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発行開始当日に入手した"クレジットカードの達人"が解説

新登場「三井住友カード ゴールド(NL)」の5つの魅力は? 年間100万円利用で年会費が永年無料に

2021年7月1日にリリースされた「三井住友カード ゴールド ナンバーレス(NL)」(以下「ゴールド(NL)」)が話題を集めています。

主要コンビニとマクドナルドで最大5%還元となり、カード券面に番号などの記載が一切ない「三井住友カード ナンバーレス(NL)」(年会費無料)が今年2月にリリースされましたが、これにゴールドカードの特典が上乗せされたカードです。「ゴールド(NL)」は年間100万円以上の利用が1度でもあれば、翌年以降5,500円の年会費が「永年」で無料になる点が多くのユーザーをひきつけています。

そんな「ゴールド(NL)」の実力はどれほどなのか?
90枚以上のクレジットカードを保有し、ポイント、カードのポータルサイト「ポイ探」を運営する菊地崇仁さんもリリース当日の7月1日に申し込み、現在利用中とのこと。そこで菊地さんに、このカードの魅力と弱点を解説してもらい、類似のカードとも比較してもらいました。
(以下、菊地崇仁さん語り。聞き手はライターの渡辺裕希子さん)

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2021年7月1日にリリースされ、人気を集めている「三井住友カード ゴールド(NL)」(画像はポイ探提供)

2021年7月1日にリリースされ、人気を集めている「三井住友カード ゴールド(NL)」(画像はポイ探提供)

【1】「三井住友カード ゴールド(NL)」の5つのメリット

「三井住友カード」というと、信頼感や伝統が確立されているいっぽう、従来はあまり派手なことはしない、という印象のカード会社でした。しかし、ここ1、2年はプラチナカードでありながら、ポイントが貯まりやすいサービス設計の「三井住友カード プラチナプリファード」や、券面にカード番号の記載がない「三井住友カード(NL)」など、特徴的なカードを相次いでリリースしています。7月に発行開始された「ゴールド(NL)」も注目を集めており、それは主に以下の5つのメリットがあるからでしょう。

メリット1:年間100万円以上の利用で、翌年以降の年会費が「永年」無料に

最大の魅力は、年会費の優遇策にあると言えそうです。
「年間○○万円以上の利用で翌年の年会費が無料・割引」という特典があるゴールドカードは少なくありませんが、年間利用額が一定額以上を1度でも超えれば「翌年以降の年会費が永年無料」というクレジットカードは珍しい存在です。

2021年9月30日までに入会すると、初年度の年会費が無料のキャンペーン
さらに「ゴールド(NL)」では、2021年9月30日までに入会すると、初年度の年会費を無料とするキャンペーンが実施中。つまり、今年9月末までに入会し、初年度で100万円以上使えば、初年度も無料、2年目以降も無料で使い続けられることになります。

「年間100万円以上利用」のハードルは?
「年間100万円以上の利用」と聞くとハードルが高く感じるかもしれません。ただ、「ゴールド(NL)」は家族カードを無料発行できるので、2人以上の世帯ならさほど難しくないでしょう。たとえば、電気やガス、携帯電話などの固定費で月5万円、食費や娯楽費として月4万円支出する2人世帯は珍しくないでしょうし、これらをカード払いすれば月に9万円、年間108万円で条件クリアとなります。

最近は家賃をカード払いできる賃貸物件が増えてきていますが、単身世帯であっても家賃払いにこのカードを使うことができれば、十分可能な基準だと思います。逆を言えば、実家暮らしの20代の方にとっては年間100万円の利用はハードルが高いかもしれません。もちろん無駄遣いは避けるべきですが、「100万円にギリギリで足りない」という場合、Amazonギフト券へのチャージや6gramやRevolutなどのプリペイドカードへのチャージを考えてもよいかもしれません。

年会利用額の算定対象外になる支払い方法に注意
しかし、年間利用額を算定する際に「交通系含む電子マネーへのチャージ」「クレジットカードを使った積立投資(SBI証券と連携してスタートさせた新サービス)」「リボ払いの手数料」などは対象外になります。この3つ以外にも、対象外の支払いがいくつか定められているので、公式HPで確認しておくとよいでしょう。

家賃の支払いにクレジットカードが使える物件が、少しずつ増えてきました

家賃の支払いにクレジットカードが使える物件が、少しずつ増えてきました

メリット2:100万円の利用で10,000ポイントが付与され、最高1.5%還元に

「年間100万円以上の利用」に関しては年会費無料に加え、もうひとつ特典が用意されており、それが「Vポイントを10,000ポイント(10,000円相当)付与」です。「ゴールド(NL)」の基本のポイント還元率は0.5%(200円で1ポイント)と平均的な水準。しかし、この継続特典を加味すると、100万円利用時には、通常分(5,000ポイント)とあわせて15,000ポイントが付与され、結果的に最大1.5%還元相当とかなりの高還元率となります。

