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似ているようでもいろいろな違いがあります

通話料金はどこが安い? 格安SIMの「通話料割引オプション」を比べてみた


LINEをはじめとした無料通話アプリが充実しているスマートフォンですが、電話番号を利用する「音声通話」も、まだまだ欠かせない機能です。

2019年6月に出揃った大手キャリアの「分離プラン」では、国内通話料金が話し放題になる通話定額オプションや、各通話最初の5分間が無料になる通話料割引オプションを組み合わせることができるようになっています。

MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供する格安SIMでも、一部の通話料金が無料になったり、通話料単価が安くなったりする通話料割引オプションが用意されています。しかし、割引内容が3社で揃っている大手キャリアとは違い、格安SIMの通話料割引オプションはMVNOによってその内容が様々に異なっています。

そこで今回は、価格.comマガジンが毎月速度調査を実施している10社のMVNOが提供する通話料割引オプションをピックアップ(参考記事:格安SIM人気12回線の通信速度を比較 速い/遅いMVNOは?)。割引内容の違いやオプション利用時の月額料金を比較してみたいと思います。

割引方法は「最初の○分間」「無料通話分」「完全定額」の3パターン

格安SIMの通話料割引オプションは、通話料を割り引く方法によって3つのパターンに分けられます。

●「最初の○分間」が無料になるパターン

ひとつ目は、今回比較した10社すべてから提供されている、各通話最初の数分間が無料になるパターンです。無料になる時間は「10分間」が最多ですが、「3分」や「5分」といった短めの場合もあります。

10分間が無料になるケースのオプション料金は、月額850円(税別、以下同)を中心に830円〜880円の範囲に収まります。3分間が無料になるケースでは少し安く、月額600円で追加することが可能です。

少しユニークなのが、OCN モバイル ONEの通話料割引オプションです。月額850円の「10分かけ放題」は他社の通話料割引オプションと同じ内容ですが、同じ月額料金で提供されている「トップ3かけ放題」は、毎月通話時間が長かった上位3回線宛の通話料だけがすべて無料になる、限定的な通話定額オプションとなっています。

この「10分かけ放題」と「トップ3かけ放題」の内容を兼ね備えた「かけ放題ダブル」も月額1,300円で提供されています。ほかの2つのオプションよりも450円割高ですが、上位3回線宛の通話料がすべて無料になりつつ、4位以下の通話料は最初の10分間が無料になります。

なお、大手キャリアのサブブランドにあたるワイモバイルとUQ mobile、それに楽天モバイルでは、通話料割引オプションが一部の料金プランにあらかじめ組み込まれています(ワイモバイルは「スマホプラン」、UQ mobileは「おしゃべりプラン」、楽天モバイルは「スーパーホーダイ」)。これらのプランでは通話料割引のオプション料金はかかりませんが、割引が不要な場合でもオプションを外すことはできません。

各通話最初の数分間が無料になるパターンの通話料割引オプション

各通話最初の数分間が無料になるパターンの通話料割引オプション

●「無料通話分」が付いてくるパターン

2つ目は、毎月一定の無料通話分が付いてくるパターンです。10社のうち、提供しているのはUQ mobile、BIGLOBEモバイル、mineoの3社のみとなります。

UQ mobileでは、スマートフォン向けの料金プラン「ぴったりプラン」に無料通話分があらかじめ組み込まれています。無料になる合計通話時間は「ぴったりプランS」が毎月30分、「ぴったりプランM」が60分、「ぴったりプランL」が90分です。

BIGLOBEモバイルとmineoは料金が別途かかるオプションとして提供されていて、無料になる合計通話時間はBIGLOBEモバイルが毎月60分または90分、mineoが30分または60分となっています。

毎月一定の無料通話分が付いてくるパターンの通話料割引オプション

毎月一定の無料通話分が付いてくるパターンの通話料割引オプション

●「完全定額」になるパターン

3つ目は、すべての通話料が無料になるパターンです。10社のなかでは、ソフトバンクのサブブランドであるワイモバイルが提供する「スーパーだれとでも定額」のみとなります。オプション料金は月額1,000円で、ナビダイヤルなどの一部を除く国内通話がすべて無料です。

すべての通話料が無料になるパターンの通話料割引オプション

すべての通話料が無料になるパターンの通話料割引オプション

月額料金はどれくらい違う?

