選び方・特集

《2023年》ほぼ日など人気ブランドの「4月始まり手帳」おすすめ6選&選び方

新型コロナウイルスの発生から3年あまりが経った。実態はともかく、2023年5月8日よりその感染法上の分類が季節性インフルエンザと同じ第5類に引き下げられるが、この数年の間に、社会ではリモートワークが定着し、デジタルシフトが加速した。

その影響が手帳業界にも波及していることは筆者の過去の記事でも散々書いてきたが、2023年版の手帳においては、月間スケジュールページのみ+多めのノートページの手帳や、週間スケジュールページの各日の下にメモ欄を備えている大胆なタイプが続々と登場。そして、まだまだ少数派ではあるが、今後も増えていきそうな印象を受ける。いっぽう、コロナ禍前から人気があった時間軸を細かく振った手帳もいまだ健在だ。

手帳評論家・舘神龍彦がおすすめする「2023年4月始まり手帳」を6冊紹介!

手帳評論家・舘神龍彦がおすすめする「2023年4月始まり手帳」を6冊紹介!

そんな2023年の4月始まり手帳を選ぶときに注意したいのは、トレンドを追うというよりは、みずからの生活パターンや記録したいことをどういうフォーマットに落とし込んでいくかのほうが重要だ。

まずチェックしたいのは、細かいメモや記録が十分に行えるかに関わってくる週間スケジュールページの有無。特に、時間軸が付いた週間スケジュールはその使い方がポイントだ。予定管理ツールとしては誰もがすでにスマホを持っているので、仕事の予定はそれで管理するのであれば、手帳の時間軸をどう活用するのかを考えたい。また、自宅での滞在時間が長くなり、自分に向き合う時間がより長くなったとも言える。そういうときに手帳をどう使うか。今回はそれらをテーマに各製品を見ていきたい。

手帳評論家が教える「2023年4月始まり手帳」の選び方

【選び方1】必要なページ構成を確認しておこう!

選び方の最大のポイントがこれ。前回の記事における「手帳の基本的構造」でも説明しているので、詳細は下記を参照してほしい。

今回取り上げている手帳のラインアップに合わせて、改めて解説する。まず、月間スケジュールページしかない手帳は総ページが少ない。その分、書くことを厳選する必要がある。 月間スケジュールページに組み合わされるものには、以下の3つのパターンがある。

(1)月間スケジュール+メモページ
(2)月間スケジュール+週間スケジュール
(3)月間スケジュール+1日1ページ

(1)は、メモページの多寡で2つに分かれる。メモページが少ないモデルは仕事用に特化したもの。逆に、メモページが豊富なタイプは、月間スケジュールページだけで予定を管理しつつも、メモページにログが書ける。後者のタイプは、マスキングテープやカラフルなペンでデコるような流行のライフログが記録できるわけだ。

(2)は、日々の生活に沿って細かなログが記録できる。特に週間スケジュールに時間軸が入っているタイプは、予定を管理できるし、時間単位で何をしたかのライフログの記録にも対応できる。いっそ、時間軸を無視してイラストなどを描いたりしても面白い。

日々の記録をもっと細かくしたいときは、(3)の手帳が選択肢に入ってくる。1日当たりの記入面がいちばん大きいので、必然的に厚みが出てくる。それは使い方とのトレードオフだと考えよう。

【選び方2】何を記録するかを意識して選ぼう!

【選び方1】とも関連するが、何を記録するか、何を書くかも重要だ。ここ数年、予定管理やログ以外の役割が注目されている。そのひとつが、“自分がやりたいこと”に関するメモ欄だ。各月に何をやりたいか、どんな月にしたいかを、月間スケジュールとは別のページに記入できる。「マンスリープラン」などがそれだ。

また、「マンスリープラン」とは趣向の異なる「やりたいことリスト」のページを持つ手帳もある。いわゆる「ToDoリスト」とは異なる、みずからの願望や希望などをきっちりと受け止めるページを専用で用意しているのだ。もちろん、みずからメモページで同じことをやるのは可能だ。メリットは、その種のページの書き方レクチャーが付属していること。このちょっとした違いが、“「やりたいことリスト」を書いたことによる結果”の違いにつながっていくのだろう。

【選び方3】記入頻度や生活スタイルにフィットしたサイズを選ぼう!

