レビュー
シリーズ初のデュアルカメラを搭載する、ハイエンド4Kスマホ

Xperiaシリーズの真打ち登場!「Xperia XZ2 Premium」レビュー

ソニーモバイルのハイエンドスマートフォン「Xperia XZ2 Premium」のNTTドコモ版「SO-04K」が、2018年7月27日発売された(au版「SOV38」は、8月10日発売)。4K表示対応液晶ディスプレイやデュアルカメラを備えた、Xperia XZ2シリーズのハイエンドモデルのレビューをお届けする。

※2018年8月1日に夜景の撮影作例以降を追加

画面サイズ(解像度):約5.8インチ(2160×3840)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約80×158×11.9mm
重量:約236g
防水/防塵:○(IPX5/8)/○(IP6X)
CPU:Snapdragon 845(2.8GHz×4+1.8GHz×4)
RAM容量:6GB
ストレージ容量:64GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大400GBまで対応)
OS:Android 8.0
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac
NFC:搭載
FeliCa:搭載
ワンセグ/フルセグチューナー:搭載/搭載
メインカメラ:約1,920万画素×1(カラー)、約1,220万画素(モノクロ)×1
フロントカメラ:約1,320万画素
バッテリー容量:3,400mAh
電池持ち時間:約105時間
USBポート:USB Type-C

デュアルカメラ、4K液晶、6GBの大容量RAMなど、最高レベルの性能を備えるXperiaシリーズの真打ち登場!

この夏、ソニーのXperiaシリーズは、約5.7インチの縦長液晶を備えるスタンダードモデルの「Xperia XZ2」を中心に、約5.0インチ液晶を備えた小型モデル「Xperia XZ2 Compact」、そして今回取り上げる、約5.8インチの4K液晶を備えるハイエンドモデル「Xperia XZ2 Premium」という3機種のラインアップを発売する。

Xperia XZ2とXperia XZ2 Premiumは、ディスプレイのサイズは0.1インチしか違わないが、ボディの大きさはかなり違う。Xperia XZ2 Premiumのボディサイズは、約80(幅)×158(高さ)×11.9(厚さ)mmで、Xperia XZ2の約72(幅)×153(高さ)×11.1(厚さ)mmと比べてひと回り以上大きい。特に横幅は8mmと、かなりの差がある。重量も約236gで、このクラスのスマートフォンとしては相当に重い。

左から、Xperia XZ2 Premium、Xperia XZ2、Xperia XZ2 Compactを並べた。それぞれひと回り以上大きさに違いがある

曲面ガラスを使った背面はツルツル

曲面ガラスを使った背面はツルツル

ボディデザインは、Xperia XZ2シリーズから採用された、背面に曲面ガラスを使った新しいコンセプト「アンビエントフロー」に基づいている。実機は、ボディが大きいうえに、背面がガラス製、側面のフレームも質感の高そうなメッキなのでボディ全体がきらきらしており、存在感が強い。前モデル「Xperia XZ Premium」も鏡のような輝きが印象的だったが、それに通じるインパクトがある。

約236gという重さは、やはり相応にずっしりした重量感を感じさせる。購入に際しては、実機に触れて重量を確認しておいたほうがよいだろう。また、曲面主体のデザインに加えてツルツルのガラス素材を使っているので、手から滑り落ちやすそうだ。なお、このボディは、IPX5/8等級の防水仕様と、IP6Xの防塵仕様をクリアしている。

中央がふくらんだ曲面になっているのが、「アンビエントフロー」デザイン上の大きな特徴

中央がふくらんだ曲面になっているのが、「アンビエントフロー」デザイン上の大きな特徴

ディスプレイは2160×3840の4K表示に対応した「トリルミナスディスプレイforモバイル」。この解像度のため、縦横比は9:16となっており、今期の流行である縦長ディスプレイにはなっていない。また、切り欠きの「ノッチ」もないオーソドックスな形状だ。なお、4Kでの表示は、前モデルから引き続いてプリインストールアプリの一部のみの対応となり、通常のホーム画面やアプリは、バッテリー消費などを考慮してフルHDにとどめられている。

縦横比が9:16で、ノッチがない、オーソドックスなディスプレイ形状だ

縦横比が9:16で、ノッチがない、オーソドックスなディスプレイ形状だ

YouTubeや映像ビューアーなど、プリインストールアプリの一部のみが4K表示に対応している

YouTubeや映像ビューアーなど、プリインストールアプリの一部のみが4K表示に対応している

機能面は、通信キャリア製の最新モデルらしく充実している。NFCおよびFeliCaポート、フルセグおよびワンセグの各テレビチューナーを搭載し、またワイヤレス充電にも対応している。接続インターフェイスも、USB Type-CポートはUSB3.1 Gen1に対応しているし、Bluetoothもバージョン5.0に対応している。ハイエンドモデルとして申し分ないレベルと言えるだろう。

