しや移動はできないが、23(幅)×25(高さ)×8(奥行)cmの大型タイプが備え付けられている。一般的なチェアのヘッドレストと比べて2倍くらい大きいので、身長に関わらず、頭部全体をしっかりと支えてくれるだろう。

さらに、製品の強度も高い。日本の「JIS規格」より厳しい「ANSI(米国国家規格協会)」の「BIFMA強度基準」に基づく品質基準をクリアしており、背もたれや座面、脚部、キャスターの強度や耐久性はお墨付きだ。

3モデル徹底比較【作業時編】

ここからは、作業時と休憩時のシーン別に、3モデルを比較してみたい。

左から、ベストバリュースタイル、フロンティア、サンワサプライ。フロンティアのモデルは、イケアのデスクと同じ高さ(約75cm)までアームレストを上げられたが、ほかの2つは、それよりも低い位置にヒジを置くことになった

左から、ベストバリュースタイル、フロンティア、サンワサプライ。フロンティアのモデルは、イケアのデスクと同じ高さ(約75cm)までアームレストを上げられたが、ほかの2つは、それよりも低い位置にヒジを置くことになった

まずは、座り心地から。ベストバリュースタイルとフロンティアのモデルは、どちらかというと感触は硬めで、座面の左右がしっかりと立ち上がっているため、かっちりと囲まれている印象。安定感はあるが、お尻や太もものサイズによっては窮屈に感じてしまうかもしれない。いっぽう、余裕があるのがサンワサプライの製品。座面の左右はあまり立ち上がっていないが、お尻が少し沈み込むほど素材がやわらかいので、窮屈さはなく、安定感や高級感が感じられた。

ベストバリュースタイル「レザー調 フルスペック ゲーミングチェア」の座面。座るところは平坦で、左右に壁が作られている。お尻をのせられる座面の幅は、40cm

ベストバリュースタイル「レザー調 フルスペック ゲーミングチェア」の座面。座るところは平坦で、左右に壁が作られている。お尻をのせられる座面の幅は、40cm

フロンティア「FGC02-W」の座面。ベストバリュースタイルと同じく、左右が立ち上がっている。座面の幅は、38cmと3モデルの中ではいちばん狭い

フロンティア「FGC02-W」の座面。ベストバリュースタイルと同じく、左右が立ち上がっている。座面の幅は、38cmと3モデルの中ではいちばん狭い

サンワサプライ「150-SNCL003BK」の座面。左右がなだらかに盛り上がっており、お尻を支えてくれる。座面の幅は、53cm

サンワサプライ「150-SNCL003BK」の座面。左右がなだらかに盛り上がっており、お尻を支えてくれる。座面の幅は、53cm

ランバーサポートは、座った時に曲がった背筋を伸ばし、腰への負担が少ない理想的な正しい着座姿勢をサポートするクッション。今回の3モデルではそれぞれ形状が異なり、ベストバリュースタイルは広く薄く、フロンティアは狭く薄く、サンワサプライは広く厚い。結果的に、骨盤をグッと強めに支えてくれるのはサンワサプライのモデル。腰痛持ちの筆者の観点からだと、サンワサプライのチェアが腰にとっていちばん楽な姿勢で座れた。

ベストバリュースタイルは、30(横)×17(縦)×5(厚さ)cmのランバーサポートを採用。横から見ると、形は台形

ベストバリュースタイルは、30(横)×17(縦)×5(厚さ)cmのランバーサポートを採用。横から見ると、形は台形

フロンティアのランバーサポートは、実測値約30(横)×15(縦)×5.5cmで、横から見た形はかまぼこ形

フロンティアのランバーサポートは、実測値約30(横)×15(縦)×5.5cmで、横から見た形はかまぼこ形

サンワサプライのランバーサポートは、実測値約30〜40(横)×24(縦)×7.5(厚さ)cmで、横から見た形は、下に向かってふくらみが増えていくかまぼこ形

サンワサプライのランバーサポートは、実測値約30〜40(横)×24(縦)×7.5(厚さ)cmで、横から見た形は、下に向かってふくらみが増えていくかまぼこ形

個人的に大きく違いが見えたのが、アームレストだ。ベストバリュースタイルとサンワサプライのモデルは、固定式のもので、座面と同じ生地と中身を使っており、やわらかい。いっぽうで、座面の高さにもよるが、肘をアームレストに置いたままPCのキーボードを打つ場合、腕の長さによっては届かない人もいるだろう。

ベストバリュースタイルのアームレスト

ベストバリュースタイルのアームレスト

サンワサプライのアームレスト

サンワサプライのアームレスト

いっぽう、フロンティアのアームレストは、支柱は固定式だが、肘をのせる部分は回転するほか、高さも調整できるので、好みのポジションに設定できる。

フロンティアのアームレスト

フロンティアのアームレスト

3モデル徹底比較【休憩時編】

次に、休憩時、つまり背もたれを最大まで倒した時の寝心地のよさを比べてみた。

まず、座面の裏面に備え付けられたオットマンを引き出すのだが、いきなりここで違いが出た。サンワサプライのチェアはさすが3万円前後だけあって、スーッと引っ張り出せるが、ベストバリュースタイルとフロンティアは最大まで引き出す際に、何度か引っかかってしまった。これ実は、製品を自分で組み立てる時に、レールがまっすぐになるように留め具の向きを微調整する必要があるのだが、おそらくそれがうまくいっていないのが原因かと。しかし、この調整が素人では結構難しい……。不慣れな人は、各メーカーが用意している組み立てサポートを依頼したほうが無難だろう。

