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ドコモ、au、ソフトバンク、MVNOを徹底比較

「iPad Pro」をスマホとセットで使うなら、どこで買うのがベスト?


2018年11月7日、アップルから「iPad Pro」の新モデルとなる「11インチiPad Pro」と「12.9インチiPad Pro」が発売されました。

本モデルでは、従来のiPad Proからデザインを一新。幅が均一になったベゼルからは指紋認証センサーを兼ねたホームボタンが撤廃されており、代わりに2017年の「iPhone X」から採用された顔認証機能の「Face ID」に対応しました。

外部インターフェイスもアップル独自の「Lightning」ではなく、AndroidやPCでも採用が進む「USB Type-C」に変更。「Apple Pencil」も第2世代に進化し、iPad Proの側面に磁力で取り付けるだけでペアリングや充電が可能となりました。

従来と変わらないのは、「Wi-Fiモデル」と「Wi-Fi+Cellular」モデルの2種類がラインアップされているところ。後者は大手キャリア3社からSIMロックが掛かったキャリア版が販売されているほかに、アップルからSIMフリー版を購入することも可能です。

iPad Proの機能をフル活用するのなら、どこでも通信できるWi-Fi+Cellularモデルを購入したいものです。Wi-Fiモデルとは違って通信費用は掛かりますが、大手キャリアではスマホのデータ利用量を分け合う子回線としてiPad Proを購入できるので、単体で契約するよりもコストを減らせます。

また、SIMフリー版をMVNO(仮想移動体通信事業者)の「格安SIM」で運用すれば、すでにスマホで格安SIMを使っている人でも、ランニングコストを抑えることが可能です。

そこで、大手キャリアの子回線としてiPad Proを購入する場合と、SIMフリー版をMVNO(仮想移動体通信事業者)の格安SIMで運用する場合で、毎月どれくらいコストが掛かるのかを試算してみました。

iPad Proの実質負担額は?

最初に、iPad Proの実質負担額を確認しておきましょう。以下の表に、ドコモ版、au版、ソフトバンク版、SIMフリー版のiPad Pro各モデルの実質負担額をまとめました。

なお、auとソフトバンクでは「iPad Proを単独で契約する場合」と「スマホの子回線にする場合」とで分割払いの回数や実質負担額が異なりますが、今回は前述のようにスマホの子回線として購入する場合を想定しています。

また、ドコモ版は24回、au版とソフトバンク版は36回の分割払いとなるため、SIMフリー版の本体価格を24および36で割った金額を分割払い相当額として併記しました。

iPad Pro各モデルの実質負担額一覧(税別、以下同)

iPad Pro各モデルの実質負担額一覧(税別、以下同)

大手キャリアでは通信と端末の支払いを分離したプランの普及が進んでいますが、キャリア版のiPad Proについては、ドコモの「月々サポート」、auの「毎月割」、ソフトバンクの「月月割」といった、月額料金に対する割引が受けられます。

また、auでは毎月割に加えて、スマホとセットで利用する契約でiPad Proを購入すると、「ぐっとiPadおトク割」として本体価格から15,000円が割り引かれます。

11インチiPad Pro 64GBモデルの実質負担額を見ると、ドコモ版が60,600円、au版が52,834円、ソフトバンク版が46,000円。12.9インチiPad Pro 1TBモデルはドコモ版が159,000円、au版が151,500円、ソフトバンク版が144,667円となります。

キャリア版同士の価格差も大きく、11インチiPad Pro 64GBモデルのソフトバンク版は、ドコモ版よりも14,600円安くなっています。

いっぽう、SIMフリー版の価格は、11インチiPad Pro 64GBモデルが106,800円、12.9インチiPad Pro 1TBモデルが211,800円。SIMフリー版では割引が受けられないので、キャリア版に比べると実質負担額は高額です。

毎月のコストはSIMフリー版も安くなる

次に、月額料金も含めた毎月のコストを見てみましょう。以下の表に、iPad Proを子回線とした場合の月額料金と、実質負担額も含めた毎月のコストを試算してみました。すべてのモデルを比較すると結果がわかりにくくなってしまうため、今回は本体価格が一番安い11インチiPad Pro 64GBモデルのみを比較しました。

なお、大手キャリアの料金プランは、定期契約ありの場合を想定。ソフトバンクはタブレットをスマホとセットで契約すると毎月520円が割り引かれる「タブレットずーっと割」を適用した場合で計算しました。

また、SIMフリー版と組み合わせる格安SIMには、音声付きSIMの市場シェアが高く、最大5回線のあいだでデータ利用量を分け合える「データシェア」(月額100円/1回線)を提供する「楽天モバイル」を選択しました。

SIMフリー版は一括払いでの購入となりますが、キャリア版とコストを比較するために、上記の表に記載した24回払い/36回払いの相当額を楽天モバイルの月額料金に加算しています。

iPad Proを子回線とした場合の毎月のコスト

iPad Proを子回線とした場合の毎月のコスト

iPad Proを子回線として利用する料金プランを選択した場合の月額料金は、ドコモが2,500円、auが2,000円、ソフトバンクが1,980円、楽天モバイルが625円です。

iPad Proの実質負担額も含めた毎月のコストは、24回払いのドコモ版は5,025円。36回払いのau版は3,468円、ソフトバンク版は3,258円となります。

いっぽう、楽天モバイルの月額料金にSIMフリー版iPad Proの本体価格を加算したコストは、24回払い相当では5,075円、36回払い相当では3,592円です。

割引が受けられないSIMフリー版ですが、格安SIMと組み合わせることで、キャリア版に匹敵する価格まで毎月のコストは安くなります。

親回線+子回線のコストはどれくらい?

