レビュー
クアッドDACやタフネスボディ、大容量メモリーなど上位モデルに迫るスペック

docomo with対象機の高性能モデル、LG「LG Style L-03K」レビュー

2018年6月22日にNTTドコモから発売された、ミドルレンジ向けスマートフォン「LG Style L-03K」(LG製、以下LG Style)は、毎月1,500円の割引がずっと続く「docomo with」の対象モデル。40,176円(税込み)というdocomo with対象モデルの中ではやや高めな価格設定の高機能モデルという位置づけだ。実際に1週間利用して、その実力を検証した。

画面サイズ(解像度):約5.5インチ(1080×2160)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約69×144×8.7mm
重量:約146g
防水/防塵:○(IPX5/8)/○(IP6X)
CPU:Snapdragon 450(1.8GHz×8)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大400GBまで対応)
OS:Android 8.1
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:搭載/非搭載
メインカメラ:約1,620万画素
フロントカメラ:約800万画素
バッテリー容量:2,890mAh
電池持ち時間:約95時間
USBポート:USB Type-C

docomo with対象機としては最高レベルの性能を備える注目モデル

NTTドコモは、特定の端末を対象に、毎月1,500円の割引がずっと続く割引プラン「docomo with」が用意されている。その、2018年7月時点の対象モデルは、サムスン「Galaxy Feel SC-04J」、ZTE「MONO MO-01K」、シャープ「AQUOS sense SH-01K」、富士通「arrows Be F-04K」、そして今回取り上げるLG「LG Style L-03K」のスマートフォン5機種に、シニア向けらくらくスマートフォン「らくらくスマートフォン me F-03K」を加えた計6機種だ。LG Styleは、それらの中でも、最新かつ高性能なモデルとなる。

最初にLG Styleのボディを見てみよう。ディスプレイには、1080×2160のフルHD+表示に対応する、約5.5インチの縦長液晶ディスプレイを採用。サイズは、約69(幅)×144(高さ)×8.7(厚さ)mm、重量約145g。最近のトレンドである縦長ディスプレイなので従来の9:16比率の5.5インチディスプレイ搭載機よりもひと回り以上横幅が狭い。約145gという重量も、今夏のNTTドコモ製スマホの中では、「arrows Be F-04K」と並ぶ軽さである。なお、ボディはいわゆるタフネスボディで、IPX5/8等級の防水仕様と、IP6Xの防塵仕様をクリアしているほか、米国国防総省の調達基準「MIL-STD-810G」の防水(浸漬)、防水(雨)、防塵、耐衝撃、耐振動、耐日射、防湿、塩霧耐久、高温保管、高温動作、低温保管、低温動作、低圧動作、耐熱衝撃の14項目をクリアしている。最近流行のガラスコーティングではなく高級感にはやや欠けるが、防水、防塵、MIL規格にそれぞれ準拠しながら、薄く軽く仕上がっており、機能性の点では申し分ない。

ボリュームボタンは左側面に配置されている

ボリュームボタンは左側面に配置されている

電源ボタンは右側面に配置

電源ボタンは右側面に配置

下面には、USB Type-Cポートと、ヘッドホン端子が備わる

下面には、USB Type-Cポートと、ヘッドホン端子が備わる

付加機能だが、FeliCaおよびNFCポート、ワンセグチューナーを装備している。生体認証機能として、指紋認証センサーを備えるほか、フロントカメラを使った顔認証にも対応する。なお、指紋認証センサーにはいくつかの機能を割り当てることも可能で、自撮り撮影時のシャッター機能、スクリーンショットの撮影機能、上下になぞることで通知メニューの表示/非表示といった操作を行える。

背面は樹脂製。高級感には乏しいが、防水・防塵に対応するほか、MIL規格に準拠するタフネスボディだ

背面は樹脂製。高級感には乏しいが、防水・防塵に対応するほか、MIL規格に準拠するタフネスボディだ

手元のデジタルスケールで計測した重量は、SIMカードを挿した状態でカタログスペックよりも少し軽い142gとなった

フロントカメラを使った顔認証機能も備えている

フロントカメラを使った顔認証機能も備えている

ただし、液晶ディスプレイの品質にはやや難がある。検証機のディスプレイは、輝度を低下させた場合に、ディスプレイの一部に明るさのムラが現れた。個体差の可能性もあるが、価格.comのユーザーレビューでも、画質に対する不満があがっていることから、一般的な傾向と思われる。

