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「提携クレジットカードが一番」とは限らない

今、コンビニで一番お得なキャッシュレス決済は? 〜セブン−イレブン編〜

キャッシュレス決済による国のポイント還元事業が2020年6月末で終わり、コンビニでの「2%」のポイント還元も終了した。この2%はどのキャッシュレス決済でも一律の還元率だったが、そもそもコンビニごとにお得な決済方法は異なり、利用する決済方法によっては2%以上の差が出る。

また、セブン−イレブン、ファミリーマート、ローソンの大手3社は、独自の決済サービスや提携クレジットカードを提供しているが、それらを使うことで必ずしも最大の還元を受けられるとは限らない。今回は全国に約20,920店舗を展開する、業界最王手のセブン−イレブンで高い還元率を得られる決済方法を紹介する。
(後日「今、コンビニで一番お得なキャッシュレス決済は? 〜ファミリーマート、ローソン編〜」をお届けする予定です)

【1】セブンカード・プラス:nanacoとの相性抜群

セブン−イレブンでは1%還元

まずは基準という意味でも、セブン&アイ・ホールディングスのグループ会社、セブン・カードサービスが発行するクレジットカード「セブンカード・プラス」について知っておきたい。年会費は無料で、クレジット利用に応じてnanacoポイントが貯まり、通常は200円につき1Pの0.5%還元。セブン−イレブンをはじめ、イトーヨーカドーやデニーズなどの対象グループ店では200円につき2Pの1%還元になる。

対象商品を購入すると、ボーナスポイントが付与

還元率としては決して高くないが、セブン−イレブンにはnanacoボーナスポイントが設定された商品があり、「セブンカード・プラス」、nanaco、QUICPay(nanaco)で支払った場合のみボーナスポイントの対象となる。

〈QUICPay(nanaco)〉
nanacoカードに搭載されたQUICPayのこと。nanacoが前払い式の電子マネーであるのに対し、QUICPayは「セブンカード・プラス」やジェーシービーなどが発行するクレジットカードをひも付けることで、後払い式の電子マネーとして利用できる。QUICPay(nanaco)で支払うと、ひも付けたクレジットカードのポイントに加えて、nanacoポイントも獲得できるメリットがある。

セブンカード・プラスは、nanacoへのチャージの際にもポイントが貯まる数少ない1枚

「セブンカード・プラス」はnanacoへのチャージにも利用でき、この際も0.5%のnanacoポイントが貯まる。もともとnanacoへのチャージでポイントが貯まるクレジットカードは限られていたが、2020年3月にサービス内容の変更が行われ、「セブンカード・プラス」などセブン・カードサービスが発行するクレジットカード以外は、nanacoへのチャージに使えるクレジットカードとして新規登録ができなくなった(変更以前に登録されていたカードはそのまま利用可)。

セブン−イレブンでnanaco払いをすると、通常200円(税抜)につき1Pのnanacoポイントが貯まるので、還元率としては高くないが、公共料金の収納代行やプリペイドカードの購入などはnanacoもしくは現金でしか支払えない。これらの支払いはnanacoポイントの対象外だが、「セブンカード・プラス」からチャージをすれば、チャージに対しての0.5%分のnanacoポイントは貯めることができる。そのため、nanacoにチャージするためだけでも、「セブンカード・プラス」は持っておく価値がある。

【2】三井住友カード:セブン−イレブン含めた大手コンビニ3社で2.5%

続いて紹介したいのは、現在コンビニ最強カードとも言える「三井住友カード」。年会費は1,375円。インターネット入会は初年度無料で、2年目以降も条件を満たすと割引が適用される(※)。クレジット利用に応じてVポイントが貯まり、通常は200円につき1Pの0.5%還元。ただし、セブン−イレブン、ファミリーマート、ローソンに加え、マクドナルドで利用した際は、ポイント5倍の2.5%還元になる(200円につき5P)。

※〈三井住友カードの2年目以降の年会費割引条件〉
Web明細を設定して前年度にカード利用のある月が6回以上あれば次年度は550円引き、年間100万円以上利用すると次年度半額、300万円以上利用であれば次年度無料となり、Web明細割引と年間利用額割引は重複適用も可能。また、支払い方法を「マイ・ペイすリボ」に設定し、年に1度でもリボ払い手数料の支払いがあった場合も、次年度年会費は無料になる。