続いて、通話料割引オプションを追加した場合のコストを比較してみましょう。基準になるデータ利用量を「毎月5〜6GB」として各社から料金プランを選び、通話料割引オプションと組み合わせた場合の合計コストをまとめました。

なお、ワイモバイルの「スーパーだれとでも定額」については、他社のオプションとコストを比較しやすくするために、「最初の○分間」と「無料通話分」の双方に合計コストを併記しています。また、一部のキャリアが新規契約者向けに提供している期間限定の割引などは考慮せず、料金プランと通話料割引オプションの月額料金のみで試算しています。

「最初の○分間」が無料になるパターンから見てみましょう。各通話最初の10分間が無料になるケースでは、月額料金はおおむね3,000円前後の範囲におさまっています。最初の3分間が無料になるケースでは、オプション料金が10分間の場合よりも250円ほど安くなるため、合計コストも2,800円前後まで下がります。

なかでも、イオンモバイルはデータ利用量が毎月6GBでも月額料金が1,980円と安いため、最初の10分間が無料になる通話料割引オプションを追加しても2,830円です。BIGLOBEモバイルやIIJmio(みおふぉん)で最初の3分間が無料になる通話料割引オプションを追加する場合と比べて、同程度のコストで済むのが魅力的です。

データ利用量5〜6GBのプランに「最初の○分間」が無料通話料割引オプションを追加した場合

データ利用量5〜6GBのプランに「最初の○分間」が無料通話料割引オプションを追加した場合

「無料通話分」が付いてくるパターンではBIGLOBEモバイルがお得です。毎月合計90分まで無料のケースでも、合計コストは3,000円を切る2,980円で済みます。

このパターンの通話料割引オプションは選択肢が少ないだけに、BIGLOBEモバイルは有力な候補となるでしょう。

データ利用量5〜6GBのプランに「無料通話分」が付いてくる通話料割引オプションを追加した場合

データ利用量5〜6GBのプランに「無料通話分」が付いてくる通話料割引オプションを追加した場合

3つのパターンがある通話料割引オプション、どれを選ぶべき?

広く普及している「最初の○分間」が無料になるパターンと、昔の携帯電話向け料金プランによく見られた「無料通話分」が毎月付いてくるパターン、そして大手キャリアのような「完全定額」のパターン。どれを選ぶべきなのかは、音声通話の利用スタイルに左右されます。

1回の通話時間が短く、通話回数が多い人は、「最初の○分間」が無料になるパターンを選ぶのがいいでしょう。通話回数に制約は設けられていないので、毎月何回通話を発信しても大丈夫。各オプションで定められた通話時間を超過しないかぎり、通話料金が生じることはありません。

反対に1回の通話時間が長く、通話回数が少ない人は、「無料通話分」が付いてくるパターンを選ぶのがいいでしょう。合計通話時間の範囲内なら、どれだけ長電話をしても通話料金はかかりません。「ガラケーしか持っていない実家の両親と、たまに長電話をする」ような人にぴったりです。

通話時間や回数を気にせず、大手キャリアのようにすべての通話を定額で利用したい場合は、ワイモバイルの「スーパーだれとでも定額」が10社のなかでは唯一の選択肢となります。データ利用量が毎月6GBでも4,980円とそれなりのコストは掛かりますが、大手キャリアの料金プランに通話定額オプションを付けるよりも割安です。

また、通話回数の多さと長い通話時間の両方に対応できるOCN モバイル ONEの「かけ放題ダブル」にも注目です。かけ放題ダブルを追加しておけば、長電話をした相手の通話料は上位3回線まで無料になりますし、それ以外の通話は最初の10分間が無料になります。

データ利用量が毎月6GBのプランにかけ放題ダブルを追加した場合の月額料金は3,450円。格安SIMとしては少しコストがかかりますが、ワイモバイルで同じデータ利用量のプランにスーパーだれとでも定額を付けるよりも1,500円ほどお得。通話先がある程度絞り込まれているのなら、ワイモバイルよりも安いコストで定額通話が利用できます。

格安SIMでも音声通話が重要だという人は、ワイモバイルやOCN モバイル ONEを検討してみてはいかがでしょうか。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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