レビュー
通知もスポーツも健康もこれ1台!

「Apple Watch Series 4」レビュー、初代モデルを使うのをやめた私が欲しくなった理由

2015年に初代モデルが発売され、じわりじわりと普及し、今ではすっかり市民権を得た「Apple Watch」。以前は業界関係者かガジェット好きしか腕にしていなかったが、最近は若い女性や学生、おしゃれにこだわっている男性など、いわゆる“それ以外”の人たちにも広がっているように感じる。子どもの友だちのママがしているのを見たときは、「あー普通の人もしているんだ」と実感したものだ。

その流れをさらに加速させそうなのが、2018年9月21日に発売された最新モデルの「Apple Watch Series 4」だ。発売から少し時間がたってしまったが、ファーストインプレッションをお届けしたい。

Apple Watch Series 4の価格はGPSモデルが45,800円(税別)から、GPS+Cellularモデルが56,800 (税別) から(アップルオンラインストアの価格)。写真はスペースグレイアルミニウムケースのGPS+Cellularモデルに、ナイキピュアプラチナム/ブラックNikeスポーツバンド(42mm用)を装着している

4世代目で初のフルモデルチェンジ

最初に簡単にApple Watchの歴史を振り返っておこう。2015年に発売された初代モデルは、スタンダードな「Apple Watch」、アルミニウムケースの「Apple Watch Sport」、200万円以上するモデルもあった「Apple Watch Edition」と豊富なラインアップが揃っていた。2016年に発売された「Apple Watch Series 2」は、プールでも使える高い防水性とGPSを備え、スポーツウォッチ色が強まった。昨年2017年に発売された「Apple Watch Series 3」では、単体で通話やメッセージをやりとりできる携帯通信機能付きの「GPS+Cellularモデル」が追加され、iPhoneといっしょに持ち歩かなくてもよくなった。

初代モデルからほとんどデザインを変えずに、機能やパフォーマンスを強化してきたApple Watchだが、最新のApple Watch Series 4では初めてケースサイズが大きくなり、デザインも一新。4世代目で初のフルモデルチェンジを果たした。ケースサイズは44mmと40mmの2つを用意。Apple Watch Series 3までの42mmと38mmから、それぞれ2mm大きくなっている。

左が44mmのApple Watch Series 4、右が42mmの「Apple Watch Series 3 Nike+」。大きくなったとはいえ、違いは2mmなので、比べてみないとその違いはわかりにくい

ケースサイズの大型化は2mmとわずかだが、ベゼルを細くすることで画面サイズ(表示領域)が30%も広がっている。スクエアだったディスプレイは、本体のラウンド形状に合わせた角丸となった。これにより、見た目の印象が大きく変わっている。本体とディスプレイがともに角丸なので、一体感が増したように感じられる。

表示領域が30%も広がり、視認性は抜群に高まった。マップアプリもこれなら実用的だと思うがいかがだろう

表示領域が30%も広がり、視認性は抜群に高まった。マップアプリもこれなら実用的だと思うがいかがだろう

写真も見やすいので、文字盤に写真を選択するのもアリだ

写真も見やすいので、文字盤に写真を選択するのもアリだ

ディスプレイの大型化により、視認性が高まり、文字はもちろん写真なども見やすくなった。大きなディスプレイを活用した新しい文字盤「インフォグラフ」も用意。四隅に4つ、中央に4つの合計8つの「コンプリケーション」(アプリ)を表示しておける文字盤だ。また、「FIRE AND WATER」(火と水)など新しい動く文字盤デザインも追加されている。一見するとCGのように見えるが、実は実写したもので、画面端で炎が向きを変える様子は非常にリアルで、思わず見とれてしまう。

8つのコンプリケーションを表示できるインフォグラフ。カスタマイズして自分用のインフォグラフを作成できる

FIRE AND WATER。CGのように見えるが、実際の炎と液体を実写したもだという。細かなところだが、アップルらしいこだわりだ

装着性と操作性

本体が11.4mmから10.7mmに薄くなっているのもポイント。これにより着け心地がよくなっているように感じる。ケースサイズは変わったが、42mm用のバンドは44mmに、38mm用のバンドは40mmにそれぞれ使えるので、すでに何本かバンドを持っているという人も安心して乗り換えられる。

左がApple Watch Series 4で厚さは10.7mm、右がApple Watch Series 3 Nike+で厚さは10.7mm

左がApple Watch Series 4で厚さは10.7mm、右がApple Watch Series 3 Nike+で厚さは10.7mm

大きく薄くなったことで、装着感がアップしている

大きく薄くなったことで、装着感がアップしている

操作性では、画面が大きくなったことで、タッチしやすくなったのも見逃せない。前モデルでも誤操作をすることはなかったが、文字やアイコンが大きく表示できる分、タッチしやすくなっている。「デジタルクラウン」は、新たに触覚フィードバックに対応し、アナログ時計の竜頭のようなカチカチというフィードバックが得られるようになった。また、GPS+Cellularモデルはデジタルクラウンが赤色だったが、新モデルでは赤く縁取ったデザインで、赤のインパクトが少し控えめとなっている。

