レビュー
注目機種のファーストインプレッション!

Google渾身のスマホ「Pixel 3/3 XL」を発売前レビュー! あなたはどっちを選ぶ?

Googleから2018年11月1日に発売されるスマートフォン「Pixel 3」「Pixel 3 XL」を、発売前に試用することができたので、注目の機能やカメラ性能、ベンチマークなどについてレポートする。また、2モデルの違いについても解説するので、購入予定の人は参考にしていただきたい。

「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」を発売前レビュー。Googleストアでの価格(SIMフリー版)は「Pixel 3」の64GBモデルが95,000円(税込。以下同)、128GBモデルが107,000円、「Pixel 3 XL」の64GBモデルが119,000円、128GBモデルが131,000円

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「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」の違い

購入を検討しているけれども、「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」のどちらを買うか迷っているという人もいるだろう。2モデルの基本スペックは、CPU「Snapdragon 845 (4x2.5Ghz+4x1.6Ghz) 」、メモリー4GB、ストレージ容量64/128GBとまったく同じだ。スペックで異なるのはディスプレイとバッテリー容量で、「Pixel 3」は5.5インチ/2915mAh、「Pixel 3 XL」は6.3インチ/3430mAhとなっている。

「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」のスペックシートは以下の画像(クリック、タップ推奨)から確認していただきたい。

「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」のスペック表

「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」のスペック表

スペック表を見たらわかる通り、「Pixel 3」と「Pixel 3 XL」の大きな違いは、本体サイズと重量、ディスプレイになる。「Pixel 3 XL」のみノッチ(切り欠き)を備えるのが特徴だ。

5.5インチ有機ELディスプレイを備える「Pixel 3」は、女性の手でも持ちやすいサイズに収まっている

5.5インチ有機ELディスプレイを備える「Pixel 3」は、女性の手でも持ちやすいサイズに収まっている

「Pixel 3 XL」は6.3インチ有機ELディスプレイを備え、ノッチ採用により上部は縁のギリギリまでディスプレイが広がる

「Pixel 3 XL」のディスプレイはノッチなし表示にもできる。やり方は、「設定」→「システム」→「端末情報」と進み、「ビルド番号」を5回連続タップ。すると、「システム」に「開発者向けオプション」が現れるので、そこにある「カットアウトがあるディスプレイのシミュレート」を「デフォルト」から「非表示」に変更

ディスプレイに関しては。2モデルともHDRに対応するが、画素密度とアスペクト比が異なり、「Pixel 3」(左)は443ppi、18:9で、「Pixel 3 XL」(右)は523ppi、18.5:9。特に「Pixel 3 XL」の画素密度は、サムスン「Galaxy Note 9」(514ppi)やアップル「iPhone XS Max」(458ppi)よりも高く、スマートフォンのディスプレイ品質を評価する機関「Display Mate」から最高クラスのA+の評価を得た

一眼レフカメラで撮影した写真を表示してみると、「Pixel 3」(上)では若干コントラストが強く表現された。色温度が異なる気がする

本体サイズやノッチ(切り欠き)以外の外観デザインは2モデルともまったく同じ。電源ボタンと音量調節ボタンを右側面に搭載し、底面にSIMカードスロットとUSB Type-Cポートを備える。SIMカードスロットはnano SIM1枚のみで、DSDS(デュアルSIMデュアルスタンバイ)には対応しない。また、microSDメモリーカードも使えない。

背面にはカメラと指紋認証センサーを搭載する。上部と下部で異なる加工を施した2トーンデザインで、特に下部の手触りがよく、ケースを着けるのがもったいないくらい。ただし、背面は全面がガラス製のため、衝撃には強くなさそうだ。ケースを使用するのがベターだろう。

背面の2トーンデザイン(画像は「Pixel 3」のジェットブラック)

背面の2トーンデザイン(画像は「Pixel 3」のジェットブラック)

