新製品レポート
見所の多い新生「Yoga」ブランド

レノボ、キーボードがE-Inkディスプレイの「Yoga Book C930」や“スナドラ”搭載PCを発表

レノボ・ジャパンは2018年10月4日、個人向けノートパソコン「Yoga」シリーズの新製品を発表した。キーボード面にE-Inkディスプレイを採用したデュアルディスプレイモデルの「Yoga Book C930」や、CPUに「Snapdragon 850」を搭載し、最長25時間のバッテリー駆動を実現した「Yoga C630」など4製品。各モデルの特徴をチェックしていこう。

レノボ・ジャパンがYogaシリーズの新製品を発表。今年8月にドイツ・ベルリンで開催された世界最大のエレクトロニクスショー「IFA2018」で発表された製品群で、国内での発売時期や価格も発表された。写真はYoga Book C930

物理キーボードなしの2画面モデル「Yoga Book C930」

Yoga Book C930は、IFA2018で発表され、話題となったデュアルディスプレイモデルだ。10.8型のマルチタッチ対応IPS液晶(2560×1600)と10.8型のE-Ink(1920×1080)という2つのディスプレイを搭載する。液晶ディスプレイ部分は360°回転し、タブレットモードやテントモード、スタンドモードでも利用可能。

Yoga Book C930

Yoga Book C930は、2年前に発売した「YOGA BOOK」の後継機種だ

キーボード面のE-Inkディスプレイは、ソフトウェアキーボードとして利用したり、手書きのメモを作成したり、電子ブックリーダーとして使ったり、多彩な使い方ができる。

10.8型E-Inkディスプレイはペン入力が可能。PDFを表示できるので、電子ブックリーダーとしても使える

10.8型E-Inkディスプレイはペン入力が可能。PDFを表示できるので、電子ブックリーダーとしても使える

キーボードは、タイピング時のフィードバックを強化し、タイピングのしやすさにこだわった。具体的には、バイブレーションと音に加え、アニメーションでキー入力していることが視覚的にわかるように改良。ユーザーのタイピングの癖を学習し、誤入力を防ぐ機能は、キーボードを見ながらタイピングしているか、いわゆるブラインドタッチかを判定し、ブラインドタッチしているときだけ学習するようにして、その精度を高めている。

また、YOGA BOOKでは非対応だった、多言語キーボードに対応。30言語のキーボードをサポートする。カラーは白と黒の2色を用意したほか、タッチパッドを常時表示する「クラシック」と、タッチパッドとスペースバーを共用にしてキーを大きく表示する「モダン」の2パターンを用意した。

キーを入力するとアニメーションでキーの影が消える。視覚でタイプしていると錯覚させる工夫だ

キーを入力するとアニメーションでキーの影が消える。視覚でタイプしていると錯覚させる工夫だ

ブラックのモダンキーボード。手前の○をタッチすると、スペースキー部分にタッチパッドが表示される

ブラックのモダンキーボード。手前の○をタッチすると、スペースキー部分にタッチパッドが表示される

ホワイトのクラシックキーボード。手前のタッチパッドが常時表示される

ホワイトのクラシックキーボード。手前のタッチパッドが常時表示される

キーボードのカラーとタイプを変更する画面

キーボードのカラーとタイプを変更する画面

ペン入力には「Lenovo Precision Pen with Bluetooth Windows Ink対応」を利用する。E-Inkディスプレイに直接入力し、描画内容をコピーし、Windowsアプリケーション上に貼り付けられる。筆圧4096段階に対応し、傾きも検知できる。ペンはマグネットで本体に固定できる。

本体は物理キーボードがない分、薄型・軽量ボディを実現。本体の厚さは9.9mm、重量は約775g(Wi-Fiモデル)。薄いボディはディスプレイが開けにくいという難点があるが、天板を2回ノックすると開く仕組みを盛り込んで、この問題を解消している。

主な仕様は、CPUがCore m3-7Y30/Core i5-7Y54、メモリーが4GB、ストレージは128GB/256GB(PCIe SSD)。外部インターフェイスはUSB 3.0 Type-C×2、microSDメモリーカードスロット、マイク入力/ヘッドホン出力、SIMカードスロット(LTEモデルのみ)。OSはWindows 10 Home 64ビット。バッテリー駆動時間は最長約11時間(Wi-Fiモデル)/約10時間(LTEモデル)、本体サイズは約260.4(幅)×179.4(奥行)×9.9(厚さ)mm、重量は約775g(Wi-Fiモデル)/約779g(LTEモデル)。

直販価格は124,800円(税別)から。10月12日より、Web予約販売を開始する予定だ。Wi-Fiモデルから出荷を開始し、LTEモデルは少し遅れるという。

Lenovo Precision Pen with Bluetooth Windows Ink対応は、1本でE-Inkディスプレイにも液晶ディスプレイにも文字やイラストが書ける(描ける)。マグネットで本体に固定しておける

