テレワークの普及により、自宅の作業環境を改善する人が増えています。特に、作業中の体への負担を軽減するために、ニーズが高まっているのがオフィスチェア。最近では、高機能で高価格な「高級オフィスチェア」も需要を伸ばしています。そこで、テレワーク中心の人ならいつかは所有したいと思えるような、憧れの高級オフィスチェアについて、都内オフィスチェア有名店のプロのスタッフが選び方を解説。価格.comマガジン編集部の検証による評価も行いました。
<監修>WORKAHOLIC(ワーカホリック) 伊藤僚範氏
1978年生まれ。マッサージ関連のスクール業を経て、2014年WORKAHOLICへ。自身の椎間板ヘルニアを患った経験から、「ワークチェアを使って日本の腰痛人口を減らしたい」という想いを持ち現在に至る。店舗ではチェアコンシェルジュとしてお客様に提案を行うだけではなく、WORKAHOLICのマーチャンダイザーとしてワークチェアやデスクなど取り扱い製品の選定・販売戦略なども担当。
オフィスチェアは、事務用イスやプレジデントチェアなどに区別されることもありますが、「高級オフィスチェア」はこれらの分類とは別に、人間工学に基づいて設計されたエルゴノミクスチェアの機能を備えたものが基本となります。高級オフィスチェアの価格帯は実勢で6万円程度から。1万〜3万円程度のチェアと比べると、体にフィットするようにさまざまな個所を細かく調節できたり、良質な素材で精巧に作られているので長く使えたりなど、あらゆる面ですぐれています。
「自宅のダイニングチェアで仕事をしていたら腰痛になった、価格の安いオフィスチェアを購入したら会社のオフィスチェアのほうがずいぶんいいものだとわかった、というお客様の声が聞かれます。他方で、実際に店舗に来られてオフィスチェアを購入していかれたお客様からは、腰が楽になった、作業がはかどるようになったという感想も。オフィスチェアをグレードアップして得られる満足感は、かなり高いようです」(伊藤氏)
高級オフィスチェアがここ数年で販売台数を伸ばしている背景には、就業環境の変化により、肩こりや腰痛が気になるようになったという人が多いことがあげられます。そこで、高級オフィスチェアを使用すれば、体への負担が減らせるとの期待があるのでしょう。最近では、昇降デスクやモニターアームも組み合わせて、より快適な作業環境を構築しようという人が増えているほどです。
「テレワークが開始されて年数が経っても、自宅の作業スペースの改善にコストをかける人が増え続けています。これは、より正しい姿勢で効率的に作業をしたいというニーズの表れでしょう。また、オフィスチェアというと、設置スペースを取るというイメージもありましたが、最近ではコンパクトでおしゃれなモデルも発売されています。女性のお客様が来店されることも増え、当店でもお客様全体の4割程度に達しています」(伊藤氏)
どんなにすぐれたオフィスチェアでも、座っている時の姿勢が正しくないと、作業時の体への負担はあまり軽減されません。そのため、まずは正しい着座姿勢を知ることが重要。人は直立した時に、背中から腰がゆるやかなS字カーブになると、上半身への負担が軽くなるといわれています。これは着座した時も同様。直立した状態から、チェアの座面の奥までしっかりと腰かけ、横から見た時に、首から肩と、背中から腰にかけてゆるやかなS字カーブを描いている状態が理想です。
「ゆるやかなS字カーブにするコツとして、やや後傾姿勢を取るように意識するといいでしょう。ノートPCの小さな画面だと、のぞき込むような姿勢になりやすいので、なるべく大型の外付けディスプレイを使用するのがおすすめです。また、デスクとの相性も重要。デスクの天板が高すぎると、腕が上がって肩に負担がかかるので、高さが調節できる昇降デスクがあると便利です」(伊藤氏)
腕や脚の置き方にも注意が必要。肘は、肘かけや机にのせて90〜110°の角度に保ち、指先の力を抜いてリラックスした状態でキーボード作業ができるようにしてください。膝は、座面の奥までしっかりと腰かけた状態で90°より少し広い角度にして、足の裏が床やフットレストにぴったりと着くようにしましょう。座面を最下部にしても足が床にぴったりと着かない場合は、フットレストを積極的に活用してください。
「デスクの高さに合わせて着座姿勢を作るには、上半身から整えていくことが効果的です。身長に対してデスクが高い場合はチェアを上げ、フットレストで脚が浮かないようにするのがおすすめです。フットレストの使用を前向きに考えてオフィスチェアを選ぶのもいいでしょう。また、長時間同じ姿勢で座っていると、いくら高機能なオフィスチェアでも体に負担がかかるので、作業中も体を動かしやすいものを選ぶといいでしょう」(伊藤氏)