実用的な明るさまで輝度を低下させた状態で、電子書籍を表示させたところ、写真の左下の一部に明るさのムラが現れた

4GBのRAMと64GBを備え、2年以上の長期利用で問題なし

次に、基本性能を見てみよう。本機は、最新世代のミドルレンジ向けSoC「Snapdragon 450(1.8GHz×8)」に、4GBのRAMおよび、64GBのストレージ、400GBまで動作確認の取れたmicroSDXCメモリーカードを組み合わせる。OSは、Android 8.1だ。注目なのはdocomo with対象機としては最大のRAMとストレージの容量だろう。

docomo withは基本的に2年以上の長期保有を前提としているので、基本性能はなるべく高いほうがよい。特に問題になりやすいのはストレージで、この空き容量がなくなると、そのスマートフォンを使い続けることが難しくなる。本機は64GBのストレージを備えているので、アプリの追加やデータ保存は存分に行えるだろう。4GBのRAMもdocomo with対象機としては最大で、こちらも将来的なレスポンスの面で安心感がある。

実際の処理速度を、定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク (Ver.7.09)」を使って計測した。なお、計測に際しては、アプリのアップデートがひととおり終わってしばらく時間が経過した後の、ボディやSoCが熱を持っていない状態で行った。総合スコアは、66,866(CPU:32,915、GPU:12,091、UX:17,543、MEM:4,317)。このスコアを、価格.comマガジンで以前に計測したdocomo with対象機「arrows Be F-04K」のスコア、70,658(CPU:33,353、GPU:12,021、UX:20,344、MEM:4,940)と比較すると少し劣る結果となった。

総合スコアは、66,866(CPU:32,915、GPU:12,091、UX:17,543、MEM:4,317)

総合スコアは、66,866(CPU:32,915、GPU:12,091、UX:17,543、MEM:4,317)

実際の体感速度だが、WebやSNS、フルHD解像度程度のストリーミング動画再生ならば快適に動作する。ただし、負荷の高い描画性能を求められる3Dゲームをプレイする場合は、解像度を落とすなどの措置が必要となる。

ゲーム中の通知の制限や、ゲーム待機中の節電設定、スクリーンショットの撮影、ゲーム画質の調整といった。LG製スマホに以前から備わっていた機能は、本機にも搭載されている

カメラ性能は平凡だが、オーディオ機能はハイレベル

本機のカメラは、約1,620万画素のメインカメラと、約800万画素のフロントカメラというシンプルなもの。なお、手ぶれ補正は、メインカメラでの動画撮影時に電子式手ぶれ補正が使えるのみと、特筆すべき機能は持っていない。

