レビュー
ディスプレイ指紋認証を搭載。基本性能にもすぐれたUQモバイルの最新モデル

手ごろな価格の大画面スマホ、OPPO「R17 NEO」レビュー

UQモバイルから発売中のOPPO製スマートフォン「R17 Neo」は、指紋認証センサーを内蔵するフルHD+表示対応の約6.4型の有機ELディスプレイなど、高価格帯モデルに迫る機能を備えつつ、端末単体の価格は3万円台に抑えられ、高いコストパフォーマンスで注目を集めている。その実機を1週間ほど使ったレビューをお届けする。

画面サイズ(解像度):約6.4型(1080×2340、有機ELディスプレイ)
サイズ(幅×高さ×厚さ):約75.5×158.3×7.4mm
重量:約156g
防水/防塵:−/−
CPU:Snapdragon 660(1.95GHz×4+1.8GHz×4)
RAM容量:4GB
ストレージ容量:128GB
増設用メモリーカードスロット:microSDXC(最大256GBまで対応)
OS:Android 8.1(Color OS 5.2)
SIMカードスロット:nanoSIM×1
Wi-Fi:IEEE802.11a/b/g/n/ac(2.4GHz帯/5GHz帯)
NFC:非搭載
FeliCa:非搭載
フルセグチューナー/ワンセグチューナー:非搭載/非搭載
指紋認証センサー:搭載
メインカメラ:約1600万画素+約200万画素
フロントカメラ:約2500万画素
バッテリー容量:3600mAh
フルセグチューナー/ワンセグチューナー:非搭載/非搭載
USB:microUSB

基本スペックは十分に高いが、いくつか残念な点も

UQモバイルから発売される今秋・冬の新スマホは、FeliCaや防水ボディを備えたシャープ「AQUOS sense2」と、今回取り上げるOPPO「R17 Neo」の2機種。一括払いにおける端末の価格は両機とも38,988円(UQモバイル直販価格、税込)となる。

「R17 Neo」のボディサイズは、約75.5(幅)×158.3(高さ)×7.4(厚さ)mmで、重量は約156gと、ボディサイズの割に軽い。ガラスで覆われた背面は複雑な反射でなかなかきらびやか。基本的にシックでシンプルなデザインを志向する近ごろのスマホの中ではやや異色だ。なお、本機のボディは「AQUOS sense2」とは異なり、防水・防塵仕様ではない。ディスプレイは、1080×2340のフルHD+表示に対応する約6.4インチの有機ELパネルで、上部に水滴をモチーフにした小さめのノッチ(切り欠き)がある。なお、このディスプレイには、指紋認証センサーが内蔵されている。

SIMカード1枚とmicroSDメモリーカードを装着した状態で計測した重量は160g。大画面スマホとしては軽い

SIMカード1枚とmicroSDメモリーカードを装着した状態で計測した重量は160g。大画面スマホとしては軽い

カメラの収まる最小限のスペースを確保した水滴型のノッチ

カメラの収まる最小限のスペースを確保した水滴型のノッチ

ディスプレイの画質は、サムスン「Galaxy S9」や、Google「Pixel 3 XL」など、ほかの有機EL搭載の最新スマホと比べて色合いはやや淡泊に感じられるものの、有機ELらしく暗部表現は階調もあって悪くない。また、最大輝度にするとかなり明るく、有機ELで心配される輝度不足も心配なさそうだ。

有機ELディスプレイは、黒や暗所の表現にすぐれる。本機のディスプレイもそうした明暗差の大きな映像の表示が得意だ

有機ELディスプレイは、白がまぶしすぎたり、色味がシアンやマゼンタがかったものもある。本機のディスプレイは落ち着いた発色で色かぶりも目立たない

基本スペックだが、SoCにクアルコムのミドルハイ向け「Snapdragon 660」が採用され、RAMは4GB、ストレージは128GB。これに256GBまで対応するmicroSDXCメモリーカードを組み合わせる。OSは、Android 8.1のユーザーインターフェイスをカスタマイズしたOPPO独自のOS「Color OS 5.2」を使用する。

