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終了が迫るポイント還元事業の影で各社のルールが変化しています

「選択と集中」が必要!? QRコード決済の最新還元ルールとお得なクレカをチェック

対象店舗で5%(ないしは2%)のポイントが還元される「キャッシュレス・ポイント還元事業」が2020年6月いっぱいで終了します。この事業がキャッシュレス決済を使う動機になっていた人も多いと思いますが(筆者もそのひとりです)、この事業分のポイント還元がなくなる7月以降、各種キャッシュレス決済の「基本のポイント還元ルール」がより重要になります。なかでも「QRコード決済」は要注意。ポイント還元事業の影でさまざまなルール変更があり、「以前のイメージで使い続けていたけど実はあまりトクじゃない」というケースや、逆に「今まで使っていなかったけど結構おトクかも」ということもありえます。そこで、主な5つのQRコード決済の「基本還元率」と「お得なクレジットカードの組み合わせ」の最新ルールをまとめました。

LINE Pay:ポイント獲得には公式クレカが必要

公式クレカの初年度3%還元が大きな話題に

まずは、今年2020年4月に発行された公式クレカの「Visa LINE Pay クレジットカード」が話題の「LINE Pay」からご紹介します。Visa LINE Pay クレジットカードは、LINE Pay、Visa、三井住友カードが提携して生まれたクレジットカードです。もともとは三井住友カードではなくオリコとの提携で2020年1月の発行を予定していましたが、2020年に入り「市場環境の変化」を理由に一度発行が延期になった後、今回の発行に至りました。

そんな紆余曲折を経て登場したVisa LINE Pay クレジットカードですが、最大の特徴は、3%という極めて高いポイント還元率にあります。3%の内訳は「基本還元率1%+期間限定還元率2%」で、適用されるのは2021年5月まで。これ以降の還元率はあらためてアナウンスされる予定です。

3%という高い還元率が話題の「Visa LINE Pay クレジットカード」(画像の券面は東京2020オリンピックデザイン)

3%という高い還元率が話題の「Visa LINE Pay クレジットカード」(画像の券面は東京2020オリンピックデザイン)

LINE Payの特典ルールも大幅に変更

Visa LINE Pay クレジットカードの登場とあわせて、2020年5月1日よりLINE Payのポイント還元のルールも大幅に変更されています。それまでの「マイカラープログラム」では、LINE Payの前月の支払い金額に応じて4つのランクに分かれ、ランクに応じて0.5%〜2%のLINEポイントが付与される仕組みでした。これに代わって始まった「LINEポイントクラブ」では、支払い金額ではなく過去6か月間に獲得したLINEポイントの総量を基準に、「レギュラー(0〜99ポイント獲得)」「シルバー(100〜499ポイント獲得)」「ゴールド(500〜4,999ポイント獲得)」」「プラチナ(5,000ポイント以上獲得)」の4ランクに分かれるシステムになりました(プラチナはVisa LINE Pay クレジットカードの発行と支払い手段としての登録が必要)。

ランクに応じて、加盟店で使える特典クーポンがもらえたり(レギュラー1枚〜プラチナ10枚/月)、「LINE MUSICプレミアム」や「LINEマンガ」などのLINEのサービス利用時のポイント還元率が異なるなどの差があるほか、この後に説明する買い物での「基本還元率」も変動します。

買い物でのポイント還元にはVisa LINE Pay クレジットカードが必須

「LINEポイントクラブ」はランクによって下記のとおり買い物でもらえるポイントの基本還元率が変わります。

・レギュラー……1%
・シルバー……1.5%
・ゴールド……2%
・プラチナ……3%

これだけ見ると悪くない還元率のようにも感じますが、実はひとつ条件があります。それが、前述のVisa LINE Pay クレジットカードをLINE Payの支払い手段として使うことです。

もともとLINE Payは、銀行口座やセブン銀行ATM、コンビニなどで残高をチャージして決済する仕組みでしたが、2020年5月以降より、決済額をVisa LINE Pay クレジットカードで即座に決済する「チャージ&ペイ」という新機能が追加されました。 LINE Payを利用しての買い物でポイント還元を受けられるのは、この「チャージ&ペイ」で決済したときのみ。Visa LINE Pay クレジットカード以外のクレジットカードでは「チャージ&ペイ」は使えないため、実質的にVisa LINE Pay クレジットカードを持っていないと、買い物でのポイント還元を受けられないことになります。

PayPay:常時高還元の魅力がダウン

基本の還元率は0.5%〜

続いて、登録ユーザー数が2,800万人を超えた「PayPay」です。PayPayはかつて加盟店での決済で1.5%還元という高い還元率を誇るサービスで知られていました。ところが、2020年4月1日から基本の還元率が0.5%に低下しています(「Yahoo!ショッピング」などYahoo!JAPANの対象サービスでの利用なら1%還元)。

