レビュー
8コアCPUやGeForce RTX 2060搭載の超ハイスペックモデル

あなたならどう使う? 独創的な2画面ノートPC「ZenBook Pro Duo」を試す

ASUSは2019年8月20日、東京都内で新製品発表会を開催し、新型スマートフォン「ZenFone 6」と新型ノートパソコン「ZenBook Pro Duo」「ZenBook 14/15」を発表した。今回はその中のZenBook Pro Duoをいち早く試す機会を得たので、速報レビューをお届けする。メインディスプレイとは別に、キーボードの奥にサブディスプレイを搭載したASUSらしい独創的なモデルだ。

なお、ZenFone 6に関しては動画レビュー(ASUS「ZenFone 6」レビュー。回転するフリップカメラ搭載の変態スマホ)を公開しているので、あわせてチェックしてもらいたい。

キーボードの奥に「ScreenPad Plus」というセカンドディスプレイを搭載するZenBook Pro Duo。ノートパソコンの表示領域の拡大に挑戦したユニークなノートパソコンだ

20日の発表会には同社のジョニー・シー会長も駆けつけた

20日の発表会には同社のジョニー・シー会長も駆けつけた

縦に並んだ2画面の使い道は人それぞれ!

ZenBook Pro Duoは15.6型のメインディスプレイと、「ScreenPad Plus」と呼ばれる14型のセカンドディスプレイを搭載する、2画面ノートパソコンだ。解像度はメインディスプレイが3840×2160、セカンドディスプレイが3840×1100。どちらも4Kディスプレイという豪華な仕様だ。同社のノートパソコン「ZenBook」の一部モデルには、ディスプレイ一体型タッチパッド「ScreenPad」という独自の機能が備わっているが、その進化版がScreenPad Plusと言える。

ScreenPad Plusには最大3つまでのウィンドウを整列表示でき、たとえば、メインディスプレイで動画編集作業をしながら、ScreenPad Plusに写真や動画が保存されたフォルダ、クライアントからの作業指示を確認するためのメールソフト、さらにBGM用の音楽再生ソフトを開いておくといった使い方が想定される。アプリにもよるがツールやパレットなどをScreenPad Plusに表示するといったこともできる。ScreenPad Plusは14型といっても横長なので、メインで作業するスペースというよりは補助的な使い方となりそうだ。

メインディスプレイに動画編集ソフトを表示しつつ、ScreenPad PlusにOutlook、PowerPoint、それにハードウェアの設定などができる「MyASUS」を開いた状態。2画面ともにタッチ操作に対応しており、アプリによっては直感的に操作ができる。ディスプレイ表面はメインディスプレイがグレア、ScreenPad Plusがノングレアで、見え方が微妙に違うのが気になる

動画編集での使用イメージ

動画編集での使用イメージ

Webクリエイターなどソースコードをいじる人なら、縦に長く表示するといった使い方も可能

Webクリエイターなどソースコードをいじる人なら、縦に長く表示するといった使い方も可能

ゲームならプレイ画面、プレイしている様子、SNSを同時に表示するといったこともできる

ゲームならプレイ画面、プレイしている様子、SNSを同時に表示するといったこともできる

2つのディスプレイを使いやすいようにする機能も盛り込まれている。メインディスプレイに開いているウィンドウのメニューバーをクリックまたはタッチして少し下げると、ScreenPad Plusにワンクリック・タッチで移動できるアイコンが表示される。メインディスプレイとScreenPad Plusをひとつの大画面として使うことも可能だ。

左からScreenPad Plusに移動するボタン、ScreenPad Plusで表示するように登録するボタン、全画面表示ボタン

左からScreenPad Plusに移動するボタン、ScreenPad Plusで表示するように登録するボタン、全画面表示ボタン

ScreenPad Plus内での表示固定も、メニューバーをクリックして、上部に表示される白いバーに近づけると1/3のサイズに固定される。左右に移動すると1/2サイズに固定できる。

ScreenPad Plusの役割は、情報を表示するだけではない。よくつかうショートカットキーをアプリごとに設定しておき、作業の効率化を図ったり、手書きで文字を入力したり、計算機を表示したりできる。バッテリーの消費に関係する輝度の調整も素早くできる。

ScreenPad Plusのメニュー画面。常時左端に表示される「>」をタッチすると表示される

ScreenPad Plusのメニュー画面。常時左端に表示される「>」をタッチすると表示される

アプリごとによく使うショートカットボタンをグループ化しておける機能。カスタマイズも可能で、3つのキーを使うショートカットなどを登録しておくと便利そうだ

手書き入力も可能。付属のASUS PENでも、指でもOK

手書き入力も可能。付属のASUS PENでも、指でもOK

タッチ入力できる計算機

タッチ入力できる計算機

意外と便利そうなのか、開くアプリとそのレイアウトを記憶しておける機能。いつも同じアプリを起動しながら作業するユーザーにとっては重宝しそうだ

マルチディスプレイ環境は広いスペースが必要となるが、ZenBook Pro Duoはノートパソコン1台だけで済むのが大きなメリットだ。2つのディスプレイが縦に並び、セカンドディスプレイが横長という、あまり見たことのないスタイルは、ユーザーの慣れというか作業の仕方のアップデートが欠かせないだろう。常にマルチタスクをこなしているパソコン上級者向けではあるが、面白い機能だと感じた。