定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク(Ver.7.1.1)」を使い、実際の処理速度を計測してみたところ、総合スコアは132,276(内訳、CPU:61,156、GPU:27,605、UX:35,224、MEM:8,291)となった。3万円台の製品としては、かなり良好な性能である。特に、サブスコアの「CPU」の項目は、「Xperia XZ」など2年ほど前のハイエンド機に近いレベルである。ただ、グラフィック性能を見る「GPU」のスコアはさほど高くない。

AnTuTuベンチマークの総合スコアは132,276。同じSoCを備えたOPPOの「R15 Pro」や「R11s」と近い

AnTuTuベンチマークの総合スコアは132,276。同じSoCを備えたOPPOの「R15 Pro」や「R11s」と近い

実際の体感速度は、最新世代のハイエンドSoC「Snapdragon 845」を搭載するGoogle「Pixel 3」やサムスン「Galaxy S9」あたりと比べても、SNSなどを使う分には顕著な差は感じられない。4GBの大容量メモリーが効いているようで、アプリの起動やタスクの切り替えも十分快適だ。また、128GBというストレージも魅力で、写真や音楽などのデータを大量に保存できるだろう。いっぽう、グラフィック性能はさほど高くないため、3Dをフルに駆使したゲームなどのアプリを高画質で快適に動かすのはやや厳しかった。

ディスプレイに備わる指紋認証は、明示されたエリアに指を重ねるだけなので操作も簡単。認証速度がワンテンポ遅いかなと感じたが、実用に困るほどではない。なお、顔認証機能も備えており、検証中はこの2つの生体認証を併用していたが、ロック解除の多くは顔認証だけで済むことが多く、指紋認証を使う機会は少なかった。

ただし、FeliCaポートとNFCポートの搭載が見送られている点は、やや注意が必要。この点は、「AQUOS sense2」との比較では重要なポイントになるだろう。

指紋認証センサーはディスプレイの表面に搭載されている

指紋認証センサーはディスプレイの表面に搭載されている

本機は、KDDI系のUQモバイル専売モデルだが、SIMロックはかかっておらず、他通信キャリアのSIMカードも利用できる。LTEの対応バンドは、B1/2/3/4/5/7/8/18/19/20/26/28/38/39/40/41となっており、UQモバイルのSIMカードで重要なB1やB18(26)には当然対応している。なお、動作保証の対象外ではあるがNTTドコモ系SIMカードで重要なB19や、ソフトバンク・ワイモバイル系SIMカードで重要なB8のほか、3G回線のW-CDMAにも対応しているので、UQモバイル以外のSIMカードとのマッチングも良好である。

なお、SIMカードスロットは、nanoSIMスロット×2、microSDカードスロット×1の3スロット仕様なうえに、UQモバイル(au)およびソフトバンクのVoLTEに対応したDSDV(デュアルSIMデュアルVoLTE:2枚のSIMカードで同時に4Gの待ち受けが行える)仕様だ。仕事用とプライベート用の電話番号を本機1台にまとめたり、安価なデータ通信用SIMカードを組み合わせるなど、柔軟なSIMカードの組み合わせが行える。

SIMカードスロットは、DSDV対応の3スロット仕様(1スロットはmicroSDカード専用)なので、SIMカードの組み合わせの自由度は高い

バッテリー持ちだが、7日間使用して、その間に6回の充電を行った。今回の検証はゲームなど負荷のかかる処理が多かったものの、フル充電で24時間程度はバッテリーが持つので、電池持ちはいいほうだろう。なお、本機は、OPPOの上位モデルに搭載されている急速充電技術の「VOOC」には対応していない。また、バッテリー容量も3,600mAhと大容量なこともあり、USBポートが旧型のmicroUSBであるため急速充電は行えず、充電にかかった時間は2時間30分程度と比較的長めである。

