おトクの真相! 月刊キャッシュレス展望

ドコモのスマホ完結型ローン「dスマホローン」誕生!最大3%の金利優遇や「d払い」との連携に特徴

クレジットカード、電子マネー、QRコード決済……。めまぐるしく変化を続けるキャッシュレス決済の動向をコンパクトに伝える連載企画「おトクの真相! 月刊キャッシュレス展望」。最近のキャッシュレス関連のニュースの中から、マネー編集部員やマネー担当ライターが気になったニュースをピックアップしてお届けします。記事内や記事の最後には、記事公開時点で参加可能なキャンペーン情報も掲載していますので、こちらもぜひチェックを。

今回は、NTTドコモが始めた、スマホ完結型の個人向けローンサービス「dスマートローン」の話題を中心にお伝えします。

ドコモが個人向けローンに参入。申し込み、借り入れ、返済がスマホで完結。dカードやドコモ回線など、ドコモ系のサービスを利用している人に金利優遇が用意されるなど、特徴的な内容となっています。そのほか、イオンカードが始めたクレカ積立サービスの話題や、最大20%還元が話題の「かながわPay第2弾」についても紹介します

ドコモが個人向けローンに参入。申し込み、借り入れ、返済がスマホで完結。dカードやドコモ回線など、ドコモ系のサービスを利用している人に金利優遇が用意されるなど、特徴的な内容となっています。そのほか、イオンカードが始めたクレカ積立サービスの話題や、最大20%還元が話題の「かながわPay第2弾」についても紹介します

◆ニュース1◆
ドコモが始めた、スマホ完結型の個人向けローンとは?

消費者向けのローンサービスと言えば、かつてはカードローンが主流でしたが、最近は、スマホ完結型のものが増えています。そんな中、NTTドコモ(以下、ドコモ)は、個人向けのスマホ完結型ローン「dスマホローン」の提供を開始しました。

2022年7月20日、ドコモが「dスマホローン」のサービスを開始。画像はドコモのプレスリリースより

2022年7月20日、ドコモが「dスマホローン」のサービスを開始。画像はドコモのプレスリリースより

ドコモには、クレジットカードの「dカード」や、スマホ決済の「d払い」などさまざまな金融サービスがありますが、今回スタートした「dスマホローン」は、個人ユーザーに直接融資を行うローンサービスです。

申し込み、契約、借り入れ、返済は専用アプリか専用サイトを通じて行い、すべての作業をスマホだけで完結させることが可能。2022年8月からは、「d払い」のホーム画面上の「お金を借りる」からも「dスマホローン」を申し込めるようになっています(下記画像参照)。

借り入れは、「ユーザーが指定する銀行口座への振り込み」か、「d払いの残高へのチャージ」のどちらから選ぶことができます。なお、「dスマホローン」を利用するにはドコモのサービスを利用する際のIDである「dアカウント」が必要となります(ドコモ回線を契約していなくても登録可能)。

「dスマホローン」は、「d払い」のホーム画面上の「お金を借りる」からも利用できます

「dスマホローン」は、「d払い」のホーム画面上の「お金を借りる」からも利用できます

ドコモの対象サービスとの併用で借り入れの金利が優遇

「dスマホローン」の基準金利は「年率3.9〜17.9%」です(ユーザーの属性や信用情報等の審査で変動)。ただし、ドコモが提供するサービスの利用状況に応じて、金利が「0.9〜17.9%」に優遇されます。

たとえば、ドコモの回線契約者(ahamoを含む)の場合、金利が「−1%」となります。つまり、通常の審査で「年率3.9%」の人が、ドコモの回線を契約している場合は、「年率2.9%」が適用されます。

同様に、クレジットカードの「dカード」(年会費無料)を契約している場合は「−0.5%」。dカードの上位版「dカードGOLD」(年会費11,000円)を契約している場合は「−1.5%」。ドコモが「マネーフォワード」と組んで提供している、スマート家計簿サービスの「スマー簿(スマーボ)」と「dスマホローン」を連携させると「−0.5%」となります。クレジットカードはどちらか1枚のみですが、そのほかの優遇は複数適用可能なので、理論上は「最大で年率3%の金利優遇」も可能です。

「dスマホローン」は対象のドコモサービスを利用しているほど金利が下がる仕組み。画像はドコモのプレスリリースより

「dスマホローン」は対象のドコモサービスを利用しているほど金利が下がる仕組み。画像はドコモのプレスリリースより

優遇金利は、毎月月末のユーザー情報をもとに判定され、翌月1日から適用されます。優遇の適用の有無は毎月見直され、延滞など同社が定める優遇解除条件に該当した場合は、翌日の利息計算から適用解除後の金利で計算されます。

