備える
"限定"割引の活用や、補償の重複がないかチェック!

自動車保険料が2020年1月にも値上げ予定。節約するための7つのポイントとは?

大手損保が来年1月にも、自動車保険料を値上げの方針

「大手損保各社が2020年1月にも、自動車保険料を値上げへ」

2019年7月、新聞やテレビでこのようなニュースが相次いで報じられました。報道によると、東京海上日動火災保険、損保ジャパン日本興亜、三井住友海上火災保険、あいおいニッセイ同和損害保険の大手損保4社は2020年1月にそろって自動車保険の保険料を値上げするとのこと。前回の値上げは2014年の消費税増税時で上げ幅は0.9〜2.5%でした。今回は各社とも3%前後の値上げになると見込まれています。

2019年10月から、消費税の税率が「8%」から「10%」にアップしますが、自動車保険は非課税取引のため自動車保険料に対して消費税は課税されません。保険料支払いの明細にも「消費税」という欄はありません。つまり、10月の消費増税分が直接値上げされる、ということではありません。

では、なぜ保険料がアップしてしまうのかと言うと、保険会社が修理などの際に支払う費用に消費税がかかってくるためです。たとえば修理工賃、部品代などは増税の対象になります。また、保険の販売を請け負う代理店手数料についても消費増税が反映されます。

10月からの消費税増税に加えて、痛い出費増

このように、消費税増税は保険会社の負担アップにつながるため、この4社に限らず、他社も値上げへと踏み切る可能性があります。消費税率が10%になり、家計の負担が増えることが確実の中、今後予定される保険料値上げはマイカーを持っている人にとってはさらなる負担増を招くことになります。そこで、自動車保険の内容をムダのないものにし、保険料を安くする方法を探してみました。

自動車保険料の節約につながるチェックポイントは以下のとおりです。
ポイント1:「使用目的」は正しく選んでいる?
ポイント2:「免責金額(自己負担額)」を高くすれば、車両保険料は低くなる
ポイント3:「本人限定」「本人・配偶者限定」なら、6〜8%程度、保険料が割引に
ポイント4:走行距離の割引で、有利な条件の会社を選ぼう
ポイント5:「年齢条件」を定期的に見直し、できるだけ高い年齢の設定を
ポイント6:重複しがちな特約や補償をチェック
ポイント7:「テレマティクス保険」活用の検討も

保険料を節約するために、チェックするべき7つのポイント

自動車保険で見直しをすると、節約につながりやすいポイントを以下の7つにまとめました。

ポイント1:「使用目的」は正しく選んでいる?

自動車保険の契約時を振り返ると、マイカーの使用目的について、次の3つのうちからひとつを選んだことと思います。ほとんどの保険会社は使用目的について、下記のように定めています。

「通勤通学」は週5日以上または月15日以上、通勤、通学に使用したときに適用

「業務」:年間で平均して、週5日以上または月15日以上、業務(仕事)に使用
「通勤通学」:年間で平均して、週5日以上または月15日以上、通勤、通学に使用
「日常・レジャー」:「業務」と「通勤・通学」にあてはまらず、日常生活に使用
保険料は、事故のリスクが低いとされる「日常・レジャー」が最も安く、次に安いのが「通勤通学」、最も高いのが「業務」となることが普通です。

一般的な家庭であれば配達などの業務でマイカーを使うことはないため、「日常・レジャー」か「通勤通学」に該当するでしょう。保険加入時に、「自家用車で通勤する日が多い」といったことから、「通勤通学」を選択していた場合、保険料を安くできる可能性があります。なぜなら、上記で説明したとおり、「通勤通学」は使用実態を週5日以上、または月15日以上と定めているため、使用日数がそれを下回る場合、「日常・レジャー」に変更できる可能性があるからです。

契約期間中でも、進学や転職などで使用実態が変わったら使用目的を変更しよう

また、「契約時には通学で使っていたが、卒業した今は使っていない」「通勤で使用をしていたが、転職して使用実態が変わった」などの場合も見直しましょう。そのほかの条件にも左右されますが、「通勤通学」から「日常・レジャー」に変えるだけで、年間数千円程度、保険料が安くなるケースもあります。

なお、使用目的の変更は契約期間中でも可能です。通常、自動車保険は1年間の契約ですが、残りの期間によっては保険料の差額が戻ってくる可能性もあるので、早めに保険会社に連絡しましょう。

使用実態に即して「日常・レジャー」を正しく選択した人が、たまたま通勤・通学時に事故に遭遇した場合も、問題なく補償が受けられます。ただ、「業務」「通勤通学」で週5日以上、または月15日以上の使用実態があるにもかかわらず「日常・レジャー」を選択するのはNGです。実際の使用状況に合わない場合、万が一事故にあっても保険金支払いがされない可能性があるため、くれぐれも注意しましょう。

ポイント2:「免責金額(自己負担額)」を高くすれば、車両保険料は低くなる

車両保険を契約している人は「免責金額」をチェックするのもひとつの方法です。車両保険の免責金額とは、事故が起きたときの修理代の自己負担額のことを指します。「1回目0円(免ゼロ特約)-2回目10万円」または「1回目5万円-2回目10万円」という設定が一般的です。

