レビュー
長期間快適に使えるドコモのミドルレンジスマホ

「arrows Be F-04K」はdocomo with機では現状ベスト。その理由とは?

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特定の端末を選ぶことで、月額1,500円の割引が永続するNTTドコモの料金割引プラン「docomo with」。その対象モデルとして、今夏に投入された2機種のうち富士通「arrows Be F-04K」を、docomo with対象機である前モデル「arrows Be F-05J」を利用中の筆者がレビューする。

画面サイズ(解像度):約5.0インチ(720×1280)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約72×144×8.3mm
重量:約146g
防水/防塵:○(IPX5/8)/○(IP6X)
CPU:Snapdragon 450 SDM450(1.8GHz×8)
RAM容量:3GB
ストレージ容量:32GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大400GB)
OS: Android 8.1
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:搭載/非搭載
メインカメラ:約1,220万画素
フロントカメラ:約500万画素
バッテリー容量:2,580mAh
電池持ち時間:約130時間
USBポート:USB Type-C

自慢のタフネスボディは塩水にも対応

NTTドコモには、低料金でスマートフォンが持てる料金割引プラン「docomo with」が用意されている。docomo withは特定の端末購入者のみが利用可能だが、対象となるのはいずれもコスパ重視のミドルレンジ機だ。今回取り上げる「arrows Be F-04K」(富士通製。以下、arrows Be)は、2018年夏モデルとしてLG「LG Style L-03K」とともに登場した、doocmo with対象の最新モデルである。

まずは、arrows Beのボディを見てみよう。ディスプレイは720×1280のHD表示に対応する約5.0インチ液晶。ボディサイズは、約72(幅)×144(高さ)×8.3(厚さ)mmで、重量は約146gだ。ディスプレイは、流行の縦長ではなく通常の縦横比16:9で、ノッチ(切り欠き)もない。あまり代わり映えのしない普通のディスプレイだが、色むらもなく発色は良好で画質に不満はない。なお、5倍まで自在に拡大できる「Exlider(エクスライダー)」や、画像処理技術を応用して文字を見やすくする「くっきり表示」を使えば、低解像度のディスプレイが苦手とする視認性を改善できる。

メインカメラは約1,220万画素、フロントカメラは約500万画素で、こちらも標準的。なお、メインカメラはデュアルピクセルセンサーや明るいF1.9レンズを採用するなど、高感度撮影機能が強化されている。

指紋認証センサーを右側面に搭載。画面の拡大が自在に行える「Exlider」の操作にも使用する

指紋認証センサーを右側面に搭載。画面の拡大が自在に行える「Exlider」の操作にも使用する

 Exliderはあらゆる画面を5倍まで拡大できるので、さまざまなアプリで細かな文字を手軽に拡大できる

Exliderはあらゆる画面を5倍まで拡大できるので、さまざまなアプリで細かな文字を手軽に拡大できる

「くっきり表示」は、画面下部の、タスクボタンの隣にある「A」のアイコンをタッチすることで利用できる

「くっきり表示」は、画面下部の、タスクボタンの隣にある「A」のアイコンをタッチすることで利用できる

ピント合わせが正確で速いデュアルピクセルイメージセンサーや明るいF1.9のレンズを備えるなど、メインカメラは大きく性能向上している。作例は以下の特集ページを参照してほしい

本機のボディは、いわゆるタフネス仕様で、IPX5/8等級の防水仕様と、IP6Xの防塵仕様に対応するほか、米国国防総省のMIL規格「MIL-STD-810G」のうち、落下、耐衝撃、防水(浸漬)、防塵(6時間風速有り)、防塵(72時間)、塩水耐久、防湿、耐日射(連続)、耐日射(湿度変化)、耐振動、防水(風雨)、雨滴、熱衝撃、高温動作(60℃固定)、高温動作(32〜49℃変化)、高温保管(70℃固定)、高温保管(30〜60℃変化)、低温動作(-20℃固定)、低温保管(-30℃固定)、低圧動作、低圧保管、氷結(-10℃結露)、氷結(-10℃氷結)の23項目に対応している。同時期に発売されたLG StyleもMIL規格に対応しているが、本機は、海辺での利用に役立つ塩水への対応がなされている点と、耐衝撃性能が、高さ1.5mからコンクリート床へ落下に耐えるレベルとなり、よりタフな仕様になっている。

シンプルでクセのないデザインだが、塩水対応や、コンクリート床への落下に耐えるなど、本格的なタフネス性能を備えている

泡タイプのハンドソープを使ってボディ全体を洗うことも可能。長期にわたり衛生的に使うことができる

泡タイプのハンドソープを使ってボディ全体を洗うことも可能。長期にわたり衛生的に使うことができる

ボディソープで洗ったあとのボディの汚れを、ATPふき取り検査機を使って計測した。洗う前は約15000RLUだった数値が、1445RLUまで低下した。なお、3000RLU以下あれば十分衛生的と言ってよいレベル。よく洗ったまな板や包丁では500RLU以下、パソコンのキーボードでは大体6000RLUとなる

