節約
物流の世界にもシェアリングエコノミーの仕組みが広がっています

「預ける・ゆずる・運ぶ」新生活に役立つ"物流系"シェアサービス5選

4月から新しい場所で生活を始めたものの、「モノをしまう場所が足りない」「持ってきた家具が合わない」という悩みを持つ人はいませんか? そこで今回は、一時的にモノを預けたり、欲しい人にゆずったりするときに役立つ5つのシェアサービスをご紹介します。

 

 

■「預ける」サービス

まずは、一時的にモノを預けるサービスから。めったに使わないけれど捨てる決心がつかないモノがあったり、1年のうち決まった時期にしか使わないモノなどがあったりするときに便利な2つのサービスを取り上げます。

モノオク

「子どもが独立して使っていない部屋がある」など、家の中の余っているスペースを貸したい人と、荷物を置くスペースを借りたい人をマッチングさせる「物置のシェアサービス」と呼べるのが「モノオク」です。2018年4月からサービスを開始し、現在全国47都道府県に対応しています。ゲスト(荷物の置き場に困っている人)と、ホスト(スペースの提供者)は、サイト上の手続きで契約し、荷物の搬入・搬出後、決済もサイト上で完結します。

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空きスペースを貸したい人と、スペースを借りたい人をオンライン上でマッチングさせる「モノオク」

条件や料金は相談で決定

使い方はシンプルです。ユーザー登録(無料)のうえ、自分が荷物を預けたい地域を検索します。たとえば、自宅近くのスペースや、引っ越しを予定している場所に近いスペースを確保するといった使い方もできます。条件に合うスペースを見つけたら、ホストに連絡し、預けたい荷物の内容、利用したい期間を伝えます。ホストから見積もりが発行され、条件面で合意すると契約になります。利用開始日の荷物の搬入は、自分で運んでも配送業者の利用でもどちらでもOK。事情が変わり、保管期間を延長したい場合は、ホストの合意があれば延長も可能です。

相場は1畳あたり5,000〜7,000円

利用料はホストによって違いはありますが、目安として、1か月の契約で1畳あたり5,000〜7,000円程度の案件が多いようです。モノオクのシステム上、1か月契約で1畳あたり3,000円が最低金額となっており(東京都のみ1畳あたり最低6,000円)、それよりも安い金額の案件はありません。ただし、ホストによっては「数日だけ延長したい」というケースに対応しており、利用料が3,000円を下回る場合はモノオクのサポートを通じて支払います。なお、契約期間中における破損・紛失などのトラブルに対しては、運営側が最大10万円(免責金額3,000円)までの補償を付けています。

モノオク
公式サイト:https://monooq.com/about

エアトランク

続いてはトランクルームのレンタルサービスを提供している「エアトランク」です。一般的なトランクルームの場合、トランクルームまでは自分で荷物を運んだり、有料の配送サービスを利用したりします。しかしエアトランクは自宅とトランクルーム間の配送料金が原則無料。毎月の保管料に含まれる形になっています。そのほか管理費、敷金、保証金などの初期費用、あるいは更新料なども一切かからず、お得なトランクルームとして注目されています。サービス開始は2017年9月から。現在は、東京23区および神奈川、埼玉、千葉県の一部エリア、名古屋市全域でサービスを展開しています。

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「エアトランク」は自宅とトランクルーム間を無料で宅配してくれます

配送料無料で、何度でもOK

具体的に料金を見てみましょう。120サイズ(外寸合計120cm)のダンボールが7箱程度保管できる0.2畳のスペースを借りる場合、月額料金は5,800円(税別)です。同サイズのダンボール19箱程度保管できる0.5畳の場合は8,800円(税別)です。この料金に、自宅とトランクルーム間の配送料金が含まれています。契約プランによって、月内に運べる荷物の個数が決まっていますが(0.2畳、0.5畳の場合はいずれも月30個まで)、個数内であれば何回でもモノの出し入れが可能で、最短で、依頼した日の翌々日に配送されます。なお、個数の上限を超えた場合は有料で運ぶこともできます。配送システムはエアトランクが自社で運営しており、「サービスクリエイター」と呼ばれる専門スタッフが担っています。

