新製品レポート
「Core i9 7900X」と「Core i7 7740X」の2モデルをテスト

ベンチマークで見えたインテル最新ハイエンドCPU「Core X」シリーズの強さと弱さ

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AMD「Ryzen」シリーズの登場で、ひさびさに盛り上がりを見せているハイエンドデスクトップ向けCPU。インテルも「COMPUTEX TAIPEI 2017」のタイミングに合わせ、ハイエンドデスクトップ向けの新しいCPUシリーズ「Core X」を発表。初めて「Core i9」を冠した製品をラインアップし、最上位モデルとして18コア/36スレッドの「Core i9 7980XE」が投入することが既に予告されているが、国内では7月14日より位モデルの製品から販売がスタートした。

現在、国内では計5モデルのCore XシリーズCPUが展開されているが、今回、10コア/20スレッドの「Core i9 7900X」と、4コア/8スレッドの「Core i7 7740X」のエンジニアサンプルが編集部に届いたので、各種ベンチマークを通じてその実力を探ってみた。

インテル Core Xシリーズ

“Skylake-X”と“Kaby Lake-X”の2つのアーキテクチャーがラインアップされるCore Xシリーズ

ベンチマークレポートに移る前に、まずはCore Xシリーズについて軽く振り返っておこう。

以前、Core Xシリーズの発表時のレポート記事でも触れたが、Core Xシリーズは、“Broadwell-E”を置き換える形で登場したハイエンドデスクトップ向けの新しいCPUシリーズだ。CPUパッケージはこれまでのLGA2011-v3ではなく、LGA2066へと代わり、プラットフォームも刷新されている。

Core XシリーズはSkylakeをベースに開発された“Skylake-X”と呼ばれるマイクロアーキテクチャーを採用したモデルと、Kaby Lakeをベースに開発された“Kaby Lake-X”と呼ばれるマイクロアーキテクチャーを採用したモデルがラインアップされているのだが、今回取り上げるCore i9 7900Xは前者、Core i7 7740Xは後者のアーキテクチャーを採用したモデルとなっている。

Core i9 7900X

Core i9 7900X

Core i7 7740X

Core i7 7740X

Core Xシリーズでは、LGA2066パッケージが新たに採用されている

Core Xシリーズでは、LGA2066パッケージが新たに採用されている

メインストリーム向けのCPUはSkylake ⇒Kaby Lakeという順でリリースされたため、Core Xシリーズもアーキテクチャー名からSkylake よりもKaby Lakeのほうが新しくて高性能と思われがちだが、Core XシリーズではKaby Lake-XよりもSkylake-Xのほうが上位モデルとして君臨する形となる。

なぜメインストリーム向けのアーキテクチャーと立場が逆転しているのか。その理由は開発期間にある。Skylake-Xは、Kaby Lakeをベースに開発されたKaby Lake-Xよりも長い開発期間を確保できたことで、これまでのアーキテクチャーから大きな進化を遂げることができたのだ。

さまざまな改良点があるが、なかでももっとも大きな特徴となっているのが、キャッシュの持ち方だ。インテルのCoreシリーズは、Sandy Bridge以降、高速なリングバスのメリットを生かし、大容量のL3キャッシュを内包してきたわけだが、Skylake-Xではこの形を大きく見直している。具体的には、CPUから遠いL3キャッシュの容量を減らし、よりCPUに近いL2キャッシュの容量を増やすことでキャッシュのヒット率を改善し、全体的なパフォーマンス効率を高めるという形をとっている。

キャッシュ配置の見直しでパフォーマンスアップを狙ったSkylake-X

キャッシュ配置の見直しでパフォーマンスアップを狙ったSkylake-X

いっぽうのKaby Lake-Xはというと、Kaby Lakeとの違いはメモリーのサポートクロックと内蔵GPUの有無くらいしかない。メモリーコントローラーもデュアルチャンネルまでのサポートだし、PCI Express Gen.3レーン数も16レーン(チップセット分除く)と、メインストリーム向けに展開されているCPUとまったく同じだ。

Skylake-Xが改良版の「Turbo Boost Max Technology 3.0」を搭載したり、クアッドチャネルのDDR4メモリーコントローラーを採用するなど、前世代のハイエンドCPU「Broadwell-E」から多くの点を継承し、さらにキャッシュの持ち方を変えるなど、多くの点で進化していることを考えると、仕様面ではかなり開きがあるといっていいだろう。このあたり違いがパフォーマンスにどれほど影響しているのか。後述するベンチマーク結果では、そのあたりにも注目したいところだ。

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