クレジットカード、電子マネー、QRコード決済……。めまぐるしく変化を続けるキャッシュレス決済の動向をコンパクトに伝える連載企画「おトクの真相! 月刊キャッシュレス展望」。最近のキャッシュレス関連のニュースの中から、マネー編集部員やマネー担当ライターが気になったニュースをピックアップしてお届けします。記事内や記事の最後には、記事公開時点で参加可能なキャンペーン情報も掲載していますので、こちらもぜひチェックを。この連載は、毎月月初の公開予定です。
今回は、三井住友カードの新サービス「選べる無料保険」の情報からお伝えします。
三井住友カードの新サービス「選べる無料保険」をチェック!
クレジットカードには「海外・国内旅行傷害保険」や「ショッピング保険」が付帯するのが一般的です。そんな中、三井住友カードは、ライフスタイルに合わせて複数の保険から付帯保険を選べる「選べる無料保険」というサービスを開始しました。同社によるとこれは、国内初のサービスとのことです(2022年4月14日開始)。
画像は三井住友カードのプレスリリースより
三井住友カードの各カードにはこれまで、「海外・国内旅行傷害保険」と「お買い物安心保険(ショッピング保険)」の2つの保険が付帯されていました。2022年4月14日以降は、「お買い物安心保険(ショッピング保険)」は継続され、それに加えて、4種類の保険の中から好きなものを1種類選び、「お買い物安心保険+好きな保険1種類」という組み合わせ方ができるようになりました。提携カードや一部の法人カードは対象外となりますが、同社が発行するプロパーカードはほぼすべてのカードがこのサービスに対応しています。
画像は三井住友カードのプレスリリースより
※三井住友カード「選べる無料保険」の対象カード一覧
https://www.smbc-card.com/mem/service/hoken/index.jsp
選べる4種類の保険は下記のとおりです。保有するカードのステイタスによって補償金額は変わり、上級カードになるほど手厚い内容になります。
これまでと同じく、旅行にまつわる事故・トラブルを補償する保険です。基本設定では同プランが付帯しており、必要に応じて、後述する3つの保険に変更できます。
※三井住友カードは2022年4月16日より、旅行傷害保険の適用条件を変更しています。多くのカードでそれまでは旅行傷害保険が「自動付帯」でしたが、4月16日以降は一部カードで「利用付帯」に変更されています。ご注意ください。
日常生活の怪我や賠償に備えた保険です。他人に怪我をさせたり、他人のモノを壊したことにより、法律上の損害賠償責任を負った場合の損害が補償されます。たとえば、自転車で走行中に歩行者にぶつかり相手が怪我をした、子どもがお店で商品を壊してしまった、という場合が対象です。
身の回りの持ち物が盗難・破損・火災などの被害にあった場合に補償する保険です。たとえば、カメラや衣類、レジャー用品などに、偶発的な損害が発生した際に補償対象になります。外出先での不安をカバーするのにマッチしたサービスでしょう。
交通事故による怪我を補償する保険です。交通事故による怪我で入院した場合や手術を受けた場合に補償を受けられます。なお、この保険は「交通事故限定」なので、階段から落ちて怪我をした場合などは補償の対象外です。
※各プランの詳細は下記のリンク先をご確認ください。
https://www.smbc-card.com/mem/service/hoken/eraberu-hoken.jsp
選べる無料保険の手続きは三井住友カードの公式サイト「Vpass」上で行います(アプリも利用可)。毎月20日までに選択したプランが、翌月1日の0時から補償開始となり、補償期間は1年間です。
手続き完了後は、選んだプランの補償期間満了まで別のプランに切り替えることはできず、補償期間満了の前日20日までにプランの変更手続をしないと、同じプランが継続されます。別プランへの変更手続きは、補償期間満了の3か月前から可能となり、その際、三井住友カードから案内が送信されるようです。