「dスマホローン」の概要。ドコモのプレスリリースをもとに編集部が作成

「dスマホローン」の概要。ドコモのプレスリリースをもとに編集部が作成

スマホ決済サービスが提供する個人向けローンが普及

最近は、スマホ決済サービスを手がける企業が、個人向けローンのサービスを導入する動きが活発です。いずれも、スマホだけで一連の手続きが完了できる手軽さがウリとなっており、借り入れたお金を各決済アプリの残高で受け取れるなどの特徴も共通しています。ドコモの「dスマホローン」もこれらと近い特徴を持っています。

スマホ決済サービスが手がける個人向けローンサービスの例

スマホ決済サービスが手がける個人向けローンサービスの例

上記の表のとおり、各サービスとも金利面の条件は似通っています。ドコモの「dスマホローン」の基準金利については他社のサービスに近いものの(最低金利は若干高く設定)、優遇適用後の金利については有利になる可能性があります。該当するドコモのサービスを利用しているユーザーは、覚えておいて損はないかもしれません。

◆ニュース2◆
WAON POINTが貯まるクレカ積立がスタート

クレジットカードを使って投資信託の積み立てができ、クレジットカードのポイントも貯まるとあって人気を呼んでいるのがクレカ積立のサービスです。現在、さまざまな企業の参入が進んでいますが、2022年7月より、イオンカードが新たにクレカ積立サービスの「WealthNavi for AEON CARD(ウェルスナビフォーイオンカード)」を始めました。

イオンカードでクレカ積立ができる「WealthNavi for AEON CARD」というサービスがスタート

イオンカードでクレカ積立ができる「WealthNavi for AEON CARD」というサービスがスタート

イオンカードを手がけるイオンクレジットサービスは、ロボアドバイザーによる資産運用サービスを手がけるウェルスナビと2021年12月に業務提携を発表し、イオンカードのユーザー向けに資産運用サービスを共同で開発することを明らかにしていました。今回登場した「WealthNavi for AEON CARD」は、この業務提携にもとづくものです。

「WealthNavi for AEON CARD」では、イオンカードで積立投資の代金を支払うことができます。積立金額は、月間1〜5万円の間で設定が可能で、毎月の積立金額に応じて「WAON POINT」が貯まります(200円につき1ポイント)。たとえば、毎月3万円を積み立てると、年間で1,800ポイントが貯まる計算です。

投資一任サービスのクレカ積立は日本初

「WealthNavi for AEON CARD」の特徴としてあげられるのが、資産運用が自動で行われる点です。ほかのクレカ積立のサービスでは、積み立てる銘柄を自分で選ぶ必要がありますが、「WealthNavi for AEON CARD」では、金融商品の選定やリバランスなどが自動で行われ、世界約50か国1万2,000銘柄に分散して投資が行われます。ウェルスナビによると、こうした投資一任サービスにおけるクレカ積立機能の提供は日本初とのことです。

「WealthNavi for AEON CARD」を利用するには、まずイオンカードが必要です(イオンマークのついたクレジットカード。一部対象外のカードあり)。そのうえで、「WealthNavi for AEON CARD」の口座開設を申し込み(イオンカード、メールアドレスに加えて、運転免許証もしくは、マイナンバーカードかマイナンバー通知カードが必要)、口座開設後に最低投資金額の10万円を入金すると資産運用がスタートします。この初回の入金はクレジットカードではなく銀行口座から行います。

なお、ひとつ注意したいのが手数料です。取引や入出金には手数料はかかりませんが、預かり資産に対しては「年率1%」の手数料が発生します(ただし3,000万円を超える部分は年率0.5%)。興味のある人はこの点を十分考慮して検討されるといいでしょう。

◆キャンペーン情報◆
入金額と積み立ての利用有無に応じて最大10万円がもらえる(9月29日まで)

現在、「WealthNavi for AEON CARD」の開始を記念して2つのキャンペーンが実施されています。ひとつめが、キャンペーン期間中の「WealthNavi for AEON CARD」への入金額の合計と積み立ての利用状況に応じて現金がもらえるというもの(下記画像参照)。参加するには公式サイトからのエントリーが必要です。

「WealthNavi for AEON CARD」の「入金額と積み立の利用有無に応じて最大10万円プレゼントキャンペーン」の内訳。画像は「WealthNavi for AEON CARD」公式サイトより

「WealthNavi for AEON CARD」の「入金額と積み立の利用有無に応じて最大10万円プレゼントキャンペーン」の内訳。画像は「WealthNavi for AEON CARD」公式サイトより

◆キャンペーン情報◆
抽選で500人に最大10,000WAON POINTプレゼント(9月29日まで)

キャンペーン期間中、イオンマークのクレジットカードのクレジット払いで下記条件を達成した人を対象に、利用額に応じて最大10,000WAON POINTが抽選で500人に当たります(ただし、「イオンJMBカード」の場合は最大5,000マイル)。

条件1:「WealthNavi for AEON CARD」で1円以上の請求
条件2:「WealthNavi for AEON CARD」を含むクレジット払いの利用額が1万円以上

両キャンペーン共通
キャンペーン期間:開催中~2022年9月29日
https://www.aeonbank.co.jp/wealthnavi/lp/aeoncard/#anch-01