「ゴールド(NL)」は入会初年度だけ100万円以上利用すれば、翌年以降、カードを一切使わずとも年会費は無料のまま、後述するような「国内空港ラウンジの利用」「旅行保険(自動付帯分)」などの特典を受け続けられます。ユーザーとしてはある意味合理的な使い方ですが、カード会社としてはそれでは、利益につながりません。推測にはなりますが、「100万円以上の利用で10,000ポイント」という特典は、カード利用のインセンティブを高めるための特典ではないかと思います。

メリット3:コンビニ3社&マクドナルドで最大5%還元

今年2月にリリースされた「三井住友カード(NL)」と同様の特典ですが、コンビニ3社(セブン-イレブン、ローソン、ファミリーマート)とマクドナルドで利用すると、カード決済の場合は2.5%還元、 Visaのタッチ決済・Mastercardコンタクトレスで支払うとさらに2.5%が上乗せされ、5%還元になります。期間限定のキャンペーンではなく、いつでも5%還元というのはほかにはない高還元。コンビニとマクドナルドの利用が多い方にとっては、かなりメリットの大きいカードと言えます。

メリット4:申し込み手続き開始から30分足らずで、カードが使える

「ゴールド(NL)」は「最短5分発行」(9:00〜19:30の受付が対象)であることが大きな特徴のひとつですが、私自身もこのメリットを強く実感しました。私の場合、7月1日に以下のスケジュールで申し込みを行いました。
14:25:申し込み手続き開始
14:33:申込完了のメールが到着
14:41:審査結果通知(カード発行)のメールが到着
14:50:公式アプリ「Vpassアプリ」でカード番号などの情報を確認し、Apple Payにも登録

カード発行のメール到着後は、公式アプリからカード番号を確認できるのですぐにネットショッピングに使えます。そして、Apple Payなどに登録すればコンビニなどの実店舗で利用することができます。自宅にいながらにして、わずか30分足らずでゴールドカードを手にすることができるのは大きな利点に感じました。

申込完了後、すぐに公式アプリ上にカードが発行されました(画像はポイ探提供)

申込完了後、すぐに公式アプリ上にカードが発行されました(画像はポイ探提供)

メリット5:カード利用で貯まる「Vポイント」は使い道に困らない

三井住友カードは2020年6月にポイント制度を刷新しましたが、カード利用で貯まる「Vポイント」の利便性も見逃せない点です。このポイントは「楽天ポイント」「Tポイント」などのように、さまざまな業種・店舗での支払いに使える「共通ポイント」ではありません。

しかし、2021年2月から「Vポイント」は三井住友カードの毎月の利用代金に「1ポイント=1円」として充当できるほか、別途「Vポイントアプリ」をダウンロードすれば、「1ポイント=1円」として、iD加盟店やVisaのタッチ決済対応加盟店などで利用可能。こうした点を考えると、使い勝手としては共通ポイントと比べて見劣りしません。今後、SBI証券で投資信託の買い付けにもこのVポイントが使えるようになる予定となっており、使い道の幅はさらに広がりそうです。

【2】「三井住友カード ゴールド(NL)」の3つの弱点

「ゴールド(NL)」の5つのメリットを説明してきましたが、もちろん弱点もあります。

デメリット1:海外旅行傷害保険の補償額が少ない

最初に目につくのは海外旅行傷害保険です。ほかのゴールドカード同様、「ゴールド(NL)」は国内主要空港のラウンジ利用や旅行傷害保険も付帯していますが、特に海外旅行傷害保険はほかの一般的なゴールドカードと比べると見劣りします。

以前からある「三井住友カード ゴールド」と比較すると、それは顕著です。両カードについて、旅行傷害保険を含めたゴールド特典を比較したのが下表になります。

海外旅行傷害保険の死亡・後遺障害は通常の「ゴールド」が5000万円(自動付帯分:1000万円)なのに対し、「ゴールド(NL)」は2000万円(自動付帯分:300万円)。海外旅行に際し比較的使う可能性が高いとされる、ケガや病気の治療費の限度額は100万円です。日本損害保険協会のHPでは、盲腸(虫垂炎)手術入院の総費用を都市別にまとめていますが、ホノルルは256万円、ロンドンは最大173万円などとなっています。日本と比べて医療費が高い地域は多く、海外旅行の保険としては、「ゴールド(NL)」だけでは補いきれない可能性もあるので、ほかのカードや保険でカバーすることを考えたほうがよいでしょう。

デメリット2:基本の還元率は0.5%と並みの水準

基本のポイント還元率は0.5%と並みの水準。年会費無料で還元率1%のカードも多い中で、ポイント還元を重視する方にとっては物足りない数字と言えそうです。メリットの部分で継続特典(年間100万円利用で10,000ポイント)を加味すると1.5%還元にアップすることは説明しました。ただ、下記のとおり、100万円ちょうど利用したときが最もポイント還元率が高く、それ以降は徐々に数字は下がっていきます(5%還元となるコンビニ&マクドナルドでの利用は考慮せず)。

年間100万円未満の利用:0.5%還元
年間100万円の利用:1.5%還元(15,000ポイント付与)
年間200万円の利用:1%還元(20,000ポイント付与)
年間300万円の利用:0.83%還元(25,000ポイント付与)
年間400万円の利用:0.75%還元(30,000ポイント付与)

デメリット3:ナンバーレスは意外と使いづらい!?

