マネー連載
身近なお金の失敗談

酔っ払って豪ドルを買ったら一晩で256万円の大損! 負けが込んでFX恐怖症に…

「株で数千万円損した」「ネットショッピングで買ったら偽ブランド品だった」など、お金にまつわる失敗談はいろいろなものがあります。「自分は関係ない」と思っている人でも、営業マンにいわれるがまま保険を契約してしまったり、あえて金利が高い銀行で住宅ローンを組んでしまったりと、「落とし穴」は意外と身近に存在します。そんなお金の失敗が少しでもなくなるよう、実際にお金で失敗した人たちの体験談を紹介します。

第1回は、自己資金の何倍ものお金を取引するFX(外国為替証拠金取引)で4,000万円近くもうけたにもかかわらず、結局収支がマイナスになってFXを引退したMさん(20代、人材関連会社勤務)のお話です。わずか1晩で300万円近い大損をしたこともあるそうです。それでは、Mさんがなぜ失敗したのか、見ていきましょう。

ハイリターンに魅せられて、元手30万円でFXに挑戦

MさんがFXを始めたのは、2011年夏。IT・通信関係の企業に勤めていた社会人2年目で、ちょうど仕事にも慣れ、心に余裕ができていたときでした。FXで大きなお金を取引している知り合いの話を聞き、手っ取り早く大きなもうけを得られる点に魅力を感じたそうです。ボーナスなどで財布がホクホクだったこともあり、約30万円をFXに投じました。仕事が忙しくFXを手掛けるのはニューヨーク市場が開く深夜でしたが、1日あたり1〜2時間程度をFXに費やしました。

サラリーマン生活に見切りをつけ専業投資家に。1年間で4,000万円もうけたときも

ビギナーズラックも手伝ってか、コツコツと着実に利益が増えていきました。自信をつけたMさんは「もっともうけたい」との欲に駆られ、ついに1年後に会社を辞め、FX専業投資家の道を歩み始めました。

FX専業になってからは、書籍を読みあさって勉強し、ひたすら取引する日々。このかいあってか、会社を辞めた年の2012年に4,000万円近いリターンになりました。ギリシャの債務問題などでユーロが大きく値下がりしたタイミングで「ユーロ安はこれ以上進まない。これからは上がるだろう」と見込み、円売り・ユーロ買いのポジションを大きくしていたことなどが奏功したそうです。

もうけで夢を実現!しかし、そこが転落の始まりに

大勝ちで生活にゆとりが生まれたため、かねて興味のあった映画の仕事をしようと、大勝ちした翌年の2013年に映画制作が学べる専門学校に進学しました。FXが「兼業」になったわけですが、間もなく転落が始まります。損する回数が少しずつ増え、以前のように、うまくもうけられなくなってしまいました。

念願だった映画制作の仕事を見つけ、熱中するようになると、さらに負けが込むようになります。アベノミクスで急速に円安が進んだ2013年冬、一段の円安を見込み、円を売ってオーストラリアドルを買うポジションを大きくした結果、想定とは反対の動きに。一晩で256万円の含み損を抱えてしまいました。

「少し前に4,000万円もうけられたという実績があったし、お金にも余裕がありました。悪い意味での慣れもあったかと思います。自分はFXが得意だ、という根拠のない自信から、つい酔っ払った状態でテキトーに取引してしまいました」

個人投資家よりも大きなレバレッジで売買でき、自動的なロスカットもない法人名義のFX口座で売買していたというMさん。このオーストラリアドル買い・円売りでの含み損は、わずか2か月後に500万円に達しました。「いつかプラスになるだろう」。それまでそう自分に言い聞かせていましたが、あまりの含み損の多さに、ついには精神的な不安が限界に達し、反対売買で損失を確定させました。

「もう勝てない」…。FX恐怖症になり3年で引退

大損ですっかり自信をなくしたMさん。その後もFXを続けていましたが、何度やってもうまく勝てず、負けを重ねる日々。ついにFXを引退することになりました。投資を始めてからわずか3年後のことでした。一時期4,000万円もうけるまでにいたったものの、最終的に収支はマイナス。過去の苦い経験から、いまでもFXは手掛けていないとのことです。

FXで得た教訓とは?

たった1回のミスが数百万円の損になり、心に傷を負ったMさん。失敗で得た教訓を以下のように挙げています。

・小さなミスで全資産を失うこともある。「慣れ」は禁物!
・FXは大きな値動きがある金融商品。しっかりとした情報収集を!
・玉石混淆の投資サイトに惑わされない。自分のルールを確立する!

Mさんが失敗してしまったのは、FXにすっかり慣れてしまい「お酒を飲んでも自分ならうまく売買できる」と思い込み、しっかりした情報収集もせずにマネーゲーム感覚で取引をしてしまったからでした。一度の失敗が尾を引いて失敗を何度も重ね、自信を失うと根拠のないネット情報1つで右往左往するようになり、失敗をばん回するチャンスも自らつぶしてしまいました。

一般的なサラリーマンが500万円をためるのは、かなりの努力と年月が必要です。そんな大金をたった2か月で失ってしまったのですから、ショックは大きいでしょう。

「老後の資金にあてようとした退職金があっという間になくなった」「のめりこんで借金を重ねてしまい、にっちもさっちもいかなくなった」。ネットで「FX 失敗」と検索すると、こんな話が山のようにあります。

Mさんの失敗体験を決して他人事とはせず、FXの「ハイリスク」の面にもじゅうぶん注意して投資しましょう。

※本記事は、執筆者個人または執筆者が所属する団体等の見解です。

こちゆう

こちゆう

1984年奈良県生まれ、北海道釧路市在住。くしろはてな編集長、ライティング集団「ことのは」副編集長。WEB上でノウハウ記事の作成や取材、キャッチコピーやシナリオライティング、パンフレット文章の作成などを行う。

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