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話題のスマホ決済サービスの基本と選び方を徹底解説! Apple Pay、PayPay、LINE Pay……

Apple PayにGoogle Pay、PayPay、LINE Payなどなど、“○○Pay”が話題を集めている。これらは、スマートフォンを使ってキャッシュレス決済を行うサービスのこと。ただ便利そうだとは認識しつつも、急速に種類が増えたがために、何が何だかよくわからない状況でもある。そこで、スマホ決済サービスの基礎から選び方までを解説する。


目次
スマホ決済の基本
スマホ決済は大別すると2種類
利用する決済手段はさまざま
スマホ決済はポイント還元率に注目
主なスマホ決済サービスの特徴をチェック
1.Apple Pay
2.Google Pay
3.おサイフケータイ
4.PayPay
5.LINE Pay
6.楽天ペイ
7.Origami Pay
どう選ぶ、注意点は?
スマホ決済サービス選びのポイントは?
スマホの紛失・盗難に備える
まとめ
まだ使ったことがない方は、今こそトライ

スマホ決済は大別すると2種類

はじめに理解しておきたいのは、スマホ決済サービスのすべてが同じ仕組みではないという点だ。ほとんどのサービスの名称に“Pay”が付くためどれも同じもののように見えてしまうかもしれないが、実は決済方法の違いから、「タッチ式」と「コード読み取り式」の2つに分類される。

・スマホをかざすだけの「タッチ式」
ひとつは、駅の改札やレジの読み取り機にスマホをかざすだけで決済ができるタッチ式(非接触型)タイプ。これには、iOS端末で使える「Apple Pay」、Android端末で使える「Google Pay」と「おサイフケータイ」がある。

スマホをかざすだけなので、支払いがとてもスムーズなタッチ式

スマホをかざすだけなので、支払いがとてもスムーズなタッチ式

・バーコード/QRなどを使う「コード読み取り式」
もうひとつは、各決済サービス専用のアプリを使い、スマホの画面にバーコード/QRコードを表示して店舗側がリーダーで読み取るか、店舗側のQRコードをスマホで読み取る方式だ。「Apple Pay」「Google Pay」「おサイフケータイ」以外のサービスは、こちらの方式になる。

アプリを起動してコードの読み取り(支払い金額の手入力が必要なケースもある)を行うため、タッチ式に比べると操作がやや煩雑になる(画面は「PayPay」の例)

利用する決済手段はさまざま

スマホ決済サービスを利用するには、あらかじめ決済に使う手段を登録しておく必要がある。決済手段には、電子マネー、クレジットカード/デビットカード、銀行口座、ポイント残高がある。サービス選びのポイントにもなるので、それぞれについて理解を深めておこう。

・電子マネー
電子マネーとは、現金と交換して利用する電子的なデータのこと。タッチ式の「Apple Pay」「Google Pay」「おサイフケータイ」で利用できる。仮想通貨のように価値が変動することはなく、500円の現金を電子化すれば、500円分の買い物ができる。

現金と交換する方法には、前払い(プリペイド)方式と後払い(ポストペイ)方式がある。前払い方式には「Suica」「nanaco」「楽天Edy」「WAON」などがあり、後払い方式には「iD」「QUICPay」などがある。

前払い方式において、現金を電子化する作業を「チャージ(入金)」と呼ぶ。チャージ方法は電子マネーによって異なるが、クレジットカード、銀行口座、現金(レジや店頭の専用端末にて)のいずれかだ。あらかじめチャージした範囲内でしか決済できないため、計画的な使い方をしたい人に向いている。また、チャージのしやすさもサービス選びのポイントだ。

前払い方式は、あらかじめ現金をチャージして利用する(画面はGoogle Payに登録した「楽天Edy」の例)

前払い方式は、あらかじめ現金をチャージして利用する(画面はGoogle Payに登録した「楽天Edy」の例)

後払い方式はクレジットカードと紐付いているもので、クレジットカードの代わりにスマホを利用するイメージだ。チャージの必要がなく、決済時に残高不足で慌てることがない。