ヘッドレストは、背もたれをリクライニングさせて休憩を取る時や、作業中に負担が少ないゆるやかなS字カーブを保つのに効果を発揮します。ただし、設置時の圧迫感が気になってあまり使わないという人のために、ヘッドレストをオプションにしている製品も多くあります。この点は、使い方と好みに合わせて選びましょう。
「ヘッドレストは、猫背やストレートネックなど、肩や首回りの姿勢に何らかの悩みを抱えている人が、楽に感じられるようなら、積極的に使うと効果が期待できそうです。少し頭部を後ろに預けるだけでも、負担はかなり軽減されます」(伊藤氏)
背もたれは、まず高さを考えます。肩甲骨の下までを支えるローバックやミドルバックと、肩甲骨もすっぽり支えるハイバックのどちらにするか。これは、体への負担軽減と設置時の圧迫感軽減のどちらを優先するかもポイントになります。ローバックでも腰を正しい姿勢で維持できれば、体への負担はかなり軽減できるからです。ただ、背もたれが低く肩回りの支えが足りないと感じる場合は、背中の多くの面積を支えられるハイバックを選ぶのがいいでしょう。休憩の姿勢をとる場合もハイバックが快適です。
「背もたれに多く使われるメッシュは通気性がいいのはもちろん、生地の柔軟性が高く、背中の形や体の動きにフィットするため筋肉の動きを押さえつけることがなく、身動きが取りやすいと好まれる方も多いです」(伊藤氏)
肘かけは、肘や腕の重さをしっかりと受け止めるために、多方向に調節できるものが便利です。高級オフィスチェアなら、高さだけでなく、前後、左右の3D方向や、角度も加えた4D方向に動くものが選べる場合が多くなります。肘かけがあると圧迫感が気になるという人は、肘かけをなしにして、デスクの天板に肘をのせる方法もあります。ただしその場合、顔をディスプレイに近づけすぎないように注意してください。
「長時間のパソコン作業をする人なら、肘かけはぜひ検討したいところです。肘かけは、高級オフィスチェアで可動幅に差がつきやすい個所といえます。広範囲に可動すれば、時間が経って少し体勢が変わっても、その都度調節することができるので、長時間の作業でも腕や肩に余計な力が入りにくくなります」(伊藤氏)
ランバーサポートは、背中のS字カーブを維持するために重要なパーツで、高級オフィスチェアのほとんどに付いています。ランバーサポートの高さ調節ができる製品は、座面の奥まで腰かけた状態で、背中の自然なS字カーブが取れる位置に合わせて使用します。また、ランバーサポートが付いていなくても、腰部の生地の強度が強くなっていて腰を支えるタイプなど、同じ役割を担っている製品もあります。
「ランバーサポートは、腰痛など、腰に何らかの悩みを抱えている人にとっては、特に効果的といえます。独立して高さを調節できるものや、骨盤裏の仙骨部分を縦方向に支えるもの(ポスチャーフィットサポート)など、さまざまな形状のものがあります」(伊藤氏)
座面は、しっかりと奥まで腰かけた場合に、ふくらはぎと座面の端の間に指が2、3本入るくらいの隙間があると、脚への圧迫感が弱まり、血流を妨げにくくなります。また、座面のクッションが好みに合うかもポイント。クッションは、通気性にすぐれたメッシュか、気密性にすぐれたファブリックかに大別できますが、同じメッシュでも、素材によって弾力の強さやフィット感に違いがあります。また、ファブリックでは、大きなウレタンから一部分を切り取ったスラブウレタンか、金型で一体成形したモールドウレタンでは品質に差が出ます。モールドウレタンは高密度で型崩れしづらいクッションとなります。
「座面はクッション性のほかに、前後のスライド幅や、前傾するかどうかもチェックポイントになります。前傾姿勢をサポートできるチェアは、書き物などをする時に便利です」(伊藤氏)
作業の途中で休憩する場合、「リクライニング機能」があると便利です。リクライニング機能は、背もたれを倒して、好みの位置に固定して使います。また、高級オフィスチェアでは、背もたれと座面の両方が体重移動に合わせてスライドする「シンクロロッキング機能」を備えた製品も多く用意されており、より心地よく体を支えてくれます。
「オットマンが付いているものだと、より快適に休息を取ることができます。また、高機能なものはリクライニングの硬さを変えられるものが多く、体重に応じてスムーズに動くかすことができます」(伊藤氏)
ハーマンミラーのオフィスチェアではフラッグシップにあたるモデル。背もたれと座面に、点で体圧を分散するピクセル構造を採用。背もたれは、背骨の形状に合わせたカーブとなっており、角度の調節ができます。着座中も軽やかにフィットし、動きやすい設計です。座面は4つの異なるサポート層から構成され通気性にも配慮。背もたれはリクライニングだけでなく、カーブ調節もできるなど、高機能です。アームの上下はもちろん左右の間隔が水平方向に調節できるのも特徴です。
