特別企画

他社製品をディスる“毒舌洗剤”「技職人魂」で家中を掃除してみた!

先日スーパーに買い物に行ったとき、こちらをだいぶ煽ってきている洗剤を見つけてビックリしました。

パッケージの目立つ部分に煽り文句が……

パッケージの目立つ部分に煽り文句が……

「比べてください!
会議室で作られた他社洗剤と
汚れを効率よく落とす為に
現場で開発した技職人魂」

えっ、他社をめっちゃディスってる……。ウエストランドか! しかも、パッケージの目立つ位置で! この会社、どんだけ自信あるんだ……。

その煽り文句と自信がどうしても脳裏から離れなかった私は、後日思わず「技職人魂 シンク職人」を購入してしまったのでした。

それだけ言うならお手並み拝見!「シンク職人」を試してみた

さっそく、シンク掃除に特化した「シンク職人」を試してみることにしました。

「シンク職人」です

「シンク職人」です

我が家のシンクはそこまで汚くはないのですが、全体的にくすんでいるところが気になっていました。

キレイっちゃキレイだけど、全体的にくもった印象

キレイっちゃキレイだけど、全体的にくもった印象

「シンク職人」の使い方は、水で濡らしたあとに塗布し、5分ほど放置したあとにスポンジなどでこすり、水で洗い流すだけです。

直接シンクにかけていきます

直接シンクにかけていきます

スポンジで軽く全体をこすりました

スポンジで軽く全体をこすりました

輝きが違う……!

輝きが違う……!

なんと! 10分もかからずにシンクが輝き出しました!

やっぱり煽るだけのことはあるんだな……。しかし、なぜそんなに自信満々なのでしょうか? 本品を開発した方に話を聞いてみたくなりました。

賃貸物件の清掃業者だから作れた「本当に落ちる」洗剤

お話してくれたのは、株式会社 允・セサミ(インセサミ)の代表取締役、山口崇翅さんです。

株式会社 允・セサミの代表取締役、山口崇翅さん

株式会社 允・セサミの代表取締役、山口崇翅さん

いきなり「なぜそんなに自社商品に対して自信満々なのでしょうか……?」と聞いてみると、掃除用洗剤の開発に至ったそもそもの経緯を教えてくれました。

「弊社は元々、賃貸物件の清掃を行う会社だったんです。1年の中でも2〜4月は繁忙期で、お掃除のプロだけでは手が回らず、パートさんと一緒にお掃除をすることが多くありました。しかし、パートさんはお掃除に関しては素人です。やり方の効率は悪いし、時間がかかりますし、やり残してしまうこともありました。

賃貸物件なので次に入る方のスケジュールは決まっていますが、もし間に合わないとクレームになりますし、最悪の場合は『清掃業者のせいで入居できなかった』となり、入居者のホテル代や引っ越し屋さんの延滞金など、20万円近い弁償をしなければなりませんでした。

そうした事態を防ぐためにはどうすればいいか考えたところ、『どんな人でもよく落とせる洗剤があればいいのでは?』と思いました。そこで業務用・プロ用・欧米から輸入したものなど、既製の洗剤ほとんどすべてを使ってみたのですが、どれも納得いくほど落ちなかったんですね。なので自分たちで作ることにしたんです」(山口さん、以下同)

自信たっぷりに繰り広げられるトークに、思わず引き込まれてしまいました

自信たっぷりに繰り広げられるトークに、思わず引き込まれてしまいました

そうしてお掃除用洗剤を開発することになったそうですが、一般的に考えると、大手メーカーのほうが技術やノウハウの面ですぐれていて、とてもかなわなそうな気がします。なぜ允・セサミは「落ちる」洗剤を開発できたのでしょうか?

「弊社には、大手メーカーの元研究部員の人間がいます。その人が、知識や経験を基に、通常使われない成分や配合を見つけて商品化しているので、1つひとつの汚れに対して“効く”洗剤が開発できているのです。一般的に、洗剤を作ろうとすると、元々ある洗剤同士を混ぜて作ることが多いのですが、それではほとんど汚れは落ちません。

また、一般のメーカーは洗剤を企画した際、できあがったサンプル洗剤を『疑似汚れ』で試します。人工的に作った汚れなので、実際の汚れにはあまり効果がないことも多いんです。しかし弊社は清掃業者なので、実際の汚れで試すことができます。なかには自殺跡や夜逃げ後などの過酷な現場も多く手がけることから、どんな汚れにも効果のある洗剤を作る必要があります。最初に開発した『風呂職人』は、146ロット×50パターンを7,300現場のお風呂で試して商品化したこともある自信の洗剤で、今でも売り上げの3割を占めるほど好評いただいている商品なんです」

「技職人魂」シリーズの洗剤群

「技職人魂」シリーズの洗剤群

1つひとつの汚れに対してそこまで「効く」洗剤というと、「成分が強くて、使うとちょっと危ないのでは?」と感じてしまいますが、むしろ逆だと言います。

「落ちると聞くと成分が濃い=危ない、と思われがちですが、成分や配合の組み合わせで落ちるものを見つけているんです。これはかなり難しいことなんですよ。弊社の清掃業務では自社の洗剤を使っていますが、多いと1日4〜5現場の清掃を行うこともあります。なので、人体に危険な洗剤を使うことはそもそもありえません。安全なことが大前提です」

ウロコ取りを社長みずから実演!

