新製品レポート
“Broadwell-E”を置き換えるハイエンドCPU最新モデル

Core i9もラインアップ!インテルが最大18コア36スレッドのCPU「Core X」シリーズを発表

2017年5月30日、インテルは台湾で開催中の世界最大級のIT見本市「COMPUTEX TAIPEI 2017」に合わせ、コンシューマー向けハイエンドCPUの最新モデル「Core X」シリーズを発表した。

コンシューマー向けハイエンドCPUの最新モデルとして発表された「Core X」シリーズ。4コアから最大18コアの製品までラインアップする

「Core X」シリーズは、既存の“Broadwell-E”を置き換えるハイエンドデスクトップ向けの新しいCPUシリーズだ。これまでコンシューマー向けに展開されていた「Core i」ブランドのCPUは、Core i7/i5/i3の全部で3つのグレードのみだったが、今回初めて「Core i9」を冠した製品をラインアップ。最上位モデルとなる「Core i9 7980X Extreme Edition」は、同社コンシューマー向けCPUで初となる18コア36スレッドを実現したという。

「Core X」シリーズ

「Core X」シリーズの概要

「Core i」ブランドとして初めて「Core i9」を冠した製品をラインアップ。最上位モデルは18コア36スレッドという驚異のスペックを実現している

ライバルのAMDも、16コア32スレッド対応の「Ryzen Threadripper」を今夏発表予定であることをすでに明らかにしているが、「Core i9 7980X Extreme Edition」はそのスペックを上回る形で発表された。これまでコンシューマー向け最上位CPUモデルとして展開していたものが10コア/20スレッドであったことを考えると大幅なスペック引き上げで、AMDの「Ryzen Threadripper」を強く意識したのは間違いなさそうだ。

ちなみに、「Core X」シリーズではプラットフォームが刷新されており、CPUソケットはこれまでのLGA2011-v3ではなく、LGA2066が新たに採用されている。LGA2011-v3とは物理的な互換性がないため、マザーボードもLGA2066対応のものが新たに必要となる。対応チップセットは、最新の「Intel X299」チップセット。HDD高速化用キャッシュメモリー「Optaneメモリー」などをサポートしており、CPUとは「DMI 3.0」で接続される。

「Core X」シリーズでは、CPUソケットがLGA2066となり、対応チップセットも「Intel X299」チップセットとなる

今回投入される「Core X」シリーズは、発表時点で全9モデルの投入がアナウンスされているが、動作クロックなどの詳細なスペックが明らかになっているのは、「Core i9 7900X」「Core i7 7820X」「Core i7 7800X」「Core i7 7740X」「Core i5 7640X」の5モデルのみ。いずれも、AVX命令実行時のオフセット値設定機能や、PEG/DMIクロックの倍率変更といったオーバークロック機能をサポートする。

AVX命令実行時のオフセット値設定機能や、PEG/DMIクロックの倍率変更といったオーバークロック機能を全モデルに提供する

なお、「Core i9 7900X」と「Core i7 7820X」、「Core i7 7800X」の3モデルは、Skylakeをベースに開発された“Skylake-X”と呼ばれるマイクロアーキテクチャーを、「Core i7 7740X」「Core i5 7640X」の2モデルは、Kaby Lakeをベースに開発された“Kaby Lake-X”と呼ばれるマイクロアーキテクチャーを採用している。

“Skylake-X”の3モデルは、CPUから遠いL3キャッシュの容量を減らすいっぽう、よりCPUに近いL2キャッシュの容量を増やすという、これまでのCPUとは大きく異なるキャッシュ構成を採用することで効率を高めるという手法を採用している。また、機能強化された「Turbo Boost Max Technology 3.0」や、AVX-512命令セットをサポートしたり、クアッドチャネルのDDR4メモリーコントローラーを採用(“Kaby Lake-X”はデュアルチャンネルDDR4)するなど、“Skylake-X”と“Kaby Lake-X”では仕様が大きく異なっている。

“Skylake-X”で採用された新しいキャッシュ構成

“Skylake-X”で採用された新しいキャッシュ構成

“Skylake-X”では、「Turbo Boost Max Technology 3.0」も強化され、最大2コアまでのオーバークロックが可能となった

最後に気になる価格についてだが、同社の資料によるとCore Xシリーズの1000個ロット時の参考価格は242〜1,999USドルとアナウンスされている。特に10コア/20スレッド以下の製品については、ちょうど一年前に発売された10コア/20スレッドの「Core i7 6950X Extreme Edition」の参考価格が1569USドルだったことを考えると、全般的にかなりプライスダウンされている。ライバルAMDの「Ryzen」投入を強く意識した結果の価格設定だと思うが、コストパフォーマンスが高まったことは喜ばしい限り。この夏のハイエンド自作PC市場は、ますます盛り上がりそうだ。

「Core X」シリーズのラインアップとスペック概要

「Core X」シリーズのラインアップとスペック概要

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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