そして、背もたれを倒して、横になってみた。なお、筆者の身長は179cmだ。

ベストバリュースタイル

ベストバリュースタイル

フロンティア

フロンティア

サンワサプライ

サンワサプライ

寝心地はどれも申し分ない。先述したが、ベストバリュースタイルとフロンティアは130°まで、サンワサプライは160°まで倒れるので、サンワサプライがいちばん身体を伸ばして寝転がれることになる。

また、写真を見てお気づきの読者もいるかもしれないが、座面と引き出したオットマンとの距離が異なるのがわかるだろうか。ベストバリュースタイルはふくらはぎの下、フロンティアは膝の下、サンワサプライは足首の下まで引き出せている。正直、モデルによってここまで違うのかと驚いたが、自分の足の長さに合うという点がモデル選びのポイントになるのは間違いなさそうだ。ちなみに、個人的には、足首まで支えてくれるサンワサプライの製品がちょうどよく、足をいちばん楽に投げ出せた。

ベストバリュースタイルのオットマン。背もたれを最大まで倒し、オットマンを最大まで引き出した時の、ランバーサポートからオットマンの先端までの長さは、約85cm

ベストバリュースタイルのオットマン。背もたれを最大まで倒し、オットマンを最大まで引き出した時の、ランバーサポートからオットマンの先端までの長さは、約85cm

フロンティアのオットマン。ランバーサポートからオットマンの先端までの長さは、約79cm。引き出す時に引っ張れる輪っかが付いている

フロンティアのオットマン。ランバーサポートからオットマンの先端までの長さは、約79cm。引き出す時に引っ張れる輪っかが付いている

サンワサプライのオットマン。ランバーサポートからオットマンの先端までの長さは、約91cm。中央部が凹んでおり、足を落ち着けやすい

サンワサプライのオットマン。ランバーサポートからオットマンの先端までの長さは、約91cm。中央部が凹んでおり、足を落ち着けやすい

ちょっと残念だった点

ベストバリュースタイル「レザー調 フルスペック ゲーミングチェア」

ひとつは、“立て付け”がゆるめなのか、使用時に身体をゆらすと多少グラつきが感じられた点。正直グラつき自体はそこまで気にならなかったのだが、そのせいで生地がこすれ合い、本体がきしむたびにキュッキュッと音が鳴る。神経質な人は、気になってしまうかもしれない。

もうひとつは、フロンティアの製品も同じなのだが、ヘッドレストとランバーサポートを本体にくくりつけるバンドがむき出しなこと。バンドがないサンワサプライのチェアと比べると、見た目はあまりスマートではない。

さらに、個体差もあるかもしれないが、キャスターの動きがスムーズではなく、移動させる時に、5本足がグルグル回転してしまう。

先述したが、オットマンの引き出しがスムーズではないことも付け加えておく。

フロンティア「FGC02-W」

組み立てに関してだが、3モデルとも基本的には、大体20〜30分で完成させることができるはずだ。しかし、このモデルのみ、座面と背もたれのヒンジのカバーの取り付けにちょっとしたコツが必要で、最初それがわからず(説明書には明記なし)、数十分も手こずってしまった。

また、このモデルも、使用時に身体をゆらすと多少のグラつきが感じられた。アームレストもゆるめなので、ヒジが動くと、カタカタ音が鳴る。

なお、ベストバリュースタイルと同じで、ヘッドレストとランバーサポートのバンドがむき出しのうえ、オットマンの引き出しがスムーズではない点も付け加えておく。

サンワサプライ「150-SNCL003BK」

このモデルは、特に残念に感じた点はなかった。しかし、気になる点をあえてあげるとすれば、座面の最大高が実測値50cmと低めなこと。身長179cmの筆者にとってはもう少し高さが欲しかったところだ。また、リクライニングは100°ではなく、ほかの2モデルのように90°まで背もたれが立ち上がってほしかった。そのほうが、作業時、もう少し背もたれに身体を預けられたはずだ。

【まとめ】3モデルともに優秀! 価格による違いは「質」

3モデルのスペック比較表。各メーカー、組み立て代行サービスを提供しているが、価格に差がある 【注】※1:左右の立ち上がりは除く ※2:北海道・沖縄県・離島など一部の地域への配送は除く

3モデルのスペック比較表。各メーカー、組み立て代行サービスを提供しているが、価格に差がある 【注】※1:左右の立ち上がりは除く ※2:北海道・沖縄県・離島など一部の地域への配送は除く

結論から言うと、総じて3モデルともに優秀なフルスペックチェアだということがわかった。3モデルともに数週間ずつ実際に作業で使用してみたが、腰に負担がかかっている印象はゼロ。とはいえ、ランバーサパートはそれぞれサイズや形状が異なるので、自分に合ったものを選んだほうがよさそうだ。

休憩時は、多少の差はあれ、3モデルともにリラックスできた。もちろん、160°倒れるサンワサプライが快適性においては1歩リードしていた。

ユーザーレビューを見てみると、座面の上げ下げとリクライニングのレバーの位置を気にする意見が散見されたが、筆者としては3モデルともスムーズに使用できた。どれも慣れれば問題なく、使いにくいという印象はなかった。

以上、1万円のベストバリュースタイル、2万円のフロンティア、3万円のサンワサプライという価格帯の異なる3モデルを比較してきたが、今回の3モデルに関しては、価格の違いは、材質や高級感、立て付けの完成度などに見て取れた。その辺りの違いと価格を天秤にかけて、“新しい相棒”を見つけてほしい。

牧野裕幸(編集部)

牧野裕幸(編集部)

月刊アイテム情報誌の編集者を経て価格.comマガジンへ。家電のほか、ホビーやフード、文房具、スポーツアパレル、ゲーム(アナログも含む)へのアンテナは常に張り巡らしています。映画が好きで、どのジャンルもまんべんなく鑑賞するタイプです。

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