最後はデメリットというよりも、個人的な感想に近いものですが、「券面にカード番号などの記載がないナンバーレスは意外と使いづらい」という印象を持っています。特にそれを感じるのがネットショッピングのときです。

従来のカードでは以下のように買い物できていました。
1.カードを取り出す
2.券面を見てカード番号などを確認
3.サイトに入力

しかし、ナンバーレスカードの場合、以下のとおり、ひと手間増えた印象です。
1.カードの公式アプリを立ち上げる
2.パスコードを入力
3.アプリ上でカード番号を表示させ確認
4.サイトに入力

ナンバーレス化によって、カード番号を盗み見られるリスクが低下したのは間違いなく、これに慣れるしかないのでしょうが、これまでカードを見ればすぐに確認できたものが、アプリ立ち上げ(さらにパスコード入力)などの作業が必要になったのは、面倒になった印象があります。

ナンバーレスカードでは、カード番号はアプリなどでの確認が必要

ナンバーレスカードでは、カード番号はアプリなどでの確認が必要

【3】「ゴールド(NL)」と「三井住友カード (NL)」。選ぶ際のポイントは?

ここまで紹介してきた「ゴールド(NL)」と、年会費無料の「三井住友カード(NL)」。どちらにするかは迷いどころかもしれません。両者の違いを表にまとめました

やはり、年間100万円以上のカード利用が見込めるなら「ゴールド(NL)」が圧倒的に有利。翌年以降の年会費が無料で使え、継続特典として10,000ポイントが付与されるうえ、空港ラウンジの利用が付帯してくるからです(海外・国内旅行保険も300万円分自動付帯)。逆を言えば、年間100万円の利用が見込めず、旅行をあまりしない方にとっては「三井住友カード(NL)」で十分と言えそうです。

【4】「エポスゴールドカード」は「三井住友カード ゴールド(NL)」と似た特徴。2枚を比較

冒頭で「年間利用額をクリアすると、翌年以降の年会費が永年で無料になるカードは珍しい」と説明しましたが、実はもう1枚、「三井住友カード ゴールド(NL)」と非常に似たサービス内容のカードがあります。それが、マルイ系列のエポスカードが発行する「エポスゴールドカード」です。こちらも、年間で一定額以上の利用があると翌年以降の年会費が永年無料になり、ボーナスポイントも付与されます。両カードの特徴を表にまとめました。

「エポスゴールドカード」の利点は、年会費が永年無料(通常5,000円)になるハードルが「年間50万円以上の利用」と低いこと。海外旅行傷害保険は全額自動付帯であることや傷害・疾病治療が300万円補償されていることを考えると有利と言えるでしょう。また、マルイなどで年4回の優待期間中は10%オフで買い物ができます。いっぽう、「三井住友カード ゴールド(NL)」は国際ブランドでMastercardも選べ、即時発行に対応していることが利点。コンビニおよびマクドナルドでの利用機会が多い方もこちらのカードのほうがメリットが大きいでしょう。

まとめ:「年間100万円の利用」を見込めるかが検討の際のポイント

以上、「三井住友カード ゴールド(NL)」について、さまざまな角度から解説してきました。見てきたとおり、このカードを保有するかどうかの1番の判断基準になるのは「年間100万円の利用」を見込めるか、という点になります。これが1度でもクリアできるならば、それ以降は基本的に年会費を負担することなく、国内主要空港のカードラウンジの利用や国内・海外旅行保険の一定額の補償を受けられます。また、基準クリア後は、コンビニ&マクドナルド専用のサブカードとして持っておく、という使い方も有効かもしれません。

非常に魅力的なカードであることは紹介してきたとおりですが、最後にこのカードの肝である「条件達成で年会費が『永年』無料」についても触れておきます。クレジットカードの中にはごくごく少数ですが、年会費「永久」無料とうたっているカードもありますが、「ゴールド(NL)」はあくまで「永年」無料。「永年」は「長い年月」という意味で「永久」とは異なります。まれではありますが、当初は年会費を「永年」無料としていたカードがその後、「条件付きで無料」に変更されたというケースもあります。業界大手の企業が発行しており、「永年」無料を大きくPRしているこのカードについて、短期的に同様のことがなされる可能性はないと思いますが、中長期的には企業の判断でこの部分の特典が変わる可能性がゼロではないことも、頭の片隅に入れておきたいところです。

菊地崇仁

菊地崇仁

北海道札幌市出身。98年に法政大学工学部を卒業後、日本電信電話株式会社(現NTT東日本)に入社。02年に退社後、友人と起業したシステム設計・開発・運用会社を経て、06年にポイント交換案内サービス「ポイ探」の開発に携わり、11年3月代表取締役に就任。以後、ポイント、クレジットカード、マイレージに関する豊富な知識を生かし、テレビや雑誌等でも活躍中。

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