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1泊最大11,000円分の特典! 10月11日開始「全国旅行支援」を徹底ガイド

国の新たな観光需要喚起策「全国旅行支援」が2022年10月11日よりスタートします(東京都は10月20日スタートを発表)。こちらは、新型コロナウイルスワクチンの3回接種(あるいは陰性証明書の提示)を条件に、全国各地への旅行を対象にひとり1泊最大11,000円分(旅行代金最大8,000円オフ+クーポン最大3,000円分)が補助されるというキャンペーン。ただ、全国で統一的に実施された「Go To トラベル」と異なり、細かい助成の条件は各都道府県が決定します。そこで、「全国旅行支援」の基本的なルールをはじめ、押さえておきたいポイントや注意点を整理しました。
(記事は2022年10月7日時点の情報を基に作成しています。利用の際は、最新の情報をご確認ください)

〈1〉「全国旅行支援」は「県民割」を全国に拡大したもの

新型コロナウイルスの感染拡大が始まった2020年以降、国は観光支援策を実施してきました。最初に行ったのが「Go To トラベル」。2020年7月に始まり、ひとり1泊最大20,000円分の補助を受けられるため活況を呈しましたが、感染再拡大のため同年12月に停止。2021年になると、同一県内の旅行のみを対象とした「県民割」を始め、次第に対象エリアを近隣県にまで広げて、「ブロック割」という形で実施してきました(県民割・ブロック割の運営主体は各都道府県)。そして、この「県民割・ブロック割」を2022年10月10日で終了させ、全国に拡大する形でスタートさせるのが「全国旅行支援」です。

細かい利用条件は自治体で異なる。旅行先の都道府県が設置した公式サイトなどで確認を

運営主体が各都道府県という制度設計となっているため、「全国旅行支援」統一の窓口は置かれておらず、キャンペーン名称も自治体で異なります。割引きやクーポンといった特典を提供するのは、「居住地」ではなく、「目的地」の都道府県なので、利用にあたっては旅行先の都道府県が設置した公式サイトやコールセンターに問い合わせるようにしましょう。

参考HP:観光庁「全国旅行支援 都道府県連絡先一覧」https://www.mlit.go.jp/kankocho/page06_000261.html

東京都民には、待ちに待った支援策!? 都独自の旅行支援策と併用可能

少し話はそれますが、「全国旅行支援」の開始前と後で、旅に関する状況が最も大きく変わるのは東京都民かもしれません。というのも、東京都に隣接する神奈川、埼玉、千葉の首都圏各県はこれまでもブロック割を実施し、近隣県の住民がみずからの県を旅行する際に補助を出していましたが、都民は対象外でした。10月11日以降、全国各地への旅行で割引きが受けられるのは都民にとって朗報と言えそうです。

なお、東京都は、都民の都内旅行を対象に1泊最大5,000円オフとする「もっとTokyo」を独自に実施していますが、これについて期間を2022年12月20日まで延長したうえで、「全国旅行支援」との併用を可能にする方針を示しています。

〈2〉「全国旅行支援」の基本ルールは?

「全国旅行支援」の概要を、「県民割・ブロック割」と比較した形でまとめたのが下表になります。まずは基本的なルールを見ていきましょう。

基本ルール1:旅行代金を一律40%オフ。割引上限が交通付きツアー商品は8,000円、宿泊のみや日帰りは5,000円

「全国旅行支援」の対象となるのは、ホテル・旅館などへの宿泊や、旅行代理店が企画したツアー(交通付き商品、日帰りツアーも含む)となります。期限は2022年12月20日(21日チェックアウト)までの予定です(都道府県で異なる可能性あり)。割引率は一律40%。ただし、ホテル・旅館などの宿泊のみの場合や日帰り旅行は、割引上限がひとり(1泊)5,000円なのに対し、鉄道や飛行機、バスなどの公共交通機関がセットになったツアー商品は8,000円まで引き上げられます。

