P&Gの男性用シェーブケアブランド「ジレット」のハイエンドライン「ジレットラボ(Gillette Labs)」から、シリーズ第2弾「ジレットラボ 角質除去バー搭載」が発売された。本モデルは、刃の下に搭載された「角質除去バー」により、肌の古い角質を落としながらシェービングできるという。実際に使ってみて、その実力をチェックしてみた。
「ジレットラボ 角質除去バー搭載 替刃1個付・壁掛けホルダー付」。蛍光グリーンのパーツが「角質除去バー」だ。高級感のあるメタルハンドルを採用し、モダンなデザインにもこだわっている
シリーズ第1弾の「ジレットラボ ヒーテッドレーザー」は、世界初の温熱バーを搭載し、「蒸しタオルで温めたような心地よさ」ととともにシェービングできる革新的T字カミソリだった。そのシリーズ第2弾が、同じように特殊なバーを搭載した「ジレットラボ 角質除去バー搭載」だ。
本モデルのバーは、医療用素材による角質除去機能が特徴。もちろん金属製のやすりのようなものではなく、凹凸のある樹脂素材を採用している。5枚刃の下部にバーが取り付けられており、これが刃の前に肌に当たることで、肌の角質や皮脂汚れ、ホコリなどをこそげ取り、汚れにジャマされることのないシェービングが可能になるのだという。
また、この「角質除去バー」は、皮膚に埋没しているヒゲの表面を覆う角質も除去するので、従来は剃りにくかった埋もれ毛まで剃れやすくなるのも魅力のひとつだ。
指で触ってみると、わずかに引っかかる感覚がある蛍光グリーンの「角質除去バー」。コーティング5枚刃には、外科医が使用するメスより薄いというジレット史上極薄刃を採用しており、肌への圧力を19%軽減している
本体中央の穴に沿ってヘッドが左右に動く「フレックスディスク」を搭載。顔の輪郭にフィットさせながらシェービングできる
ヘッドを肌に対して平行に近い角度で保ちやすい、ジレットならではのスリムスタイルを採用。全長144mm(実測値)
ここからは、「ジレットラボ 角質除去バー搭載」を実際に使用してみようと思うが、実は肌が弱い筆者がヒゲとともに角質をこそげ落とすことに不安を感じていたのは事実。シェービングフォームをしっかりと塗って、ヘッド部分が肌に平行に当たるように慎重に滑らせていった。
シェービングフォームのせいだろうか、「角質除去バー」による刺激や引っかかりは感じない。本体が比較的重め(実測値53.1g)なので、その自重のみでスルスルとゆっくりめに肌の上を滑らせるだけで、心地よいジョリジョリ音が聞けた。その際、引っかかりや痛み、ヒリヒリは一切感じていない。
本体が適度に重いので、自重だけでよく滑る。快適!
アゴの下を逆剃りしても、「フレックスディスク」によってヘッドがひたすらぴったりと寄り添ってくれるので、やさしく剃れる。むだな力や不自然な角度を付けない限りは肌とヘッドが平行の関係になる、そんな理想的なシェービング角度が維持できるように作られているのはさすが老舗メーカーだと感心した。
シェービングフォームを洗い流すときに、実は「角質除去バー」の刺激で肌が削られていて、ピリピリッと来るのではないかと警戒したが、それも杞憂に終わった。そのあとの洗顔でも問題なし。6日間連続使用してみたが、心なしか顔面の凹凸が減り、スベスベになってきた気がする。見た目はよくわからないが、洗顔時に触ったときの肌の感触が今までとちょっと違うのだ。
実にスムーズ。通常のT字カミソリに比べて、角質が削られているという感覚はない
肉眼ではよく見えないが、バーには古い角質や汚れが付いているはずなので、使用時はこまめに水で洗い流すといいかも
左が使用前、右が使用後。肌の触り心地がいくぶんかツルッとした気がする
今回のレビューを通して思ったのは、従来のT字カミソリでは、実は刃の切れ味の実力をしっかりと発揮できていなかったのではないかということだ。というのも、刃がヒゲをカットするとき、古くなった角質、皮脂、汚れがジャマになっていたはずだから。同社いわく、実際にそれらが刃にまとわりつくことで、本来の切れ味の実力を発揮できないのだという。
従来のT字カミソリは、確かに3回目くらいで少し切れ味が落ちてマイルドな刃当たりになってしまう印象を持っていた。どうやらそれは汚れでコーティングされてしまっている状態だったようだ。「ジレットラボ 角質除去バー搭載」は確かに、おろし立ての替え刃のようなエッジの効いた状態が、約1週間経っても持続している。この蛍光グリーンのバーは、そうした刃の実力発揮および切れ味持続の役目も担っていたのだ。見た目はポップだが、なかなかのスゴ腕バーだったのである。
そうした理屈を知ってしまってからは、もはや元のT字カミソリには戻れなくなってしまった。
付属の壁かけホルダーは、本体の穴を活用して装着する。清潔に乾燥させることで、切れ味をより持続させるのだ
今回使用したのは「ジレットラボ 角質除去バー搭載 ホルダー本体/替刃1個付 壁掛けホルダー付」だが、壁かけホルダーの代わりにメタルスタンドが付属する「ジレットラボ 角質除去バー搭載 ホルダー本体/替刃3個付 カミソリスタンド付」、および「Amazon.co.jp」限定の「ジレットラボ 角質除去バー搭載 ホルダー本体/替刃4個付 カミソリスタンド付」もラインアップされている。
替え刃は「ジレットラボ」シリーズ専用で、4個入りと6個入り(「Amazon.co.jp」限定/税込5,038円)、そして8個入りをラインアップ。先述のシリーズ第1弾「ジレットラボ ヒーテッドレーザー」とは互換性はあるが、同社のほかの従来モデル「ジレット プロシールド」「プログライド」「スキンガード」「フュージョン」とは互換性はない。
刃を交換する際、「角質除去バー」は数年の耐久性があるので、刃の部分だけを交換することになる
元「月刊歌謡曲(ゲッカヨ)」編集長。今はめおと編集ユニット「ゲッカヨ編集室」として活動。家電や雑貨など使って楽しい商品のレビューに命がけ!