借りる
ケガの治療費や、引っ越し費用が必要だけれど、貯金では足りない……

急な出費で家計がピンチなときに。カードローンを安全に使うための4つのポイント

子どもの教育費を期日までに用意しなければならない、突然のケガや病気による治療費、あるいは引っ越し費用を急いで工面しなければならないけど、手持ちの現金がない。そんなとき、皆さんはどこからお金を借りますか?
お金を借りる手段はいくつかありますが、銀行や消費者金融などの「カードローン」も選択肢のひとつになります。予期せぬ出費が発生し、急にお金を借りる必要が出てきたときに備え、カードローンの特徴や選ぶ際のポイントを、カードローンに詳しいFPの駒崎竜さんに聞きました。

駒崎 竜さん
エターナルフィナンシャルグループ(株)代表取締役ファイナンシャル・プランナー。
中古車販売会社取締役、アパートメーカーを経て2006年に起業。2007年に法人化、2008年にFP業務を開始。マネーサイト、経済誌、不動産業界誌、金融業界誌への執筆のほか、「相続対策の常識ウソ?ホント?」を共著で出版。資産運用・住宅ローン・保険の相談をワンストップで行うことを強みとし、金融商品仲介業、貸金業代理店、保険代理店の事業も行っている。

カードローンは担保・保証人不要で、使い道が原則自由

――カードローンとは、そもそもどんな商品なのでしょうか?

駒崎さん:「カードローンは専用のカードを使って、お金を借りられる融資商品で、以下の4つの特徴を持っています。
(1)担保不要
(2)保証人不要
(3)使い道が原則自由
(4)最大借入可能額の範囲内で何度でも借り入れ可能
担保が必要で、使い道が限定されている『住宅ローン』などと比べて考えるとわかりますが、融資までのスピードが早く、(限度額の範囲内で)何度でも借り入れが可能など利便性が高いことがメリットになります」

利便性が高いが、金利がほかのローンより高く、返済が長期化するリスクも

――デメリットはあるのでしょうか?

駒崎さん:「メリットの裏返しが、そのままデメリットにもつながっています。特徴の(1)(2)は貸す側からみればリスクになり、その分、住宅ローンやマイカーローンなどと比べると、金利は高めに設定されています。(4)についても、人によっては借り入れが癖になりやすく、返済が長期化する可能性があるのはデメリットと言えるでしょう」

カードローンを利用すべきタイミングの3条件

――どういったときに、利用するのが適した商品なのでしょうか。

駒崎さん:「以下の3つの条件が基準になるでしょう。私が相談を受ける顧客の方でも、3条件がすべて重なったときに利用するケースが多いようです。
(1)予定していなかった出費が発生する
(2)なおかつ、手持ちの貯金などではお金を用意できない
(3)そして、借り入れを急いでいる

「予期せぬ出費」に「貯金では対応できず」、「急を要する」ときに利用

たとえば、大学受験をひかえたお子さんがいる家庭の場合、受験する大学(学部)を急に増やさざるを得ない、というケースがあります。奨学金の支給は大学入学後ですし、国の教育ローンは、申し込みの手続きに合格通知書が必要になります。そのため、願書提出に間に合わせるためにカードローンを利用する、という方がいらっしゃいます。

あるいは転勤や転職などで、決まった期日までに引っ越しをしなければならない場合、近年高騰している引っ越し費用のために利用するケースもあります。銀行系のカードローンでは禁止されていますが、事業資金のために利用する方もいらっしゃいます」

――カードローンを使うべきか悩んだときは、上記の3つの条件にあてはまるかどうかを検討したほうがよいのですね?