允・セサミには20種類近い洗剤のラインアップがありますが、そのなかでも売れ筋なのがこの6つ。

売り上げの圧倒的1位は「風呂職人」

売り上げの圧倒的1位は「風呂職人」

「技職人魂」シリーズの売り上げ順、1位は「風呂職人」、2位は「カビ取り職人」、3位は「トイレ職人」、4位は「油職人」だそうです。そのなかでも、実演販売で特に大きな反響がある「水垢職人」を、なんと社長みずから実演してくれることに。

登場したのはびっしりとウロコ汚れが付いた鏡……。これは実際の現場からもらってきたもので、ホンモノの汚れです。うーん、あるあるこういう鏡……。どうしようもなくて諦めちゃうやつですね。

賃貸物件で実際に使われていたもの。どんだけ放置したんだ……という無理めな鏡

賃貸物件で実際に使われていたもの。どんだけ放置したんだ……という無理めな鏡

「ではさっそく落としていきますね。そもそも、ガラスは個体に果てしなく近い液体……だということをご存じですか? 分子が流動しているものが液体、動かなくなったものが個体なんです。ガラスは熱で溶かして固めますよね? なので液体に近いんです。水の分子を持っているため、水垢の分子と結合しやすい。だから鏡ばかり水垢がこびりつくんです」

この日も取材のあとに東京を発ち、午後から梅田で実演販売をすると話していました。見ると買っちゃう気持ちがわかります

この日も取材のあとに東京を発ち、午後から梅田で実演販売をすると話していました。見ると買っちゃう気持ちがわかります

えっ、ガラスは液体!? いきなりの理系トークに驚きですが、汚れの全貌を把握しているからこそ、対応する洗剤が開発できるということなんですよね。

「水垢職人」は日本で初めての「酸の粉末」

「水垢職人」は日本で初めての「酸の粉末」

こうして出してみるとただの白い粉ですが、水につけると酸の液だけが溶けて研磨剤だけが浮き出てくるそうで、その研磨剤が効果の秘密。

「水垢職人」の中身を机に出したところ

「水垢職人」の中身を机に出したところ

まずは鏡をシャワーなどで全体的に濡らします

まずは鏡をシャワーなどで全体的に濡らします

そこに水で濡らした「水垢職人」をつけて、15回ほど円を描くようにこすり、洗い流します

そこに水で濡らした「水垢職人」をつけて、15回ほど円を描くようにこすり、洗い流します

そして拭き取ると……えっ!?

そして拭き取ると……えっ!?

あんなに頑固そうだったウロコ汚れが、見事に消えてなくなっています! ちなみに、それだけ強力な研磨剤なのか?と不安になりますが、万が一傷が付いた場合には歯磨き粉で磨くと消えるのだそう。歯磨き粉には、傷の付きにくいやわらかな研磨剤が配合されているので、鏡面の細かいキズが消えるのだと山口さんが教えてくれました。

売れ筋商品を、筆者と編集部員で使ってみた

社長の実演を見ていたら、自分たちでも試してみたくなりました。そこで筆者と担当編集も自宅で試してみることに。

筆者はカビに悩んでいたため、「カビ取り職人」を試してみます!

「カビ取り職人」です

「カビ取り職人」です

ちなみに、他社製品とどれくらい違うのかをチェックするために、価格.comの「カビ用洗剤」ランキング1位だった「カビキラー」と比べてみることにします(2022年12月上旬のランキングを参照)。

「カビキラー」vs「カビ取り職人」

「カビキラー」vs「カビ取り職人」

ずっと悩んでいたのは排水溝。このタイプの水切りカゴって、絶対こうなりませんか?

この網目に入り込んだ汚れが、どうしても落ちないんですよね……

この網目に入り込んだ汚れが、どうしても落ちないんですよね……

不衛生なので何度も漂白剤的なもので漬け置きしたり、こすってみたりしているのですが、まったく汚れが落ちません。実はこれもカビ汚れだということで、「カビ取り職人」と「カビキラー」で試してみます。

さらに排水溝の中も……黒い……カビです

さらに排水溝の中も……黒い……カビです

今回は排水溝と水切りカゴ、それぞれの右半分を「カビキラー」、左半分を「カビ取り職人」で対決します。

まずは右半分に「カビキラー」を塗布します

まずは右半分に「カビキラー」を塗布します

排水溝の右半分にも噴射

排水溝の右半分にも噴射

左半分には「カビ取り職人」を噴射!

左半分には「カビ取り職人」を噴射!

数分漬け置きし、サッと水で流した様子です。明らかに左半分のほうがカビが落ちていませんか!?

数分漬け置きし、サッと水で流した様子です。明らかに左半分のほうがカビが落ちていませんか!?