【主なスペック】
ヘッドレスト:なし、背もたれ:ハイバック、アームレスト:上下・水平方向に可動、座面:約54.5(幅)×42.5〜48(奥行)×44〜56(高さ)cm、ランバーサポート:なし(ポスチャーフィットあり/背もたれのカーブ調節が可能)、リクライニング:後傾に対応、素材:エラストマーなど、設置サイズ:約75(幅)×75(奥行)×98.5〜110.5(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「ピクセルサポートが秀逸で、背中や腰にかかる体圧をバランスよく分散しつつ、体の動きにスムーズに追従します。背もたれの幅を部分的に狭めることで、肩を動かした時のストレスが軽減されるようになっており、着座中の動作の自由度も両立させた絶妙な設計です」
【編集部の評価】
着座姿勢:5、動きやすさ:5、機能性:5、操作性:4、耐久性:5、総合評価4.8
イタリアの著名な工業デザイナー、ジウジアーロ氏が創設したイタルデザインとの共同開発によって生まれた、オカムラのフラッグシップモデル。フレームの強度が高く、体格のいい男性でも長く使えます。左右のアームや座面横のスイッチで座面の高さやリクライニングの固定・解除、座面の奥行きがワンタッチで調節可能。4D方向に動くアームや、部分的に硬さを変えて成形された座面、やわらかい肌触りを実現したメッシュなど、細部に至るまで作り込まれています。
【主なスペック】
ヘッドレスト:上下7.5cm・前後50°・上下35°調整可能(小型可動ヘッドレスト装着時、大型固定ヘッドレストと交換可能)、背もたれ:エクストラハイバック、アームレスト:上下10cm・水平22.5°・左右2.5cm・前後4cm調整可能、座面:約52(幅)×40〜45(奥行)×42〜52(高さ)cm、ランバーサポート:選択可能、リクライニング:最大約26°、素材:メッシュ/座面 メッシュまたはクッション、設置サイズ:約70(幅)×70(奥行)×117〜127(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「流れるような曲線の美しいデザインのチェアです。リクライニング操作やシートの高さ調節が手元でワンタッチ操作できるのが特徴。座面の素材も選択でき、ヘッドレストも2種類から選べるため好みの座り心地が得られます」
【編集部の評価】
着座姿勢:5、動きやすさ:4、機能性:5、操作性:5、耐久性:5、総合評価4.8
1994年の製品発表以来、オフィスチェアのベンチマークとして世界中で支持されているロングセラーモデル。ペリクルサスペンションという張地部分にはエラストマー素材を用い、8つのゾーンでやわらかさに変化をつけることで、効果的に体圧を分散。背もたれ裏側から脊椎を支持する「ポスチャーフィットSL」を備えており、前傾姿勢を含むさまざまな体勢に対応するのも特徴。3つのサイズが用意されており、小柄な女性から大柄な男性まで、ほとんどの人の体型にフィットします。
【主なスペック】
ヘッドレスト:なし、背もたれ:ハイバック、アームレスト:上下10.1cmおよび前後・左右に調節可能、座面:約43.2(奥行)×40.1〜52.8(高さ)cm、ランバーサポート:なし(ポスチャーフィットSL)、リクライニング:後傾・前傾に対応、素材:エラストメリック・ポリエステル、設置サイズ:約71.9〜77.2(幅)×69.9〜71.9(奥行)×93.3〜104.5(高さ)cm(Bサイズ)
【伊藤氏のコメント】
「人間工学に基づく着座姿勢のよさに加えて、デザインも高く評価されています。腰椎と仙骨をサポートするポスチャーフィットSLや、8つのゾーンを異なる張力で支える8Zペリクルは高度な研究開発に基づいた構造で、体への負荷を軽減してくれます」
【編集部の評価】
着座姿勢:5、動きやすさ:4、機能性:5、操作性:4、耐久性:5、総合評価4.6
イタルデザインとオカムラが共同開発した、「コンテッサ セコンダ」に次ぐハイスペックモデル。背もたれには、背中や腰が当たる部分に応じてメッシュの密度が異なる「グラデーションサポートメッシュ」を採用。ヘッドレストはワイドな設計で調整範囲が広く、さまざまな体型にフィットします。アームレストは、昇降に加えて90°水平方向に回転するので、作業時の腕への負担を軽減します。座面には部分的に硬さに変化をつけたモールドウレタンを用いています。
【主なスペック】