また本機は、画面の破損に注力した「割れにくいスマホ」であることをセールスポイントにしている。ディスプレイを取り囲む金属フレームをわずか0.3mmだけディスプレイ表面から盛り上がらせることで、画面を守っている。ディスプレイ表面のガラス自体も、耐傷性と割れ耐性にすぐれたゴリラガラス5を採用している。長期保有が前提のdocomo with対象機ではボディの破損が心配になるが、これなら安心だろう。筆者も実際に、昨年モデル「arrows Be F-05J」をアスファルトや御影石の床に数回落下させたことがあったが、フレームに少し傷ができただけで済み、ディスプレイには被害はなかった。

本機の液晶ディスプレイは100kgの荷重に耐える。仮に側面のフレームが多少曲がったとしても、ディスプレイは破損しないように設計されている

docomo with対象機としては最高の処理性能

次は処理性能面を見てみよう。処理性能を決めるSoCは、2017年末に登場した最新世代の「Snapdragon 450(1.8GHz×4)」で、3GBのRAMおよび32GBのストレージ、400GBまで対応するmicroSDXCメモリーカードスロットを組み合わせる。OSは、Android 8.0だ。SoCは、LG Styleと同じで、この両機はdocomo with対象機としては基本性能がもっとも高いものとなる。本機のRAMおよびストレージの容量はLG Styleの4GB RAMと64GBストレージには劣るが、ミドルレンジ機としては標準的と言える。

そのストレージだが、OSやプリインストールアプリなどで約10GBの容量が使われており、ユーザーが実際に使えるのは22GB程度。大型アプリの追加に問題を感じることは少ないが、この容量だけで、カメラの撮影データ、漫画を含む電子書籍のデータ、「Spotify」などの音楽聞き放題サービスのキャッシュデータの保存先としてはもの足りない。こうした用途でフルに使う場合は、容量が大きめのmicroSDメモリーカードを併用したい。

本機のストレージは、初期状態で10.3GB使用されており、ユーザーが実際に使うことができるのは残りの22GB弱となる

実際の処理性能を、定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク (Ver.7.09)」を使って計測した。総合スコアは70,658(CPU:33,353、GPU:12,021、UX:20,344、MEM:4,940)で、ライバル機となるLG Styleの66,866(CPU:32,915、GPU:12,091、UX:17,543、MEM:4,317)よりも、1割弱ほどよい結果だった。サブスコアを見ると、画面スクロールの速度などが影響するUXのスコアの差が大きく、フルHD+の高解像度表示を持つLG StyleよりもHD表示の本機のほうが、描画の負担が少なく済んでいることが影響しているようだ。なお、同じくdocomo with対象機であるシャープ「AQUOS sense SH-01K」のスコアは54,000〜55,000程度、サムスン「Galaxy Feel SC-04J」が60,000前後となっており、これらと比べても本機のスコアは上々と言える。

ベンチーマークテストの結果は、docomo with対象機としてはもっともよい結果となった。画面解像度が抑えられている点も体感速度的な面ではプラスに働く

arrowsシリーズの持ち味である電池持ちは良好なレベル

富士通の「arrows」シリーズは、概してバッテリーの持続性にすぐれているが、本機もその例に漏れない。実際の利用パターンに近い条件で計測したスマートフォンのバッテリー持続の指標である「電池持ち時間」は、約130時間となっている。約170時間という異例なほどバッテリー持ちのよい「Galaxy Feel」に次ぐ、docomo with対象機の中では2番目の駆動時間の長さだ。LG StyleやAQUOS senseの約95時間や、前モデル「arrows Be F-05J」の105時間と比べてもかなり長い。今回の検証は7日間行ったが、その間充電は4回、フル充電から36〜48時間はバッテリーが持続した。ゲームや動画視聴、断続的な通信が続く状態など負荷の大きくなりやすい状況でも、急激にバッテリーが減ることは少なく、消費ペースが比較的つかみやすい。充電回数が少なくて済むほど、バッテリー寿命も長くなるので、長期保有においては有利に働くだろう。

なお、底面に備わるUSBポートが、従来のmicroUSBからUSB Type-Cに変更されたため、従来の充電器はそのままでは使うことができなくなった。だが、USB Type-Cポートは、リバーシブルで使いやすく、端子自体の耐久性も高いなどメリットが多い。この点でも、長く使うdocomo withにより適した性能と言えそうだ。

今回取り上げた「F-04K」(写真左)は、耐久性にすぐれるUSB Type-Cポートを搭載。右の前モデル「F-05J」はmicroUSBポートを採用していた

長く安心して使える、docomo withに適した製品

1年以上、docomo with機を使っている筆者は、スマートフォンを長期間快適に使う条件として、ボディの全般的な耐久性と、32GB以上のストレージ容量および世代の新しいSoCの採用は必須の条件と考えている。その点、本機は前モデル「F-05J」の16GBから倍増された32GBのストレージと、2017年末に登場したばかりのSoCを備えており、基本性能は十分と言える。また、arrowsシリーズの特徴であるタフネスボディも、塩水対応などさらに強化されており、耐久性の面でもこれ以上ないほど安心できる。

全般に堅実な作りで、2年以上使うことが前提となるdocomo with対象機の中でも、ベストと言ってよい出来だ。docomo withが主に想定するライトユーザーに加えて、複数保有のサブ機として、また、現状のスマートフォンに不満がある場合の手ごろな買い換え候補としてもよい選択だろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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