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楽天の自社回線に対応していないスマホは使えない?

10月からMNOとなる楽天モバイル、今から乗り換える場合の注意点


楽天がMVNO(仮想移動体通信事業者)として提供する「楽天モバイル」は、ユーザーの4分の1がメインで利用する定番の格安SIMサービスです(MMD研究所が2019年3月に公開した調査結果より)。価格.comでの人気も高く、「格安SIMカード人気ランキング」を見てみると、音声通話SIM・データ専用SIMともに楽天モバイルが1位を占めています(2019年8月6日時点)。

楽天モバイルの魅力のひとつが「楽天スーパーポイント」との連携です。楽天会員が楽天モバイルの音声通話SIMを契約すると、それだけで買い物時のポイントがプラス2倍(ほかにポイントが増えるサービスを利用していなければ通常の3倍)になります。楽天モバイルの利用料金をポイントで支払ったり、利用料金でポイントを貯めたりすることも可能です。

そんな楽天モバイルにこれから乗り換えようと考えている人も多いと思いますが、格安SIMとSIMフリースマホがセットになっている「格安スマホ」を購入する場合には、今だからこそ注意すべきポイントがあるのです。

楽天モバイルは2019年10月から「大手キャリア」の仲間入り

すでに各所で報道されているように、楽天モバイルは今年の10月から自社回線を使ったサービスを開始することになっています。

現在、楽天モバイルはMVNOとしてNTTドコモやauのネットワークに相乗りしてサービスを提供していますが、10月からは大手キャリアと同じように、基地局の整備やネットワークの維持管理などを自分たちの手で行うことになります。

このように、自社でネットワークを整備して独自のサービスを提供するキャリアは「MNO(移動体通信事業者)」と呼ばれます。楽天モバイルはMNOになることで、大手キャリアの仲間入りをするのです。

今はNTTドコモとauの回線に相乗りしている楽天モバイルですが、10月からは自社回線でのサービスを開始します(画像は楽天モバイルのWebサイトより)

楽天モバイルの自社回線に対応していない機種がある

楽天モバイルは既存のユーザーに対して、2019年10月からはMNOとして提供する自社回線への移行を推奨しています。

移行を促進するための施策として、2019年3月14日10時以降に楽天モバイルを新規契約したユーザーには、自社回線専用のSIMカードが送付されることになっています(同日9時59分以前に契約したユーザーについては後日案内される予定です)。

SIMカードを受け取ったユーザーは、回線の切り替え手続きを行って楽天モバイルの自社回線に移るか、今まで通りNTTドコモもしくはauの回線を使い続けるかを選択できます。注意すべきなのは、ここで「楽天モバイル自社回線への切り替え」を選ぶ場合です。

楽天モバイルは現在27機種のスマートフォン(2019年8月6日時点)を販売していますが、このうち自社回線に対応しているのは12機種のみ。根強く支持されているアップルの「iPhone SE」をはじめとした15機種は、楽天モバイルの自社回線に対応していません。

つまり、10月からスタートする楽天モバイルの自社回線でも引き続き使える格安スマホの選択肢は、全体の半分以下となる12機種に限られてしまうのです。

楽天モバイルの自社回線に対応しているスマホはどれ?

では、楽天モバイルの自社回線に対応するとアナウンスされているスマホはどの機種なのでしょうか。

●シャープのスマートフォンは最多の6機種が対応

12機種のうち半数となる6機種は、シャープ製の以下のスマートフォンです。

・AQUOS zero SH-M10
・AQUOS R2 compact SH-M09
・AQUOS sense2 SH-M08
・AQUOS sense plus SH-M07
・AQUOS R compact SH-M06
・AQUOS sense lite SH-M05

最新機種の「AQUOS zero SH-M10」は、6.2インチの大画面ながら146gという軽さが魅力。CPUに「Snapdragon 845」を採用し、メモリー(RAM)容量も6GBで処理性能も十分です。

高いスペックが特徴のAQUOS zero SH-M10

高いスペックが特徴のAQUOS zero SH-M10

AQUOS R2 compact SH-M09はコンパクト路線を継承。5.2インチ画面は上下にノッチ(切り欠き)があるデザインで、片手でも扱いやすいサイズに仕上がっています。

コンパクトなAQUOS R2 compact SH-M09

コンパクトなAQUOS R2 compact SH-M09

なお、国内メーカー製のスマートフォンらしく、どの機種も防水防じんとおサイフケータイに対応しています。

●OPPOからも4機種が対応

残る6機種のうち4機種は、日本市場に参入して1年半となるOPPOのスマートフォンです。

・Reno 10x Zoom
・AX7
・R17 Pro
・Find X

最新機種の「Reno 10x Zoom」は、10倍のハイブリッドズームが大きな特徴(光学のみでは5倍の望遠撮影が可能)。フロントカメラや通話スピーカーなどは収納式になっているので、画面にノッチがありません。6.65インチの大画面でゲームや映像作品を広々と楽しめます。

ハイブリッド10倍ズームに対応するReno 10x Zoom

ハイブリッド10倍ズームに対応するReno 10x Zoom

●ファーウェイは2機種が対応

最後の2機種はファーウェイの「P30 lite」と「nova lite 3」です。P30 liteはしずく型の目立ちにくいノッチを備えた6.15インチの画面や、120°の広角撮影にも対応するトリプルカメラを搭載しており、コストパフォーマンスにもすぐれています。

トリプルカメラやコストパフォーマンスが魅力のP30 lite

トリプルカメラやコストパフォーマンスが魅力のP30 lite

2019年10月以降もドコモ回線/au回線で使い続けることは可能だが……

10月から提供される楽天モバイルの自社回線に対応しているのは以上の12機種ですが、これ以外の機種を選びたいという人はどうすればいいのでしょうか。

自社回線への移行に関する楽天モバイルの案内によれば、SIMカードが送付されても切り替え手続きを実行しないままでいれば、前述のように従来の回線で使い続けることが可能です。

つまり、10月に楽天モバイルが自社回線の提供を開始しても、NTTドコモやauの回線がすぐに使えなくなるというわけではありません。自社回線に対応しないスマートフォンを購入した人も、しばらくはMVNOとして提供されている従来の回線で利用し続けられます。

また、回線の移行は楽天モバイルによって「推奨」されてはいますが、10月になったら絶対に移行しなければならない、というわけではありません。自社回線に対応する12機種を使っていても、従来の回線に不満がなければ、すぐに切り替える必要はないのです。

とはいえ、楽天モバイルはMNOとして独り立ちする道を選んだわけですから、将来的には楽天モバイルの自社回線へと切り替えねばならないときが来るはずです。既存のユーザーに対しては自社回線への移行が積極的に案内されることになるでしょうし、10月以降の新規契約者は最初から楽天モバイルの自社回線しか選べなくなるのかもしれません。

愛着の芽生えたスマートフォンが、故障などの不具合もないのに使えなくなってしまうのは切ないものです。コストの観点からも、いま使っている端末がまだ使えるうちに別の機種を購入する必要に迫られることは見過ごせません。

回線を切り替えるタイミングがいつやってきても端末を買い換えなくて済むように、これから楽天モバイルの格安スマホを購入するのであれば、自社回線の対応機種から選ぶのがいいでしょう。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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