「ScreenPad Plus」搭載でキーボードは手前に配置

ScreenPad Plus以外のハードウェア面をチェックしていこう。特徴的なのは、ScreenPad Plusを搭載するために、手前側に配置されたキーボードだ。キーボードの右側にはワンタッチでテンキー表示に切り替えられる「NumberPad 2.0」が搭載されている。このレイアウトは同社のゲーミングノートPC「ROG」の一部のモデルにも取り入れられている。

キーボードは、キーピッチが19.05mmのフルサイズキーボード。キーストロークは1.4mmで、打鍵感は少し軽め。右側に配置されたタッチパッドは慣れると操作しやすいが、左手では使いにくく、左利きの人には操作しにくいかもしれない。

ScreenPad Plusを搭載する関係で本体は厚みがある。ディスプレイを開くと、キーボードが斜めになるように設計されてはいるが、それでもテーブルとキーボード手前には段差ができてしまい、そのままだと長時間タイピングすると手首が疲れてきてしまう。そのため、専用のパームレストが付属している。長時間タイピングするときはぜひ活用したいところだ。

キーボードはScreenPad Plusを搭載する関係で、手前側にレイアウトされている。フルサイズキーボードで、レイアウトも標準的。打鍵感は少しやらわかめだ

タッチパッドはテンキー機能付きのNumberPad 2.0。タッチパッド上部の左のキーでは、ファンの動作モードを切り換えられる。その右のキーを押すと、メインディスプレイとScreenPad Plusの表示内容を入れ替えられる

快適にタイピングするためには付属のパームレストが必須。ファンの動作モードがターボのときはブルー、自動のときはホワイトに光るギミックが中央上部に備わっている

メインディスプレイは3840×2160の有機ELで、非常に高精細で高品質なディスプレイだ。コントラス比は10万:1、応答速度は1ms、リフレッシュレート60Hzと、ゲームにも使えるスペックを誇る。Display HD R500をサポートしており、明るさの表示幅が広く、自然でリアルな描写で映像を楽しめるのもポイント。DCI-P3カバー率100%、sRGBカバー率133%で動画や写真の編集にも十分使えるクオリティだ。

15.6型のメインディスプレイは3840×2160の4K有機ELディスプレイ。グレアタイプでタッチ操作も可能

15.6型のメインディスプレイは3840×2160の4K有機ELディスプレイ。グレアタイプでタッチ操作も可能

ゲーミングPC並みの超ハイスペック仕様

ScreenPad Plusに目が行きがちだが、ZenBook Pro DuoはゲーミングノートPCと呼んでいいほどハイスペックなのも特徴だ。CPUにはゲーミングノートPC向けの第9世代のインテルHプロセッサーを、GPUにはNVIDIAのGeForce RTX 2060(Optimus対応、GDDR6 6GB)を搭載している。メモリーは32GBだ。また、Wi-Fi 6ことIEEE 802.11axの2×2に対応したAX200というモジュールも搭載しており、将来性も高い。

ネットワークアダプターを見ると、「Intel Wi-Fi 6 AX200 160MHz」を搭載していることがわかる

ネットワークアダプターを見ると、「Intel Wi-Fi 6 AX200 160MHz」を搭載していることがわかる

今回試した上位モデル「UX581GV-9980」は8コア16スレッドのCore i9-9980HKを搭載しており、最大動作クロックは5GHzに達する。ストレージは1TB SSDで、PCI Express 3.0 x4接続という高速なタイプだ。

8コア16スレッドのCore i9-9980HKを搭載。ベースクロックは2.4GHzで、最大動作クロックは5GHzという高性能なCPUだ

下位モデルの「UX581GV-9750」は、6コア12スレッドのCore i7-9750H(2.6GHz、最大4.5GHz)を搭載し、ストレージは512GB SSDとなる。

ゲーミングPCのように専用ソフトは搭載されていないが、冷却用のファンを自動とターボ(ファンの動作を約10%アップ)の2種類でコントロールするボタンが用意されている。本体サイズは359.5(幅)×246(奥行)×24(高さ)mm、重量は約2.5kg。

外部インターフェイスにはThunderbolt 3、USB3.1 Gen2×2、HDMI、マイク入力/ヘッドホン出力端子などを備える

天板と底面にはアルミニウム合金を使用。天板は真円のヘアライン加工が、エッジ部分には鏡面仕上げのダイヤモンドカットが施されている

まとめ

ノートパソコンの表示領域を拡大するScreenPad Plusはいいアイデアだと思う。ノートパソコンで表示領域を広げる手段として、モバイルディスプレイを使うという手もあるが、その分スペースをとってしまう。その点、1台で2つのディスプレイを搭載する本モデルは場所をとることはない。タッチ操作もできるので、アプリ次第では操作系の画面をScreenPad Plusに表示するといった使い方も考えられる。ScreenPad Plusの使い道は、用途やアプリによってさまざまだ。

ターゲットとするユーザーは動画編集、写真編集、イラスト作成、音楽のリミックスなどクリエイティブな作業をするクリエイターだ。ツールやキャンパスなど、表示する情報量が多いクリエイティブ用のアプリには、ScreenPad Plusは便利に使えるだろう。ゲームのプレイと配信、SNSを同時にこなすゲーマーにも向いている。

今回試したUX581GV-9980の市場想定価格は466,500円(税別)。ScreenPad Plusという新しい機能を搭載していることを考えても、かなり強気な価格設定だ。下位モデルのUX581GV-9750の市場想定価格は361,500円(税別)で、約10万円安い。こちらも十分ハイスペックなので、価格を重視するなら下位モデルを選ぶといいだろう。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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