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双子の方は「Face ID」に注意!

「iPhone XS Max」のいいところと気になるところ、1週間レビュー

2018年9月21日に発売されたアップルの新型スマートフォン「iPhone XS(アイフォーン・テン・エス)」と「同 XS Max(テン・エス・マックス)」。価格.comマガジンでは、発売前にファーストインプレッション(関連記事)を公開しているが、今回はiPhone XS Maxを1週間ほど使って感じた、いいところと気になるところをレポートしたい。

5.5インチのiPhone 7 Plus(128GBのSIMフリーモデル)から6.5インチのiPhone XS Max(256GBのSIMフリーモデル)へ機種変更。使い勝手はどう変わるのだろうか?

なお、筆者は昨年の「iPhone X」の購入を見送り、「iPhone 7 Plus」を2年間使ってきたので、“大画面のPlusユーザー目線”で感じたポイントがメインとなる。筆者のように、大画面モデルであるPlusシリーズから同じ大画面モデルのiPhone XS Maxへの機種変更を検討している人はぜひ参考にしてもらいたい。

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iPhone XS Maxのいいところ

ご存じのようにiPhoneは、「4」→「5」→「6」……と数字の変わるタイミングで大きく進化し、その後の「S」の付く世代で内部のパワーアップ(マイナーバージョンアップ)というモデルチェンジを繰り返してきた。つまり、今回のiPhone XS/XS Maxは、昨年発売された「iPhone X」のマイナーバージョンアップ版と言える。

iPhone登場から10年後の2017年に発売されたiPhone Xは、ホームボタンを排し縦長のディスプレイを採用。ホームボタンに備わっていた指紋認証の「Touch ID」に代わる新しい認証方式として、顔認証の「Face ID」を搭載し、これまでのiPhoneとは異なるコンセプトを打ち出した。iPhone XS/XS Maxも、このコンセプトを継承しつつ、機械学習の処理性能を飛躍的に高めた新しいチップセット「A12 Bionic」を採用し、カメラ機能などを強化している。

マイナーバージョンアップ版と言いつつも、iPhone史上最大となる6.5インチの有機ELディスプレイを搭載したiPhone XS Maxの注目度は高い。「どれだけ大きいのか」「持ちやすいのか」など、筆者の周囲でも興味を持っている人が多い。

そんなiPhone XS Maxのいいところを最初に紹介したい。

いいところ(1) 大画面はやっぱり便利

iPhone XS Maxの最大の特徴は、6.5インチ(1242×2688)という大画面だ。iPhone 7 Plusの5.5インチ(1080×1920)と比べると、上下にディスプレイが広がっており、Webサイトやマップを見比べてみると、表示領域が広い分、より多くの文字や情報をひとめで見られる。小さな文字が見えにくいというシニア層にとっても、大画面のiPhone XS Maxはありがたいはずだ。

左から5.5インチのiPhone 7 Plus、5.8インチのiPhone X、6.5インチのiPhone XS Max。Safariで同じページを表示してみると、情報量の違いは一目瞭然(※iPhone Xだけプライベートモードで表示しています)

「マップ」アプリも大画面の恩恵をズバリ受けられる

「マップ」アプリも大画面の恩恵をズバリ受けられる

画質面は、有機ELならではの鮮やかな表示。iTunesやNetflix、Amazonプライム・ビデオでHDR10対応の作品を視聴すると、その性能を存分に満喫できるし、自分で撮影した動画も高画質で楽しめる。「True Tone」(環境光の状況に応じて表示を自動調整する機能)をオフにして比べると、iPhone 7 Plusは青色が強く、逆にiPhone XS Maxは黄色が少し強いように見えた。色みについては有機ELと液晶の違いもあるので、使いはじめから数日は少しだけ違和感を感じた。

圧倒的に違うのは視野角。iPhone XS Maxは斜めから見ても色が変わりにくいのに対して、iPhone 7 Plusはすぐに色が変わってしまう。

iPhone XS MaxとiPhone 7 Plusの本体サイズはほぼ同じで、持ちやすさは変わっていないと感じた。片手での操作は難しいものの、両手で使うのが基本なので、このサイズ感はすぐに慣れそうだ。

iPhone 7 Plusの視野角が狭いと感じたことはないが、iPhone XS Plusと比べると、斜めから見るとすぐに色が変わってしまう

厚さはiPhone XS Maxが7.7mm、iPhone 7 Plusが7.3mm(カタログスペック)

厚さはiPhone XS Maxが7.7mm、iPhone 7 Plusが7.3mm(カタログスペック)

いいところ(2)実用的な「スマートHDR」、暗いシーンに強くなったカメラ!

カメラもぐっとパワーアップしている印象を受けた。「ニュートラルエンジン」と「ISP」の処理性能が高まった「A12 Bionic」のパワーが存分に発揮されているのだろう。写真を撮影するまでに1兆もの処理が行われるというのもすごい。新機能の「スマートHDR」は、4枚の写真を撮り、ダイナミックレンジの広い写真を生成するというもの。さらに、4枚のサブカットも撮っており、合計8枚の写真からいいところを抽出して、精細感が高くダイナミックレンジの広い写真を生み出してくれるという。

その結果は見比べると一目瞭然。人の肌はより自然な色で、細かな髪の毛もしっかり捉えられている。わかりやすいのは逆光で撮影した写真だ(下写真)。顔が明るく持ち上げられつつも、自然な仕上がりとなっている。色みは、緑や空が記憶色のように見られるときがあるが、カメラを売りにするアジア系メーカーのスマホに比べると落ち着いた色みに感じられる。よく言えば自然、悪く言えば派手さがないといったところか。

iPhone 7 Plus(iOS 11)だと、逆光なので人物の顔や紺色の服が暗く写ってしまう

iPhone 7 Plus(iOS 11)だと、逆光なので人物の顔や紺色の服が暗く写ってしまう。この写真をSNSなどに投稿するなら明るさの調整などが必要になるだろう

