手軽に飲める水出しから、じっくり時間をかけて抽出するサイフォン式まで、これまでさまざまなコーヒーのいれ方を試してきました。ただやはり、日常的においしいコーヒーを飲む方法としては、ハンドドリップがちょうどいいのではないでしょうか。
今回は、そんなハンドドリップをより楽しめるドリッパー一式のセットをご紹介します。
KINTO(キントー)のコーヒージャグセットです
サイズ:幅120(径100)×高さ155mm
重量:270g
容量:300ml(約2杯用)、満水容量:450ml
4つの器具がセットになっています
耐熱ガラス製のジャグ、ステンレスフィルター、プラスチック製のブリューワー、ホルダーの4点セット。ドリッパーと聞いて思い浮かぶものとは全然違うデザインですよね。まるで理科の実験に使うような見た目のアイテム類で、特にジャグはあたかもビーカーのようなデザインになっており、インテリアになりそうなほどすてきです。
付属のホルダーは豆の分量を量るのにも使えますが、今回はあらかじめひいてあるコーヒー粉を使用します(コーヒー粉用の計量スプーンは付属していません)。
特徴的なのは、ドリップする際のスタイル。ジャグの上にブリューワーを重ね、その上にステンレスフィルターをセットします。一般的なドリッパーとはかなりフォルムが異なり、まるで実験道具のようなルックスですよね。
ステンレスフィルターに直接コーヒー粉を入れ、ジャグの上にブリューワーとステンレスフィルターをセット。これで準備OK
フィルターはステンレス製で、ペーパーフィルターは必要ありません。
まずは粉全体にお湯をゆっくりと注ぎ、しばらく待って蒸らします
ちなみに写真のドリップポットは、以前紹介した下村企販の「珈琲考具 ツードリップポット Pro」。お湯が真下に、そして一定量で落ちるので、注ぐ位置や湯量の調整がしやすいポットです。
じっくり蒸らしたら、お湯を注いでいきましょう。しばらくすると円錐形のステンレスフィルターからコーヒーが抽出されていきます
あとはジャグに印字されている目盛りの分量に合わせるようにお湯を注いでいきます。今回は2杯分のコーヒーを抽出しました
ブリューワーをセットして、ステンレスフィルターにお湯を注ぎ、ビーカーのようなジャグにコーヒーが抽出されていく様は、本当に何らかの理科の実験をしているような気分にしてくれます。ブリューワーやジャグが透明なのもなんだかいいんですよね。
使い心地としては申し分なく、ブリューワーとジャグは安定していて、お湯を注いでもぶれるようなことはありませんでした。ステンレスフィルターから抽出されるスピードは一定でしたが、お湯の量を目盛りピッタリに合わせるのがちょっと難しかったくらいですね。
抽出し終わったブリューワーとフィルターはホルダーに置いておけます
ゆっくりと抽出させたので、濃厚な味わいのコーヒーになりました
ステンレスフィルターは、ペーパーフィルターのようにコーヒーオイルが吸収されず、ダイレクトに抽出できるので香りがとてもいいですよ。味も濃厚なコーヒーの味を楽しめました。ジャグは耐熱ガラス製なので、電子レンジや食洗機にも対応しているのもうれしいポイントです。
筆者は今までペーパーフィルターを使っており、初めてステンレスフィルターを使ったのですが、とても扱いやすかったです。お手入れも、フィルターを逆さにしてゴミ箱に粉を捨て、わずかに残ったカスをさっと洗うだけ。繰り返し使えるのでエコですね。
フィルターを逆さにして粉を捨てると、この程度のカスしか残りません。あとはさっと洗えばお手入れ完了です
ステンレスフィルターの難点をあげるとすれば、ペーパーフィルターではコーヒー粉の細かいカスなどを取り除いてくれますが、ステンレスフィルターだと微粉がジャグにまぎれてしまうところ。わずかではありますが、気になる方はカップに注ぐ際に注意が必要です。
わずかですが、ジャグの底のほうに微粉が残ります
実験道具のような見た目に惹かれて購入しましたが、これ1セットあれば快適にドリップコーヒーがいれられることと、コンパクトで収納しやすい点も魅力的でした。実際に使ってみると、決してデザインありきではなく、シンプルにドリップコーヒーをいれることを追求した結果の“機能美”なのだなと感じられますね。
一般的なジャグやドリッパーに比べスマートで、場所も取りません
収納せずとも、テーブルに出しっぱなしでもインテリアになりそうなほどすてきです。スタイリッシュなコーヒーアイテムをお探しの方はぜひ導入してみてはいかがでしょう。
趣味も仕事もゲーム漬けだった人生から脱却を図り模索中。ホビーや生活雑貨記事などを書かせていただきます。