Apple Pay(アップルペイ)はiPhoneやApple Watchをかざすだけで登録した電子マネーやクレジットカードで決済できるサービスで、該当する端末のユーザーにとっては利便性が高く人気です。Apple Payに相性のよいクレジットカードを登録すれば、便利なだけでなくポイントもどんどんたまります。
そこでApple Payと相性のよいクレジットカードを、ポイントの達人としてメディアなどで活躍し、ポイント交換案内サービス「ポイ探」を運営する菊地崇仁さんが語ります。
Apple Pay とは、「iPhone 12 Pro」や「iPhone 12」、「iPhone XS」、「iPhone 8」「Apple Watch Series3」など、ICカードと瞬時に情報のやり取りができるFeliCa(フェリカ)が搭載された端末で使える電子決済サービスです(FeliCa未搭載の端末では実店舗で利用不可)。Apple Pay にはクレジットカードやプリペイドカード、電子マネーが「iPhone 8」以降では合計12枚まで、それ以前のモデルでは合計8枚まで登録でき、電子マネーは「Suica」「PASMO」「iD」「QUICPay」の4種類が利用できます。
実店舗での支払いは端末にタッチするだけで、少額であればサインや暗証番号の入力は不要です。ネットショップでは「Apple Payで購入」を選択すればワンタップで支払いが完了します。Apple Payを利用すれば、普段の買い物では財布がカードでかさばる煩わしさから解放され、オンラインショップではクレジットカード情報を入力する手間が省けて大変便利です。
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Apple Payには、日常生活でよく使うカードをメインカードとして登録し、ポイントの還元率などを考慮してサブカードを2〜3枚くらいプラスするといいでしょう。
ただし、登録するカードの国際ブランドには注意が必要です。「JCB」と「Mastercard」は実店舗だけでなく、ネットショップやモバイルSuicaのチャージにも対応していますが、「Visa」はネットショッピングやモバイルSuicaのチャージには対応していません(実店舗では利用可能)。どこでも気兼ねなく使えるという意味では、「JCB」と「Mastercard」の相性がいいでしょう。
残念ながら、Apple Payで決済したからお得になるといった特典のあるカードは今のところありません。そのため、Apple Payでのクレジットカード利用を前提とした場合は、「ポイントのたまりやすさ」「利便性・付帯サービスの充実度」といった、そもそものカードスペックや「電子決済でのポイント還元率」など実生活との相性も重視するといいでしょう。
それでは、ポイントがたまりやすいなど、ぜひともApple Payに搭載したい、おすすめの高スペックカードをご紹介します。
「楽天カード」は、年会費無料で基本の還元率が1.0%と高いのでとても有利です。もし楽天市場など楽天グループのサービスをよく使うようであれば、年会費2,200円(税込)払ってでも、楽天市場でのポイント還元率がアップする「楽天ゴールドカード」がおすすめです。
ネットショッピングはAmazonが中心という方にとっては、「Amazon Mastercardクラシック」がよいでしょう。基本還元率は1.0%と高く、Amazonでは1.5%還元、Amazonプライム会員(年会費4,900円、税込)になるとポイント還元率が2.0%になります。
「リクルートカード」は、年会費無料でポイント還元率が1.2%と高いのが特長です。たまったリクルートポイントはPontaポイントに交換できます。Pontaポイントはローソンなどさまざまな提携店で利用でき、リクルートカードとPontaカードを両方提示すれば二重でポイントをためることができます。
「Orico Card THE POINT PREMIUM GOLD」は、基本の還元率は1.0%ですがQUICPayで払うと1.5%の還元になります(カード本体にはiDも搭載)。コンビニなどの実店舗で電子決済をよく利用する人にはおすすめです。ゴールドカードにもかかわらず、年会費が1,986円(税込)と安いのも魅力です。
「dカード」の基本還元率は1%。マツモトキヨシでは4%分のdポイントが貯まるほか、ENEOS、JALなども特約店になっており、ポイントが追加で付与されます。期間限定のポイントアップキャンペーンも頻繁に実施されているので、ポイントがどんどんたまります。
Apple Payに登録するクレジットカードは、国際ブランドが「JCB」か「Mastercard」でポイント還元率の高いカードがおすすめです。またコンビニ利用が多い、ネットショッピングをよく使うなど自身のライフスタイルによって相性のよいカードは変わるので、自身の利用シーンを想定してどのカードを登録するか決めるといいでしょう。
※記事の内容は、2021年1月2日時点のものです。本記事は、執筆者個人または執筆者が所属する団体等の見解です。
取材・文:末吉陽子(やじろべえ)
北海道札幌市出身。98年に法政大学工学部を卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。02年に退社後、友人と起業したシステム設計・開発・運用会社を経て、06年にポイント交換案内サービス「ポイ探」の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。以後、ポイント、クレジットカード、マイレージに関する豊富な知識を生かし、テレビや雑誌等でも活躍中。