たとえば、「1回目0円(免ゼロ特約)-2回目10万円」の免責金額を設定していれば、「(契約期間中)1回目の事故については契約者の自己負担なし、2回目の事故については10万円まで自己負担し残りの修理代を保険会社が支払う」ということになります。1回目0円(免ゼロ特約を含む)や5万円という免責金額の設定では、保険会社がカバーする部分が大きくなるので、保険料も高くなります。

免責金額が大きい、ということは契約者の負担が大きくなる(保険会社のリスクは軽減される)ことを意味するので、保険料は安くなります。「もし事故が起きても、すり傷やへこみなど10万円程度なら自腹で修理する」と割り切り、たとえば免責金額を「1回目10万円‐2回目10万円」と変更すれば保険料を安く抑えることが可能となります。

ポイント3:「本人限定」「本人・配偶者限定」なら、6〜8%程度、保険料が割引に

「運転者限定条件」とは、保険適用となるドライバーを限定する特約のことです。次の順に保険料は安くなっていきます。
「限定条件なし(友人などが運転時も補償の対象)」→「運転者家族限定」→「本人・配偶者限定」→「本人限定」

限定条件なし、または家族限定など、補償範囲が広がると保険料は高くなる傾向にあります。
実態にあった運転者に限定することはもちろんですが、自分しか運転しないのであれば「本人限定」が用意されている会社を選べば保険料を抑えることができます。保険会社によって異なりますが、「本人限定」「本人・配偶者限定」を選ぶと「限定条件なし」に比べて6〜8%程度、保険料が割引されるケースがあります。

また、自分の車を友人が運転する場合を想定し、「限定条件なし」を選んでいる方もいるかもしれません。保険料を抑えたいならば、友人には運転させないと決めて「本人・配偶者限定」に変更するのもひとつの方法です(ただしこの場合、友人が事故を起こしても保険は適用されない点は留意しましょう)。

ポイント4:走行距離の割引で、有利な条件の会社を選ぼう

年間で走る距離が短いなら、年間走行距離に応じた割引がある会社を選ぶことが大切になります。そして、仮に年間走行距離が5000kmだった場合、保険会社の選び方にもコツがあります。

走行距離の区分を、細かく分けている会社のほうが有利な可能性大

たとえば、年間走行距離を下記のように区分しているA社とB社の例をもとに見ていきましょう。年間走行距離5000kmの契約者は、A社だと3区分で2番目、B社では6区分で下から2番目に該当します。B社のようにより細かく分けていたほうが、距離が短い分だけ割引額が大きくなる可能性があります。このように、走行距離区を自分にとって有利な条件にしている保険会社を選ぶのもひとつの方法です。

A社
「5000km未満」「5000km〜10000km未満」「10000km以上」
B社
「3000km以下」「3000km超5000km以下」「5000km超10000km以下」「10000km超15000km以下」「15000km超20000km以下」「20000km超」

ポイント5:「年齢条件」を定期的に見直し、できるだけ高い年齢の設定を

「年齢条件」とは、対象の自動車を運転する人の年齢を制限することで、保険料を抑える仕組みです。年齢が低い人ほど事故のリスクが高いとされているので、制限年齢を高く設定すれば、それだけ保険料が割り引かれる仕組みです。年齢区分は保険会社で異なりますが、「年齢を問わず補償」「21歳以上補償」「26歳以上補償」「30歳以上補償」「35歳以上補償」としていることが一般的です(「30歳以上補償」の区分がない会社もあります)。

「年齢条件」を設定する際のポイントは、先ほど見た「運転者限定条件」をどう設定するかで変わってきます。「運転者限定条件」を「家族限定」にしていれば、同居する家族の最も若い年齢に合わせ、「本人・配偶者限定」にしていれば、自分と配偶者のうち若い年齢のほうに年齢条件を合わせておくとよいでしょう。

「同居していた子どもが独立」した場合、年齢条件を引き上げるチャンス

ただし、「年齢条件」を設定する際、別居する子どものことを考慮する必要はありません。年齢条件の対象となるのは、配偶者や同居の親族に限られているためです。たとえば、「家族限定」で「30歳以上補償」の特約を付けている場合、別居する25歳の子ども(未婚の場合)が一時的に帰省中に契約車を運転する場合でも(「年齢条件」未満でも)、保険は適用されます。

このため、「同居していた子どもが就職で家を出ることになった」という場合、子どもに合わせていた年齢を夫婦の年齢に引き上げることで、保険料の節約につながります。そして、先ほども説明したとおり、運転者限定条件を「家族限定」(あるいは「限定条件なし」)にしていれば、帰省した際に子どもが運転しても補償の対象になります。ただし、未婚の子どもであることが条件で、この場合の未婚とは過去に法律上の婚姻歴がないことを指します。また、運転者本人・配偶者限定特約をつけている場合は、補償の対象となりません。

ポイント6:重複しがちな特約や補償をチェック

自動車保険に付帯する特約のうち、次の特約は複数の自動車保険や、火災保険など別の保険と契約していたりする場合、重複する可能性があります。特約分の保険料がムダとなっている可能性があるため、確認が必要です。

「弁護士費用特約」をほかの家族も付けていない?