Apple Payでクレジットカードを登録すると、「iD」か「QUICPay」になる(画面は「Amazon Mastercard クラシック」の例)

・クレジットカード/デビットカード
「コード読み取り式」の決済サービスで最も多いのが、クレジットカード/デビットカードの利用だ。決済サービスにより、登録できるクレジットカード/デビットカードの種類は異なるため、サービス選びの指針のひとつになる。

クレジットカードの登録は、スマホのカメラでスキャンして自動登録できるものが多い(セキュリティコードは手入力)。本人認証が完了すると利用できる

・銀行口座
チャージ用ではなく、提携した銀行口座から決済時に即時引き落としができるサービスもある。チャージの必要がなく、しかも使い過ぎのリスクを低減できる。

「Origami Pay」は、銀行口座からの即時引き落としに対応する数少ないサービスのひとつ

「Origami Pay」は、銀行口座からの即時引き落としに対応する数少ないサービスのひとつ

・ポイント残高
コード読み取り式のスマホ決済サービスを利用するとポイントが貯まり、それを支払いに充てる。1ポイント=1円相当として換算するのが一般的だ。

スマホ決済はポイント還元率に注目

スマホ決済サービスのメリットは、レジでの支払いがスムーズになることもさることながら、ポイント還元にもある。前述のようにコード読み取り式のスマホ決済ではポイントが付与され、それを支払いに使える。

このとき、決済額の何パーセントがポイントとして付与されるのかを表すのがポイント還元率だ。たとえば還元率が1%なら、1,000円の買い物で10円分相当のポイントが付与されるということ。

スマホ決済サービスの還元率は基本的には0.5%程度なのだが、現在は顧客囲い込みのために大々的なキャンペーンが展開されている。ニュースでも話題のPayPayやLINE Payが期間限定で行っている20%還元キャンペーンがそれだ。

PayPayは、還元率最大20%(上限は1,000円相当)の「第2弾100億円キャンペーン」(2019年5月31日まで)を展開中だ

またそれとは別に、ポイント還元のあるクレジットカードの利用でもポイントが貯まる。つまり、クレジットカードを使ってコード読み取り式のスマホ決済をすることで、ポイントの二重取りができるということ。

タッチ式も、クレジットカードの利用でポイント還元を受けられる。クレジットカードのポイント還元率もカードごと、あるいは利用条件によって異なるので、より高い還元率のカードを選べばお得感が増すという訳だ。

主なスマホ決済サービスの特徴をチェック

スマホ決済サービスの基本が理解できたら、主要なサービスの特徴を見ていこう。

1.Apple Pay

iPhoneユーザーが「Suica」を利用するときに必須となる。チャージしておけば、リーダーにiPhoneをかざすだけで改札を通過できる。iPhoneのFeliCaチップは上部(カメラのあるあたり)にあるので、手に持ったまま上部をリーダーにかざすのがポイントだ。

「iD」「QUICPay」に非対応のクレジットカードでも登録すれば、「iD」または「QUICPay」として利用できる。そのため、国内で発行のほとんどのクレジットカードを利用できるのが特徴のひとつ。最大8枚まで登録でき、使い分けができる。

また「ウォレット」アプリには、Apple Pay対応の航空券や映画のチケットなども登録して利用できるので便利だ。

Suicaやクレジットカード、電子チケットなどは「ウォレット」アプリで登録・管理する

Suicaやクレジットカード、電子チケットなどは「ウォレット」アプリで登録・管理する

Suica以外の決済は、Touch ID搭載iPhoneならホームボタンに登録済みの指を載せてリーダーにかざす。Face ID搭載iPhoneは、サイドボタンをダブルクリックし、顔認証後にリーダーにかざす(画面はiPhone XSの例)

●対応端末:iPhone 7/7 Plus以降、Apple Watch Series 2以降
●対応電子マネー:Suica、iD、QUICPay
●公式サイト:https://www.apple.com/jp/apple-pay/

2.Google Pay

「モバイルSuica」では必要だった年会費が、Google Payなら「Suica」を無料で利用できる。また、「nanaco」「楽天Edy」「WAON」といった利用者の多い電子マネーを使えるのも特徴だ。