ヘッドレスト:上下9cm・前後20°調節可能、背もたれ:エクストラハイバック、アームレスト:上下10cm・水平90°調節可能、座面:約49.5(幅)×40〜45(奥行)×41.5〜51.5(高さ)cm、ランバーサポート:なし(グラデーションサポートメッシュでの支えあり)、リクライニング:最大約23°、素材:モールドウレタン、設置サイズ:約69.6(幅)×69.6(奥行)×95.3〜105.3(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「腰に当たる部分の反発力を背中に当たる部分より強くすることで、腰への負担軽減を図っています。ラチェット式のアームレストが上下左右に大きく可動するため作業時に肘をしっかりと支えてくれます。ヘッドレストが大きめで可動域が広いので、作業時もリクライニング時も首をやさしくサポート。シャープなデザインも好評です」
【編集部の評価】
着座姿勢:5、動きやすさ:4、機能性:4、操作性:4、耐久性:5、総合評価4.4
「エルゴヒューマン」シリーズの最上位モデルで、収納式オットマンを標準で装備。作業の合間の休憩時に脚を伸ばせます。腰のカーブをサポートする独立式ランバーサポートが付いており、ヘッドレストと背もたれ、ランバーサポートのいずれも調節が可能。座面は最大で2cmの傾斜がつけられるので、前傾姿勢で書き物をする時などに便利です。また、ハイブリッドレバーの操作で、座面の奥行調整と昇降をするほか、リクライニング操作などが可能。アームレストは4D方向に可動し、位置合わせがしやすくなっています。
【主なスペック】
ヘッドレスト:高さ・角度調節可能、背もたれ:ハイバック、アームレスト:9段階高さ調節・5段階水平方向角度調節・前後左右スライド可能、座面:約50(幅)×36.5〜42(奥行)×46〜55(高さ)cm、ランバーサポート:3段階高さ調節可能、リクライニング:最大約24.9°(前掲は4°)、素材:メッシュ・クッションより選択可、設置サイズ:約65.5(幅)×65(奥行)×116〜130(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「腰への負担を軽減する独立式のランバーサポートに加え、サイズ感が大きいのでしっかりした体格の方には合いやすい傾向にあります。オットマンを組み合わせれば足の先まで支えてくれるので、ONとOFFをこの一脚で済ませたい方にはピッタリです。なお、下位モデルの『エルゴヒューマン ベーシック(ヘッドレスト付仕様)』は本製品より背丈の低い人向けとなっています」
【編集部の評価】
着座姿勢:5、動きやすさ:3、機能性:5、操作性:4、耐久性:3、総合評価4
座面下に前後と左右に動く2層の機構の組み合わせで、前傾、後傾、左右のひねりまで、体のさまざまな動きに360°追従。動き始めの負荷がなく、動いた後は揺り戻しがあるため、作業時のバランスを崩すことなく着座することができます。背もたれにはチルト機構を備え(ラテラルのみチルト機構なし)、人の腰の動きに追従するので、ランバーサポートなしでも自然な腰のS字カーブを維持できます。面の先端が折れ曲がるようになっているので、座面のスライド操作をしなくても奥行き調節ができるなど、操作が簡単なのも特徴。
【主なスペック】
ヘッドレスト:なし、背もたれ:ローバック、アームレスト:高さ調節10cm・内側60°調節可能、座面:約52.5(幅)×45.5(奥行)×42.5〜51.5(高さ)cm、ランバーサポート:なし、リクライニング:なし、素材:ポリプロピレン、設置サイズ:約71(幅)×71(奥行)×83〜92(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「コンパクトでおしゃれなので女性にも人気です。作業時の姿勢変化が楽なだけでなく、軽いストレッチもできます。パソコン作業から書き物、資料の整理など、さまざまな作業を行う人に向いています」
【編集部の評価】
着座姿勢:4、動きやすさ:5、機能性:3、操作性:5、耐久性:3、総合評価4
※写真はランバーサポートをつけていない状態になります。
両サイドのフレームをなくし、背もたれの支柱で体を支える独自の構造を採用。7段階の高さ調節が可能なランバーサポートが、しっかりと体を支えつつ、作業中に体を動かしても違和感を覚えにくいよう工夫されています。肘かけは上下・左右・角度が調節できる4Dリンクアームとなっており、ワンアクションで最適な肘の位置にフィットさせることが可能。お尻をしっかりと包み込むバケットシートを用いており、安定感を高めています。
【主なスペック】