触覚フィードバック機能を搭載したデジタルクラウン

触覚フィードバック機能を搭載したデジタルクラウン

GPS+Cellularモデルのデジタルクラウンの赤色のレイアウトが変わっている。左がApple Watch Series 4で、右がApple Watch Series 3 Nike+

パフォーマンスと「watchOS 5」

スペック面では、Apple Watch Series 3の「S3プロセッサ」よりも最大2倍高速になった「S4プロセッサ」を搭載。キビキビと動作するし、アプリも素早く起動する。初代Apple Watchを使っている知り合いのカメラマンは、「撮影中に通知を見られるのが便利で使い続けているが、何をするのにも待たされる」と言っていた。サクサク動作するApple Watch Series 4にすれば、そんな悩みも間違いなく解消されるはずだ。

マイクとスピーカーの性能もアップ。Apple Watch Series 3では左側にあったマイクがデジタルクラウンのある右側に移動し、反響するのを防ぎ、音質や聞き取り精度が高まっている。スピーカーもボリュームが50%アップし、聞き取りやすくなった。「Siri」や電話、新機能のトランシーバーなどの使い勝手は間違いなくよくなっている。

左がApple Watch Series 4で、右がApple Watch Series 3 Nike+。どちらも左側面だが、Apple Watch Series 3 Nike+にあるマイクはエコーを防ぐためデジタルクラウンを備える右側にレイアウト変更された

Apple Watch用の基本ソフト(OS)「watchOS 5」には、新機能として、ワークアウトの自動検出が加わっている。これは運動をはじめたのに、データを記録するのを忘れても、運動をはじめた時点にさかのぼって、そのデータを加算してくれるというもの。せっかく走った分の消費カロリーや距離が計測できていなくて、がっかりということがなくなる。Apple Watchユーザー同士で会話ができるトランシーバー機能も面白い。本気のランナーにとっては、走るペースが目標よりも速いか遅いかを手首を叩いて知らせてくれるペース通知が便利そうだ。そのほかにも、Apple Watchではおなじみの「アクティビティリング」の完成を友だちと競い合ったり、通知をアプリごとにまとめて表示したりできるようになった。

ワークアウトの自動検出。ユーザーが運動していることを感知して、記録を開始するようにうながしてくれる。開始も終了も教えてくれる便利機能だ

Apple Watchユーザー同士で会話ができるトランシーバー機能。「話す」と書かれた黄色い部分をタッチして話す。指を離すと相手の声が聞こえる

Apple Watchに命を救われるかも!?

Apple Watch Series 4の製品ページには、特徴の1つとして「健康」を掲げている。スマートウォッチで健康といえば、心拍数を計測したり、歩数を記録したりといったことがメインで、Apple Watch Series 4もここはカバーしている。心拍数については、従来の光学式に加えて電極を備える電気式センサーが追加され、心拍数が通常よりも高い/低いを検知してアラートを表示してくれる。以前からあった、深呼吸をうながす、呼吸アプリも搭載する。

各種センサーの能力を引き出すために、背面はブラックセラミックに変更されている

各種センサーの能力を引き出すために、背面はブラックセラミックに変更されている

また、進化した加速度センサーにより、転倒したことを検出し、しばらく動けなくなると緊急SOSが発信される転出検出も搭載。位置情報も合わせて緊急通報サービスへ通報されるので、万一のときはApple Watchに命を救われるかもしれない。同機能は65歳以上のユーザーで有効になっている。離れて暮らす親が心配で、Apple Watch Series 4を着けてもらおうと考える人も出てくるのではないだろうか(筆者もそう思っているが、まずは「らくらくホン」をiPhoneにしてもらう必要がある)。

転倒検出は65歳以上のユーザーで有効になる(初期設定で年齢を選べる)。誤作動しないか、機能を有効にして転んだふりをしてみたが、動作はしなかった

発表会で話題となった心電図機能は、米国で年内に提供を開始する予定で、日本で利用できるかどうかはいまのところ不明だ。ハードウェア的には日本で購入したApple Watch Series 4でも利用できるというが、国によって法律やルールが異なるため、利用するには関係各所との調整が必要なのだろう。

まとめ:“Apple Watch欲しい(使いたい)熱”が高まってきた

筆者は初代Apple Watchを購入して、しばらく使っていた。バッテリーの問題、iPhoneを使う機会のほうが多いという理由から腕にする機会は徐々に減っていき、数年前からまったく使っていない。

1日1回充電しなければならないバッテリーはApple Watch Series 4でも解消されていないが、大きくなって見やすいディスプレイ、サクサク動作するパフォーマンス、転倒検出など、かなりブラッシュアップされているので、久しぶりに購入しようかと思っている。ライフスタイルの変化もある。個人的な話だが、子育て中はiPhoneをすぐに見られないシーンがよくある。それでも、仕事柄、休みの日でも通知やメッセージを見落とすわけにはいかず、そんなときに、Apple Watchがあると本当に助かる。以前は、ずーっとiPhoneを見られる状況にあったので、Apple Watchの通知の便利さ(ありがたみとでも言うべきか)を理解できなかったのかもしれない。

iPhoneを大手キャリア以外のSIMカードで使っているので、GPS+Cellularモデルを選んでも単体で通信できないのは残念だが、Apple Watch Series 4をレビューして、“Apple Watch欲しい熱”は着実に高まってきた。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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