9.9mmのスリムボディ

9.9mmのスリムボディ

コンバーチブルタイプの最上位機種「Yoga C930」

ヒンジ部分にスピーカーを搭載したYoga C930

ヒンジ部分にスピーカーを搭載したYoga C930

「Yoga C930」は、13.9型の4Kディスプレイ(3840×2160)を搭載するコンバーチブルタイプの最上位機種。サウンドにこだわったのが特徴で、360°回転するヒンジ部分に2基のスピーカーと本体底面に2基のウーハーを搭載する。ノートパソコンモード、タブレットモード、テントモード、スタンドモードのどのモードで使ってもスピーカーがユーザーの正面に配置されるようになっており、動画や音楽をいい音で楽しめるという。

また、標準で付属するペンは、本体に収納でき、収納時に自動で充電される仕組み。プライバシーシャッター付きのWebカメラや指紋センサーも搭載する。

主な仕様は、CPUがCore i5-8250/Core i7-8550U、メモリーが8GB/16GB、ストレージは256GB/512GB(PCIe SSD)。ディスプレイは4Kのほか、1920×1080のフルHDも選択可能。外部インターフェイスはUSB 3.1 Type-C×2、USB 3.1、マイク入力/ヘッドホン出力。OSはWindows 10 Home 64ビット。バッテリー駆動時間は約17.2時間(フルHDモデル)/約11.1時間(4Kモデル)、本体サイズは約322(幅)×227(奥行)×14.5(厚さ)mm、重量は約1.38kg。

直販価格は179,800円(税別)から。11月上旬に発売する予定だ。

ヒンジ部分にスピーカーを搭載

ヒンジ部分にスピーカーを搭載

ペンは本体に格納できる

ペンは本体に格納できる

“スナドラ搭載PC”「Yoga C630」

スマートフォンのような高速起動、長時間バッテリー駆動、常時接続を実現したYoga C630

スマートフォンのような高速起動、長時間バッテリー駆動、常時接続を実現したYoga C630

Yoga C630もIFA2018で発表された注目モデル。CPUにスマートフォンでおなじみのクアルコムの「Snapdragon 850」を搭載した13.3型のコンバーチブルモデルだ。スマートフォンのように素早く起動し、長時間使えるのが特徴で、最長25時間の驚異的な長時間バッテリー駆動を実現している。ただし、2018年内の発売を予定しており、価格や細かな仕様は追って公開するという。

主な仕様はCPUがSnapdragon 850、OSがWindows 10S、メモリーが4GB/8GB、ストレージが128GB/256GB(UFS 2.1 SSD)。ディスプレイは1920×1080の13.3型IPS液晶。外部インターフェイスはUSB Type-C×2、ヘッドホン出力、SIMカードスロット。本体サイズは約306.8(幅)×216.9(奥行)×12.5(厚さ)mm、重量は約1.2kg。

ビジネスシーンでも違和感なく使えそうなシンプルなアルミニウム天板。販路なども現在調整中で、キャリアから販売されるかどうかも今のところ不明だ

スリムなクラムシェルタイプ「Yoga S730」

「Yoga S730」は、クラムシェルタイプのスリムなノートパソコン。最薄部6.5mm、最厚部11.9mmの薄型ボディが特徴だ。重量も約1.1kgに抑えられている。バッテリー駆動時間もCore i5モデルで約12時間という長時間駆動と1時間で80%充電可能なクイックチャージ機能を備える。

13.3型のIPS液晶ディスプレイ(1920×1080)を搭載し、上部が6.69mm、左右が3.62mmという狭額縁設計により、コンパクトなサイズを実現。「Dolby Atmos」「Dolby Vision」に対応しており、音と映像にもこだわった。

主な仕様はCPUがCore i5-8265U/Core i7-8565U、メモリーが8GB、ストレージが256GB/512GB(PCIe SSD)。外部インターフェイスはUSB 3.1 Type-C×3、マイク入力/ヘッドホン出力。本体サイズは約307(幅)×210(奥行)×11.9(厚さ)mm、重量は約1.1kg。

直販価格は144,800円(税別)から。11月上旬に発売する。

「Yoga」をリブランディング

Yogaは、ディスプレイ部分が360°回転するコンバーチブルタイプのブランドだったが、今回から個人向けパソコンの上位機種(プレミアムモデル)のブランドとして位置付けを変更する。そのため、クラムシェルタイプのYoga S730も、Yogaブランドとなる。ちなみに、Yoga S730の「S」はスリムのS。コンバーチブルタイプのモデルにはCが付く。

同社のコンシューマー事業を統括する執行役員常務の河島良輔氏は、Yogaブランドが目指すものとして、「Different is better。自分の個性を表現できるPC。デュアルディスプレイのYoga Book C930は、そのコンセプトを体現している」と説明した。

発表会では絵本作家としても活躍するキングコングの西野亮廣さんが登場し、Yoga Book C930を使って、即席でイラストを作成。絵本制作中にスタッフへ指示する際、これまで手書きでメモを取って、それを写真に撮影して送っていたという西野さん。Yoga Book C930なら、手書きでメモが書けて、それをコピーしてすぐに送れる利便性や、本体の軽さを高く評価していた。

YogaのDNAはユニークさや個性だが、その裏側の品質や細部へのこだわりも大切にしている

YogaのDNAはユニークさや個性だが、その裏側の品質や細部へのこだわりも大切にしている

キングコングの西野さんがYoga Book C930を使って、即席でイラストを作成。「筆圧を再現できるので、書いている人の熱量も伝えられるのがいいですよね」と感想を語った

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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