2022年4月をもって、これまで高還元率で人気だった「Visa LINE Payクレジットカード」の2%還元キャンペーンが終了した。近年は高還元と呼ばれるクレジットカードが続々と改悪されているため、ここでは最新の高還元カードのなかから、年会費無料または実質無料で、初心者でも使いやすいものを厳選して紹介する。
初心者向けの高還元カード8枚を紹介
一般的に高還元と呼ばれるクレジットカードの還元率は1%以上。その条件を満たすカードは数多くあるが、なかには一定の年間利用額を超える必要があったり、ポイントの使い道がかぎられていたりする場合もあり、すべてが初心者向けとは言いがたい。
初心者であれば、以下の3つの条件がそろったクレジットカードを選ぶことをおすすめしたい。
年会費に関しては、年1回の利用で無料になるカードも含めた。ただしカード自体の年会費は無料でも、ETCカードは有料または発行手数料が必要になるカードもある。クルマを利用する人は、その点にも注意して検討してほしい。
還元率に関しては、いずれも1%以上という条件はクリアしているが、電子マネーやQR/バーコード決済を組み合わせることでさらに高還元となるカードも含めた。ポイントの使いやすさで見るべき点は、「使える場所が多いこと」「少ないポイントから使えること」「有効期限が長いこと」。簡単に言えば、貯めたポイントを失効せず使い切れるかどうかだ。
そうした基準で8枚のクレジットカードを厳選した。ポイントの使いやすさで一部条件を満たしていないカードもあるが、自分のライフスタイルに合った1枚を選んでほしい。紹介するカードの概要を下表にまとめたが、1枚1枚詳しく解説していく。
※1 初年度無料、年1回利用で次年度無料
3つの条件すべてで及第点以上のスペックを持っているのが「リクルートカード」。年会費は無料で、毎月の利用額に対して1.2%のリクルートポイントが貯まる。リクルートポイントの有効期限は最終獲得月から1年で、使い続けているかぎりは実質無期限有効。1P単位でPontaポイントまたはdポイントに即時交換でき、Pontaポイントの有効期限は最終利用日から1年、dポイントの有効期限は4年(48か月後の月末)となっている。
電子マネーへのチャージではポイント付与の対象外となるカードも多いなか、「リクルートカード」は月間3万円までは、一部電子マネーへのチャージに対して、ポイントを貯められることもメリット。対象となる電子マネーおよび還元率は国際ブランドによって異なる。
〈VisaおよびMastercard〉
対象の電子マネー:モバイルSuica、SMART ICOCA、楽天Edy、nanaco→1.2%還元
〈JCB〉
対象の電子マネー:モバイルSuica、nanaco→0.75%還元
また、リクルート系のサービスでは、キャンペーンで利用時にボーナスポイントがもらえたり、期間限定ポイントや割引クーポンが配布されたりすることもある。旅行傷害保険も付帯しており、所定の旅行代金を事前にクレジットカードで支払うと、海外は最高2000万円、国内は最高1000万円を補償。年間最高200万円を補償するショッピング保険も付帯している。
国際ブランドによって発行元が異なり、VisaおよびMastercardは三菱UFJニコスが発行。JCBはジェーシービーが発行している。VisaおよびMastercardは電子マネーチャージの還元率や加盟店数の多さでは有利だが、ETCカードの発行に1,100円の手数料が必要となる。対してJCBはETCカードを無料で発行可能。申し込みの際は、こうした点を考慮して国際ブランドを選択しよう。
還元率という点で一歩抜きんでているのが、ポケットカードが発行している「P-one Wiz」。価格.comでも「話題にならないカードですが、年会費無料カードとしてはかなりの高還元」などのレビューが寄せられている、知る人ぞ知る高還元カードだ。
年会費は無料で、毎月の利用代金の請求時に自動的に1%が割引されるうえ、割引後の合計請求額に対して1000円につき1Pのポケット・ポイントも貯まる。ポケット・ポイントはFamiPayギフトやファミリーマートクーポンに交換すると「1P=4円相当」になるため、1%割引と合わせて還元率は約1.4%になる。ただし、各種保険料やETCカード利用分など、一部の支払いは1%割引の対象外になる。これらの支払いに利用することを考えている人は、別途サブカードを用意したほうがいいだろう。
また、6か月ごとの利用金額に応じたポイントがプレゼントされる「ポイント・ランクアップ」のサービスもある。利用額は5月1日から10月31日まで、11月1日から翌年4月30日までの期間で集計され、参加登録(1ポイントが必要)をしてそれぞれの期間中に下記の金額を利用するとポイントがプレゼントされる。
