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“最強スペック”の新生「フリクションボール」誕生! トレンド機能全部盛りの「ノックゾーン」

「消せるボールペン」として、もはや知らない人はいないと思えるほどに広まっているのが、2007年に発売されたパイロットの「フリクションボール」です。今や世界で年間1億本以上を出荷する怪物級の人気ボールペンシリーズで、これがないと仕事にならない!というほどに愛用している人も多いとか。

2022年11月、そんなフリクションシリーズに最新アイテムが追加されました。それが、発売以前から“フリクションボール 3.0”としてウワサされていた「フリクションボールノックゾーン」です。

「フリクション」シリーズを新たなステージに押し上げた“3.0”とは、はたしてどのようなものか? 実物を触りながら解説したいと思います。

「フリクション」シリーズはついに新たな世代へ!?

改めて、こちらが2022年11月18日に発売となった、パイロット「フリクションボールノックゾーン」(以下、ノックゾーン)です。

ラインアップは、グリップがマーブル調の最上位モデル(税込3,300円)とウッドグリップの上位モデル(税込2,200円)、そしてラバーグリップモデル(税込550円)の3種類。今回はサンプル入手の都合で、ラバーグリップモデルを中心に紹介しますが、基本的な機能は全モデル共通です。

パイロット「フリクションボールノックゾーン」ラバーグリップモデルの 0.5mm径(写真左)と0.7mm径(写真右)

パイロット「フリクションボールノックゾーン」ラバーグリップモデルの 0.5mm径(写真左)と0.7mm径(写真右)

この「ノックゾーン」ですが、注目すべきは、

【1】濃い発色の「プレミアムフリクションインキ」
【2】金属化でインキ容量が70%アップした「Ver.2レフィル」
【3】ペン先のブレを抑制する「チップホールドシステム」
【4】ノック音を低減させた「ノイズカットノック」機能

という4つの新機能です。

インキ容量が従来比70%アップした金属製の「Ver.2レフィル」

インキ容量が従来比70%アップした金属製の「Ver.2レフィル」

口金内部のチップホルダーが、レフィルをグッと挟み込んで筆記時のブレを抑制します

口金内部のチップホルダーが、レフィルをグッと挟み込んで筆記時のブレを抑制します

軸後部のバネでノック時の衝撃を吸収することで、ノック音の耳障りな高音域をカット

軸後部のバネでノック時の衝撃を吸収することで、ノック音の耳障りな高音域をカット

【2】〜【4】の機能を見て「おや?」と思った人もおられるかもしれません。実はこれらの機能は、ここ数年でボールペン業界において特に話題となったものなんです。

たとえば、インキ容量70%アップは三菱鉛筆の「ジェットストリーム 新3色ボールペン」に搭載された「長持ちリフィル」でも話題になりました。ほかにも、ペン先のブレ抑制はゼブラの「ブレン」で、ノック音低減はぺんてるの「Calm」でも注目されたものです。

つまり「ノックゾーン」は、「“消せる”フリクションインキのパワーアップ+ここ数年のボールペントレンドを全部盛り!」というすさまじい布陣で挑んできているわけ。ほかの真似っこと言われれば確かにそうなんですが……、とにかくこれはもう“ボールペンの最強スペック”と言っても過言ではない内容で、なんなら「ノックゾーン」1本買うだけで、昨今のボールペンの強力機能を余さず体感できるというわけなんです。

「フリクション」なのにかなりクッキリ! 濃厚プレミアムインキ

実際に書いてみていちばんインパクトがあったのは、やはり【1】であげた「プレミアムフリクションインキ」の発色の濃さ。

そもそも、「フリクションインキ」は発色が薄く、ひと昔前は「『フリクション』は『黒』じゃなくて『薄墨』だよ」なんてささやかれることもあったほど。これまで「フリクション」の使用を避けていた人たちがいた原因の大部分は、発色の悪さにあったように思います。

「フリクション」シリーズは発売から十数年の間に少しずつバージョンアップを重ね、それなりに視認性の高い発色を実現してきてはいるものの、それでも最近のゲルインクのトレンドからすると、まだ物足りない印象でした。

従来型「フリクション」で書き慣れた人なら、「ノックゾーン」は「あれ? 濃いな!」と気付くレベルの発色の濃さです

従来型「フリクション」で書き慣れた人なら、「ノックゾーン」は「あれ? 濃いな!」と気付くレベルの発色の濃さです

実際に比較してみても、「ノックゾーン」のほうが明らかにクッキリ濃い黒

実際に比較してみても、「ノックゾーン」のほうが明らかにクッキリ濃い黒

それを大きく覆したのが、今回の「プレミアムフリクションインキ」です。なんとメーカー公称で、黒の濃度が30%アップ。従来モデルと比較してみると、ハッキリと濃くなっているのがわかるはずです。これまで「『フリクション』は薄いから……」と使うのをためらっていた人にも、改めてぜひ試してもらいたい進化っぷりで、少なくともこのぐらいの濃さであれば、視認性で物足りないと感じることはほぼないのでは。まさに「新世代のフリクション!」 と呼べる性能だと思います。買って間違いなし!

発色が濃くはなっても、消せる性能には変わりありません

発色が濃くはなっても、消せる性能には変わりありません

重量バランスに少々難ありだけど、上位モデルなら問題なし!

1点だけ気になったのが、重量バランス。金属の「Ver.2 レフィル」による重量増や、軸自体の延長、「ノイズカットノック」のためのパーツ増……といった複数の要素によって、握った際に割とはっきりとリアにヘビーさを感じてしまいます。

先端重量がある分、マーブルやウッドグリップモデルはバランスが取れており、書きやすく感じられました

先端重量がある分、マーブルやウッドグリップモデルはバランスが取れており、書きやすく感じられました

ただしこれは、ラバーグリップモデルのみの話。マーブル調グリップの最上位モデルとウッドグリップの上位モデルはグリップ自体が重く、口金も金属化しているため、その限りではありません。むしろ、ほどよくバランスが取れた印象に変わるほどで、書きやすさを気にする人であれば、上位のモデルのほうがおすすめできます。

きだてたく

きだてたく

最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

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