USB Type-CポートはUSB3.1 Gen1の高速転送に対応。急速充電も、Quick Charge 3.0とUSB Power Deliveryの両方に対応している

6GBの大容量RAMを組み合わせた高い基本性能

本機は、Xperiaシリーズの最上級モデルということもあり、基本性能が高い。SoCにはクアルコムの最上位SoC「Snapdragon 845」を採用。RAMは6GBの大容量で、ストレージは64GB、増設用のmicroSDXCメモリーカードスロットは最大400GBまで対応している。OSはAndroid 8.0だ。

通信機能も高く、4×4MIMOや256QAM、3波のキャリアアグリゲーションといった各種の高速技術を組み合わせることで、NTTドコモ版「SO-04K」では下り最大988Mbps、au版「SOV38」も958Mbpsという、各通信キャリアで最高の通信速度を実現している。また、5波のキャリアアグリゲーションにも対応しており、NTTドコモでは来年以降、本機を含む数機種で、1Gbpsを越える高速通信を実現する予定だ。

SIMカードとmicroSDXCメモリーカードの共有スロットはボディ上面に備わる

SIMカードとmicroSDXCメモリーカードの共有スロットはボディ上面に備わる

本機が搭載するSoC「Snapdragon 845」は、先行して発売されているXperia XZ2シリーズ2機種のほかにも、サムスン「Galaxy S9」および「Galaxy S9+」、シャープ「AQUOS R2」、HTC「U12+」、ASUS「ZenFone 5Z」などでも採用されており、今期のハイエンドモデルではおなじみの存在だ。だが、6GBのRAMを搭載するものは、これらの中でも「Galaxy S9+」と「U12+」、「ZenFone 5Z」のみ。これ以外では、自社製SoC「Kirin 970」を備えるファーウェイ「P20 Pro」があるのみで、今期の最速モデルのひとつと言ってよさそうだ。

定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチーマーク(ver7.1.0)」を使い、ベンチマークテストを行った。なお、テストではSoCやバッテリーが十分に冷えている状態で、バックグランドで動作するアプリをひととおりオフにして計測しており、アプリではフルHDの表示となっていた。総合スコアは263,977(CPU:92,939、GPU:107,261、UX:54,318、MEM:9459)となり、本機と同じSoCとRAM容量を備えた「Galaxy S9+」の266,232や、HTC「U12+」の265,865といったスコアとほぼ同等となった(いずれも価格.comマガジンで過去に計測した数値)。ごく短時間触れただけの印象ではあるが、アプリの起動やタスクの切り替えといった基本的な動作もきわめてスムーズに行えており、処理性能には余裕がありそうだ。

左から、Xperia XZ2 Premium、HTC U12+、Galaxy S9+のベンチマークスコア。同一のSoCとRAM容量ということもあり、スコアはほぼ横並びだ

肉眼以上の超高感度、ISO51200を実現するデュアルカメラ

本機最大の見どころは、Xperiaシリーズとしては初となるデュアルカメラを用いたメインカメラだろう。約1,920万画素のイメージセンサーにF値1.8のレンズを組み合わせた色情報記録用カメラと、約1220万画素のイメージセンサーにF値1.6のレンズを組み合わせた階調情報記録用のモノクロカメラからなっており、この2基のカメラの映像情報を、ソニー独自の画像融合処理プロセッサー「AUBE」がリアルタイムで融合させる。これにより、静止画撮影ではISO51200(マニュアル撮影時)、動画撮影でもISO12800という、カメラ専用機のような超高感度撮影を実現した。なお、背景ぼかしやモノクロ撮影といった機能は、後日のバージョンアップで実装される予定だ。

メインカメラがデュアルカメラ化された。これによりISO51200という驚きの超高感度撮影を実現している

メインカメラがデュアルカメラ化された。これによりISO51200という驚きの超高感度撮影を実現している

フロントカメラは約1,320万画素。こちらもXperia XZ2の約500万画素よりもハイスペックだ

フロントカメラは約1,320万画素。こちらもXperia XZ2の約500万画素よりもハイスペックだ

まずは、真っ暗の部屋で、パンダのぬいぐるみを撮影してみた。なお、比較対象として、高感度撮影機能には定評のあるサムスン「Galaxy S9」でも撮影を行っている。なお、いずれの作例もカメラ任せのオートモードで撮影を行っている。

Xperia XZ2 Premiumで撮影

ほぼ完全に真っ暗な室内だが、被写体がわかるレベルでしっかりと撮影できている。肉眼で見るよりはるかに明るい。シャッター速度も、この悪条件ながら1/5秒もあり、手ブレも少ない