排水溝の中も、左半分のほうがカビがよく落ちていて、右半分は若干残ってしまっていますね

排水溝の中も、左半分のほうがカビがよく落ちていて、右半分は若干残ってしまっていますね

「カビ取り職人」のすごさを感じたところで、全体に「カビ取り職人」を塗布し、スポンジでこすり洗いをして仕上げていくことにします!

全体に「カビ取り職人」を塗布し、少し置いてからスポンジでこすりました!

全体に「カビ取り職人」を塗布し、少し置いてからスポンジでこすりました!

終わりました。もうキレイなのがおわかりでしょうか?

終わりました。もうキレイなのがおわかりでしょうか?

えっ、新品?!

えっ、新品?!

新品とすり替えたんじゃないか? というほどキレイです。何をしてもあんなに落ちなかった、網目に入り込んだ汚れも落ちた……

新品とすり替えたんじゃないか? というほどキレイです。何をしてもあんなに落ちなかった、網目に入り込んだ汚れも落ちた……

排水溝の中も、すっきりとカビが落ちました!

排水溝の中も、すっきりとカビが落ちました!

人工透析機の洗浄技術を活用した洗濯洗剤

もうひとつ試してみたのが、人工透析機の洗浄技術を活用したという(!)洗濯洗剤「ランドリー職人」。

「ランドリー職人」

「ランドリー職人」

テレビ東京の「ガイアの夜明け」で、販売までの密着がされていたので知っている人も多いかもしれません。

なんと人工透析器洗浄の最新技術を応用した洗剤ということで、血液汚れやタンパク質汚れに強いのはもちろん、除菌力が高く、洗濯槽や排水管の洗浄も行ってくれるというのがすごい。山口さんいわく、「普段は別の洗剤で洗い、週に1回くらい『ランドリー職人』を使うだけで、洗濯機の雑菌の繁殖が防げますよ」とのこと。

除菌消臭効果が期待できるとのことで、普段部屋干しをすることもある筆者は、何度洗ってもどうしても臭いのとれないTシャツを洗ってみることにしました。

生乾き臭なのか? 汗臭いようなにおいが落ちなかったTシャツです

生乾き臭なのか? 汗臭いようなにおいが落ちなかったTシャツです

「ランドリー職人」を規定の量入れて、いつもどおり洗濯をしてみます。

4sの洗濯機なら、キャップ1.5杯分が目安

4sの洗濯機なら、キャップ1.5杯分が目安

洗濯が終わると、いつもよりもすーっとした清涼感のある香りがします! Tシャツから出てくる何度洗っても落ちなかった生乾き臭がしなくなっていました。乾かしてから嗅いでみても、臭いが取れていて感動! さらに、洗濯機もキレイになっている……と考えると、とてもキブンがいいです。

生乾き臭はすっきりと取れました!

浴室の鏡を「水垢職人」で削ってみた

最後に、山口さんが取材時に実演して見せてくれた「水垢職人」を、編集スタッフが自宅で使ってみた様子を報告します。鏡にこびりつく水垢を退治しようといろいろな商品を試してみて、それなりの成果は得ていたようですが、はたして……。

鏡にこびりついた汚れに威力を発揮するという「水垢職人」

鏡にこびりついた汚れに威力を発揮するという「水垢職人」

使用前。水垢は写真に写りにくいようで……。鏡面には、例の白いウロコがこびりついているようです。鏡の右端を見るとわかるかも

使用前。水垢は写真に写りにくいようで……。鏡面には、例の白いウロコがこびりついているようです。鏡の右端を見るとわかるかも

「水垢職人」をスポンジにとり、水をかけた鏡をこするだけ

「水垢職人」をスポンジにとり、水をかけた鏡をこするだけ

さあ、はたして!?

さあ、はたして!?

使用後

使用後

左が使用前、右が使用後。写真ではわかりにくいかもしれませんが、ウロコは取れたということです!

左が使用前、右が使用後。写真ではわかりにくいかもしれませんが、ウロコは取れたということです!

ガンコなウロコも根こそぎ削り取る「水垢職人」のチカラに驚いたそうですが、ひとつ注意点が。製品にも記載があるのですが、このあまりに強い研磨力により、使いすぎたり擦りすぎたりすると、鏡面に傷が付いてしまう恐れがあるとのこと。

使用の際は、まず少量で試してみるのがよさそうです。編集スタッフはやや多めに使ったそうで、ウロコは取れたが若干の傷が入ってしまったとのことでした(後に、前述の歯磨き粉により修復)。ウロコを除去するという指標では、市販品最高クラスと言っても過言ではないとのことです!

「技職人魂」には、煽るだけの実力があった

実際に試してみてその効果を感じたとともに、なぜここまで「汚れが落ちる」のか、その秘密も聞くことができて納得! 自信満々な煽り文句をパッケージに書くだけの実力があった……ということで、こちらの完敗です。

どうしても「家中の汚れに効きます」みたいな洗剤を購入しがちでしたが、むしろ汚れごとに最適な洗剤を選ぶことの重要性にも気づくことができました。年末の大掃除は「技職人魂」シリーズを頼ろうと思います!

松本果歩

松本果歩

恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。Twitter:@KA_HO_MA

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