◆ニュース3◆
「かながわPay第2弾」が11月まで開催中。県外の人も参加可能

2022年7月下旬より、神奈川県が実施する消費喚起キャンペーンの「かながわPay第2弾」が始まっています。

「かながわPay」の目印はこのロゴマークです

「かながわPay」の目印はこのロゴマークです

このキャンペーンは、コロナ禍、原油高、物価高騰などの影響で売り上げが減少している神奈川県内の産業支援を目的としたもの。神奈川県内の対象となる小売店やサービス事業者、飲食店などで、専用アプリの「かながわPay」とひもづけたスマホ決済サービスで代金を支払うと、決済額の最大20%のポイントが還元されます。

「かながわPay」で還元されるのは、「かながわPayポイント」というオリジナルポイントで、神奈川県内の対象店舗での買い物に使えます。ひとりあたりのポイント還元の上限は30,000ポイントで、神奈川県内に住む人だけでなく県外在住の人も参加ができます。

中小企業と小規模事業者は20%還元、大企業は10%還元

「かながわPay」のポイント付与率は、参加する企業の規模によって異なります。中小企業および小規模事業者は20%還元。大企業は10%還元です。

「かながわPay」の公式サイト上では、10%還元の参加店舗として、「コジマ ビックカメラ」、「ヤマダデンキ」、「エディオン」「ノジマ」などの家電量販店や、「セブン-イレブン」「ローソン」などのコンビニ、「ツルハドラッグ」「セイムス」などのドラッグストアの参加が確認できます。

また、20%還元の参加店舗としては、非チェーン系の理髪店、美容室、飲食店、薬局、鮮魚店、青果店など多種多様な店舗が確認できます(いずれも2022年8月時点の情報)。

個人的に興味深く感じたのは、横浜・関内エリアや箱根エリアなどの多くの宿泊施設も参加していることです。前出のとおり、このキャンペーンは県外の人も参加できるので、神奈川に滞在する予定のある人は利用を検討してみてもいいかもしれません。

なお、かながわPayポイントは利用日から8日後に付与される点には注意が必要です。県内在住、在勤などの人は問題ないと思いますが、ひんぱんに神奈川に来ることがない人は、ポイントを貯める日のほかに貯めたポイントを神奈川県内で使う日についても考慮する必要があります。ポイントの付与期間は2022年11月30日までで(ただし予定の予算に達した場合は早期終了)、ポイントの利用可能期間は2023年1月31日までとなっているので、貯め方・使い方をじっくりと練ってみてはいかがでしょうか?

対応のスマホ決済サービスは5つ

「かながわPay第2弾」で対応しているスマホ決済サービスは、「au PAY」「d払い」「楽天ペイ」「LINE Pay」「はまPay」の5種(PayPayは非対応)。このいずれかを、かながわPayアプリと連携させることでキャンペーンに参加ができます。すでに使っているサービスがあればそれを連携させればOK。もしなければ、あらかじめダウンロードや利用登録をしておく必要があります。

なお、利用する店舗によって対応しているキャッシュレス決済が異なるのでご注意ください。「かながわPay」の公式サイトを見ると、対応状況は店舗によってばらつきがあり、5種のうち1種のみに対応という店舗も散見されます。あらかじめサイトやアプリで確認しておくことをおすすめします。

まだ間に合う! 今月のキャッシュレス関連キャンペーンまとめ

◆キャンペーン情報◆
「JAL NEOBANK」が、外貨定期預金で最大2,000マイル付与(9月30日まで)

キャンペーン期間中に、「JAL NEOBANK」で外貨預金口座を新規開設し、円預金から米ドル建て外貨定期預金(期間1か月もの)を一度の預け入れで1,000米ドル以上預け入れ、定期満期日まで保有すると、1,500マイルがもらえます。また、同期間中に「JAL NEOBANK」口座を新規開設し、初期設定を完了したユーザーは、別途500マイルがもらえます。

◆キャンペーン情報◆
「J-Coin Pay」が、0.5%還元キャンペーンを実施(12月30日まで)

キャンペーン期間中、「J-Coin Pay」で支払った金額の0.5%分がポイント還元されます。貯まるポイントは「J-Coinボーナス」で、J-Coin加盟店での支払いに使えます。「J-Coinボーナス」は1回の支払いごとに計算され、端数は切り捨てとなります。期間中の還元上限はありませんが、還元された「J-Coinボーナス」と「J-Coin Payアカウント」の残高の合計が、アプリで設定されている残高の上限金額を超える分は還元されません。また、「J-Coinボーナス」には有効期限があり、還元された月の1か月後の月末までとなっているのでご注意ください。

価格.comマネー編集部

価格.comマネー編集部

投資・資産運用・保険・クレジットカード・ローン・節約に至るまで、マネーに関する情報を毎日収集。「知らないで損するなんてもったいない」をモットーに、読者のためになる記事を制作します!

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