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中国人の“シャオミ愛”が激アツ

スマホ好きにおなじみ“シャオミ”は中国の無印良品!? 深センの旗艦店に行ってきた!

日本では正式発売されていないものの、ガジェット好きには知名度と人気が高い上海のスマートフォンブランド「シャオミ」(小米/Xiaomi、本社上海)。世界シェアで見ると、サムスン、アップル、ファーウェイ、OPPOらに次ぐ規模を誇る(IDCによる2017年度スマートフォン世界シェア調査より)。

近年の動向としてはファーウェイやOPPOの躍進が目立っているが、シャオミも比較的手頃な製品を多くラインアップし、中国ではまだまだ若者を中心に根強い人気を獲得している。日本ではiPhone人気に加え、Android端末も高機能なハイエンド品が注目を集めているが、スマホが日用品化した今こそ、手軽な価格のシャオミのような存在は気になるところだ。

そのシャオミの次なる動きが、家電分野への進出である。テレビに加え、小型の白物家電も豊富にラインアップし、ワールドワイドで自社ブランドショップを展開中だ。2017年11月には、今や「赤いシリコンバレー」と呼ばれ、「モノ作り」の拠点として世界から注目を集める中国・深センに旗艦店をオープンし、大きな話題になった。

ここでは家電ファンの筆者が、このシャオミ旗艦店を訪問してきた際の様子をレポートしよう。展示および販売されている製品の数々を、写真入りで紹介する。

なお結論から言うと、深センのシャオミ旗艦店は「無印良品/MUJI」の中国・家電版のような存在に感じられた。豊富な品揃えでシンプルかつ洗練されたデザインと、衝動買いしたくなる価格設定が絶妙で、筆者は一瞬でファンになってしまった。計画の有無は不明だが、本記事を見ればシャオミの日本進出が待ち遠しくなること請け合いだ!

これが中国・深センのシャオミ旗艦店だ

実のところ、中国現地にあるシャオミのショップは、街中の大型ショッピングセンターにもそこそこの規模の店舗を構えていて、すでに地域に根ざしている印象。その中でも、地元民ならず観光客からも注目を集めているのが、同ブランドショップ最大の売り場面積、品揃え、展示を誇る深センの「旗艦店」である。

場所は高級ブランドショップが集積する大規模ショッピングモール「深圳万象城」の一画。地図を眺めると、香港から鉄道でのアクセスがよいこともわかる。

シャオミ旗艦店の外観。ガラス張りの今風なたたずまいに、オレンジの「Mi」ロゴが目印

シャオミ旗艦店の外観。ガラス張りの今風なたたずまいに、オレンジの「Mi」ロゴが目印

店舗の外観および内観は、シンプルかつ洗練度の高いモノ。聞けば、アップルストアも手がける著名デザイン会社「エイトインク」が設計を担当したとのことで納得だ。シャオミの意気込みが感じられる。

店内はロフト風の2フロア構成。1Fは主力のスマホを前面に、パソコン、テレビ、小型白物家電などが並ぶ。最も安価なスマホ「紅米6A」は899RMB(人民元)。日本円で約15,000円だ。スペックや質感を考えると、お買い得感はかなり高い

ロフト風の2階へ階段が続いている。壁面は漢字をあしらったアート風仕上げになっていて、ここが中国であることを思い出す

2Fには製品を総合的に展示するスペースなどがあった

2Fには製品を総合的に展示するスペースなどがあった

1:生活家電のデザインがイイ!

シャオミ旗艦店でまず注目したいのは、デザイン性が目を惹く生活家電群だ。空気清浄機やロボット掃除機などのリビング家電から、IH調理器や炊飯器などの調理家電まで、「こんな家電なら家に置きたい!」と思えるモノばかり。そのスタイリッシュでホワイトの色味には「無印良品/MUJI」ブランドを思い出す。以下、写真でご紹介していこう。

スッキリとしゃれた雰囲気の空気清浄機は、3サイズをラインアップ

スッキリとしゃれた雰囲気の空気清浄機は、3サイズをラインアップ

もっともコンパクトな空気清浄機は899RMB(人民元)。日本円で約15,000円。高精細なOLED表示付きでお値段以上の雰囲気だった

写真左は349RMB(約6,000円)の扇風機。激安価格ではないが、日本メーカーの同価格帯の製品と比べると、シンプルなデザインで仕上げのよさが光る。自宅に置きたくなる一品だ。写真右は、ロボット掃除機の隣に、スティッククリーナー型のモップが展示されていたところ。電動でモップ部分が小刻みに振動する。おそらく地域の生活に根ざして行き着いたカタチなのだろう

こちらは調理家電。IHヒーターと鍋のセットが299RMB(約5,000円)で販売されていた。ホワイトの色味は、他の製品との統一感が考慮されているよう

デザイン性の追求が難しい炊飯器も、シャオミ流ならこの通り! 若者の米離れも、この炊飯器なら防げるかも?