Galaxy S9で撮影

同じ条件でGalaxy S9を使って撮影を行った。真っ黒でほとんど何も写っていない

同じ条件でGalaxy S9を使って撮影を行った。真っ黒でほとんど何も写っていない

Xperia XZ2 Premiumで夜景を撮影

手すりで支えながら丸の内の夜景を撮影。ちょっと非現実的なほど明るく鮮明に写っている

手すりで支えながら丸の内の夜景を撮影。ちょっと非現実的なほど明るく鮮明に写っている

屋上庭園の様子。ほとんどのスマホでは、暗くつぶれてしまうが、ここまで植え込みの質感が残っているものはちょっと思い当たらない

ISO-640、シャッター速度1/16秒。応答速度も速いのでタイミングを逃しにくい。なお超高感度撮影時には先読み撮影機能は動作しなかった

ISO-5000、シャッター速度1/50秒。今回撮影した花火の約200カットの中でもっとも高感度だった1枚。さすがにノイズが現れ始めるが、それでも鑑賞に耐えるレベルだ

夜景など暗い場所を中心に撮影を行ったが、Xperiaシリーズの特徴である、誰でも簡単にキレイな撮影ができるカメラは、デュアルカメラ仕様となったことで、そのレベルがさらに高められている。カメラ機能の高いスマートフォンでは、ファーウェイ「P20 Pro」や、サムスン「Galaxy S9+」、HTC「U12+」、LG「V30+」など強敵も多いが、それらの中でも、本機の高感度撮影時における、超高感度時におけるノイズの少なさには優位性があるように思われる。

軽く使うだけなら2日は余裕。ゲームを存分に遊んでも1日以上は持つバッテリー

最後に、バッテリー性能を見てみよう。本機は、3,400mAhのバッテリーを内蔵し、連続待受時間(4G)は、ドコモ版のSO-04Kが約450時間、au版のSOV38が約530時間となっている。実際の利用パターンに近い条件で計測した電池持ちの指標である「電池持ち時間」は、SO-04Kでは約105時間、au版のSOV38では約95時間だ。なお、前モデル「Xperia XZ Premium SO-04J」の連続待ち受け時間約 460時間、電池持ち時間は約105時間と比較しても、大きな変化はない。

今回の検証では天気の影響でほとんど外出できず、たまにSNSをチェックするだけだった休日の2日間は、充電なしで乗り切った。また、ゲームを断続的に数時間遊んだり、数時間のカメラ撮影などでフル活用した場合は、24時間少々でバッテリー残量がゼロになった。なお、3分ほどの長さの4K HDRのストリーミング動画を再生したところ、残量が3〜4%程度一気に減少したものの、通常の表示はフルHDに抑えられているし、バッテリーの残量が減ってSTAMINAモードが動作してからのバッテリー消費のペースはゆるやかなので、高性能なハイエンドスマホの割にバッテリーは長持ちする印象。筆者の利用パターンであれば1日1回の充電で済みそうだ。

いっぽうの充電機能だが、ワイヤレス充電の規格である「Qi」に対応しており、汎用のワイヤレス充電器が利用可能となっている。また、急速充電のQuick Charge 3.0とUSB Power Deliveryの両規格にも対応している。なお、Xperiaシリーズの特徴である充電最適化技術や、ユーザーの利用パターンを学習して充電速度を調節する「いたわり充電」は継続して搭載されている。この充電最適化技術により、充電にかかる時間は約175分と、3時間近くかかる点には少し注意したい。

待ち受けが主体なら2日以上はバッテリーが持続する。ゲームやカメラ撮影などで酷使しても、24時間以上バッテリーが持続した

オーソドックスな縦横比16:9のディスプレイが、ライバルと比べた魅力

前モデル「Xperia XZ Premium」は、バランスのとれた高性能が特徴で、価格.comでも高い人気を誇った。その後継である本機は注目度も高い。

本機のライバルとなるハイエンド機として、サムスン「Galaxy S9+」、ファーウェイ「P20Pro」、SIMフリー機でもHTC「U12+」やASUS「ZenFone 5Z」などがあげられる。それらと比較した本機の優位点は、アプリの対応に制限があるもののディスプレイが4K表示であることと、これは少々意外だったが縦横比16:9のディスプレイがもたらす無駄のない大画面表示だ。近ごろ流行の縦長ディスプレイは、縦に長いので、動画再生など16:9の比率が基本のコンテンツでは、せっかくの画面もフル活用することはできない。だが、本機は表示における無駄が少なく、映像はもちろん、画面の横幅が重要なコミックの類も大きく表示されるので読みやすい。4K対応ディスプレイということが、流行の縦長画面にできなかった最大の理由だが、それがライバルに対するアドバンテージになっているのは興味深い。

気になったのは、やはりボディの大きさ・重さだ。しばらく使ううちに重さには慣れたが、最後まで手から滑って落としかけた。また、ガラスの背面側を下にしてテーブルに置いたら、勝手に滑り出したこともあった。このボディは評価が大きく分かれるポイントと言えるだろう。

このボディに抵抗がないなら、ハイエンド機の買い換え候補の筆頭に入る製品と言える。端末価格も安くはないが、基本性能に余裕があるので3年程度なら第一線として使い続けられるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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