最後のポイントはサイズ。最近の手帳は、B6やA5、またはそれよりも大きいものが定番になりつつある。だが、ちょくちょく参照・記入しようとするなら、あまり大きなものは選択肢にはなりづらいはずだ。

基準のひとつとしてあげられるのは、スマートフォンのサイズ。ちょくちょく参照・記入するもの代表例なので、スマホのサイズを大きく超える手帳はちょくちょく記入・参照するものとしては不向きと考えられる。いっぽうで、記入できる情報量が多い手帳は、必然的にページの面が大きい、つまりサイズが大きな手帳だ。つまり、

・小型サイズ=すぐに取り出せるからよく参照でき、メモの機会も増える
・大型サイズ=記入面が大きく、多くの情報を記入できる

この2点を両極端とし、自分に必要なサイズはどれぐらいなのかを割り出してみよう。もちろん、小型サイズの手帳でもメモページが多ければ、その分、サイズの小ささをカバーできるとも考えられる。

手帳評論家がおすすめする「2023年4月始まり手帳」

【1】ほぼ日手帳「牧野富太郎 ヤマザクラ(部分図)[weeks]」

朝ドラ主人公の肉筆画稿を眺めながら、春からの新生活をスタート!

【SPEC】●主なフォーマット:週間レフト●サイズ:9.4(横)×18.8(縦)×1(厚さ)cm●重量:約140g●表紙のカラバリ:写真のもののみ1●2,970円(税込)

【SPEC】●主なフォーマット:週間レフト●サイズ:9.4(横)×18.8(縦)×1(厚さ)cm●重量:約140g●表紙のカラバリ:写真のもののみ1●2,970円(税込)

牧野富太郎と言えば、2023年前期のNHK連続テレビ小説「らんまん」の主人公。その肉筆画稿を表紙にあしらったのがこの手帳だ。

ほぼ日手帳ブランドは、実はこれまでも牧野富太郎をテーマとした商品をリリースしている。国内外の知られざる鉄板コンテンツを地道にテーマとして取り上げてきたほぼ日の持続力が、今回の朝ドラとのマッチングを導き出したわけだ。

手帳としての中身は、おなじみの「ほぼ日Weeks」。月間スケジュールも週間スケジュールページも方眼ベースで、月間スケジュールページだけでも予定が十分に管理できる仕様だ。

ブロックタイプの月間スケジュールページ。方眼罫ベース。左側にもスペースが設けられており、各週の重要事項やタスクをメモできる。またここには、この週が1年のうちの何週目なのかを表す「週番号」も書かれている。なお、ほぼ日手帳公式ホームページでは、「※週番号の数え方は『1月の第1木曜日が含まれる週』を『W01』とする方式を採用しています。」とある

ブロックタイプの月間スケジュールページ。方眼罫ベース。左側にもスペースが設けられており、各週の重要事項やタスクをメモできる。またここには、この週が1年のうちの何週目なのかを表す「週番号」も書かれている。なお、ほぼ日手帳公式ホームページでは、「※週番号の数え方は『1月の第1木曜日が含まれる週』を『W01』とする方式を採用しています。」とある

週間スケジュールページのレイアウトも面白い。時間軸はなく、1日の予定欄の間を区切る横罫に、縦方向に3分割するためのドットが付いている。たとえばこれを使って、午前/午後/夜の時間帯の予定を書いたり、3つのプロジェクトを書き分けたりできる。右側のメモページには、左右を1:3に分割する縦罫にも注目したい。項目のリストアップなどに役立つ工夫だ。

見開きの左ページにスケジュール、右ページにノートを構成するレフト式の週間スケジュールページ。細かな時間軸は付いていないが、各日の区切り線には「ツードット時間軸」と呼ばれる、1日を3分割できる点が付いている。左ページの右上には週番号。さらに、月齢と六曜もこのページでは採用されている。右ページの右下には当月のミニカレンダー付き