背面下部には「G」のロゴ

背面下部には「G」のロゴ

クリアリーホワイトは、側面の電源ボタンが淡い黄緑色でデザインのアクセントになっている

クリアリーホワイトは、側面の電源ボタンが淡い黄緑色でデザインのアクセントになっている

SIMカードスロットは端末下部に搭載。nanoSIMを1枚格納可能

SIMカードスロットは端末下部に搭載。nanoSIMを1枚格納可能

同梱物は2モデルとも同じ。左上から18W/2A USB Type-C充電器、USB-C - 3.5 mm ヘッドホンアダプター、USB-C - USB-Cケーブル、クイックスイッチアダプター、Pixel USB-Cイヤホン

ハードウェアとソフトウェア、それにAIが絶妙に組み合わさったカメラ

「Pixel 3」の大きな特徴はカメラにある。メインカメラのレンズを増やす、イメージセンサーを大きくするといったハードウェアのアップデートではなく、ソフトウェアとAIによるGoogleならではのアプローチが取られている。

1220万画素、F1.8のメインカメラで撮影した写真は、色再現性が高く自然な仕上がりだ。昨今のAndroidスマートフォンのカメラは、SNSでシェアすることを強く意識しているためか、彩度やコントラストが高いなど、実際に目で見えているものよりも“きれい”な仕上がり、つまり、加工されたような写真になるカメラが多い。

「Pixel 3」は、そういったトレンドから外れ、目で見たものに近い仕上がりだと感じた。これは、人によって好き嫌いが分かれるポイントだろう。

不自然に強調されない自然な色味。ソースや野菜の質感の表現、高精細さは特筆すべきものがある

不自然に強調されない自然な色味。ソースや野菜の質感の表現、高精細さは特筆すべきものがある

ソフトウェアのアプローチとしては、1度に7枚の写真を撮影して合成する「HDR+」機能が強烈だ。機械学習を用いて端末上で処理を行うため、シャッターを押してから写真を確認するまで、ラグはほとんどない。

目で見たものに非常に近い色味で、逆光でも「HDR+」機能により黒つぶれや白飛びはない。今にも動きそうなほどダイナミックな雲や、遠いのに超高精細なビルにも注目だ。全体的にシャープな仕上がりになっている

「Pixel 3」のカメラを語る上で外せないのが、1基のカメラでも可能になったポートレートモードだ。ほかのスマートフォンは、2つのカメラで異なる被写界深度を測定してボケを演出する方法を用いている。

しかし、「Pixel 3」では、画像処理プロセッサー「Pixel Visual Core」がピクセル単位で被写体を認識することにより、背景だけをぼかすことが可能だ。また、写真を撮影した後でもボケを調節できる。実際に試してみると、ソフトウェア処理のため被写体と背景の微妙な境目(細かい髪の毛など)の処理がうまくいかないことがあったが、単眼でもきちんとボケを表現できるのには驚かされた。

シングルカメラでも背景だけがきれいにぼけたポートレート写真(左)を撮れる。写真の撮影後にボケを調節可能だ

ポートレートモード撮影後の編集画面。背景をタップすれば、被写体だけをぼかすこともできる(写真右)

ポートレートモード撮影後の編集画面。背景をタップすれば、被写体だけをぼかすこともできる(写真右)

バースト撮影で多くの写真を撮影し、それらをAIが合成して解像度の高い写真に仕上げる「超解像度ズーム」は、光学ズームよりも鮮明とのことだったが、さすがに最大倍率だとスマートフォンのディスプレイでも画質の荒さが目立つ。

最大倍率だと画質は荒い

最大倍率だと画質は荒い

「トップショット」はデフォルトでオートになっており、手動でオン、オフの切り替えが可能。動きのある写真を撮るときなどに活用できる

カメラの機能で面白かったのは「Googleレンズ」だ。カメラを向けると、被写体を認識し、それらに関する情報を表示してくれるという機能。英単語の意味を教えてくれたり、動物や花の名前なども、カメラを向けるだけで教えてくれる。