宿と交通機関を個別に予約するより、ツアー商品の利用が有利

たとえば下記のケースで言うと、平日に1泊2日でひとり20,000円の旅行をする場合、ツアー利用と個別手配(交通+宿泊)では実質負担額で3,000円の差が生まれます。このように、条件が同じなら個別に予約するより、ツアー利用のほうが有利になります。ただし、なかには割高なツアー商品もあるので、比較検討するのがおすすめです。

〈20,000円のツアー商品を利用〉
割引額:8,000円(20,000円×40%)
クーポン:3,000円分
実質負担額:9,000円(20,000円−8,000円−3,000円)

〈ホテル(15,000円)と鉄道(5,000円)を別々に予約〉
割引額:5,000円 ※ホテル代15,000円×40%=6,000円となるが、宿泊の割引上限は5,000円。鉄道は割引きなし
クーポン:3,000円分
実質負担額:12,000円(20,000円−5,000円−3,000円)

基本ルール2:クーポン配布額は休日1,000円分に対し、平日は3,000円分

クーポンは、宿泊施設や旅行代理店などで配布されますが、その額面は休日旅行がひとり1泊につき1,000円分に対し、平日旅行は3,000円分。旅行者が少ない平日の利用をうながすために、差を付けています。

少し複雑なのは、日帰りか、宿泊をともなうかで「休日」と「平日」の定義が異なること。日帰りの場合はシンプルに、土日・祝日を休日旅行としているのに対し、宿泊については、宿泊日とその翌日がともに休日(土日・祝日)の場合のみ休日旅行扱いとなります。具体的な例で言うと、祝日の11月3日(木)から4日にかけて1泊するのは平日旅行扱い(4日が平日のため)ですが、3日に日帰りするのは休日旅行扱いとなります。

基本ルール3:最低利用金額は平日5,000円、休日2,000円。1回の申し込みで7泊が上限

旅行代金が「割引額+クーポン額」を下回ることがないよう、平日はひとり(1泊)あたり5,000円以上、休日はひとり(1泊)あたり2,000円以上の最低利用金額が設定されています。旅行代金がこれを下回ると、特典を受けられないので要注意です。また、1回の申し込みで7泊までが上限になっていますが、利用回数には制限を設けていない自治体が多いようです。

〈3〉「全国旅行支援」利用時のポイントは?

続いて、「全国旅行支援」をお得に活用するためのポイントを見ていきましょう。

ポイント1:平日旅行では1泊あたり最大11,000円分補助

基本ルールを踏まえ、旅行代金ごとの補助合計額と実質負担額の推移を表にしました。まず、3,000円分のクーポンがもらえる平日旅行のケースでは以下のとおりです。

旅行代金が下限の5,000円の場合、補助合計額が5,000円になるので、実質負担額はゼロ。宿泊のみの場合、12,500円で割引上限の5,000円に達し、補助合計額は8,000円に。コスパという意味で言うと、この価格帯の宿を利用するのが最もおトクとも言えそうです。ツアー利用では20,000円で割引額が8,000円に達し、クーポンを合わせた補助合計額も11,000円となり、最も多く補助を受けられる計算になります。

※実質負担額は「旅行代金−補助合計額」で計算

※実質負担額は「旅行代金−補助合計額」で計算

ポイント2:休日旅行では1泊あたり最大9,000円分補助

クーポン額が1,000円となる休日旅行のケースでは以下のとおりです。下限の2,000円の旅行代金の場合、1,800円分の補助を受けられ、実質負担額は200円。宿泊のみの場合、12,500円で割引上限額の5,000円となり、クーポンも合わせると補助上限額は6,000円に。ツアー利用では20,000円で割引きとクーポン合わせて9,000円分の補助を受けられ、これが休日旅行の最大補助額となります。

※実質負担額は「旅行代金−補助合計額」で計算

※実質負担額は「旅行代金−補助合計額」で計算

ポイント3:金曜泊や日曜泊が狙い目?