駒崎さん:「はい、確認するべきポイントは『資金の使い道』と『緊急性』です。住宅を買う、車を購入するなど使い道が決まっており、予想ができる出費に対しては『住宅ローン』や『マイカーローン』などの目的別ローンを使うべきです。

あるいは、目的別ローンにはあてはまらない使い道だけど、急がないのであれば、多くの銀行が『フリーローン』という商品を用意しています。融資まで数週間かかることが一般的ですが、カードローンより金利が低い傾向にあるので、こちらを利用したほうがよいでしょう。
つまり、カードローンを使うのは、予定外の出費を急いで用意しなければならないとき、と言えるでしょう」

カードローンの借り入れと返済方法は、複数用意されている

――カードローンでお金を借りるまでの一般的な流れについて、教えてください。

駒崎さん:「(1)申し込み(2)審査(3)契約という流れになります。
申し込みは、インターネット、電話、無人契約機、店頭などがあります。運転免許証などの本人確認書類は必須、所得証明書(収入証明書など)は借入金額が50万円以上の場合、または他社と合わせて100万円以上の借り入れをする場合、必要になる会社が多いようです。

審査は、年収や住居の状況(賃貸か持ち家か)に加え、クレジットカードやローンのこれまでの利用・返済状況などをもとに行われます。審査に通れば、貸出限度額が決まって契約となり、カードが発行されます。なお、カードは店頭、郵送、無人契約機などで受け取れます」

――お金の借り入れ方法と、返済はどうすればよいのでしょう?

駒崎さん:「契約が完了したら、
(1)ATMで借り入れ(契約した会社、提携する銀行、コンビニなどのATM)
(2)指定する口座への振り込み
(3)窓口での融資
などの方法で借り入れができます。最近は、パソコンやスマホで簡単に指定口座への振り込み依頼をできる会社が増えています。

返済も同様に、
(1)ATMで返済(契約した会社、提携する銀行、コンビニなどのATM)
(2)指定する口座からの引き落とし
(3)窓口での返済
などの方法が選べます」

カードローンは「銀行系」「クレカ・信販系」「消費者金融系」の3種類

――カードローンはどういった会社が提供しているのでしょうか?

駒崎さん:「主に『銀行系』『クレジットカード・信販系』『消費者金融系』に分かれます。系統ごとにおおまかな特徴があり、『銀行系』や『クレジットカード・信販系』はカード発行までに1週間程度かかりますが、消費者金融系は即日に発行できる場合があります。消費者金融系の中には、30日間の貸し出しが無利息となるキャンペーンを実施している会社もあります(一部の銀行系でも実施)。また、カードローンの使い道は原則自由ですが、『銀行系』は事業資金には使えないことも留意しておきましょう」

カードローンを安全に利用するための4つのポイント

ポイント1:借り入れ200万円以下での適用金利で比較しよう

――カードローンを選ぶ際のポイントはどこでしょうか?

駒崎さん:「できるだけ低い金利の会社を選ぶのがポイントになります。金利は一般的に、借入金額が少額になるほど、高い金利が適用されます(借入金額が大きくなれば、金利は低くなります)。カードローンを使うのは、予定外の出費が緊急で必要になったときで、借入金額は200万円以下であることが多いでしょう。そのため、まずは200万円以下の借り入れで適用される金利を各社で比較することが大事になります。
なお、借入限度額が200万円以下でみると(1)クレジットカード・信販系(2)銀行系(3)消費者金融系の順番で金利が低くなる傾向があります」

ポイント2:「下限金利」ではなく「上限金利」に注目しよう

――各社のカードローンのHPを見ると、幅を持たせた金利を表記しているところがあります。

駒崎さん:「はい、カードローンの金利は会社によっては『○%〜△%』などと幅を持たせて表記されており、最も低い金利を『下限金利』、最も高い金利を『上限金利』と言います。下限金利のほうに目が行きがちですが、初めて借りる方は上限金利か、上限金利に近い金利で貸し出しを受けることが多くなります。そのため、各会社が提示している『上限金利』をチェックしましょう」

ポイント3:着実な返済には、給料日後の口座振替がおすすめ

――返済にあたっての注意点はありますか?

駒崎さん:「カードローンを借りる際は、『借り入れはあくまで一時的』という心構えを持つべきでしょう。具体的には、以下の3つのポイントを守ることが重要になってきます。
(1)借り入れをする前に、完済時期を定めた返済計画を立てる
(2)追加の借り入れをしない
(3)複数の金融機関から借り入れをしない

各社のHPには、借入金額や返済期間、適用金利を入力すると毎月の返済額がわかるシミュレーションが用意されています。これを使って、確実に実行できる返済計画を立てましょう。また、返済は複数の方法から選べますが、着実に返済を進めていくために、月々の返済は給料日の後に、口座振替にするのがよいでしょう。そして返済期間中は、借入残高を毎月確認するようにしましょう」

ポイント4:返済期間を短縮するために「臨時返済」を活用しよう

――住宅ローンのような繰り上げ返済はできるのでしょうか?

