“家事貯金”のすすめ

解凍時間が半分になるって本当?「解凍プレート」の実力を検証してみた

特売でついついまとめ買いしちゃう食材。小分け冷凍保存で使い勝手をよくしているつもりだけど、うっかり事前に解凍し忘れてしまうと、いざ使いたいときに困りませんか?
そんなときは電子レンジの解凍機能を使うことで対処しているのですが、解凍を通り越して一部に火が通ってしまったり、溶けムラがあったりと、理想の状態でうまく解凍できず結局イライラがつのるばかり……。

そこで、以前より気になっていた「解凍プレート」を試してみました。

ストーン調がおしゃれな解凍プレートです

ストーン調がおしゃれな解凍プレートです

素材:アルミニウム(ホーローコーティング)、ポリプロピレン
サイズ:幅29×奥行21×高さ2cm
重量:約490g

解凍プレートとは、熱伝導率の高い素材で作られたプレートで、凍った食材を置いておくだけで、普通よりも早く解凍できるというアイテム。なんと自然解凍に比べ約半分の時間で解凍できるとのこと!

本当なのかどうか、その実力を検証していきましょう。普段からよく冷凍して使う食材を、解凍プレートに乗せた状態と自然解凍とで並べて、解凍時間がどれくらい変わるのかを比較してみました。

検証1:牛肉(ステーキ用)

ステーキや焼肉用のお肉は最大限おいしい状態で解凍したいですよね。事前に解凍し忘れたとしても、電子レンジでの急速加熱は避けたいところです。そんなとき、解凍プレートを使えばスピーディに解凍できるのでしょうか?

厚み2cm程度の牛肉です。凍ったままではラップがはがしにくいので、まずはそのまま解凍プレートに置いてみました(自然解凍も同様)

厚み2cm程度の牛肉です。凍ったままではラップがはがしにくいので、まずはそのまま解凍プレートに置いてみました(自然解凍も同様)

10分後、ラップはどちらもきれいにはがすことができましたが、すでに解凍具合にかなりの差がある状態に

10分後、ラップはどちらもきれいにはがすことができましたが、すでに解凍具合にかなりの差がある状態に

10分後、解凍プレートで解凍したお肉はもうカットできるくらいの絶妙な解凍具合になっていました。焼肉用に切ってみましたが、ドリップも出ず理想的な解凍状態で大満足。いっぽう自然解凍のほうはまだまだ硬いままで、あと20分くらいはかかりそうな状態でした。

溶け具合の違いが伝わりにくいかもしれないため、あらかじめカットした状態で冷凍したお肉での検証結果もお届けします。

解凍を始めてから10分後。解凍プレートのお肉(写真左)は持ち上げるとやや曲がるくらいやわらかくなっていますが、自然解凍(写真右)はまだカチカチです

解凍を始めてから10分後。解凍プレートのお肉(写真左)は持ち上げるとやや曲がるくらいやわらかくなっていますが、自然解凍(写真右)はまだカチカチです

20分後。解凍プレートのお肉(写真左)は完全に溶けていますが、自然解凍(写真右)はまだ硬いことがわかります

20分後。解凍プレートのお肉(写真左)は完全に溶けていますが、自然解凍(写真右)はまだ硬いことがわかります

ステーキ肉は思った以上に差が出る結果になりました。確かに半分以下の時間で解凍できています! これなら、事前に解凍するのを忘れていても、解凍プレートに乗せて少し待てば使えるようになって助かりますね。

では、ほかの食材でもいろいろと試してみましょう。

検証2:鶏もも肉

鶏肉もよく特売でまとめ買いして小分け冷凍しています。こちらもラップに包んだ状態のまま、まずは10分解凍してみました。

10分後、どちらもきれいにラップをはがすことができました

10分後、どちらもきれいにラップをはがすことができました

見た目はどちらもまだ凍った状態で同じように見えましたが、解凍プレートに面した側は部分的に溶けていました。いっぽう自然解凍のほうは全体的にまだまだ冷凍状態。

どちらも裏返して、プラス10分解凍してみました

どちらも裏返して、プラス10分解凍してみました

トータル20分後、まだ完全に解凍はできていない状態でしたが、解凍プレートに置いた鶏肉は包丁でカットしやすいくらいの溶け具合にはなりました。自然解凍のほうも解凍しかけていましたが、まだかなりの部分が凍った状態でした。