上記の表は1名の場合ですが、複数人の場合「×人数」の計算をすれば合計補助額を計算できます。平日旅行と休日旅行の差はクーポン額のみでひとり1泊2,000円分ですが、2人なら4,000円、4人なら8,000円と、人数が多いほどその差は広がります。前述のとおり、「金曜日・日曜日から1泊」は平日旅行の扱いになるので、比較的スケジュールが組みやすい金曜泊や日曜泊は狙い目かもしれません。

ポイント4:料金が発生しない子供の扱いは?

2020年の「Go To トラベル」では、料金が発生しない添い寝の子供も利用者としてカウントされ、旅行代金全体からの割引きとクーポンも配布されました。「全国旅行支援」では、筆者が確認したところ、すでに詳細を発表している北海道の公式サイトでは「子供料金や無料の乳幼児も1人として計算することも可能」と記載されていましたが、都道府県によっては違う扱いになる可能性があるので、子連れファミリーの方はこの点を注意して見ておいたほうがよいでしょう。

ポイント5:ほかの公的な旅行支援策とは併用可能?

国の施策とは別に有名観光地を抱える政令指定都市などでは独自に観光支援策を実施しています。たとえば、札幌市の「サッポロ割(宿泊費が最大3,000円オフ)」や名古屋市の「シャチ割(宿泊費が最大5,000円オフ)」、「はこだて割(宿泊費・ツアーが最大5,000円オフ)」などは、「全国旅行支援」との併用が可能と発表しています。ただし、一部のホテルでは併用不可と発表しているなど、例外も見られるので注意。すでにこうした割引きを使って予約をしている方は、旅行サイトや宿泊施設、自治体のホームページなどでチェックしてみるとよいでしょう。

ポイント6:申込方法やクーポンの使えるお店は?

公式サイトをすでに設置している神奈川県や北海道のページを見ると、旅行会社の窓口や旅行サイトなどのほか、宿泊施設に直接申し込むことも可能です。ただ、いずれも各都道府県のキャンペーンに登録された商品や宿泊施設であることが条件で、この点をよく確認してから申し込むようにしましょう(すべてのツアー商品、宿泊施設が割引対象ではありません)。なお、割引上限が高く設定されているツアー商品の利用を検討している方も多いと思いますが、10月7日時点では、楽天トラベルやじゃらんなどの旅行サイトには、どのような商品が対象となるかは掲載されていません。

クーポンも旅行先の都道府県内、かつキャンペーンに登録されたお店で利用可能です。登録店は、各都道府県の公式サイトに掲載されるので、確認しておくとスムーズでしょう。

〈4〉「全国旅行支援」利用時の注意点は?

「全国旅行支援」を利用するにあたっての注意点についてもご紹介します。

注意点1:12歳未満を除いて、ワクチンの3回接種か陰性証明書が必要

「全国旅行支援」の割引きを受けるためには、新型コロナウイルスのワクチンを3回接種しているか、陰性証明書の提出が条件。ワクチンについては接種記録書や接種済書のコピー、あるいは書類を撮影した画像などを、宿泊施設や旅行代理店のスタッフに提示します。陰性証明書の有効期限は、PCR検査・抗原定量検査は3日以内、抗原定性検査は1日以内と短いので注意。代表者だけではなく、旅行者全員分について必要になります。ただし、親が同伴する12歳未満の子供についてはいずれの書類も提示不要です。

注意点2:都道府県ごとに詳細なルールが異なる

前述のとおり、「全国旅行支援」の運営主体は各都道府県。大枠の内容は同じでも、細かいルールは異なってきます。たとえば、福井県は70歳以上の方が平日宿泊(10,000円以上)をする際に、独自にクーポンを1,000円分上乗せ。また、前述のとおりワクチン接種は3回が基本ですが、新潟県は県民が県内を旅行する際には、2回接種でもキャンペーン利用可能としています。クーポンの有効期限などについても自治体で異なってくる可能性があるので、各公式サイトを必ずチェックするようにしましょう。