基本のポイント還元率は並だが、ポイント優遇店が多数

このほかにも「選んだお店でポイント2倍」のサービスでは、対象となるスーパー、ドラッグストア、カフェ、ファストフードの中から、ポイント2倍で利用できる店を3店まで選択できる。対象店は2020年6月時点で57店あり、コンビニではデイリーヤマザキ、セイコーマート、アズナス、ポプラが対象となっている。
参考HP:「選んだお店でポイント2倍」対象店舗

さらに「ココイコ!」というサービスもあり、事前にエントリーした店を利用すると、ポイントが2倍以上にアップする。こちらは百貨店や家電量販店、飲食店、ショッピングモールなど業種も幅広く、約200店が対象だ。
参考HP:「ココイコ」対象店舗

このように、「三井住友カード」は通常時の還元率は0.5%と平凡だが、 使い方次第で還元率をアップさせることができる。また、今年に入ってからカード券面のモデルチェンジ、アプリとの連携強化、ポイントプログラムのリニューアルなどが行われ、使い勝手も大きく向上している。

三井住友カード発行のプロパーカードなら、同様の特典が受けられる

上記のポイント優遇サービスは、「三井住友カード ゴールド」(通常年会費1万1,000円/ネット入会で初年度無料)や「三井住友カード プラチナ」(通常年会費5万5,000円)など、同社発行のプロパーカードでも利用できる。18〜25歳のみ申し込める「三井住友カード デビュープラス」(通常年会費1,375円/初年度無料、年に1度の利用で次年度無料)などは、通常時でも200円につき2Pが貯まるため、セブン−イレブンなどでは200円につき6Pの3%還元、「選んだお店でポイント2倍」の店では200円につき3Pの1.5%還元になる。

【3】JCB CARD W:QUICPay(nanaco)をひも付けて利用すれば約2.5%還元

ジェーシービーから発行されている「JCB CARD W」は、18〜39歳の人のみ申し込め、年会費は無料。クレジット利用に応じてOki Dokiポイントが貯まり、通常は1,000円につき2P。Oki Dokiポイントは1P=5円相当のため、還元率は1%になる。

セブン−イレブンでは、通常のカード払いでも2%還元

JCBオリジナルシリーズのパートナー店ではポイント還元率がアップするが、セブン−イレブンも対象になっており、1,000円につき4Pが貯まる。これだけでも2%還元だが、前述したQUICPay(nanaco)の登録をして、nanacoカードのQUICPayで支払えば、別途200円(税別)につき1Pのnanacoポイントも貯まり、約2.5%還元になる。QUICPay(nanaco)での支払いであれば、一部商品に設定されたnanacoボーナスポイントを貯めることも可能だ。

セブン−イレブン以外にも約50の優待店

JCBオリジナルシリーズのパートナー店は約50店あり、Amazon.co.jp、ウエルシア・ハックドラッグ、成城石井、モスバーガー、出光昭和シェルなども対象(店舗によってはエントリーなどが必要な場合あり)。多くは1.5〜3%の還元率となるが、スターバックス コーヒーが発行するプリペイドカード「スターバックス カード」へのオンライン入金は5.5%と非常に高い還元率となる。

女性向けの優待が追加された「JCB CARD W plus L」も候補

女性向けの優待が追加された「JCB CARD W plus L」も発行されており、こちらも年会費は無料。年齢制限のない「JCB一般カード」(通常年会費1,375円/初年度無料)なども、JCBオリジナルシリーズのパートナー店で優待を受けられるが、セブン−イレブンでは1.5〜1.85%還元、QUCIPay(nanaco)を使った場合でも約2.0〜2.35%還元なので「JCB CARD W」には及ばない。

【4】OMCカード:3つの特典を組み合わせると2.15%還元に

三井住友グループのカード会社、SMBCファイナンスサービス(旧セディナ)が発行する「OMCカード」は複数の特典を組み合わせることで、セブン−イレブンでの還元率が2.15%までアップする。年会費は1,100円で、年間60万円以上利用すると次年度無料。条件を満たせば初年度以外は無料で使うことができる。