「弁護士費用特約」は交通事故に遭遇した際、相手方との示談交渉などにかかわる弁護士費用を保険会社が負担してくれる特約です。基本的にひとつの契約で本人と家族が補償されます(補償範囲は「記名被保険者本人」「本人の配偶者」「本人・配偶者の同居の親族」)。よって、自分と配偶者、あるいは子どもが別の車に乗っていて、それぞれで自動車保険を契約している場合、「弁護士費用特約」を複数の自動車保険に付帯させる必要はありません。

「ファミリーバイク特約」は1家族で複数を付けると重複の可能性

同様のことが「ファミリーバイク特約」にも言えます。「ファミリーバイク特約」は、125cc以下のミニバイクを運転中に起こした事故の損害賠償や、自分のケガなどをカバーしてくれる特約です。この特約は家族で所有する複数のミニバイクに対し、本人と家族が補償されます。なので、自分と配偶者などがそれぞれ別の自動車保険を契約していた場合、それぞれにこの特約を付帯すると重複が発生する可能性があります。

「人身傷害補償保険」も要チェック

「人身傷害補償保険」は自動車事故が起きて、自分と同乗者がケガをした場合(死亡時も)の損害を補償してくれるものです。こちらは、契約車に搭乗中の事故のみを補償するタイプ(「車内のみ補償」)と、これに加え、歩行中など、契約車に搭乗していないときに遭った自動車事故も補償するタイプ(「車内・車外ともに補償」)に分かれます。こちらも1家族で複数の「車内・車外ともに補償」タイプを選んでいた場合、補償が重複してしまいます。こうした事態を防ぐために、1台は「車内・車外ともに補償」タイプ、2台目以降は「車内のみ補償」タイプを選んでおくとよいでしょう。

「個人賠償責任特約」は火災保険や学資保険で、すでに付けている場合も

「個人賠償責任特約」は、日常生活で契約者や家族が他人にケガをさせたり、他人のモノを壊したりしてしまい、損害賠償責任を負った場合に補償を受けられる特約です。ひとつの自動車保険にこの特約を付けておくと、本人と家族がまとめて補償されます。

ただこの特約、「火災保険」「学資保険」「自転車保険」「クレジットカードの付帯保険」などからも付けることができます。特約として複数の保険に付けていても、補償を受けられるのは賠償金額の範囲内に限られます。たとえば、他人の貴重品を壊してしまい200万円の損害賠償を負ったとき、2つの保険に「個人賠償責任特約」を付けていても、給付されるのは2つの保険から合計で200万円となります。重複分はムダになってしまう可能性がありますので、注意しましょう。

ポイント7:「テレマティクス保険」活用の検討も

最近登場してきた、新しいタイプの自動車保険が「テレマティクス保険」です。ドライブレコーダーやスマホアプリなどを使い、走行距離、安全運転などの測定を行い、保険料に反映させるものです。これによりリアルに走った分だけ支払うことが実現されます。また、急ブレーキが少ないなどの安全度が高いドライバーと判断されれば保険料を最大20%割引とする保険会社もあります。現状では割引につなげている保険会社は数少ないのですが、これから普及していけば、さらに割引にも期待できそうです。

まとめ:使用実態に忠実に! 節約ありきで偽りの申告は絶対NG

自動車保険は万が一の交通事故に備えるための保険です。上記で紹介した節約ポイントはあくまで実態に即した申告をすることが大前提となります。保険料を安くするために実態を偽って限定条件を変えたりしては本末転倒となります。虚偽の申告をしていた場合、事故の際に保険金が支払われない可能性があるため、くれぐれもご注意ください。

「対人」「対物」は無制限に設定するのが原則

また、ムダを省きつつ、かけるべきところにはしっかり補償をつけておくことも大切です。特に注意したいのが対人賠償、対物賠償の保険金額の変更です。対人、対物とも賠償額は高額化しており、1億円を超えるケースも珍しくありません。そのため万が一の場合に備えて「無制限」とすることを推奨します。

以上を踏まえて、変更できるところは変更し、現在契約中の保険会社、または他社で見積もりを取ることをおすすめします。見積もりのタイミングは1年契約の更新前がベストですが、契約期間中でも変更は有効です。ぜひ定期的に見直しをして、ムダのない保険料でカーライフを楽しみましょう!

西村有樹

西村有樹

オフィスクイック代表。1990年より編集・ライターとして出版業界に携わる。リクルート、小学館、講談社ほか多数の出版社の各媒体にて、主に企業取材、企業人インタビューを手がける。1999年の金融ビッグバンを機に金融・保険を自身の専門分野として確立。ユーザーの視点からの、わかりやすい記事を多数執筆。

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