見開きの左ページにスケジュール、右ページにノートを構成するレフト式の週間スケジュールページ。細かな時間軸は付いていないが、各日の区切り線には「ツードット時間軸」と呼ばれる、1日を3分割できる点が付いている。左ページの右上には週番号。さらに、月齢と六曜もこのページでは採用されている。右ページの右下には当月のミニカレンダー付き

また、巻末には71ページの方眼罫ノートページを用意。ページ番号が入っているので、週間スケジュールページにおける予定と、メモページにおける詳細メモを簡単に関連付けられるのが魅力だ。

方眼罫のメモページは、全部で71ページ。このページにも、左右を1:3に縦分割できる縦罫線「秘密の縦ライン」が付いている。各ページ角のページ番号は、ほぼ日手帳ならではの便利な工夫

方眼罫のメモページは、全部で71ページ。このページにも、左右を1:3に縦分割できる縦罫線「秘密の縦ライン」が付いている。各ページ角のページ番号は、ほぼ日手帳ならではの便利な工夫

【2】クオバディス「Business Prestige 4/アンパラ」

A6変形のオーソドックスなバーチカル式小型手帳

【SPEC】●主なフォーマット:週間バーチカル●サイズ:10(横)×15(縦)cm●表紙のカラバリ:ブルーグラッセ(写真)、ブラック、レッド●2,640円(税込)

【SPEC】●主なフォーマット:週間バーチカル●サイズ:10(横)×15(縦)cm●表紙のカラバリ:ブルーグラッセ(写真)、ブラック、レッド●2,640円(税込)

A6変形サイズと、ちょうど文庫本よりもちょっと大きなサイズではあるが、週間スケジュールページはバーチカルタイプ。クオバディスはフランスのメーカーだが、「ジャパンエディション」という扱いで、祝祭日には日本語表記の祝日名が記されており、日常的にとまどうことはないだろう。何より輸入手帳独特の、いい意味で“スノッブ”な雰囲気はクオバディスならではだ。

月間スケジュールページ。1日欄は無地。左ページに週番号が入っている。右ページの右端は無地のメモスペース。ここに当月のタスクや目標などがメモできる。紙自体はクレールフォンテーヌ社製の最高級紙を使用。アイボリーにグレーとエンジの差し色で落ち着いた印象だ

月間スケジュールページ。1日欄は無地。左ページに週番号が入っている。右ページの右端は無地のメモスペース。ここに当月のタスクや目標などがメモできる。紙自体はクレールフォンテーヌ社製の最高級紙を使用。アイボリーにグレーとエンジの差し色で落ち着いた印象だ

メインページは、各日の時間軸が縦方向に流れるバーチカル式の週間スケジュールページ。時間軸は8〜22時。1時間の間に小さなドットが入っており、30分単位で予定が記入できる。各日の下の小さな欄には、その日の最重要事項が記入可能。予定があまり立て込まない日曜日の時間軸は圧縮されており、横には当月のミニカレンダーを、下部には大きめのメモ欄を用意。小さな見開きの中に過不足ない記入欄が各種用意されているあたりは、さすがはバーチカル式の元祖と言ったところか。

バーチカル式の週間スケジュールページ。各日の予定欄は8〜22時までの30分刻み。日曜日のみ時間軸が圧縮されている。その下のメモ欄は、電話や@(場所)などのアイコンで何を書くべきかが一目瞭然。また、各ページの角にはミシン目が入っており、カットしていくことで現在のページに素早くアクセスできる

バーチカル式の週間スケジュールページ。各日の予定欄は8〜22時までの30分刻み。日曜日のみ時間軸が圧縮されている。その下のメモ欄は、電話や@(場所)などのアイコンで何を書くべきかが一目瞭然。また、各ページの角にはミシン目が入っており、カットしていくことで現在のページに素早くアクセスできる

本モデルは、横罫ノートが別添される。このサイズはちょくちょく参照・記入するのに向いているので、1分1秒もむだにせず、メモをマメに取りたい人に向いている。

付属の横罫ノート。本体では足りないメモはここに書ける。不要になったページは、ミシン目に沿ってカットして捨てられるのも便利

付属の横罫ノート。本体では足りないメモはここに書ける。不要になったページは、ミシン目に沿ってカットして捨てられるのも便利

【3】JMAM「NOLTY アクセス Depot B6マンスリー 月曜始まり」

ログや計画をきっちり記入できるマンスリー手帳

【SPEC】●主なフォーマット:月間ブロック●サイズ:13.3(横)×18.8(縦)×0.9cm●重量:175g●表紙のカラバリ:ブラック(写真)、ピンク●1,287円(税込)