2.15%還元になるのは、1か月5万円以上利用で、前年の年間利用額が200万円以上の場合

クレジット利用に応じてわくわくポイントが貯まり、通常は200円につき1P(1円相当)の0.5%還元。5万円以上利用した月はポイント2倍(還元率が+0.5%)となり、1%還元に。年間利用額(請求額)に応じて、次年度のポイント還元率もアップし、年50万円以上であれば次年度は1.1倍(+0.05%)、100万円以上は1.15倍(+0.075%)、200万円以上は1.3倍(+0.15%)。たとえば前年に200万円以上利用したうえで、月5万円の買い物をすれば、同月のポイント還元率は1.15%になる。

さらにセブン−イレブン、イオン、ダイエーではポイントが3倍になる。このため、セブン−イレブンでは、
・無条件で1.5%還元(通常の還元率0.5%×3)
・5万円以上利用した月は2%還元(1.5%+0.5%)
・前年に200万円利用して、かつ当月に5万円以上利用していれば2.15%還元(2%+0.15%)
になる計算だ。

「OMCカード」もQUICPay(nanaco)を利用できるが、セブン−イレブンでポイント3倍になるのはクレジットカードで払った場合のみとなる。nanacoボーナスポイント対象商品を購入する場合のみQUICPay(nanaco)で支払うなど、うまく使い分けるといいだろう。

【5】ANA JCB 一般カード:マイル還元率が最大1.78%に

マイルを貯めたいという場合に候補になるのが「ANAカード」だ。「ANAカード」は複数のカード会社から発行されているが、そのなかでもジェーシービーから発行されているカードは、QUICPay(nanaco)をひも付けて利用できる点が強み。

セブン−イレブンでは、カードのポイントとは別に200円につき1マイルが加算

「ANAカード」は通常、カードのポイントをマイルに移行する仕組みだが、「ANAカードマイルプラス」対象店で利用すると、カードのポイントとは別に直接マイルが貯まり、セブン−イレブンでは200円につき1マイルが加算される。

年会費2,200円の「ANA JCB 一般カード」の場合(以下は「ANA To Me CARD PASMO JCB(ソラチカ一般カード)」も同様)、通常1,000円利用につき1PのOki Dokiポイントが貯まる。これをANAのマイルに移行する際は1P=5マイルとなるが、年5,500円の移行手数料を支払うと1P=10マイルにできる。

年間利用額に応じて、次年度のポイント還元率もアップ

また、「ANA JCB 一般カード」は年間利用額に応じて、次年度のポイント還元率がアップする特典があり、年間50万円以上利用であれば次年度10%アップ、100万円以上であれば20%アップとなる。このアップ分はボーナスポイントとなり、移行手数料の有無にかかわらず1P=3マイルになる。

たとえば、セブン−イレブンで1万1,000円の買い物をして、前年に100万円以上利用した「ANA JCB 一般カード」をひも付けたQUICPay(nanaco)で支払った場合、以下のようになる。

・QUICPay利用に対するOki Dokiポイント:11P(×10=110マイル相当)
・QUICPay利用に対するOki Dokiポイント(ボーナスポイント):2P(×3=6マイル相当)
・ANAカードマイルプラスによるマイル:55マイル
・QUICPay(nanaco)利用に対するnanacoポイント:50P(×0.5=25マイル相当)

nanacoポイントは500P=250マイルに交換できる。Oki Dokiポイントを1P=10マイルで交換した場合、上記のとおり合計で196マイルが貯まる計算となり、マイル還元率に換算すると1.78%となる。

「ANA JCB 一般カード」の年会費は2,200円で、初年度は無料。入会時および毎年のカード継続時には1,000マイルのボーナスがある。ちなみに「ANA JCBカード」会員は、QUICPay(nanaco)に加えてANAスキップサービス機能も搭載した「ANA QUICPay+nanaco」も利用可能だ。