画像認識とAIをフル活用した「Googleレンズ」。精度は100%とは言えないが、機械学習により今後高まっていくという

「Googleレンズ」はスタンドアロンのアプリとして公開済みだったが、2018年11月1日から日本語でも使えるようになる。「Pixel 3」には「Googleレンズ」がカメラに組み込まれているが、ほかのスマートフォンはアプリとして起動する必要がある。

インカメラは800万画素の広角(F2.2)、標準(F1.8)のデュアルカメラ仕様になっており、画角を調整できるのが特徴だ。自撮り棒を使わなくても、大人数や風景を含めた写真を撮影できる。

「Pixel 3」のベンチマーク

最後に「Pixel 3」のベンチマークスコアを紹介。定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク」の総合スコアは254465(CPU:69226、GPU:123564、UX:49666、MEM:12009)となった。GPUのスコアが非常に高く、これなら3Dグラフィックのゲームも軽快に動くだろう。

「AnTuTuベンチマーク」の総合スコア

「AnTuTuベンチマーク」の総合スコア

「Pixel 3」は素晴らしい端末。ただし価格が……

数日間の試用において、「Pixel 3」は完成度の高いスマートフォンだと感じた。単純な操作からアプリの切り替えまで、ストレスなく動作し、スペック面ではおおむね満足。懸念があるとすれば、microSDメモリーカードに対応していない点だろう。「Pixel 3」で撮った写真は「Googleフォト」に無圧縮で無制限に保存できる(2022年1月31日までの期間限定。これ以降も2022年1月31日までに保存した写真については無料)が、写真以外に関してローカルのストレージだけでは不安だという人もいるだろう。

カメラはメインカメラが1基しかないが、デュアルカメラと同等の能力を備えており、AIとソフトウェア双方からのアプローチは、ほかのAndroid端末にはない魅力。写真の撮影から、編集、保存までをGoogleが提供するサービスで完結できるし、その要所要所でAIがサポートしてくれる。もちろん、カメラの性能も高い。

これはGoogleがこれまで培ってきた技術によるところが大きいのだろうが、正直なところ「シングルカメラでも十分だ!」というのではなく、「シングルカメラだからこそ、ユーザにはこのようなメリットがあります!」というのも見せてほしかった。たとえば、シングルカメラだから端末価格がほかのデュアルカメラ搭載スマートフォンより安い、などだ。そう、「Pixel 3」は素晴らしい端末だが、いかんせん価格が高い。

6型液晶搭載、CPU「Snapdragon 845」、メモリー6GB、 ストレージ128GBの「HTC U12+」が販売価格102,600円なのに対して、6.3型有機ELディスプレイ搭載、CPU「Snapdragon 845」、メモリー4GB、 ストレージ128GBの「Pixel 3 XL」は131,000円。単にディスプレイとスペックだけで比較はできないが、それでも「Pixel 3 XL」が割高だと感じるのは筆者だけではないだろう。

キャリアで購入する場合、ソフトバンクは49,200円(新規契約。48回払いで25か月目に機種変更する場合)、ドコモは51,840円(新規契約。オンラインショップ限定割引、月々サポートを適用した場合)。こうなると、SIMフリーモデルを買うのか、それともキャリアモデルを買うのか、非常に悩ましいところだ。

なお、本記事では触れられなかったが、「Pixel 3」には、「おサイフケータイ」やスマートフォン利用時間を管理する機能の「Digital Wellbeing」、デュアルカメラ仕様のフロントカメラ、有線接続での機種移行などの機能がある。それらについては、後ほど公開する1週間使用レポートにてレビュー予定だ。また、実際に1週間使いこんでこそわかる、3Dゲームの処理性能やバッテリー持ちについてもレポートするので、ぜひ参考にしていただきたい。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

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