新製品レポート
バックライトの部分駆動に対応し、「ULTRA HD PREMIUM」認証も取得

国内初のDisplayHDR 1000対応4K液晶ディスプレイ!PHILIPS「436M6VBPAB/11」を見てきた

2018年5月10日、PHILIPSの液晶ディスプレイの国内販売総代理店を務めるMMD Singapore Pte Ltd.が説明会を開催。4月24日にリリース発表を行った「DisplayHDR」規格対応の42.5型4K液晶ディスプレイ「436M6VBPAB/11」「436M6VBRAB/11」をメディア向けに披露した。

PHILIPS「436M6VBPAB/11」。DisplayHDR 1000に対応した国内初の製品だ

今回披露された2モデルは、VESAが策定したHDR対応液晶ディスプレイ向けの「DisplayHDR」規格に対応したモデル。DisplayHDR規格では、輝度や色域の違いにより「DisplayHDR 400」「DisplayHDR 600」「DisplayHDR 1000」の3つのランクが設けられているが、「436M6VBPAB/11」は最上位ランクのDisplayHDR 1000、「436M6VBRAB/11」はエントリーランクのDisplayHDR 400に対応したモデルとなっている。

ちなみに、国内市場でDisplayHDR 1000に対応したモデルは、今回登場した「436M6VBPAB/11」が初となる。いち早くDisplayHDR 1000対応の製品を市場に投入できたのは、PHILIPSがDisplayHDR規格策定段階から深く携わったからだという。

いずれもVESAが策定したHDR対応液晶ディスプレイ向けの「DisplayHDR」規格に対応。3つのランクに分かれており、それぞれ輝度や色域などの厳格な基準をクリアしなければならない

両モデルとも、HDRのサポートについてはDisplayHDR規格で必須となっている「HDR10」方式をサポート。「HLG(Hybrid Log-Gamma/ハイブリッド・ログ・ガンマ)」方式や「Dolby Vision(ドルビービジョン)」方式には対応しない。HDR信号は、HDMIだけでなくDisplay Portなどのデジタル入力すべてが対応済みとのことだ。

DisplayHDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」の背面インターフェイス。デジタル入力はHDMI2.0/Display Port1.2/Mini-Display Port1.2/USB Type-Cをそれぞれ1系統ずつ備えているが、いずれもHDR信号を受けられるように設計されているという

DisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」の背面インターフェイス。「436M6VBPAB/11」に用意されていたMini-Display Port1.2が省かれ、代わりにHDMI2.0が2系統に増えている

また、DisplayHDR 1000に対応した上位モデルの「436M6VBPAB/11」は、UHD Allianceの認証ライセンスプログラム「ULTRA HD PREMIUM」の認証も取得。OSDメニュー内に用意されたHDR設定項目では、「ノーマル」「DisplayHDR 1000」「ULTRA HD PREMIUM」「OFF」の4種類のパラメーターから選択できるようになっている。

ULTRA HD PREMIUM認証を取得した「436M6VBPAB/11」は、HDRの効果を4種類から設定可能となっている

ULTRA HD PREMIUM認証を取得した「436M6VBPAB/11」は、HDRの効果を4種類から設定可能となっている

HDR以外にも、「ambiglow」と呼ばれるユニークなLEDライティング機能を搭載。本体底面部分に用意されたLEDライトを表示しているコンテンツに合わせて光らせるモードも用意されており、気分をさらに盛り上げてくれるという。ライティング事業も手がけるPHILIPSならではの機能といえそうだ。

画面底面部分に設けられたLEDライト。コンテンツに合わせて色や明るさが変化するように設定することも可能だ

液晶パネルは、解像度が4K(3,840×2,160ドット)、ノングレアタイプのVAパネル採用。視野角は、上下左右ともに178°となっている。バックライトはエッジ方式で、上位モデルの「436M6VBPAB/11」は、32分割のバックライト部分駆動にも対応。輝度は、「436M6VBPAB/11」が720カンデラ(ピーク時最大1000カンデラ)、「436M6VBRAB/11」は450カンデラとなる。ネイティブコントラスト比は4,000:1、ダイナミックコントラスト比は50,000,000:1、応答速度は8ms(GTGは4ms)だ。

今回の説明会では、DisplayHDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」、DisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」、DisplayHDR非対応モデルの3製品を横並びにし、HDRコンテンツを実際に流すデモンストレーションが行われた。下記に掲載した写真を見てもらうとわかるが、さすがにDisplayHDR規格対応モデルは段違いの美しさだ。高いピーク輝度を確保したことで、これまでの液晶ディスプレイでは特に再現が難しかったギラギラした光のまぶしさなどもしっかりと再現できていた。

デモンストレーションの様子。写真左からDisplayHDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」、DisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」、DisplayHDR非対応モデルだ

ピーク輝度やバックライト駆動の違いからか、DisplayHDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」とDisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」で傾向が若干異なっており、ぱっと見では「436M6VBRAB/11」のほうが鮮やかに感じられたが、より自然な見た目だったのは「436M6VBPAB/11」だった。映画などの作りこまれたHDR映像を見るなら「436M6VBPAB/11」、ゲームなどを見るなら「436M6VBPAB/11」のほうが向いていそうだ。

なお、上位モデルの「436M6VBPAB/11」は、ピーク輝度が1000カンデラとかなり高いこともあり、カタログスペックでの消費電力は162Wとやや高め。背面の排熱部分の熱もDisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」に比べるとやや高めだったので、この当たりは注意したいところではある。

ぱっと見だと「436M6VBRAB/11」のほうが鮮やかに見える

ぱっと見だと「436M6VBRAB/11」のほうが鮮やかに見える

「436M6VBRAB/11」は、コンテンツによってはやや不自然な鮮やかさになることも

「436M6VBRAB/11」は、コンテンツによってはやや不自然な鮮やかさになることも

今回発表された「436M6VBPAB/11」と「436M6VBRAB/11」、いずれも発売日は5月25日となっている。市場想定価格は、DisplayHDR 1000対応の「436M6VBPAB/11」が119,000円前後、DisplayHDR 400対応の「436M6VBRAB/11」が89,000円前後だ。

最近では格安4KテレビでもHDR対応モデルが出始めているが、今回登場した製品のような40型クラスの製品はほんの一握りだ。HDR対応液晶ディスプレイでもHDRコンテンツをフルに楽しめるここまで高輝度なタイプものはほかにない。今回発表された製品のほかにも、DisplayHDR 600に対応した小型モデルの投入も検討しているということで、PC用のディスプレイとしてはもちろん、HDRに対応した家庭用ゲーム機や、Google「Chromecast」やAmazon「FireTV Stick」といったUSB給電で動かせる小型メディアプレーヤーでHDRコンテンツを手軽に楽しめるモデルとして注目を集めそうだ。

遠山俊介(編集部)

遠山俊介(編集部)

PC・家電・カメラからゲーム・ホビー・サービスまで、興味のあることは自分自身で徹底的に調べないと気がすまないオタク系男子です。最近はもっぱらカスタムIEMに散財してます。

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