前月にPayPayで100円以上の決済を50回以上達成すると還元率は0.5%上がり、加えて、前月にPayPayで10万円以上利用するとさらに還元率が0.5%上がる「PayPayステップ」(最大1.5%還元)という特典が用意されているとは言え、かつての「常時高還元」のイメージは薄くなっています。

Yahoo! JAPANカードでのチャージ時の還元も廃止

この変更に先立つ2020年2月にも、PayPayにはもうひとつ大きな変化がありました。それが「Yahoo! JAPANカード」でPayPayにチャージ、あるいは決済した際のカード側のポイント還元の廃止です。Yahoo! JAPANカードは1%の還元率でTポイントが貯まるクレジットカードです。それまでは、PayPay側のポイント還元とは別にYahoo! JAPANカードのTポイント還元があり、2重でポイントが取れるカードとして人気でした。今年2月にこの特典が廃止となり、現在はPayPay+Yahoo! JAPANカードでのポイント2重取りはできなくなっています。

Yahoo! JAPANカードはPayPayにチャージできる唯一のクレカですが、かつてのポイント2重取りができなくなっています

Yahoo! JAPANカードはPayPayにチャージできる唯一のクレカですが、かつてのポイント2重取りができなくなっています

PayPayにチャージできるクレジットカードはYahoo! JAPANカードのみなので、依然として「PayPayと相性がいいクレジットカード」との位置づけをギリギリ保っているものの、お得感が薄くなったのは否めません。ちなみに、Yahoo! JAPANカード以外のクレジットカードではPayPayにチャージはできないものの、支払い方法として登録して使うことは可能です。ただしその場合はPayPayの基本還元(0.5%〜1.5%)や、「100円以上の決済回数50回以上」「利用金額10万円以上」の「PayPayステップ」のカウントの対象にはなりません。

楽天ペイ:基本還元率は1〜1.5%に

2010年7月にルール変更

楽天ペイは2010年7月1日より、下記の還元ルールに変更され、基本還元率が「1〜1.5%」になりました。楽天ペイはもともと「利用時に0.5%還元」かつ「楽天カードをひも付けして支払うと1%還元」という基本のポイント還元がありましたが、2019年10月から2020年6月までは「キャッシュレス・ポイント還元事業」の存在もあり、基本の還元率が0%になっていました。今回、これが復活した形です。なお、以前とは還元のルールが若干変更されていますのでご注意ください。

・チャージ払い(楽天キャッシュを楽天ペイにチャージして支払いに利用)
a.楽天カードからチャージした場合 → 1.5%還元
(楽天カードチャージ分0.5%、楽天ペイ利用分1%)
b.楽天銀行かラクマからチャージした場合 → 1%還元

・貯めた楽天スーパーポイントでの支払い → 1%還元

・クレジットカード払い(楽天カードのみ) → 1%還元
(付与されるのは、楽天カード側のポイント扱い)

クレジットカード側のポイント付与は健在

楽天ペイでの支払いは、楽天カードや楽天銀行からチャージした「楽天キャッシュ」、アプリ内の楽天Edyなどのほか、登録したクレジットカードでの決済も可能です。対応するクレジットカードは、「楽天カード」および国内発行のVisa、Mastercardブランドのカードで、楽天ペイでの決済時に各カード側の決済ポイントが付与されます。なお、楽天ペイにチャージができるクレジットカードは楽天カードのみとなっています。

楽天カードは、楽天ペイを含め、楽天系のサービスを使う機会が多い場合はぜひ持っておきたい1枚です

楽天カードは、楽天ペイを含め、楽天系のサービスを使う機会が多い場合はぜひ持っておきたい1枚です

楽天カードはポイント還元率1%のクレジットカードですが、加えて、楽天市場なら最大3倍、楽天トラベルで最大2倍、優待で1.5倍〜など、いわゆる「楽天経済圏」でのポインアップのサービスが充実しています。楽天ペイを含めて、「楽天のサービスでポイントを貯めて、楽天のサービスでポイントを消費する」という使い方をする場合は、持っていて損のないクレジットカードと言えそうです。

d払い:還元は現状維持

リアル店舗で0.5%、オンラインで1%の還元

NTTドコモのQRコード決済サービスである「d払い」のポイント還元ルールに変更はありません。リアル店舗での支払いでは200円につき1dポイントが貯まり、オンラインでの利用なら100円につき1dポイントが貯まります。貯まったポイントは1ポイント1円換算で加盟店での支払いに使えます。