本機が採用するColor OSは、iOSに似せたユーザーインターフェイスが特徴だが、総じて安定性や安全性を重視した傾向がある。Android 8.1と互換性があり、アプリなども普通に使えるが、筆者が普段使っているバッテリー管理アプリのように、常駐して動作するようなアプリでは動作に制限がかかることがあるほか、設定項目のひとつ「デバイス管理」を起動する場合、いちいち認証が必要だったり、USBメモリーなどを接続するOTG接続が10分で自動的にオフになるなど、自由度はやや低い。Androidをカスタマイズして使うような向きには、あまり向いていないだろう。

充電には、microUSBポートを採用する。できれば高速充電が可能なUSB Type-Cポートを採用してほしかったところ

OPPO自慢のAI制御のカメラ機能は、かなりの実力

OPPOのスマートフォンはいずれもカメラ機能を重視しているが、本機もその例外ではない。メインカメラは約1,600万画素のカラーセンサーと、約200万画素の被写界深度計測センサーを組み合わせたデュアルカメラ仕様。フロントカメラは約2,500万画素と解像度はかなり高い。メインカメラは、背景のぼかしが行えるほか、AIを使ったシーン認識機能を備え、プリセットされた120パターンの中から自動的に最適な設定を選んできれいな写真が撮影できる。

メインカメラはデュアルカメラ仕様。背景をぼかした撮影が行える

メインカメラはデュアルカメラ仕様。背景をぼかした撮影が行える

以下にメインカメラを使った作例を掲載する。断り書きのないもの以外は初期設定のまま、AIシーン認識を使ったカメラ任せで撮影を行っている。

ポートレイトモードを使った背景ぼかし撮影。右手前の竜にピントを合わせ、構図の奥になるほどボケが増えている。不自然になりやすいボケの輪郭もきれいだ

あえて逆行で撮影。HDRがかなり強力に効いているようで、建物の陰の部分も鮮明に写っている

あえて逆行で撮影。HDRがかなり強力に効いているようで、建物の陰の部分も鮮明に写っている

手持ちで夜景を撮影。手ぶれ、光量不足、ノイズなどは見られずなかなかきれい

手持ちで夜景を撮影。手ぶれ、光量不足、ノイズなどは見られずなかなかきれい

今回の検証で最も高いISO感度3455となった1枚。相当の高感度だが顕著なノイズは見られない

今回の検証で最も高いISO感度3455となった1枚。相当の高感度だが顕著なノイズは見られない

夜の花壇を接写。肉眼よりも相当明るく、夜の撮影とは思えないほど鮮明。シャッター速度も稼げておりで手ぶれや被写体ぶれも見られない

OPPOのスマホはカメラがセールスポイントとなっているが、確かになかなかの実力だ。特に、高感度撮影はこれが本当に3万円台かと思うほどだ。AIオートなので難しい操作は不要、豊富に備わるシーンモードの効果もプレビューしながら撮影できるので使い勝手がよい。

3万円台の高いコストパフォーマンスは魅力

本機は、SIMロックのかかってないSIMフリースマホではあるがUQモバイル専売モデルとして発売される。UQモバイルのネットワークは、価格.comマガジンでも定点観測しているSIMカードの速度比較でも良好な速度を維持しており、特に、格安SIMでは滞りがちな昼休みや退社の時間帯でも通信速度が維持される傾向にある。3大通信キャリアから乗り換えても大きな不満は抱きづらいだろう。また、端末のサポートも基本的にUQモバイルが受け持つのでこの点でも安心感がある。

そのUQモバイルの端末ラインアップの中では、本機と「AQUOS sense2」は、価格が同じ競合モデルとなる。約6.4インチの大型有機ELディスプレイをはじめ、基本性能では本機が有利だが、AQUOS sense2には、FeliCaポートや防水・防塵対応、2年間2回のバージョンアップ保証といった強みがある。いずれもミドルクラスのスマートフォンとしてはかなり高い完成度を誇るが、上記のポイントにさほどこだわらないのであれば、本機は十分に魅力的な選択肢と言えるだろう。

田中 巧(編集部)

田中 巧(編集部)

FBの友人は4人のヒキコモリ系デジモノライター。バーチャルの特技は誤変換を多用したクソレス、リアルの特技は終電の乗り遅れでタイミングと頻度の両面で達人級。

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