ヘッドレスト:なし、背もたれ:ハイバック、アームレスト:高さ調節12cm・前後5cm・アーム内側20°+外側10°・肘パッド内側15°+外側15°調節可能
座面:約54(幅)×39〜46.5(奥行)×44〜55.5(高さ)cm、ランバーサポート:6cm・7段階高さ調節可能、リクライニング:最大約20°、素材:エラストマー樹脂(座面はポリプロピレンなど)、設置サイズ:約68(幅)×68(奥行)×101〜112.5(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「背もたれがエラストマーのタイプは、メッシュよりしっかりしているもののしなやかに動くので、作業時も軽やかな感覚で着座できます。4Dリンクアームは可動範囲が広いだけでなく、肘かけにやわらかい発泡ウレタン樹脂を用いており、肘や腕が疲れにくくなっています。長時間同じ作業を行わない人にとっては、心地よいやわらかさが体感できるチェアとなっています」
【編集部の評価】
着座姿勢:4、動きやすさ:4、機能性:4、操作性:4、耐久性:3、総合評価3.8
仙骨のサポートも兼ねるY字のフレームが、エラストマー素材の張地を吊り下げる構造となっています。腰や背中に当たる部分の張力は強めに、それ以外の部分は弱めになっており、上半身の自然な体圧分散ができます。シンプルな形状ながら高機能で、座面の奥行きやランバーサポートの高さ調節が可能。前傾チルトで書き物をしたり、リクライニングで休憩したりすることもできます。
【主なスペック】
ヘッドレスト:なし、背もたれ:ミドルバック、アームレスト:上下・前後・水平方向に可動、座面:42.5〜52.5(高さ)、ランバーサポート:10cm高さ調節可能、リクライニング:可能、素材:エラストマーメッシュ(座面はファブリック)、本体サイズ:約73(幅)×73(奥行)×89〜99(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「吊り橋の支点の構造から発想を得た独特なデザインで、帆船にちなんだネーミングも、おしゃれでカジュアルなイメージを醸し出しています。張地やカラーのバリエーションが豊富で、さまざまな部屋のインテリアにマッチすることでしょう。エラストマー素材の背もたれは動きが柔らかく、長時間心地よい座り心地が得られます」
【編集部の評価】
着座姿勢:4、動きやすさ:4、機能性:4、操作性:4、耐久性:5、総合評価4.25
製品名の「バーテブラ(vertebra)」はラテン語で“脊椎”を意味します。その名のとおり、シンプルでおしゃれなデザインながら、背中や腰をしっかりとサポート。著名な工業デザイナーである柴田文江氏のデザインにより、肘かけと背もたれをフレームで一体化することで、スムーズなロッキングを実現。前傾・後傾・直立・ストレッチの体勢変化をスムーズに行えます。右肘先端のダイヤルを回すと座面の高さが調節できるなど、操作部が目立たないのもポイント。
【主なスペック】
ヘッドレスト:なし、背もたれ:ローバック、アームレスト:高さ固定、座面: 47(幅)×43(奥行)×42.5〜54(高さ)cm、ランバーサポート:なし、リクライニング:最大25°(最大10°の前傾も可能)、素材:ファブリック、設置サイズ:約57(幅)×57(奥行)×77.5〜89(高さ)cm
【伊藤氏のコメント】
「自宅での作業を想定して設計されており、ダイニングルームに置いても違和感のないデザインが人気です。座面が回転するなど身動きの取りやすい設計で、デスク上でさまざまな作業をする人に向いています。特に女性に人気です」
【編集部の評価】
着座姿勢:3、動きやすさ:5、機能性:3、操作性:4、耐久性:4、総合評価3.8
テレワークが広がり始めた当初は、とにかくダイニングチェアより作業がしやすいオフィスチェアをと、あまり製品を比較せずに、すぐに導入できるものを購入した方が多かったようです。ところが最近ご来店された方からは、オフィスチェアが「体に合わない」や、「座面がへたりやすい」というご不満が多く、オフィスチェアをグレードアップしたいというご要望が増えてきました。
我々が大事にしていることは、お客様おひとりお一人の悩みや希望をしっかり伺い、オフィスチェア選びのポイントと、負担の少ない座り方をお伝えすることです。高級オフィスチェアといえど、負担のかかる姿勢で着座していれば、作業負担はあまり軽減されません。そのために、当店では2時間ほどかけて製品の提案とフィッティングを行っています。ぜひテレワークの生産性を高めてもらえられるような、自分にあうオフィスチェアを見つけていただければと思います。
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