コンシェルジュサービスも充実

借りるスペースを自分で判断するのが難しい場合は、預ける予定の荷物をオンラインで入力することで、どれぐらいのスペースにどの程度の荷物を保管できるか最適なスペースの提案を受けることも可能です。また、ただ預かるだけでなく「コンシェルジュサービス」としてさまざまなオプションサービスも提供しています。たとえば、預かる商品1点ごとに200円(税別)で撮影し画像データを提供するサービスや、提携業者による買い取りや処分なども希望者に対して提供。布団や衣服のクリーニングサービスにも対応しています。エアトランクの最低契約期間は3か月から。会員になれば、荷物を預ける場合も、取り出す場合もサイト上の手続きだけで完了。荷物は警備会社による多重のシステムによって守られるほか、預かった荷物の相当金額(上限10万円)に対する補償も付いています。

エアトランク
公式サイト:https://air-trunk.net/

■「ゆずる」サービス

続いて、不要なモノをゆずるサービスです。「不用品を売る」という目的の場合、「メルカリ」や「ヤフオク」などの売り買いをメインにしたサービスを思い浮かべる人も多いと思いますが、ここで取り上げるのは、「地元の人にモノをゆずりやすい」サービスです。

ジモティー

家具など、不要なモノをゆずりたいときに便利なのが「ジモティー」です。ジモティーは簡単に言うと「地元の掲示板」。「サークルのメンバー募集」「ペットの里親募集」「家庭教師募集(あるいは、家庭教師をやります)」など、ありとあらゆる個人の希望が各地域ごとの掲示板に掲載され、それを見て興味を持った人がコンタクトする仕組みです。特に多いのが、モノをゆずる用途で使われるケースです。今回紹介する5つのサービスの中でもっとも早く、2011年にスタート。現在は全国47都道府県エリアをカバーし、今年2020年2月には東京証券取引所マザーズに新規上場するほどの成長を遂げています。

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「地元の掲示板」として、自宅近くの人とつながるのに便利な「ジモティー」

ユーザーは無料で利用できる

ジモティーを使う場合、まず会員登録(無料)が必要です。不要品をゆずりたい場合は、ゆずりたいモノの写真を撮影。サイト内で、自分の住むエリア、カテゴリー(モノをゆずる場合は「売ります・あげます」カテゴリーを選択)、ゆずりたいモノのジャンルを選択し、写真や説明文を掲載します。価格など引き取り条件は自由で、「最寄りの〇×駅まで引き取りに来られる方には無料でゆずります」や「無料で差し上げますので、送料だけ負担してください」など細かい条件設定もできます。掲載されているのは家具、家電、服はもちろん、楽器、パソコンなどさまざまです。ジモティーは広告主からの広告料で運営されており、情報掲載や取引の際、ユーザー側に手数料はかかりません。サイズの大きい不用品の場合、処分するにもコストがかかることが多い現在、持ち主は無料(販売の場合はいくばくかの対価を得て)で処分でき、もらい手はタダ(ないしは格安)で欲しい品物が手に入るWin-Winのサービスと言えるでしょう。

取引代行スポットもスタート

ジモティーは「地元の掲示板」のコンセプトどおり、対面でモノを取引するのが基本となっています。見ず知らずの相手との取引のため、運営側は取引に用いるツールとして「代理メールアドレス」を付与し、双方が本当のアドレスを明かすことなく、打ち合わせを進めるよう工夫しています。また、実際の取引の際も、初対面の相手と直接会う場合には「人目の多い場所」を選ぶことや、「複数人での対応」などがサイト上で推奨されているほか、無断キャンセルや、マナー違反の多い利用者をチェックし、次回以降の利用を制限するなどの対応もしています。2020年2月には、サイト上で取引が成立した商品を預かる「ジモティースポット」を東京・新大久保にオープン。ゆずりたい人がここに商品を預け、相手がここで商品を受け取れるサービスがスタートしています。

ジモティー
公式サイト:https://jmty.jp/saitama

■「運ぶ」サービス

最後はモノを運ぶサービスです。このジャンルにもシェアリングの仕組みが浸透し、既存の宅配便などとは特徴が異なるサービスが生まれています。本記事では、個人でも利用できる2つのサービスを取り上げます。

ハコベルカーゴ

インターネットを使った印刷・広告のシェアリングサービスを手がける「ラクスル」が、2015年にスタートした物流シェエアリングプラットフォームが「ハコベルカーゴ」です。これは、各運送会社の非稼働時間や個人ドライバーをオンライン上で荷主と直接マッチングさせるサービスで、中間マージンを抑えた格安の料金を実現しています。事業者はもちろん、個人でも利用することができます。

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荷主とドライバーを直接結ぶ物流プラットフォームのハコベルカーゴ

