ニュース

「3度の傾き」で手にフィット! カシオ「人間工学電卓」がサクサク打てて快適だった

仕事をするうえで「いまだに電卓が手放せない」という人、意外と多いはず。スマホの電卓アプリやExcelの表計算なども便利ですが、たとえば見積もりの数字や領収書の合算といった単発の計算においては、やっぱり電卓に軍配が上がるのではないでしょうか。

すぐに立ち上げて計算を開始でき、慣れればブラインドタッチもできるのは、電卓ならではの便利さ。サクサクと入力しやすい電卓には、導入する価値がやっぱりあるんです。

人間工学から生まれた傾き電卓

カシオ計算機から2022年10月に発売された「人間工学電卓」シリーズは、まさに入力のしやすさに物理的アプローチを試みた、斬新なデザインの電卓です。

カシオ「人間工学電卓」シリーズ。コンパクトなジャストタイプの「JE-12D」(写真左)と、安定したデスクタイプの「DE-12D」を展開(写真右)

カシオ「人間工学電卓」シリーズ。コンパクトなジャストタイプの「JE-12D」(写真左)と、安定したデスクタイプの「DE-12D」を展開(写真右)

正面から見ると、その斬新さはわかりづらいかもしれません。しかし、ちょっと視線をズラして見ると……。

盤面がわずかに傾いている!?

盤面がわずかに傾いている!?

写真のとおり、盤面が左から右へ下がるように約3度傾斜した「人間工学階段キー」を採用。キートップは水平のままで、階段状になっているのが特徴的です。

この傾いた形状こそが、カシオが電卓操作時の人間の手や指の動き、姿勢、筋活動量などの状態を分析し、打鍵のしやすさを追求した結果なのです。

開発時にはモーションキャプチャーを用いて、打鍵時の右手の動きを分析

開発時にはモーションキャプチャーを用いて、打鍵時の右手の動きを分析

そもそも、従来の電卓では、盤面がフラットなので、手のひらをまっすぐ下に向けて打鍵しなければいけませんでした。

しかし、手のひらをリラックスさせて机にのせた場合、手のひら全体が均等に机面に触れることはまずないでしょう。大体は手を少し外側に傾けて、小指側(小指球)を机に付ける姿勢になるはずです。

3度の傾きによって、手首から指先にかけて自然なポジションに

3度の傾きによって、手首から指先にかけて自然なポジションに

3度に傾斜した「人間工学階段キー」では、手のひらをリラックスさせた状態がそのまま打鍵フォームになります。

とは言っても、「使い始めは、傾斜が気になるのでは?」と思っていたのですが……、実際に30分ほど計算問題を解いて試してみたところ、意外にもすんなりなじむ! 盤面左側の「オールクリアー(AC)」など、遠い場所のキーを打つ際にも、指をグッと無理に伸ばすことなく、自然に打鍵できました。

傾斜による違和感はまったくなし。とてもスムーズに入力できます

傾斜による違和感はまったくなし。とてもスムーズに入力できます

普通の電卓としても十分に高機能

ただ、いくら入力しやすいこだわりのデザインといっても、一般的な電卓と比べると高価なモデルなので、仕事などで電卓をフルに使う人でなければ、ちょっと躊躇してしまいそう。

しかし、そこはカシオ電卓の高級機。デザインだけでなく、機能面もしっかり充実していました。3つのキーまで同時に押しても認識してくれる「3キーロールオーバー」や、太陽光と内蔵電池をシーンに合わせて自動で切り替える「2Wayパワー」など、プロユースとしても不満のない機能を搭載しています。

太陽光と内蔵充電池を併用できる「2Wayパワー」方式を採用。もし計算途中で太陽光が遮られても、内蔵充電池に切り替えて計算結果を保護するので安心です

太陽光と内蔵充電池を併用できる「2Wayパワー」方式を採用。もし計算途中で太陽光が遮られても、内蔵充電池に切り替えて計算結果を保護するので安心です

外観の面では、キートップの表示がすり減らない「2色樹脂成形キー」や、電卓本体を持った際に滑りにくい裏面の波紋状加工を採用。細かな作り込みが伺え、触るたびに「いい電卓を買ったな」という充足感を得られる製品に仕上がっています。

カシオ電卓の高級機ではおなじみとなった「2色樹脂成形キー」

カシオ電卓の高級機ではおなじみとなった「2色樹脂成形キー」

裏面は、つかみやすい波紋加工を採用。さらに、強力に効く4個の滑り止めゴムストッパーも備えています

裏面は、つかみやすい波紋加工を採用。さらに、強力に効く4個の滑り止めゴムストッパーも備えています

人が電卓に合わせて動きや姿勢を変えるのではなく、“電卓の形状を人に合わせて変える”というユニークな発想を形にした「人間工学電卓」シリーズ。使いやすい電卓が欲しいのならば、まず候補に入れて間違いはないでしょう。

ただ、右手専用機ということで、「左手で電卓を入力+右手でペンを持って筆記」といった使い方は難しくなっています。その点だけはご留意ください。

きだてたく

きだてたく

最新機能系から雑貨系おもちゃ文具まで、何でも使い倒してレビューする文房具ライター。現在は大手文房具店の企画広報として企業ノベルティの提案なども行っており、筆箱の中は試作用のカッターやはさみ、テープのりなどでギチギチ。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
プレゼント
価格.comマガジン プレゼントマンデー
SPECIAL
ページトップへ戻る