【SPEC】●主なフォーマット:月間ブロック●サイズ:13.3(横)×18.8(縦)×0.9cm●重量:175g●表紙のカラバリ:ブラック(写真)、ピンク●1,287円(税込)

JMAMからは近年、B6サイズの手帳から意欲的な新作が続々と登場している。その最大のポイントは「Monthly Plan」のページ。巻頭に収録されており、2023年4月〜2024年3月までの各月にどんなことを実現したいかを記入できる。月ごとのページとは異なり、各月の大まかな目標を一覧できる点が大きい。

「Monthly Plan」のページ。見開きにまたがる最上部の余白+各月のやりたいことリストという構成。1月当たり4行。月ごとのページではなく、一覧できる点がこのページの特徴であり存在意義だ。年度頭、できれば3月中に記入したいところだ

「Monthly Plan」のページ。見開きにまたがる最上部の余白+各月のやりたいことリストという構成。1月当たり4行。月ごとのページではなく、一覧できる点がこのページの特徴であり存在意義だ。年度頭、できれば3月中に記入したいところだ

メインのブロック式月間スケジュールページは、特筆すべき点はないが、ツボはきっちりと押さえている。たとえば、左ページの週番号付きのメモスペースや、上下に2分割された予定欄、そして最下部のメモ欄などがあげられる。

月間ブロックページは、そつのない仕様。六曜や月齢が掲載されている

月間ブロックページは、そつのない仕様。六曜や月齢が掲載されている

メモページの位置にも工夫が施されている。月と月の間に横罫と方眼罫のメモページがそれぞれ1見開き用意されているのだ。具体的には、4月→横罫2ページ→方眼罫2ページ→5月といった具合だ。

方眼罫のメモページ。写真ではアクセサリーの制作記録を例にあげているが、ライフログや日記、各種計画などにも利用できる

方眼罫のメモページ。写真ではアクセサリーの制作記録を例にあげているが、ライフログや日記、各種計画などにも利用できる

ほかにも、巻頭の「Monthly Plan」の次ページには「PlanList」が用意されている。ここは合計96項目書け出せる「やりたいことリスト」。JMAMの手帳には、個人の自己実現に役立つような「Monthly Plan」や「PlanList」のようなページが含まれる製品が増えている。この傾向は今後もしばらく続くだろう。

【4】マークス「EDiT 手帳 2023 スケジュール帳 4月始まり 1日1ページ B6変型 スープル」

圧倒的ページ数! 予定もログも受け止める1日1ページ手帳

【SPEC】●主なフォーマット:1日1ページ●サイズ:12.3(横)×18.3(縦)×1.9(厚さ)cm●重量:約320g●表紙のカラバリ:ボトルグリーン(写真)、ウォームベージュ、ミッドナイトブラック、スチールグレー、ナイトブルー、アプリコットオレンジ、ピスタチオグリーン、ライラックピンク、ラベンダー、オリエンタルレッド、テラコッタ●3,740円(税込)

【SPEC】●主なフォーマット:1日1ページ●サイズ:12.3(横)×18.3(縦)×1.9(厚さ)cm●重量:約320g●表紙のカラバリ:ボトルグリーン(写真)、ウォームベージュ、ミッドナイトブラック、スチールグレー、ナイトブルー、アプリコットオレンジ、ピスタチオグリーン、ライラックピンク、ラベンダー、オリエンタルレッド、テラコッタ●3,740円(税込)

EDiTブランドの代表的な手帳のタイプがこれ。一見してわかるのは、その圧倒的なログ容量だ。メインの予定管理ページである1日ページは、6〜21時までの時間帯に数字が振られており、その前後のドットを利用すれば24時間の予定が管理できる。数字自体は控えめだ。また、横罫もよく見ればドット罫。したがって、日記を淡々と綴ることもできるし、イラスト入りのカラフルなライフログにも対応する。もちろん、下の記入例のように、忙しいビジネスパーソンの予定とタスクもきっちりと受け止める。