〈6か月間の合計利用金額に対しポイントがプレゼント〉
25万円以上50万円未満の利用→300P(1,200円相当)
50万円以上100万円未満の利用→600P(2,400円相当)
100万円以上150万円未満の利用→1,000P(4,000円相当)+抽選で5人に1人に2,000P(8,000円相当)
150万円以上の利用→1,500P(6,000円相当)+抽選で5人に1人に3,000P(12,000円相当)
このため半年間で25万円利用し、端数が出なかった場合は、
・1%割引:2,500円相当オフ
・通常ポイント:割引後の合計請求額24万7,500円×0.1%=247P(=988円相当)獲得
・ポイント・ランクアップ特典:300P獲得(1,200円相当)獲得
となり、合計で割引分を加味すると還元率は1.88%になる。なお、6か月間で50万円利用時も同様に1.88%還元で、100万円と150万円利用時は抽選に当たれば2.6%還元、当たらなくても1.80%還元になる計算だ。
ポケット・ポイントの有効期限は最長約2年。「1P=4円相当」でFamiPayギフトやファミリーマートクーポンに交換するには、最低でも250Pが必要になる。銀行口座へのキャッシュバック、Pontaポイントやdポイントへの交換は「1P=3円相当」となり、300P以上100P単位で交換可能。Amazonギフト券やQUOカードPayへの交換は、「1P=3.03円相当」(330P→1,000円相当から)として交換できる
なお、「P-one Wiz」は初期設定がリボ払いとなっているが、1回払いに変更可能。「P-oneカード<Standard>」であれば初期設定から1回払いだが、こちらは1%オフだけでポケット・ポイントは貯まらない(キャンペーンなどで貯まる場合あり)。
日常的にSuicaを利用しているユーザーであれば、ビューカード発行の「ビックカメラSuicaカード」を検討してほしい。ビックカメラのポイントカードとSuicaの機能を搭載したクレジットカードで、年会費は524円だが初年度は無料。年に1度でも利用すれば次年度年会費も無料になる。
利用先によって貯まるポイントの種類が変わることが特徴で、以下の3パターンある。
ビックカメラ利用時:現金払い時と同率のビックポイント(商品によって異なるが10%のものが多い)
JR東日本のサービス利用時:JRE POINTが1000円につき5P
それ以外の通常利用:ビックポイントが200円につき1P、JRE POINTが1000円につき5Pで2種類のポイントが同時に貯まる(1,000円利用時には10P貯まり、合計1%還元)
※どちらのポイントも1P=1円相当
このJR東日本利用のなかでも「VIEWプラス」に該当するサービス利用時は、ポイント還元率がアップすることが大きなメリット。たとえば、「えきねっと」でJRの切符を予約し決済した時は1,000円につきJRE POINTが30P貯まり3%還元。モバイルSuicaでのグリーン券や定期券の購入も同様に3%還元。モバイルSuicaへのチャージおよびSuicaカードのオートチャージは1000円につき15Pの1.5%還元になる。
このため仮に年間100万円利用して、そのうち50万円を1.5%還元でチャージしたSuicaで支払った場合は、合計で1.25%還元になる。Suicaはネットショッピングでは利用できず、チャージ上限が2万円で高額の支払いには利用できないため、どのくらい日常にSuicaで払う機会があるかがカギになる。また、Suicaカードはオートチャージしか1.5%還元にならないため、都度チャージでも1.5%還元になるモバイルSuica(Apple PayやGoogle PayのSuicaを含む)を利用することが望ましい。
ビックポイントの有効期限は最終利用日から2年間。ビックポイントはビックカメラ店舗だけでなく、ECサイト「ビックカメラ.com」でも1P単位で利用でき、2,000円以上の購入は原則送料無料になるため、近隣にビックカメラ店舗がなくてもさほど心配はいらないだろう。
JRE POINTの有効期限は最終利用日から2年後の月末。JRE POINTは「1P=1円」としてSuicaにチャージすることもできる。Suicaカードにポイントをチャージする場合は、駅の券売機やATM「VIEW ALTTE」で手続きが必要だが、モバイルSuicaにチャージする場合はスマホで手続きが完結するため、JR東日本沿線に住んでいない人でも安心して利用できるだろう。なお、ルミネ商品券やベルメゾンお買い物券など、交換商品によっては1P=1円以上になる場合もある。