対応のクレジットカードはJCB、JACCS、Kyashとまだ少ないのだが、LINE Payカード(カード式電子マネー)には対応している。タッチ式でLINE Payが使えるので、LINE Pay利用者なら検討の価値あり。

また、飲食店や量販店などのポイントサービスとの連携機能もある。対応サービスが多く、各種ポイントを一元管理できるのがとても便利だ。

LINE Pay カードを登録して「QUICPay」として利用できる。LINE Payユーザーは注目だ

LINE Pay カードを登録して「QUICPay」として利用できる。LINE Payユーザーは注目だ

各種ポイントサービスを一元管理できるので、ポイントカードを持ち歩く必要がなくなる。該当店舗では、バーコードを表示してポイントを貯める

●対応端末:おサイフケータイ対応の端末(Android4.4以上・QUICPayは5.0以上)
●対応電子マネー:Suica、nanaco、楽天Edy、WAON、QUICPay
●公式サイト:https://pay.google.com/intl/ja_jp/about/

3.おサイフケータイ

Google Payと比較してのメリットは、現状では対応電子マネーが多い点だ。デメリットとしては、Google Payはアプリ上から直接電子マネーの登録などができるのに対し、おサイフケータイでは各電子マネーのアプリを利用する必要があるところ。

なお、Google Payとおサイフケータイは連携していて、両アプリをインストールしておくと、一方の電子マネーにチャージすれば他方でも利用できるようになっている。

Google Payでチャージした電子マネーは、おサイフケータイにも反映される

Google Payでチャージした電子マネーは、おサイフケータイにも反映される

●対応端末:おサイフケータイ対応の端末
●対応電子マネー:Suica、nanaco、楽天Edy、WAON、iD、QUICPay、モバイルスターバックスカード

4.PayPay

独自の「PayPay残高」にYahoo!マネー(要登録)、またはクレジットカードからチャージして利用する。モバイルTカードと連携でき、アプリ内からTポイントの利用も可能だ。利用可能な店舗を地図上で探せるのが便利。

ポイント還元率最大20%のキャンペーンで話題を集め、利用者が増えている

ポイント還元率最大20%のキャンペーンで話題を集め、利用者が増えている

PayPayが利用できる店舗は、アプリ内の地図で探せる

PayPayが利用できる店舗は、アプリ内の地図で探せる

●対応端末:iPhone、Android
●チャージ方法:PayPay残高、Yahoo!マネー、クレジットカード(Visa、Master、JCBはYahoo! JAPANカードのみ)、ポイント(PayPayボーナス)
●ポイント還元率:0.5%
●公式サイト:https://paypay.ne.jp

5.LINE Pay

「LINE」アプリ内の「ウォレット」にチャージして利用する。最大の特徴は、LINE Pay利用者同士であれば、手数料のかからない個人間送金が使える点にある。個人間送金も、ポイント付与の対象となる。

「LINE」アプリ内の「ウォレット」でチャージしておき、決済もここから行う

「LINE」アプリ内の「ウォレット」でチャージしておき、決済もここから行う

●対応端末:iPhone、Android
●チャージ方法:銀行口座、LINE Pay カードレジチャージ、対応のコンビニ
※クレジットカード決済は可能だがクレジットカードからのチャージは不可。
●ポイント還元率:利用実績に応じて0.5〜3%
●公式サイト:https://line.me/ja/pay

6.楽天ペイ

あらかじめチャージしておくのではなく、登録したクレジットカードでその都度決済する。楽天カードを持っているなら還元率が高いので、利用価値は高い。ポイントは楽天スーパーポイントなので、楽天市場などの買い物にも利用できる。

なお、楽天カードには電子マネーの「楽天Edy」が付属するが、「楽天Edy」のポイント還元率は1%なので楽天カードで支払いをするよりも、楽天ペイを使ったほうがお得になる。

楽天グループのショップやサービスの利用が多いなら、利用の価値は大きい

楽天グループのショップやサービスの利用が多いなら、利用の価値は大きい

●対応端末:iPhone、Android
●支払い手段:楽天カード、Visa、Mastercard
●ポイント還元率:楽天カード利用なら200円ごとに3ポイント(1.5%)、その他のクレジットカードは200円ごとに1ポイント(0.5%)
●公式サイト:https://pay.rakuten.co.jp/