メインの1日1ページ。写真では、記入欄を上下のドットで縦に分割し、予定とメモを書き分けている。最下部のチェックボックス付きToDoリストや右上の当月ミニカレンダーも便利

メインの1日1ページ。写真では、記入欄を上下のドットで縦に分割し、予定とメモを書き分けている。最下部のチェックボックス付きToDoリストや右上の当月ミニカレンダーも便利

月間ブロックページ。1日欄は無地でプレーン。左側には、その週のタスクをメモできるスペースが用意されている

月間ブロックページ。1日欄は無地でプレーン。左側には、その週のタスクをメモできるスペースが用意されている

1日ページや月間ページの先頭にあるのが、「PLAN2023-2024」と題された見開きのページ。ここに年間のビジョンややりたいこと、月ごとのやりたいことがメモできる。つまり、日々の生活の基準となる、みずからの価値観をきっちりと整理できるわけだ。このページ自体は、従来のEDiTシリーズにも収録されている。いろいろなものが日々変わっていく時代において、自分の軸を文字で明確化し、逐一参照できるのはひとつの大きな機能だろう。なお、PVC製のポケットシールが付属しており、カードなどを収納できる。

「PLAN2023-2024」の見開き。見逃しがちだが、これがEDiTの肝とも言えるページだ。年間のビジョンは無地で、PLANNNING LISTは10項目のリスト式。右ページでは各月のビジョンを記入でき、その下のメモ欄では年間の振り返りを書き込める

「PLAN2023-2024」の見開き。見逃しがちだが、これがEDiTの肝とも言えるページだ。年間のビジョンは無地で、PLANNNING LISTは10項目のリスト式。右ページでは各月のビジョンを記入でき、その下のメモ欄では年間の振り返りを書き込める

【5】ラコニック「『仕事計画』DIARY2023/3月始まり A5レフトマンスリー LMLM01」

大胆な月間レフト式レイアウトで仕事だけの情報を一元管理

【SPEC】●主なフォーマット:月間レフト式●サイズ:16(横)×21.6(縦)×1(厚さ)cm●重量:260g●表紙のカラバリ:ネイビー(写真)、ブラック、ブルー、アイボリー、ワイン、イエロー●2,090円(税込)

【SPEC】●主なフォーマット:月間レフト式●サイズ:16(横)×21.6(縦)×1(厚さ)cm●重量:260g●表紙のカラバリ:ネイビー(写真)、ブラック、ブルー、アイボリー、ワイン、イエロー●2,090円(税込)

斬新なレイアウトでユーザーを刺激するブランド、ラコニック。その新作は、週間レフト式の左ページを、横罫スタイルの月間スケジュールページに入れ替えたような月間レフト式だ。巻頭にはこれとは別に、見開き4か月の月間ブロックページを用意。つまりこれは、ダブル月間スケジュールタイプとも考えられる。

使い方としては、左ページに予定を書き、右ページに関連するメモを書くスタイル。このレイアウトは、長期の予定を縦線で記入できるのがメリット。2週間にまたがる予定を日々の予定と同時に参照できるのは、このスタイルならではだろう。

月間レフト式ページ。左ページの予定欄に縦方向に日付が並ぶ。縦線で長期の予定を書いたり、個人的なメモを添えたりと自由に使える。右ページは方眼罫ノート。その上部には、当月、翌月、翌々月の3か月分のミニカレンダーを配置している

月間レフト式ページ。左ページの予定欄に縦方向に日付が並ぶ。縦線で長期の予定を書いたり、個人的なメモを添えたりと自由に使える。右ページは方眼罫ノート。その上部には、当月、翌月、翌々月の3か月分のミニカレンダーを配置している

月間ブロックページ。見開き4か月。月表示の下には、当月のトピックを記入できるメモスペースが用意されている

月間ブロックページ。見開き4か月。月表示の下には、当月のトピックを記入できるメモスペースが用意されている

表紙は、面ファスナーでしっかりホールドできるうえ、透明部分はポケットとして使える。せっかくなら仕事の進捗がわかるメモや、いつも意識したいフレーズを印刷したものを入れるなどして活用したい。大胆なレイアウトとちょっとした工夫に心をくすぐられるアイテムだ。