徐々に解禁ムードとなり、旅行需要も回復傾向にあると伝えられています。しかし、心理的に旅行を控えている人もまだ少なくありません。そのため、付帯している旅行傷害保険があまり意味を持たないというカード会員も多いことでしょう。筆者もそう感じていたひとりで、選べる無料保険のサービス開始を聞いた時には、時代に合ったサービスが誕生したとの印象を受けました。そこで、三井住友カード(NL)ユーザーの筆者も、実際に「旅行安心プラン(海外・国内旅行傷害保険)」から別のプランに切り替えてみることにしました。
まずは「Vpassアプリ」にログイン。「Myページ」で「選べる無料保険」のバナーをタップし、さらに案内ページ下部の「お手続き」をタップします(下記の左画像)。
次のページでは、希望のプランを選択します。筆者は別のクレジットカードで旅行傷害保険やショッピング保険がカバーされており、さらに、民間の入院保険にも加入済みです。したがって今回は、「日常生活安心プラン(個人賠償責任保険)」を選ぶことにしました。「重要事項の説明」にも目を通し、確認した旨をチェック。最終確認事項にも同意したうえで「申し込む」をタップします(下記の右画像)。
画像はVpassアプリのスクリーンショット。選べる保険の申し込み画面(左)と、プランの選択画面(右)
その後、選んだ保険プランや「重要事項の説明」を閲覧し、「意向に沿ったプランを選んだことを確認した」と最終チェックをし、「決定する」をタップ。無事に手続きが終わりました。
今回は2022年4月24日に申し込んだので、2022年6月1日より「日常生活安心プラン(個人賠償責任保険)」に切り替わります。いずれにせよ、会員のニーズに合った保険が選べるのは画期的かつ合理的で、日常生活が多様化した現在の暮らしにマッチしているサービスだと感じます。気になる方はチェックしてみてください。
近年、個人がお金を借りる新たな選択肢として、スマホアプリなどで利用できる少額ローンのサービスが存在感を増しています。そのひとつが、LINE Credit株式会社が提供する「LINEポケットマネー」です。2019年8月のサービス開始から現在までに、累計申込件数が100万件を突破、累計貸付実行金額が500億円を超えたと発表されています。
ユーザーを増やしているLINEポケットマネー。4月からは、新サービス「LINEポケットマネー借りかえ」をスタート
LINEポケットマネーは、1円から最大300万円まで、貸付金利(実質年率)「3〜15%」の範囲でお金を借りられるサービスです。LINEアプリから申し込むと最短当日に、ユーザーのLINE Pay残高にチャージ、もしくは銀行口座にお金が振り込まれます。
返済もLINE上で行う仕組みで、申込時に選んだ「約定返済日」にLINE Pay残高から自動で引き落とす設定にしたり、「約定返済日」以外の日に「随時返済」機能を使って、自分の好きなタイミングで100円から返済したりもできます。
もっとも特徴的なのは、個人によって与信が異なる点です。LINE Creditによると、LINEポケットマネーでは、申込者のライフスタイルやLINEの利用状況をAIで数値化した「LINEスコア」という独自の与信モデルを採用。これを、従来の信用情報に加味して利用限度額や金利が設定されるそうです。
LINEスコアは1〜1,000点の間で算出され、このスコアが高いほど審査で優遇されるので、多くの金額を借りられ、金利面でも有利になるとされています。「LINE証券」や「LINEほけん」など、LINEグループが手がける金融サービスを利用している人もLINEスコアが高くなる傾向があり、これに加えて、ライフスタイルに関する15のチェック診断項目も影響してきます。たとえば、「30代」、「安定した給与のある会社員」、「勤続年数が長い」などが加点の対象になるようです。
4月からは、新たに、借り替え専用ローン「LINEポケットマネー借りかえ」もスタートしました。これは、LINEポケットマネー以外の複数の消費者ローンを使っている人が対象のサービスで、返済日や金額の把握が面倒という課題や、金利を抑えたいというニーズに応えたもの。こちらも、LINEスコアによって借り入れの条件が変わる点は同じで、申し込み、借り替えの実行、返済のすべてのフローがLINE上で完結する仕組みです。