【6】「Visa LINE Payクレジットカード」+LINE Pay:合わせ技で3%還元

2021年4月までは、Visa LINE Payクレジットカードを使えば常に3%還元

最後にクレジットカードとスマホ決済(バーコード決済)の合わせ技も紹介したい。三井住友カードが発行する「Visa LINE Payクレジットカード」は年会費1,375円で、初年度は無料。年に1度でも利用すれば、次年度も無料になる。クレジット利用に応じてLINEポイントが貯まり、通常は100円につき1Pの1%還元。しかし、2021年4月までは、電子マネーへのチャージなど一部の利用を除いて、どこで使っても(セブン−イレブンでも)ポイント3倍の3%還元となる。

一定の条件をクリアし、LINE Payを使えば2021年5月以降も3%還元は可能

いっぽうでLINE Payは、「Visa LINE Payクレジットカード」をひも付けて支払う「チャージ&ペイ」の機能を使った場合に限りLINEポイントが貯まり、LINEポイントクラブのランクに応じて最大3%還元になる。ランクは過去6か月間に獲得したLINEポイントによって決まり、100P未満はレギュラーで1%還元、100P以上はシルバーで1.5%還元、500P以上はゴールドで2%還元、5,000P以上はプラチナで3%還元となる。なお、チャージ&ペイで払った場合は、通常のクレジット利用分のポイントは貯まらず、ランクに応じたポイントのみが貯まる。

つまり、LINEポイントクラブでプラチナランクになっていれば、2021年5月以降も3%還元で利用可能になる。LINE Payはセブン−イレブンはもちろん、ファミリーマートやローソンなどでも利用でき、大手チェーン店を中心に普及が進んでいる。

ひとつ懸念点をあげるなら、LINEのポイント制度は、これまで幾度か変更が行われてきたことがある。「Visa LINE Payクレジットカード」の3%還元については「予告なく変更・終了となる可能性がある」と案内されており、LINE Payの3%還元に関しても、2021年5月以降も続いている保証はない。とはいえ還元率としては魅力的なので、高還元で使えるうちに使っておいたほうがいいことは間違いない。

まとめ

以上、紹介した6枚のクレジットカードを下表にまとめた。

使いやすさという点では、セブン−イレブンで無条件で2.5%還元が得られる「三井住友カード」に軍配が上がるが、通常時の還元率は0.5%と決して高いわけではなく、年会費無料で使うための条件も複雑。「JCB CARD W」もQUICPay(nanaco)をひも付けて利用すれば2.5%還元になり、通常時の還元率も1%あるが、39歳以下しか申し込めないのがネックとなる。「OMCカード」はセブン−イレブンで無条件で1.5%還元、月間や年間利用額の条件をクリアすれば、2.15%還元までアップする。

本家の「セブンカード・プラス」は、セブン−イレブンで1%還元と、これら3枚のカードより劣るが、nanacoチャージでポイントを獲得できるのが大きな強みだ。マイルを貯めたい場合は「ANA JCB 一般カード」がおすすめ。「Visa LINE Payクレジットカード」+LINE Payの合わせ技は、3%還元が魅力だが、利用している間も還元率に変化がないか、情報をこまめにチェックしておいたほうがよいだろう。

コンビニで毎日1,000円の買い物をしたとしても、月3万円、年間でも36万円だ。おそらくコンビニ以外での利用額のほうが高い人のほうが多いだろう。その点ではコンビニ以外でも高還元を得られるカードを使うか、コンビニとコンビニ以外で異なるカードを使ったほうが、トータルでの還元率を高められる。しかし、使い分けをする場合、突き詰めていくとコンビニごとに異なる決済方法を使うことになる。次回はファミリーマートとローソンで高還元を得られる決済方法について紹介するので、これらも踏まえて、利用するカードを検討してほしい。

※本記事は、執筆者個⼈または執筆者が所属する団体等の⾒解です。また、各サービスには⼀部対象外となる店舗や商品があります。ご利⽤の際は公式サイトなどで最新の情報をご確認ください。

タナカヒロシ

タナカヒロシ

普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、2008年に当時勤めていた会社の都合でクレジットカード本を制作。以降、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなり、各種媒体で編集・執筆を手がける。

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