表紙は、面ファスナーで固定される仕組み。バッグの中で不意に開かないのは安心だ。表紙の透明ポケットに何を入れるかは、ユーザーの工夫のしどころ

表紙は、面ファスナーで固定される仕組み。バッグの中で不意に開かないのは安心だ。表紙の透明ポケットに何を入れるかは、ユーザーの工夫のしどころ

【6】CITTA「CITTA DIARY 2023-2024(3月始まり)A5」

「ワクワクLIST」から始まる、ヨガの先生が作った今大注目の手帳

【SPEC】●主なフォーマット:週間バーチカル●サイズ:15.5(横)×21.5(縦)×1.2(厚さ)cm●重量:315g●表紙のカラバリ:ピュアホワイト(写真)、コーラルピンク、スカイブルー、シフォンイエロー、ルージュレッドハローキティ●3,960円(税込/ルージュレッドハローキティのみ4,400円)

【SPEC】●主なフォーマット:週間バーチカル●サイズ:15.5(横)×21.5(縦)×1.2(厚さ)cm●重量:315g●表紙のカラバリ:ピュアホワイト(写真)、コーラルピンク、スカイブルー、シフォンイエロー、ルージュレッドハローキティ●3,960円(税込/ルージュレッドハローキティのみ4,400円)

ヨガの青木千草先生が手がけた、今回のラインアップの中では異色な1冊。何しろ、この手帳は「ワクワクLIST」から始まるのだ。

本手帳の肝となる「ワクワクLIST」。合計54項目の“ワクワク”が記入できる。写真のように、すべてを埋める必要はない

本手帳の肝となる「ワクワクLIST」。合計54項目の“ワクワク”が記入できる。写真のように、すべてを埋める必要はない

まず、「ワクワクLIST」にやりたいことを書く。タスクリストのような「やるべきこと」ではなく、「やりたいこと」を書くのだ。そして次に「Year planner(年表)」を使う。12か月分のカレンダーが見開きに展開されたページに、この「ワクワクリスト」に書いた項目をスケジューリングしていく。その次に「Monthly planner」。見開き2か月の予定記入欄に具体的に見通しを立てていく。ちなみに、公式HPの使い方ページには、「ここ(「Monthly planner」)には時間を書かないようにしましょう」と書かれている。時間を書いてしまうと、メインの週間ページを見なくなってしまうからだそうだ。

メインは、バーチカル式の週間スケジュールページ「Weekly Planner」。朝4時から27時まで用意されている。ここは予定というよりはむしろ、先述の「ワクワクリスト」や「マンスリー」に書いたことを実際に実行に移すための受け皿として使うのだろう。

バーチカル式週間スケジュールページ。「Monthly planner」などで計画した事柄をベースに具体的に記入する。ちなみに写真では、就寝時に当たるスペースにミニ日記やタスクリストを書いている

バーチカル式週間スケジュールページ。「Monthly planner」などで計画した事柄をベースに具体的に記入する。ちなみに写真では、就寝時に当たるスペースにミニ日記やタスクリストを書いている

「Project sheet」はいわゆるガントチャート。ここに、仕事の予定の見積もりなどが書ける。

いわゆるガントチャートである「Project sheet」。大まかな予定や健康の記録、家族の予定、項目別の出費などを、見開き2か月で見渡せる

いわゆるガントチャートである「Project sheet」。大まかな予定や健康の記録、家族の予定、項目別の出費などを、見開き2か月で見渡せる

ちなみに、本手帳の解説本「CITTA手帳公式ガイドブック」も販売されている。青木先生の使い方を始めとする実例集や、同手帳コンテスト応募者の中から選んだ上位入賞者の使い方などが収録される。

舘神龍彦

舘神龍彦

手帳評論家・ふせん大王。知的生産の面から文具・手帳について執筆。主な著書に「手帳と日本人」(NHK出版新書)や「凄いiPhone手帳術」(エイ出版社)などがある。

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