1升炊き相当のIH炊飯器が999RMB(約17,000円)で販売されている。内釜には、「鉄釜」という日本風プリント。ちなみに鉄素材は日本製とのことで、日本の電気店で高級炊飯器を爆買する中国人を意識しているのだろうか

2.AV家電の圧倒的なコスパ感がスゴい!

続いては、AV家電を見ていこう。シャオミ家電の主力と言えるのが、テレビだ。50型の4Kテレビが約30,000円という衝撃価格! しかし本体はしっかりしていて、現地に同行した中国人の友人も「シャオミ製テレビは故障が少なくて愛用している」と語っていた。そのほか、Bluetoothスピーカーなどは、日本円換算で1,000〜5,000円くらいの製品も多く、オーディオ機器というよりも日用品的な位置づけのようだ。

店頭の一角には、シャオミ家電の主力であるテレビがずらり。その価格は、AI機能を搭載した43型フルHDテレビが1399RMB(約24,000円)、50型4Kテレビが1799RMB(約30,000円)、75型の4K/HDR対応テレビが8999RMB(約153,000円)程度と、ものすごく安い!

テレビコーナーには、オブジェのようにサウンドバーの分解展示が行われていた。中身を見せるのは日本風?

テレビコーナーには、オブジェのようにサウンドバーの分解展示が行われていた。中身を見せるのは日本風?

で、こちらがリビングにもちょうどよさそうなデザイン重視のサウンドバー。テレビと同様、シャオミの得意分野ということもあるのか、399RMB(約6,800円)と割安感がある。機会があれば、音質も確認してみたかった

パーソナルAVコーナー(モバイルAV)には、ヘッドホン/イヤホン、Bluetoothスピーカーが壁一面に展示されている。AVの一部というよりは、スマホ関連のモバイルグッズ的な扱いだった

ハイレゾ対応イヤホンが299RMB(約5,000円)で売られていた。ちなみに端子はUSB Type-C接続タイプ

ハイレゾ対応イヤホンが299RMB(約5,000円)で売られていた。ちなみに端子はUSB Type-C接続タイプ

こちらはコンパクトなBluetoothスピーカー。価格帯は69RMB(約1,200円)、129RMB(約2,200円)、199RMB(約3,400円)の製品があった。音質はまずまずといったところだが、デザインや高い質感をキープしつつ、手に届きやすい価格設定としているのが魅力だ

3.もちろんお得意の電脳関連(コンピューター)も充実!

さすがはスマホブランドだけあって、店頭でもパソコンやスマートウォッチ、VRヘッドセットなどの“電脳関連”はラインアップが充実している印象だった。なかにはスマートホーム関連機器なども売っていて、かなりリーズナブルに購入できる。実は試しに買ってみようと思ったのだが、対応する周辺機器が日本のコンセントに合わないので断念した。

ノートパソコンをラインアップ。性能とコストパフォーマンスは使ってみないと判断できないため言及を避けるが、洗練されたデザインは好印象

デジタルだけでなくアナログ表示式のものも揃えるスマートウォッチ各種。お値段は169RMB(約2,900円)から

デジタルだけでなくアナログ表示式のものも揃えるスマートウォッチ各種。お値段は169RMB(約2,900円)から

VRヘッドセットは、スタンドアローン動作で1499RMB(約25,500円〜)。人気の「Oculus Go」を意識?

VRヘッドセットは、スタンドアローン動作で1499RMB(約25,500円〜)。人気の「Oculus Go」を意識?

スマホをセットして使用するタイプのVRゴーグル。99RMB(約1,700円)と安価ながら、本体はファブリック素材を使ったデザインで、上品なカラーリングに好感が持てる

スマートホーム関連機器もあった。温度センサーおよび人感センサーと、それに対応する照明やコンセントスイッチなどをラインアップ。たとえば温度センサーは49RMB(約850円)とお手軽価格でびっくり。買おうか迷ったが、周辺機器が日本のコンセントに合わないので断念……

カー関連製品もあった。日本でも需要が高まっているドライブレコーダーも各種ラインアップしている

カー関連製品もあった。日本でも需要が高まっているドライブレコーダーも各種ラインアップしている

ネットワークカメラやルーター類なども種類が豊富だ。日本ではあまり見かけなくなったトランシーバーもあった。不思議なのは、店内のいたるところにサングラスが展示されていたこと。特に電気じかけでもない普通のサングラスだが、鼻緒の部分が丸いシリコン素材で装着感がイイ

4.家具や雑貨もあって何でも揃う!