メインカメラは、約1,620万画素のイメージセンサーに、F2.2のレンズを組み合わせたもの。光学手ぶれ補正機能は備わっていない

フロントカメラは約800万画素で、F1.9のレンズを搭載する。こちらも手ぶれ補正機能は備えていない

フロントカメラは約800万画素で、F1.9のレンズを搭載する。こちらも手ぶれ補正機能は備えていない

以下に、本機のカメラで撮影したいくつか作例を掲載しよう。なお、撮影はカメラ任せで行っている。

東京タワーから、三田方面を撮影。晴天の昼頃というスマートフォンのカメラに適した撮影条件もあって、なかなか良好な仕上がりに見える

手前のあじさいを数十cmまで接写し、背景を大きくぼかすことを狙った。ピントを合わせたあじさいの色味や解像感は良好

昭和中期の雰囲気を再現した有楽町のガード下。陰影差の大きい構図が苦手なのか、手ぶれ写真が目立った。この作例はもっとも手ぶれが目立たなかったもの

丸の内の夜景を手持ちで撮影。手ぶれ補正機能がないため、撮影難易度はかなり高く、手ぶれしやすかった

丸の内の夜景を手持ちで撮影。手ぶれ補正機能がないため、撮影難易度はかなり高く、手ぶれしやすかった

本機の大きな魅力は、高性能なサウンド機能だ。クアッドDACや、デジタルフィルターを搭載しており、高性能なヘッドホン・イヤホンを組み合わせれば、ノイズの少ないオーディオプレーヤー専用機に近い音質でのサウンド再生が行える。このクアッドDACの効果はかなり大きく、オーディオにさほどこだわりのないユーザーでも音質の違いを実感できるだろう。また、ボリュームの調整幅も通常のAndroidスマートフォンでは15〜16段階程度だが、本機はオーディオプレーヤー専用機のように細かい音量調節(75段階)が行える。ミドルレンジ機にもかかわらず、これだけのオーディオ性能を備えている点は、大きな本機の魅力と言える。

クアッドDACのほか、左右別々に音量を調節可能など、オーディオプレーヤー専用機に匹敵する機能を搭載

クアッドDACのほか、左右別々に音量を調節可能など、オーディオプレーヤー専用機に匹敵する機能を搭載

1日以上は持続するバッテリー。高速充電器を使えば約80分でフル充電が可能

本機は容量2,890mAhのバッテリーを内蔵する。カタログスペック値を見ると、実際の利用パターンに近い条件で計測したスマートフォンのバッテリー持ちの指標である「電池持ち時間」は、約95時間となっている。この値は、競合するarrows be F-04Kの約130時間には劣るが、近ごろのスマートフォンとしてはそれほど悪い値ではない。

実際のバッテリーの消費ペースだが、今回の検証期間7日間のうち、充電は4回で済んだ。ただし、最初の3日間はほとんど待ち受け状態だったので、ある程度使い込んだ後半4日間に限って言えば、3回の充電となる。だいたいフル充電から24〜36時間の間隔で次の充電を行うペースだった。なお、電車でちょうど1時間の移動中に、SNSを主体に使い続けた場合のバッテリー消費は15%程度で、使い続けてもバッテリー消費は比較的ゆるやかに感じられた。

なお、本機は、高速充電に対応している。今回の検証では、5V/3A対応のUSB Type-C充電器と、USB PD対応充電器を使用したが、いずれも充電にかかる時間は1時間半以内で済んでおり、本機のバッテリー容量から見ると、充電にかかる時間はかなり短い。この点、時間のないときに重宝するだろう。

こちらは待ち受け主体の前半5日間のバッテリー消費ペース。フル充電で2日半は余裕でバッテリーが持つ

こちらは待ち受け主体の前半5日間のバッテリー消費ペース。フル充電で2日半は余裕でバッテリーが持つ

検証期間中の発熱の様子。1度だけ3D描画の負担が大きいゲームを1時間ほど続けた場合に記録した40.8℃が最高だが、それを除けば35℃前後で収まっており、発熱はおだやかだ

検証期間中の発熱の様子。1度だけ3D描画の負担が大きいゲームを1時間ほど続けた場合に記録した40.8℃が最高だが、それを除けば35℃前後で収まっており、発熱はおだやかだ

コスパはよい。カメラとディスプレイにやや難あり

本機は、従来のdocomo with対応モデルに比べて基本性能を高めた製品である。大容量のRAMとストレージを備えており、docomo withの基本となる2年以上の長期保有には適している。この点、ほかのdocomo with対象機よりも将来的な安心感は高い。

いっぽうで、カメラ機能は至って平凡で特に、手ぶれ補正機能がないため、夜景や暗い店内などの撮影では難易度が上がる。また、ディスプレイの画質にもやや難ありだ。逆に、タフネス仕様のボディに加えて、クアッドDACやデジタルフィルターを備えたオーディオ機能は、大きな魅力だ。

毎月1500円のdocomo withの割引も受けられるうえに、この内容で4万円ちょっとという価格は、コスパ良好と言える。やや不満に感じる部分もあるのは確かで、こうした点を受け入れられるのであれば、基本スペックの高めな高コスパ機としての魅力は十分にある。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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