「ビックカメラSuicaカード」は旅行傷害保険も付帯。海外旅行時は最高500万円が補償され、カードを保有しているだけで補償対象になる自動付帯。国内旅行時は最高1000万円が補償され、所定の旅行代金を事前にクレジットカードで支払うと補償対象になる利用付帯となる。ETCカードは年会費524円が必要になる。
「ビックカメラSuicaカード」は、モバイルSuicaへのチャージの際に1.5%還元に
「楽天カード」は年会費無料で、毎月の利用額に対して1%(100円で1P)の楽天ポイントが貯まる。楽天ポイントの有効期限は最終獲得月を含む1年間で、年に1度でも使えば期限は更新されていく。「1P=1円」として、楽天の各種サービスのほか、ファミリーマート、マクドナルド、出光、大丸・松坂屋などの加盟店でも支払い時に充当可能で、その多くが1P単位で利用できる。また、ポイント(期間限定ポイントを除く)はカード利用代金にも充当できるほか、ANAおよびJALのマイルにも「2P→1マイル」で、最低50Pから交換可能だ。
基本還元率は1%だが、楽天市場では最低でもポイント3倍(100円で3P)になる。ENEOSや大丸・松坂屋など「楽天カードポイントプラス」加盟店でも1.5倍以上になる。キャンペーンもひんぱんに行われ、会員サイトやメールの広告をクリックするだけでも、毎月50P程度は貯まる。ただし、キャンペーンで獲得するポイントは期間限定ポイントとして付与される場合が多いので、有効期限には注意が必要だ。
このように普通に使っても「1%+α」の還元率を得られるが、楽天ペイでの支払いに対応した店では、「楽天カード」からチャージした楽天キャッシュを使って、楽天ペイで支払うと1.5%の還元率を得られる。楽天キャッシュは楽天グループのオンライン電子マネー。事前にチャージした残高を使って、楽天ペイでの支払いや、楽天市場など楽天グループの対象サービスでの支払いに利用できる。
「楽天カード」は楽天キャッシュのチャージに使った場合、200円につき1Pが貯まり、還元率は0.5%と通常の半分になってしまうが、楽天ペイで支払いをする際に楽天キャッシュの残高を利用すると、1%の楽天ポイントが貯まる。つまりチャージで0.5%、支払いで1%のポイントが貯まり、合計1.5%還元になる。楽天ペイはチャージをせずに「楽天カード」などクレジットカードから支払いをすることも可能だが、この場合は楽天ペイとしてはポイント付与対象外で、通常の「楽天カード」利用分として1%のポイントが貯まるだけになる。
楽天ペイはQR/バーコード決済として、大手コンビニをはじめ、さまざまな店で利用可能。オンラインでも大丸松坂屋、三越、伊勢丹、ニッセン、ベルーナ、マクドナルド(モバイルオーダー)、ピザハット、ドミノ・ピザなど100以上のサイトで利用できる。
「楽天カード」は海外旅行傷害保険も付帯。所定の旅行代金を事前にカードで支払うと、最高2000万円が補償される。券面は楽天イーグルス、ヴィッセル神戸、ディズニー、お買いものパンダ、YOSHIKI(X JAPAN)などのデザインも選べる。ETCカードは年会費550円だが、楽天PointClubの会員ランクがダイヤモンドまたはプラチナの場合は無料になる。
「dカード」はNTTドコモが発行しているが、ドコモユーザー以外も申し込み可能。年会費は無料で、100円利用につきdポイントが1P(=1円相当)貯まり、還元率は1%。マツモトキヨシ、ENEOS、JAL、島屋などの特約店ではポイントがさらに上乗せされる。
通常時でも1%の還元率を得られるが、d払いを利用する際に、「dカード」を支払い元に設定しておくと、d払い利用に対しても200円につき1Pが貯まり、合計で1.5%の還元率を得られる。そのため、カード払いにもd払いにも対応している店で買い物をする際は、前述の特約店などでない限りは、d払いで支払ったほうが多くのポイントを獲得できる。なお、ほかのクレジットカードを支払い元に設定した場合は、d払い利用に対する200円につき1Pのポイントは付与されない。
d払いは大手コンビニをはじめ、さまざまな店で利用可能。オンラインでも500以上のサイトに対応しているが、Amazon.co.jpなど一部サイトはクレジットカードを紐付けた支払いができず、ドコモ回線が必要になる。ちなみに毎週金・土曜日のオンラインでの支払いはエントリーをすると3%のポイントが上乗せされ、4.5%還元になる。
dポイントの有効期限は4年(48か月後の月末)。dポイントはファミリーマートやローソン、マクドナルド、リクルートの各種サービスなどの加盟店で支払いに使えるほか、ドコモの携帯電話利用料にも充当可能。その多くが1P単位で利用できる。さらに「dカード プリペイド」へのチャージ、d払いでの支払い充当、JALマイルへの交換などにも利用可能だが、おすすめは「iDキャッシュバック(dカード)」に使うことだ。