選べる車両タイプは4つ。料金体系は2つ

荷物量に応じて依頼できる車両は4タイプ。「カーゴ便」「軽トラック便」「小型トラック便」「中型トラック便」が選べます。もっとも小さいタイプが軽ワゴンで運ぶカーゴ便で、荷室は、幅130cm×長さ180cm(助手席を倒すと片側のみ250cmまで可)×高さ120cm で重量は350kgまでのモノを運べます。1台貸切のため、車両に積める範囲であればどれだけ運んでも料金は変わりません。料金は「距離制料金」と「時間制料金」の2タイプから選べます。距離に応じて課金される「距離制料金」の場合、5kmまでの配送なら4,300円(税別)となっており、距離に応じて加算されます。こちらは「A地点からB地点に運ぶ」ような一般的な配送での利用を想定しています。後者の「時間制料金」の場合は、3時間貸切で6,600円(税別)からとなっており、時間に応じて料金が加算されます。こちらは、事業者などがルート配送などに使う場合を想定しています。

ドライバーは評価制

ハコベルカーゴは、オンラインでドライバーに一斉に依頼情報が提供されるシステムで、マッチングスピードは平均で2分、マッチング率も98%と高い数字となっています(ハコベル調べ)。ドライバーがハコベルに登録する段階で審査が行われるのに加え、配達終了後には、荷主が直接ドライバーを5段階で評価し、それが履歴としてサイト上に残る仕組みです。配車を手配するときの参考になります。また、万一に備え、貨物保険へも加入しています(別途、ドライバーが保険に加入しているケースも)。

ハコベルカーゴ
公式サイト:https://www.hacobell.com/

DIAq(ダイヤク)

一般的な自動車に加えて、自転車やバイクを使っての小型配送までカバーするのが「DIAq」(以下、ダイヤク)です。プロのドライバー、自転車で通学する学生など多様な運び手が空き時間を利用してモノを運んでくれるサービスです。運営会社は、もともとバイク便を手がけていた株式会社セルート。新規事業として2017年にサービスをスタートし、現在、登録ドライバーは約5,000人に達しています。記事執筆時点で、集荷対応エリアは東京23区内、横浜市内、大阪市内となっています。

小さいモノをスピーティーに送りたいときに便利な「DIAq」

小さいモノをスピーティーに送りたいときに便利な「DIAq」

近くにいるドライバーに依頼

荷物を送りたいユーザーが、集荷先、配送先、荷物の情報をアプリに入力すると、近くにいるドライバーの候補者が表示されます。この中から、料金や実績、評価を見てニーズに合ったドライバーを選び荷物を依頼する仕組みです。「ハコベルカーゴ」と同様に、利用終了時に運送者を評価する仕組みがあり、ドライバーを選ぶ際の参考になります。配送状況は、スマホのGPS情報でリアルタイムに確認することが可能で、最大で100万円が補償される保険も付いています。

7割のドライバーが「自転車・原付」

ダイヤクで選べる配送手段は、下記の3タイプになっています。

・軽ワゴン車両を使う「軽四輪」
(最安料金の目安2,500円〜。貨物運送事業の届出をしたプロのドライバーが登録)

・バイク(125cc超)を使う「バイク」
(最安料金の目安1,300円〜。貨物運送事業の届出をしたプロのドライバーが登録)

・自転車、原付、小型二輪(125cc以下)を使う「自転車、原付、小型二輪」
(最安料金の目安800円〜。プロのメッセンジャーのほか、学生、主婦なども登録)

登録ドライバーの約70%は、届け出不要な「自転車・原付」を使用しており(2019年5月時点)、小さなものを近場にスピーディーに届けたいときに役立ちそうなサービスと言えそうです。

DIAq(ダイヤク)
公式サイト:https://www.dia-9.com/

まとめ

以上、モノを「預ける」「ゆずる」「運ぶ」のに役立つ5つのシェアサービスを紹介しました。新しいサービスが物流の世界にも生まれつつあることをおわかりいただけたと思います。皆さんもぜひ、用途に合わせてご活用いただければ幸いです。

※本記事は、執筆者個人または執筆者が所属する団体等の見解です。
佐野裕

佐野裕

フリーランスのライター。マネー誌、ビジネス誌などで一般ビジネスパーソンから著名人までを多数取材。ビジネス、自己啓発、副業、歴史など幅広いジャンルで記事を執筆している。「活字で活力を与えたい」と日夜奮闘中。

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