駒崎さん:「カードローンの返済方法は、毎月契約で決められた日に、決められた金額を返済する『約定(やくじょう)返済』が基本になります。約定返済がとどこおりなくできていれば、もちろん、督促を受けることはありません。しかし、繰り返しになりますが、カードローンはいかに短期で返済し、金利負担を抑えるかがポイントになります。約定返済とは別に、追加で返済ができる『臨時返済』という方法もあり、これを使えば返済期間を短縮して、金利の負担をより小さくできます。家計に無理のない範囲で『臨時返済』を活用していきましょう」

クレカのキャッシングは、カードローンより金利が高い傾向

――カードローンと同じような機能で、クレジットカードのキャッシングがありますが、両者の違いはありますか?

駒崎さん:「多くの人が持っているクレジットカードには、買い物で使うショッピング機能とは別に、『キャッシング機能』が付いています。この機能が付いているクレジットカードなら、追加の審査や申し込みなしで、コンビニなどのATMでお金を借りることができます。借りたお金は、毎月のショッピングで利用したお金の支払いと同じタイミングで引き落としされます。ただし、クレジットカードのキャッシングは金利15〜18%と、カードローンより高い傾向があり、返済総額はよりふくらむ可能性があります。また借入限度額も、一般のクレジットカードのキャッシングは数十万円以内と、カードローンより低いのが普通です。

いっぽう、クレジットカードのショッピングリボを使ったほうが有利な場合もあります。クレジットカードのショッピングのリボ払いでは、年利を9.6%〜15%程度の範囲にしているカード会社があります。この場合、カードローンの金利より低くなることがあります。物品購入や引っ越しなどの支払いに、クレジットカードが使えるなら、カードローンでお金を用意するより、クレジットカードのショッピングリボ払いを検討する価値はあるでしょう」

自己管理に自信がある人なら、カードを作っておくのはアリ

――これまでお話をうかがっていて、カードローンを使うにあたってはマメな自己管理が欠かせない、ということが伝わってきました。

駒崎さん:「カードローンは無担保、保証人不要なうえに、何度でも借り入れができるなど、借りるハードルが、よくも悪くも低い商品です。それが故に『身の丈を超えた借り入れをしない』といった自己管理がより重要になってきます。

『クレジットカード系』や『銀行系』のカードローンは契約までに時間がかかるいっぽう、『消費者金融系』と比べて金利が低い傾向にあります。『不必要なときは使わない』という自己管理が徹底できる人は、これらの会社のカードローンに申し込んでおき、緊急でお金が必要になった際に使う、という方法はありえると思います。

住宅ローン申し込み時には、銀行員からカードローンについても勧誘を受けることがあるので、タイミングのひとつとして、このとき作っておいてもよいでしょう。銀行によっては、住宅ローン契約者は、カードローンの金利の優遇を受けられることもあります。

「複数の金融機関から借りちゃいそう」そんな人は現金主義で

ただし、カードローンはあくまで急な出費に対応するためのものです。長期間にわたって借りるのは避け、早期返済を目指すべきです。同時に、貯金でまかなえなかった理由を確認し、家計改善にも目を向けることが大切です。そのような意識を持たないと、カードローンでの借り入れを積み重ねてしまい、返済が滞ってしまう可能性があります。

自己管理に自信がなく、追加で何度も借り入れをしたり、複数の金融機関から借り入れをしたりてしまいそう、という方は、カードローンの利用はおすすめできません。思い切ってクレジットカードの利用もひかえ、現金主義を貫き、現金で毎月の入出金を管理することをおすすめします。キャッシュレス化が進んでいる今、キャッシュレス決済の手段をどうしても持っておきたい方は、自分の銀行口座から即時決済されるデビットカードの利用を検討しましょう」

価格.comマネー編集部

価格.comマネー編集部

投資・資産運用・保険・クレジットカード・ローン・節約に至るまで、マネーに関する情報を毎日収集。「知らないで損するなんてもったいない」をモットーに、読者のためになる記事を制作します!

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