「iDキャッシュバック(dカード)」は「dカード」を紐付けたiDでの支払いにdポイントを充当できるサービス。100P=100円分として申し込みでき、有効期限は申込受付月の16日を起算日とした6か月間(15日まで)。申し込むたびに有効期限は更新されるので、半年に1回申し込めば、実質無期限有効になる。
dポイントは加盟店での支払いに利用したり、d払い利用時の支払いに充当したりすると、ポイント利用分はポイント付与対象にならないが(一部例外あり)、「dカード」を紐付けたiDで支払う場合は、通常の「dカード」利用分として1%のポイントが貯まる。そのためポイントを「iDキャッシュバック(dカード)」に交換すれば、実質的にポイント利用時にもポイントを貯めることができる。
なお、「dカード」には旅行傷害保険は付帯していないが、年間最高100万円を補償するショッピング保険を付帯。購入から1年以内の携帯電話が紛失や盗難、修理不能な状態になった際に、適用条件を満たすと最大1万円が補償される保険もある。ETCカードは年会費550円だが、初年度は無料で、年に一度でもETCカードの利用があれば次年度も無料になる。
「dカード」はd払いと併用するのが効果的
「au PAY カード」はKDDIグループのauフィナンシャルサービスが発行しているが、auユーザー以外も申し込み可能。年会費は無料で、100円利用につきPontaポイントが1P(=1円相当)貯まり、還元率は1%。出光、かっぱ寿司、ドミノ・ピザ、ビッグエコーなどのポイントアップ店ではポイントが1.5〜2倍になる。
「au PAY カード」はau PAY残高へのチャージに利用した際も、通常と同じ1%のポイント還元を得られるうえ、au PAY残高を使った支払いは200円につき1Pが貯まるため、au PAYを使って支払える店ではチャージと支払いで1.5%還元になる。
名称がややこしくなるが、au PAY残高は「au PAY(コード決済)」「au PAY(ネット支払い)」「au PAY(請求書支払い)」「au PAY(QUICPay+)」「au PAYプリペイドカード」の5種類の支払いに利用可能。それぞれの利用可能店は以下のようになる。
au PAY(コード決済):QR/バーコードを提示または読み取りする支払い。大手コンビニをはじめ、さまざまな店で利用可能。
au PAY(ネット支払い):ネット上での決済。マクドナルド、ヤマダウェブコム、au PAYマーケットなど30以上のネットショップで利用可能。
au PAY(請求書支払い):請求書のバーコードをアプリで読み取る支払い。各種公共料金や税金、収納代行などで利用可能。
au PAY(QUICPay+):Apple Payを介して全国のQUICPay加盟店で利用可能。
au PAYプリペイドカード:国内外のMastercard加盟店で利用可能。
なお、「au PAY(コード決済)」はセブン−イレブンやイトーヨーカドーなどポイントアップ店で利用すると、200円につき1〜2Pのポイントが上乗せされる。
Pontaポイントの有効期限は最終利用日から1年。ポイントはローソン、ゲオ、apollostation、リクルートの各種サービスなど、さまざまな加盟店で支払いに使えるほか、「au PAY カード」利用代金やau携帯電話料金への充当、au PAY残高へのチャージにも利用可能。Pontaポイントからチャージしたau PAY残高は、auじぶん銀行の口座に払い出すこともできるため、実質現金化することも可能だ。
また、Pontaポイントはau PAYマーケットのみで利用できる「Pontaポイント(au PAYマーケット限定)」に交換すると、ポイント価値がアップする。交換率は時期によって異なるが、2022年7月はPontaポイント100P→Pontaポイント(au PAYマーケット限定)110Pになり1.1倍。auスマートパスプレミアム会員はPontaポイント100P→Pontaポイント(au PAYマーケット限定)150Pと1.5倍で交換できる(上限あり)。
「au PAY カード」は海外旅行傷害保険も付帯。所定の旅行代金を事前にカードで支払うと、最高2000万円が補償される。さらに年間最高100万円を補償するショッピング保険も付帯している。ETCカードは年会費無料で、1,100円の発行手数料が必要だが、発行から1年以内にETCカードを利用すると、発行手数料相当額が初回通行料支払いの翌月請求額から差し引かれる。
「au PAYカード」と好相性のau PAY
三井住友カードが発行する「Amazon Mastercard」は、その名のとおりAmazon.co.jpで高い還元率を得られるカードだが、コンビニでも高還元を得られるのが特徴だ。年会費は無料。