注意点3:終了の時期も都道府県で変わってくる可能性

新型コロナウイルスの感染拡大にともなう停止の判断についても、各都道府県にゆだねられています。このほか、各都道府県の予算上限に達すれば、予定の12月20日より前倒しで終了する可能性もあります。終了時期については全国一律ではなく、都道府県や旅行サイトによって変わってくる可能性もあるので、利用前に確認しておいたほうがよいでしょう。

注意点4:スタートの時期も宿泊施設や旅行会社で変わる可能性

星野リゾートは、「全国旅行支援」について「10月11日からの実施は断念し、10月25日宿泊分からの実施を検討する」旨のリリースを出しています。このように、都道府県の「全国旅行支援」がスタートしていても、当該自治体の宿泊施設や旅行会社によっては遅れることもある点は留意したほうがよいでしょう。

注意点5:基本的にはすでに予約した旅行も割引きが適用される方針。ただ、一部では例外あり

観光庁は、10月11日より以前に予約した旅行についても、そのほかの条件を満たしていれば「全国旅行支援」の割引対象とする方針を発表しています。多くの旅行予約サイトはこの方針に基づき、「あとから割引適用可能」としていますが、それぞれルールが異なるので注意。たとえば、「楽天トラベル」では個人ページ内で改めて割引申請ボタンを押すことや、「じゃらん」では予約変更の操作が必要である旨の説明を公式サイトで行っています。既存予約の場合、自動的に割引きを受けられない点は注意したほうがよいでしょう。

このほか、「Yahoo!トラベル」はパックツアーについてはあとから割引きの対象外(ホテル予約はOK)になることを発表しています。また、旅行サイトや予約しているプラン、旅行の時期や都道府県によっては対応ができず、あとから割引きの対象外となる可能性もあります。自分が予約している旅行サイトや宿泊施設、各都道府県の公式発表をチェックしましょう。

注意点6:東京都は少し遅れて10月20日に開始

東京都は準備が間に合わないなどの理由から、ほかの道府県より9日遅い10月20日に「全国旅行支援」を開始することを発表しています。 補助を行うのは旅先の都道府県となるので、各地から「東京都を目的地とする旅行」は、10月19日までは割引きの対象外になります。逆に、都民が東京以外の各地を旅行する際は、条件を満たしていれば、10月11日から「全国旅行支援」の利用が可能です。

〈5〉まとめ

以上、「全国旅行支援」の最新情報をまとめました。
「Go To トラベル」が停止されてから約2年ぶりの全国規模の旅行支援策で、待ち望んでいた方も少なくないでしょう。「宿泊のみより交通付きのツアー商品」「休日よりも平日旅行」のほうが有利な内容になっており、平日にツアー商品利用なら1泊最大11,000円分の補助が受けられるので、この機会にそうした形の旅を楽しむのもアリかもしれません。

割引きやクーポン利用の条件などを、各都道府県の公式サイトで確認してから利用しよう

10月11日からは空港などでの水際対策も大幅に緩和され、さらに急激に円安が進んでいることもあって、外国人観光客が一気に増えることが予想されます。これにともないホテル代やツアー代が高騰する可能性もあり、個人的には「全国旅行支援」の利用は早めがよいのではと考えています。ただ、大枠部分は決まっているものの、詳細についてはスタート4日前の10月7日時点でも発表されていない都道府県もあるようです。都道府県ごとに利用条件が異なることもあいまって、宿泊施設や旅行代理店の困惑ぶりを伝えるニュースも見かけます。「全国旅行支援」の開始当初は現場も混乱している可能性があるので、割引きやクーポン利用の条件などは公式サイトなどでしっかり確認したうえで、利用するようにしましょう。

渡辺裕希子

渡辺裕希子

編集者兼マイラー。JAL、ANAはもちろん、海外航空会社のマイレージにも詳しく、仕事の合間を縫って旅を楽しむ。ポイント、マイルの交換などカードの裏技にも精通。

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