LINEポケットマネー借り換えもアプリ上で作業が完結(画像はLINEポケットマネーのプレスリリースより)
ファミリーマート公式アプリの「ファミペイ」内で少額のお金を借りられる「ファミペイローン」や、auの決済アプリ「au PAY」を利用した「au PAYスマートローン」など、LINEポケットマネー以外にも、アプリで利用できる少額融資サービスは広がりつつあります。どのサービスもアプリの中で借り入れや返済が完結するのが特徴で、身近なアプリを入り口にすることで「お金を借りる」ことの敷居を下げている印象を受けます。その是非はともかくとして、ユーザーにとってキャッシングの選択肢が広がりつつあることは間違いなさそうです。
本連載ではすでに何度も取り上げていますが、クレジットカードと証券会社が提携する「クレカ積立」に、新たなサービスが増えました。それが、2022年4月25日よりスタートした、東急カードとSBI証券の「クレカつみたて」です。
画像は東急カードのプレスリリースより
クレカつみたての対象となるのは、東急カードのWebサイト経由でSBI証券の口座開設をした会員、もしくはSBI証券の口座保有者で、東急カードの金融商品仲介サービスへの変更手続きをした会員となります。
対象商品はSBI証券が取り扱う積立買付が可能なすべての投資信託で、特定、一般、NISA、つみたてNISA(ジュニアNISAは対象外)の各口座に対応。毎月100円から5万円まで積立金額を設定できます。なお、家族カードやコーポレートカード、ビジネスカードなど一部のカードは利用できないのでご注意ください。
気になるクレジットカード決済によるポイント付与率は「0.25〜最大3%」となっています。ベースポイントは全会員「0.25%」ですが、各種ゴールドカードは「+0.75%」(※)、「TOKYU ROYAL CLUB」のプラチナステージなら「+1.5%」、TOKYU CARD年間利用額200万円以上で「+0.25%」、SBI証券での投資信託保有残高500万円以上(東急ポイントが貯まるコースの口座残高)なら「+0.25%」など、サービスの利用状況によってポイント還元率がアップする仕組みです。
※2022年12月引き落し分まで、各種ゴールドカードは「+1%」となるキャンペーンを実施中。
本サービスを含め急速にサービスが拡大しているクレカ積立ですが、今年春から夏にかけては、ロボアドバイザーサービス大手の「ウェルスナビ」と「イオンカード」が提携したクレカ積立サービスも始まる予定になっています。現時点で詳細は不明ですが、イオンカードの会員はおよそ3,000万人と大規模なことから、こちらもサービス開始の際は注目を集めそうです。
au PAYは、2022年5月1日から5月31日まで、税金の納付書などのバーコードを読み取って支払える「請求書支払い」を利用して5,000円以上利用すると、抽選で10,000名に1,000 Pontaポイントが当たるキャンペーンを実施しています。この時期が納付期間に当たる自動車税の支払いを狙ったキャンペーンのようです。au PAYの請求書支払いは、支払金額の0.5%のPontaポイントが貯まるほか、「au PAYカード」からau PAYにチャージすると1%、「au PAYゴールドカード」からau PAYにチャージすると1%のPontaポイントも貯まります。
キャンペーン期間:2022年5月1日〜2022年5月31日
https://kantan-cpn.auone.jp/sp/campaign/202205_seikyusho/index.html
マネックス証券は、2022年5月31日まで、投信残高1兆円突破を記念したキャンペーンを実施中です。期間中にエントリーすると、抽選で200名に1,000円相当のAmazonギフト券が当たります。さらに、Amazonギフト券の当選者の中から10名に1万円相当のカタログギフトが当たるチャンスもあります。
キャンペーン期間:開催中〜2022年5月31日
https://info.monex.co.jp/news/2022/20220427_01.html
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