通常は100円利用につきAmazonポイントが1P(=1円相当)貯まり、還元率は1%。Amazon.co.jpでは、Amazonプライム会員なら2%還元、プライム会員以外は1.5%還元になる。そしてセブン−イレブン、ファミリーマート、ローソンのコンビニ3社では、200円につき3Pが貯まる1.5%還元になる。
Amazonポイントは「1P=1円」として、Amazon.co.jpでの買い物に利用可能。ポイント有効期限は最後のポイント獲得またはAmazon.co.jpでの最後の購入から1年間となる。
海外旅行傷害保険も付帯しており、所定の旅行代金を事前にカードで支払うと、最高2000万円が補償される。ショッピング保険は海外利用時および国内でリボ払いまたは3回以上の分割払いをした場合のみ適用され、年間最高200万円が補償される。ETCカードは年会費無料。
ちなみにプライム会員用には「Amazon Prime Mastercard」が発行されるが、名称とデザインが違うだけでサービス内容は「Amazon Mastercard」と同一。申込時にプライム会員であるか否かで、どちらのカードが発行されるかが決まる。
Amazon.co.jpの利用が多いなら「Amazon Mastercard」が候補に
Amazon.co.jpでよく買い物をするものの、プライム会員でないユーザーは「JCBカード W」も検討したほうがいい。年会費は無料で、18〜39歳のみ申し込み可能。40歳以降も年会費無料で継続保有できる。
通常は1000円利用につきOki Dokiポイントが2P貯まる。Oki Dokiポイントはnanacoポイントなどに交換すると1P=5円相当になるため1%還元。JCB ORIGINAL SERIESのパートナー企業で利用(企業によっては事前にエントリーが必要)するとポイント還元率がアップし、Amazon.co.jp、セブン−イレブン、高島屋などは2%還元。ウエルシア、apollostation、メルカリなどは1.5%還元。スターバックス コーヒーが発行するプリペイドカード「スターバックス カード」へのオンライン入金は5.5%の高還元になる。
Oki Dokiポイントの有効期限は2年。前述したnanacoポイント以外にも、ビックポイント、ジョーシンポイント、ベルメゾン・ポイント、セシールスマイルポイントには1P=5円相当で交換でき、いずれも最低200Pからの交換となる。また、「JCBプレモカード」へのチャージにも1P=5円分としてポイントを利用可能。「JCBプレモカード」はファミリーマート、ローソン、マクドナルドなどの大手チェーン店のほか、Amazon.co.jpなど一部ネットショップでも利用できる。
このほかにANA、JAL、デルタ航空のマイルにも、1P=3マイルで500Pから交換可能。交換率は落ちるが、Amazon.co.jpでの買い物に1P=3.5円として、カード利用代金への充当に1P=3円として、1P単位で利用することもできる。
海外旅行傷害保険も付帯しており、所定の旅行代金を事前にカードで支払うと、最高2000万円が補償される。ショッピング保険は海外利用時のみ適用され、年間最高100万円が補償される。ETCカードは年会費無料だ。なお、女性向けの優待が追加された「JCB CARD W plus L」も発行されている。こちらも年会費は無料で、18〜39歳のみ申し込み可能。男性でも申し込みできる。
今回ピックアップした8枚は、いずれも還元率1%以上で、ポイントが使いやすく、年会費無料ないしは実質無料で利用できるカード。純粋にクレジットカードとして利用することを考えると、「リクルートカード」と「P-one Wiz」が還元率ではリードしている。
ただ、すでにSuicaやQR/バーコード決済を日常的に利用しているなら、「ビックカメラSuicaカード」、「楽天カード」、「dカード」、「au PAY カード」も高い還元率を発揮できる。Amazon.co.jpをひんぱんに利用する人は「Amazon Mastercard」や「JCBカード W」も検討しよう。最初は自分のライフスタイルに合った1枚の高還元カードを使っていくのがよいと思うが、慣れてきたらメインカードは「リクルートカード」、Amazon.co.jp専用に「Amazon Mastercard」などと、複数枚を持って使い分けることを検討してもよいだろう。
普段は音楽やエンタメ関係の仕事が多いが、2008年に当時勤めていた会社の都合でクレジットカード本を制作。以降、クレジットカード、電子マネー、ポイントなどに詳しくなり、各種媒体で編集・執筆を手がける。