このほか、割引クーポンの配布やポイントアップキャンペーンなども豊富で、たとえば2020年6月30日までは「d払い 生活応援キャンペーン」を実施中。エントリーのうえ、「キャッシュレス・消費者還元事業」の5%還元対象かつd払いの対象店舗で利用すると、10%のポイントが付与されます。

dカードを登録すれば1.5%の還元率に

ほかのQRコード決済サービスと同様、d払いもクレジットカードを支払い手段としてひも付けることができます。対応しているのは、NTTドコモが発行する「dカード」のほか、Visa、Mastercard、American Express 、JCBブランドのカードです。クレジットカードを使ってd払いで決済すると、d払いで得られる0.5%(ないしは1%)のポイントと、カード側のポイントが還元される「2重取り」になります。当然、還元率の高いカードを選んだほうがおトクになります。

「dカード」は、d払いのキャンペーンの達成条件になることも

「dカード」は、d払いのキャンペーンの達成条件になることも

ひも付けするのにおすすめのカードはやはり同系列のdカードです。d払いのキャンペーンでは、「dカードの登録」がポイントアップの条件になっていることもあり、より多くのポイントを獲得するにはdカードは必携と言えます。年会費無料で発行でき通常のポイント還元率も1%と高水準のため、d払い以外の用途でも力を発揮します。また、d払いと同じdポイントが貯まるのも見逃せない点です。

au PAY:Pontaとの提携で魅力アップ

5月以降はPontaポイントが0.5%貯まるように

最後はauのスマホ決済サービスの「au PAY」です。auユーザーだけではなく、スマホがあればだれでも利用できます。加盟店の数も伸びていて、現在は楽天ペイの対象加盟店でも相互利用が可能となっています。au Payにも0.5%の基本のポイント還元があり、200円ごとに1ポイント貯まります。

au PAYは2020年5月21日にPontaとの提携がスタートしました。これにより、au PAYの利用で貯まるポイントが、かつての「au WALLETポイント」から、ローソンなどで貯まる共通ポイントの「Pontaポイント」に変更になっています。また、Ponta加盟店でau Payで支払うと、au Pay側の0.5%の還元に加えて、「Pontaカード提示分」として別途店舗側のポイントも還元されます(還元率は店舗によって異なります)。つまりPontaポイントが2重で貯まる形です。このほか、au WALLET ポイント時代の4年間の有効期限がなくなり、Pontaポイントを貯めたり、使ったりすると自動で有効期限が1年間伸びるシステムに代わるなど、おおむねユーザーにとってメリットのある提携となっています。また、この提携にともない、系列クレジットカードの「au WALLETクレジットカード」の名称も「au PAYカード」に変わっています。

au PAYカードでポイント還元率1.5%

au PAYはセブン銀行ATMやローソン店頭、auショップなどで事前に「au PAY残高」にチャージすることで支払う仕組みです。クレジットカードでのチャージにも対応していて、au PAYカードのほか、Visa、Mastercard、American Express、JCBブランドのカードに対応しています(一部対応していない発行元があります)。また、楽天ペイやd払いと同じく、クレジットカードでチャージをすると各カードの還元率に応じたポイントが付与されます。

au WALLETクレジットカードはau PAYカードに名称が変更に

au WALLETクレジットカードはau PAYカードに名称が変更に

おすすめは、au PAYと同じPontaポイントが貯まるau Payカードです。年会費無料で、還元率も1%(200円ごとに2Pontaポイント)と高く設定されているほか、au料金での支払いで1,000円ごとに10ポイント以上付与や、セブン-イレブンとイトーヨーカドーなら200円で3ポイント、マツモトキヨシだと200円ごとに4ポイントなど、ポイントアップの機会も充実しています。

まとめ

※2020年6月11日時点の情報をもとに編集部が作成

※2020年6月11日時点の情報をもとに編集部が作成

これまでおトクさを競ってきたQRコード決済各社ですが、ここに来て全体的な基本還元率は低下傾向にあります。一時期のような大型キャンペーンも影を潜めつつあり、消費者がおトクさを求めて各社のサービスを使い分ける時期は過ぎたのかもしれません。今後おトクにQRコード決済を使いこなすには、使う決済サービスをある程度絞り、各社の系列のクレジットカードや関連サービスをからめた使い方を模索する必要があるのかもしれません。

大正谷成晴

大正谷成晴

フリーランスの編集・ライター。資産運用全般、ビジネス、クレジットカード、副業、医療・介護など、幅広いジャンルで取材・執筆している。企業の女性活用に関する記事執筆も多数。 著書に『決定版 1万円からはじめるFX超入門』(かんき出版)など

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