鶏もも肉は、先ほどのステーキ肉と比べると劇的な差があるとまでは言えない結果に。表面が凸凹しているため解凍プレートとの接着面にムラがあり、効果が出にくいのだと思われます。

検証3:冷凍むきえび

続いては、よく購入する便利な冷凍エビです。

10分後

10分後

10分後、ぱっと見はどちらもまだ氷が付いた状態ではありますが、解凍プレートに面している側はもう解凍できていました。10〜15分程度で加熱調理に使いやすい状態になりますね。

自然解凍のほうは全体的に解凍具合にバラツキがあり、追加で10分待つとすべて調理に使えるくらいに溶けました。

検証4:塩さば

ひものや塩じゃけ、塩さばなども冷凍することが多い食材です。どの程度差が出るのでしょうか。

10分後

10分後

塩さばは、解凍プレートのものも自然解凍のものもさほど溶け具合に差がありませんでした。サイズや形にもよると思いますが、塩干の食品は解凍が早いのかもしれません。自然解凍と解凍プレートで大きな差が感じられない結果となりました。

検証結果まとめ:平らな食材ほど効果アリ

季節によって解凍時間に差は出ると思いますが、今回(寒い時期)解凍プレートを使ったところ、早い食材で10分程度、時間がかかるものでも20〜30分あればほとんど解凍できました。

いろいろな食材で試した結果わかったのは、表面が平らに近い食材ほど解凍プレートの効果が出やすいということ。解凍プレートにしっかり密着させることができるため、食材全体からムラなく熱を伝えることができるのだと思われます。

サーモンの柵やハンバーグのパテ、トンカツ用の豚肉などでも試しましたが、自然解凍との差が大きかったです

サーモンの柵やハンバーグのパテ、トンカツ用の豚肉などでも試しましたが、自然解凍との差が大きかったです

また、これは自然解凍でも同じかもしれませんが、途中で食材をひっくり返すとさらに解凍スピードが上がることもわかりました。

おいしい状態で解凍できるのがうれしい!

最もいいと思った点は、解凍プレートでお肉やお魚を解凍するとドリップがほとんど出ず、おいしい状態で解凍できる点です。時間が短縮できるのも魅力ですが、理想的な状態で解凍できるのがうれしかったですね。

気が短い私としては、欲を言えばもっと早く解凍できたらいいのにな……と思いますが、十分便利に愛用しています。あるのとないのとでは大違いです。

熱伝導によって解凍スピードが上がるということは、逆に熱い食材を冷ますこともできるわけなので、食材の粗熱をとるために一時的に置くという用途にも使っています

熱伝導によって解凍スピードが上がるということは、逆に熱い食材を冷ますこともできるわけなので、食材の粗熱をとるために一時的に置くという用途にも使っています

ストーン調のおしゃれなデザインなので、焼肉の際のお肉の盛り付けにプレートを使ったりもしています。冷凍してあったお肉がどんどん溶けていってくれるので、一石二鳥です

ストーン調のおしゃれなデザインなので、焼肉の際のお肉の盛り付けにプレートを使ったりもしています。冷凍してあったお肉がどんどん溶けていってくれるので、一石二鳥です

フチに溝があるので、解凍時に出る水分が流れ落ちるのを防止してくれます。ただ前述の通りドリップはほとんど出ません

フチに溝があるので、解凍時に出る水分が流れ落ちるのを防止してくれます。ただ前述の通りドリップはほとんど出ません

お手入れは、まな板と同じようにさっと洗い流すだけでOK。コンパクトですが、ハンバーグ2〜3枚、塩じゃけの切り身3〜4枚程度が置けて、普段使いしやすいサイズ感でした。

便利そうだなと思いつつも、なかなか生活に取り入れるまでいかなかった解凍プレートですが、思い切って使ってみたら想像以上に便利で、日々何かと活躍中です。
食材を冷凍保存して使うことが多いご家庭なら、解凍プレートがあるときっと便利だと思いますよ!

家事貯金研究家leaf

家事貯金研究家leaf

夫婦+愛犬2匹と木の家の注文住宅暮らし。ブログ「10年後も好きな家」運営。主婦歴約20年のもの選びと時短ワザが好評で、2018年に家事本出版。家事の合間に北欧インテリア&コーヒーを楽しむ暮らし。

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