最後に、子回線として契約したiPad Proと、親回線の月額料金を含めた毎月のコストを見てみましょう。以下の表に、ドコモ、au、ソフトバンク、楽天モバイルの親回線の月額料金と、前述の表で試算したiPad Proのコストを加算した2回線の合計コストを記しました。

なお、親回線は通話料が従量制の料金プラン(ドコモは「シンプルプラン」、auは「auピタットプラン(シンプル)」および「auフラットプラン(シンプル)」、ソフトバンクは「通話基本プラン」、楽天モバイルは「組み合わせプラン」)を選んだ場合で試算しています。

親回線および子回線として購入したiPad Proの合計コスト

親回線および子回線として購入したiPad Proの合計コスト

ドコモでは、子回線が1回線のみで、かつデータ専用の料金プランを契約すると、単独契約向けのパケットパックでも親回線になれる「2台目プラス」が利用できます。

親回線のパケットパックが段階制の「ベーシックパック」の場合、2回線の合計コストは9,205円(当月の通信量が1GBまで)から13,305円(同20GBまで)、大容量の「ウルトラシェアパック」の場合は12,305円(データ利用量20GB)または14,305円(同30GB)です。

auでは、親回線が段階制の「auピタットプラン(シンプル)」の場合、合計コストは6,448円(当月の通信量が1GBまで)から10,448円(同20GBまで)、大容量の「auフラットプラン(シンプル)」の場合は9,468円(データ利用量20GB)から11,468円(同30GB)となります。

ソフトバンクでは、現在親回線が新規に契約できる料金プランのうち、子回線とデータ利用量を分け合えるのは「ウルトラギガモンスター+」(データ利用量50GB)のみとなります。合計コストは10,738円です。

SIMフリー版と楽天モバイルの組み合わせでは、親回線が「組み合わせプラン」でデータ利用量が3.1GBの場合、合計コストは24回払い相当が6,775円、36回払い相当が5,292円。親回線のデータ利用量が30GBの場合、24回払い相当が11,325円、36回払い相当が9,842円となります。

どこで購入するのが一番お得?

iPad Proをスマホの子回線として購入する場合、どこで買うのが一番お得なのでしょうか。

単純に毎月のコストを比較した場合、最も安いのはSIMフリー版と楽天モバイル(格安SIM)を組み合わせる場合です。36回払い相当のコストでau版と比較した場合の差額は、2回線の通信量が合わせて月3GBまでなら3,156円、月30GBまでなら1,626円、SIMフリー版&楽天モバイルのほうが安いです。

ただし、SIMフリー版のiPad Proは本体代金が一括払いとなるため、iPad Proの購入時に10万円〜20万円程度の高額な出費を伴います。それに、格安SIMでは大手キャリアのキャリアメールが使えなくなったり、混雑時の通信品質が大手キャリアに劣ったりといったデメリットもあります。

iPad Proの一括購入が可能で、格安SIM独特の特徴を受け入れられるのであれば、SIMフリー版と格安SIMの組み合わせを検討するのがお得です。

いっぽう、一括購入が難しかったり、大手キャリアから離れられなかったりする場合は、キャリア版のiPad Proを子回線として契約することになります。

毎月の合計コストを比べると、24回払いのドコモ版に対して支払い回数は増えるものの、36回払いのau版やソフトバンク版のほうが安くなります。たとえば、ドコモ版とau版のコストを同じデータ利用量で比べると、2,000円〜3,000円ほどの差があります。

ドコモからauに更新月以外のタイミングで乗り換える場合には、
・ドコモの解約金…9,500円
・ドコモからMNP(携帯電話・PHS番号ポータビリティー)制度を利用して転出する際の手数料…2,000円
・auを契約する際の手数料…3,000円
このように合計14,500円の費用が掛かりますが、上記の差額があるために、半年程度で元が取れてしまいます。

また、ソフトバンクの親回線が契約できるウルトラギガモンスター+は、データ利用量が50GBと大容量なのに、ドコモのウルトラパックをスマホとiPad Proでシェアするよりも、コストが安くて済むのがメリットです。

ただし、自分以外の家族にドコモユーザーがいる場合、家族全員でデータ利用量を分け合えるシェアパックの子回線にiPad Proを紐付けることも可能です。家族の人数や必要なデータ利用量などの条件次第では、auやソフトバンク並みに通信コストの総額を抑えられます。

自分以外の家族にドコモユーザーがいないのであれば、iPad Proの購入に合わせて、親回線ごとドコモから乗り換えてしまうのもアリでしょう。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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