そのほかにもシャオミ旗艦店には、ベッドやタオルなどの家具・雑貨、電動スクーターやセグウェイ風の乗り物まで売っている。ここに来れば、何でもお手軽価格で入手できる感じがおもしろい。以下、写真でずらっとご紹介していこう。

ロフト風2Fの真ん中にはベッドが展示されていた。幅1.2mタイプが1599RMB(27,200円)で、幅1.5mタイプが1799RMB(30,600円)、幅1.8mタイプが1899RMB(32,300円)とこちらもリーズナブル

ちなみにタオルは、シャオミと資本関係のあるZSH.COMブランドの製品だ。吸水性が非常に高いとのことで、中国人の友人も絶賛。筆者もひとつ持ち帰って使ってみたが、瞬時に吸水してくれるうえ、厚みのある生地で大量の水分を保持できるのがよい。

洗面台風の展示で中段に陳列されているのが、ZSH.COMブランドのタオル。価格は19.9RMB(340円)。手ぬぐいサイズでバスタオル級の使い手があり、髪の長い女性にもピッタリ

こちらは1999RMB(34,000円)の電動スクーター

1999RMB(34,000円)の電動スクーター(写真上)や、セグウェイ的乗り物(写真下)も。日本人が好みそうなスケルトンモデルだ。シャオミの資本を受けるNinebot社にセグウェイが買収されたのは有名な話。製品は、「九号平衡车」1999RMB(約34,000円)と、作りが頑丈で航続距離が長い「九号平衡车 Plus」3499RMB(約60,000円)の2モデルがある

折り畳み可能な電動アシスト自転車は2999RMB(約51,000円)で販売中。バッテリーはフレームに内蔵している。ギアはシマノ製の3段仕様

衝動買いしたくなるデザインと価格がイイ! ミニドローンを買ってみた

今回、筆者がシャオミ旗艦店を訪れて感じたのは、「すぐれたデザイン」と「手に届く価格」のバランスの妙だ。展示製品を眺めていると、日本の家電売り場より断然カッコイイ。製品のデザインや色使いはもちろん、プライスタグもシンプル。アップル、BOSE、無印良品(MUJI)の店舗に似ているといえば似ているが、幅広い製品を揃えしつつ統一感が保たれているのには感心した。加えて、価格がリーズナブルなので、「とりあえず買ってみようか」という衝動に駆られる。

普段は必要か否かをじっくり検討し、その上で徹底的に製品を吟味してネットで最安値を調べる筆者だが、今回ばかりはついついテンションが上がって、手の平サイズのドローン399RMB(6,800円)を購入してみた。実際に使ってみると、ホバリングもピタッと決まる安定感に感激! ……実は帰国後、技適問題で日本では飛ばしていけないモノだと気付いたが、これなら旅の思い出と割り切れる価格だ。

購入した手のひらサイズのドローンがこちら!

購入した手のひらサイズのドローンがこちら!

購入したミニドローンを、現地のホテルで飛ばしてみた様子は以下の通り。

最後に:中国人の“シャオミ愛”もアツい!

また印象的だったのが、現地・中国の方々の“シャオミ愛”である。筆者の知人のほとんどが、「テレビはシャオミ派」だった。確かにシャオミのテレビは価格も品質も非常に満足できるもので、現地の方々のシャオミへの信頼性は絶大に感じた。

なお今回、筆者の買い物に同行してくれた現地の友人・プーさんは、店内を回っているうちにあれもこれも欲しくなっていろいろなものを買っていた。購入した荷物を運ぶためのトランクまで購入したほどだ。

深セン近くで工場を営む、筆者の友人・プーさん。シャオミ旗艦店で製品を大量購入。首にかけているのはもちろん、同店で購入したばかりの超吸水タオルである。お客さんの製品購買意欲の高い中国で、シャオミの旗艦店はエンターテインメント施設のようでもあった

なお、プーさんが買ったデスクライトはトランクに入らず、ドライブレコーダーはさっそく帰り際に駐車場で取り付けたもののmicroSDカードがなくて動作しないというオチもあったが、それでもプーさんはもうとにかく「買い物を楽しんだ」という充実感にあふれていた。

シャオミの公式サイトを確認すると、同ブランドショップは欧米やアジアで広く展開されている。今回の旗艦店訪問は、シャオミショップの日本進出が待ち遠しくなる体験だった。

【シャオミ公式サイト】https://www.mi.com/index.html
↑今回紹介した製品の詳細が気になる方はチェック!(中国語)

鴻池賢三

鴻池賢三

オーディオ・ビジュアル評論家として活躍する傍ら、スマート家電グランプリ(KGP)審査員、家電製品総合アドバイザーの肩書きを持ち、家電の賢い選び方&使いこなし術を発信中。

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