それに対して、iPhone XS Maxは顔も服も明るく写りつつ、背景の白飛びも抑えている。人の顔は少し赤みが増して、少しだけ美肌効果が効いている印象

明暗差の大きいシーンでも、破綻のないバランスのとれた写真を撮影できる

明暗差の大きいシーンでも、破綻のないバランスのとれた写真を撮影できる。空の青や葉の緑は記憶色のような色となっている

このほか、夜景など暗いシーンにめっぽう強くなっているとも感じた。iPhone 7 Plusは広角がF1.8、望遠がF2.8という組み合わせだったが、iPhone XS Maxは広角F1.8、望遠F2.4と望遠側が明るくなっている。光学式手ブレ補正もデュアルとなり、望遠側も手ブレを抑えた写真が撮影できるようになった。

夜景はノイズがよく抑えられており、iPhone XS Max上で見る分には非常にきれいだ

いいところ(3)Face ID

iPhone XS Maxに顔を向けるだけでロックを解除できるFace IDは、慣れると超便利だ。認証スピードもアップしており、待たされることもほとんどない。個人的には子どもがiPhoneを使う機会があるので、2つ顔を登録できるようになったのも地味にうれしいポイントだ。ホームボタンの代わりに画面下からスワイプする機会が増えるが、その際、ガラスフィルムなどを貼っていると指がひっかかるので貼る位置には気をつけたい。

iPhone XS Maxの気になるところ

続いて気になるところを紹介したいが、上述したいいところの裏返しが多い。

気になるところ(1)大きすぎる

大画面はいいところで書いたが、その分、本体が大きいというのはデメリットだ。ずばり、片手で操作しにくいし、ホールドしにくいので落としそうになることが何度かあった。サイズ感はiPhone 7 Plusとほぼ同じなのだが、まだ重量バランスに慣れていないということもあるのかもしれない。大きすぎるので、ポケットにも入りにくい。サイズを重視する人にはiPhone XSをすすめたい。

気になるところ(2)指紋でロック解除したいシーンがある! Face IDは双子を見分けられない!?

Face IDは便利だが、指紋が便利なシーンも多い。たとえば、仕事中に机の上にあるiPhoneのロックを解除するのに、いちいちiPhoneを持ち上げるのは面倒だ。ロックを解除するために、iPhoneがあるところまで顔を動かせばいいのだが、なかなかうまくいかない。画面をタップして、パスコードを入れれば済むのだが、指紋認証付きのホームボタンがあればと何度か感じてしまった。

ちなみに、筆者は二卵性の双子なのだが、今回、弟の顔でロックを解除できるのか試してもらったところ、なんと解除できてしまった。一卵性の双子だとロックを解除できるという海外の記事を見たことはあるが、二卵性でもできてしまうとは……。特異なケースではあるが、弟に見られたくないデータの管理には気をつけようと思った。

気になるところ(3)価格が高い

新型iPhoneは価格の高さが話題になっているが、確かにiPhone XS/XS Maxはすべて10万円超と強気の価格設定となっている。iPhone XSとiPhone XS Maxの価格差12,000円。512GBの大容量モデルは、iPhone XS/XS Maxともに15万円オーバーとインパクトのある価格だ。

ちなみに、昨年発売されたiPhone Xは64GBモデルが112,800円、256GBモデルが129,800円だったので、iPhone XSは価格据え置きとなる。

10月26日発売予定の「iPhone XR」は、84,800円からとiPhone XS/XS Maxよりも手ごろな価格だ。価格を重視する人はこちらを選ぶといいだろう。大手携帯キャリアもiPhone XRを強く押してくるかもしれない。iPhone X世代の使い勝手を安い価格で実現したiPhone XRは、カラーバリエーションも豊富で人気になりそうだ。

○iPhone XS
・64GBモデル:112,800円
・256GBモデル:129,800円
・512GBモデル:152,800円
○iPhone XS Max
・64GBモデル:124,800円
・256GBモデル:141,800円
・512GBモデル:164,800円
○iPhone XR(10月26日発売予定)
・64GBモデル:84,800円
・128GBモデル:90,800円
・256GBモデル:101,800円
○iPhone X(参考、発表時の価格)
・64GBモデル:112,800円
・256GBモデル:129,800円
※価格はすべてアップルオンラインストアでのSIMフリーモデルの税別価格

まとめ PlusユーザーでもiPhone XSでいいかも

1週間ほどiPhone XS Maxを使ってみたが、価格以外の満足度は高い。アップルらしい質感の高いボディは所有欲を満たしてくれるし、何より6.5インチの大画面はWebページも動画も写真もメッセージも見やすい。連休に撮影した写真も大満足の仕上がりで、人も風景も食べ物もよく写る。

結論として、「PlusユーザーならiPhone XS Maxを選ぼう」と、ストレートにまとめようとしたが、画面サイズを重視してPlusシリーズを選んでいるなら、5.8インチのiPhone XSでも実は十分だ。iPhone XSも1週間試したが、iPhone 7 Plusよりも大画面なのに、iPhone XS Maxよりも圧倒的に持ちやすい。価格もiPhone XS Maxより12,000円安い。さらに、10月には6.1インチのiPhone XRも登場するので、すぐに機種変更が必要ないという人はiPhone XRを見てから選んでもいいだろう。

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三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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