7.Origami Pay

いちはやくスマホ決済サービスを始めた老舗だ。ファッションや生活雑貨などを取り扱うお店の対応が多い。銀行口座からの即時引き落とし決済に対応しているのも大きな特徴だ。

ポイント還元はないのだが、その代わりに独自の割引サービスやクーポンを用意している。対象店舗の利用が多いなら、ポイントよりもお得感が高い。

銀行口座からの即時引き落とし決済やクーポンの提供など、独自のサービスが特徴だ

銀行口座からの即時引き落とし決済やクーポンの提供など、独自のサービスが特徴だ

Origami Payが利用できる店舗は、アプリ内の地図で探せる

Origami Payが利用できる店舗は、アプリ内の地図で探せる

●対応端末:iPhone、Android
●支払い手段:銀行口座(即時引き落とし対応)、Visa、Mastercard
●ポイント還元率:なし
●対応店舗で割引サービスやクーポンを提供
●公式サイト:http://origami.com/origami-pay/

スマホ決済サービス選びのポイントは?

スマホ決済サービスは、上記以外にも「d払い」や「メルペイ」など多数ある。また、みずほ銀行が地銀など60行と連携する「J-Coin Pay」が2019年3月1日からスタートしたほか、auの「au Pay」(2019年4月開始予定)、ゆうちょ銀行の「ゆうちょPay」(2019年5月開始予定)など、今後もサービスは増え続ける。

それぞれに特徴はあるのだが、どのサービスを選択するか、視点は共通だ。

まず大切なことは、言わずもがなだが、普段利用する店舗で使えるサービスであることだ。レジまわりなどに利用可能なサービスが明記されているので、確認してみよう。

利用できるサービスは、レジまわりや店頭の表示で確認できる

利用できるサービスは、レジまわりや店頭の表示で確認できる

利用できるサービスがわかったら、決済手段をチェック。所有するクレジットカードは使えるのか、クレジットカードを持っていないなら銀行口座からチャージできるのかなどを確認すれば、絞り込みができる。また、事前にチャージするサービスの場合は、チャージしやすいか否かも確認したい。

もうひとつは、ポイント還元率だ。スマホ決済サービス利用の大きなメリットなので、クレジットカードの還元率も含め、より還元率の高いサービスを選べばいい。

しばらくは、還元率の高いキャンペーンが続くと思われる。決済サービスの利用に登録料や月額利用料はかからないので、まずはそのサービスを使ってみるのもいいだろう。

スマホの紛失・盗難に備える

スマホ決済サービスでは、スマホ内に銀行口座やクレジットカード情報を登録することになる。そのため、万一スマホを紛失したり、盗難に遭うと実害が大きくなる。

対策として、パスコードや指紋・顔認証機能でスマホにロックをかけておくのは基本中の基本。加えて、iPhoneの「スマホを探す」、Androidの「端末を探す」機能を有効にしておきたい。これらの機能を使えば、遠隔操作でスマホの現在地を検索したり、最悪の場合にはデータを消去することもできる。

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まとめ まだ使ったことがない方は、今こそトライ

スマホ決済サービスは、実際に使ってみると便利なことこの上ない。

Suicaを使えばJRや私鉄、地下鉄、バス、モノレールなど大抵の公共交通機関はスマホをかざすだけで利用できる。またスマホ決済対応の自販機も増えているし、コンビニなどの支払いで小銭を勘定する必要もなくなる。その上ポイントも貯まるのだから、デメリットを探すほうが難しいくらいだ。

10月から消費税が10%に引き上げられるが、対象店舗でクレジットカードや電子マネーを利用すると5%の還元が受けられるようにする政策案も持ち上がっている。まだ使ったことがない方は、今こそトライしてみよう。

小野均

小野均

パソコンからモバイルまで、ハード&ソフトのわかりやすい操作解説を心がける。趣味は山登りにクルマという、アウトドア志向のIT系フリーライター。

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