レビュー
「iPadOS」にも注目の新機能が盛りだくさん

第7世代の新型「iPad」レビュー。キーボードもマウスも使えて、3万円台から買える高コスパモデル

第7世代の「iPad」が発売された。第6世代のiPadから画面サイズが大きくなり、純正のカバー兼キーボード「Smart Keyboard」に対応したの大きな進化点だ。出荷時から最新の基本ソフト(OS)「iPadOS」を搭載しているのもポイント。筆者は家族用に第6世代のiPadを使用しているので、第6世代iPadとの比較を交えつつ、第7世代のiPadのレビューをお届けしたい。

第7世代iPadは画面サイズが10.2型にアップし、別売のSmart Keyboardに対応。一番安い32GBのWi-Fiモデルの価格.com最安価格は38,269円(2019年10月9日時点)

画面は数字以上に大きくなった印象

まずは外観から見ていこう。画面サイズは、9.7型から10.2型にアップしている。数字上はわずかなサイズアップだが、実物を比べると、数字以上に大きくなっている印象を受ける。後述する「Split View」で画面を2分割して使う場合などに、この画面サイズのアップが効いてくる。本体のサイズも一回り大きくなっているが、携帯性や持ちやすさが大きく損なわれるほどではない。

左が10.2型の第7世代iPad、右が9.7型の第6世代iPad。比べると、数字以上に画面サイズが大きくなった印象だ

左が10.2型の第7世代iPad、右が9.7型の第6世代iPad。比べると、数字以上に画面サイズが大きくなった印象だ

左の第7世代iPadの本体サイズは174.1(幅)×250.6(高さ)×7.5(厚さ)mm、重量は483g(Wi-Fiモデル)/493g(Wi-Fi + Cellularモデル)。写真はスペースグレイのWi-Fi + Cellularモデル。右の第6世代iPadの本体サイズは169.5(幅)×240(高さ)×7.5(厚さ)mm、重量は469g(Wi-Fiモデル)/478g(Wi-Fi + Cellularモデル)。写真はシルバーのWi-Fiモデル

この画面サイズのアップは、別売のSmart Keyboardに対応するためというのが一番の理由だろう。第7世代iPad用のSmart Keyboardは、10.5型の「iPad Air」用のものと兼用なので、サイズアップの必要性があったと考えられる。

Smart Keyboardの使い勝手は、iPad Airのものと変わっていない。充電やペアリングが不要で、ディスプレイカバーとしても使えるのが魅力だ。打鍵感はペタペタしており、キーストロークも浅めだが、メモ程度であれば問題なく使える。

Smart Keyboardを装着すればキーボードを使って文字入力が可能。ノートPCライクに利用できる。Smart Keyboardの価格.com最安価格は15,918円(2019年10月9日時点)

Smart Keyboard接続用のコネクターを搭載

Smart Keyboard接続用のコネクターを搭載

解像度は2160×1620でわずかにアップしている。ピクセル密度は264ppiで、第6世代と同じ。最大輝度も500cd/m2と変わっていない。表示品質もほぼ同じに見えた。単品で見る分には満足だが、フルラミネーションディスプレイで反射防止コーティングが施されたiPad Airと比べると、少しだけ画質は落ちる印象だ。iPad Airに搭載される広色域ディスプレイ(P3)や「True Toneディスプレイ」も省かれている。画質にこだわるなら、iPad Airを選びたいところだ。

チップは、第6世代iPadと同じ、第4世代の「A10 Fusionチップ」と組み込み型の「M10コプロセッサ」を搭載。ベンチマークアプリ「GeekBench 5」によると、メモリーが2GBから3GBにアップしており、「Computer Benchmark」の結果は第7世代iPadが2841、第6世代iPadが2761と、わずかに差が出た。バッテリー駆動時間はWi-Fiでのインターネット利用、ビデオ再生、オーディオ再生で最大10時間と、こちらも第6世代iPadから変わっていない。

新機能盛りだくさんの「iPadOS」

続いてiPadOSについて見ていこう。

まず、iPadOSによってApple Pencilが使いやすくなった。レイテンシー(遅延)が20msから9msに改善され、よりなめらかに書けるようになったのだ。第6世代iPadもiPadOSにアップデートすればレイテンシーが改善されるので、第6世代iPadのユーザーもこの恩恵が受けられるのはありがたい。

Apple Pencilを使った新機能としては、画面隅からスワイプすると、Webページやマップなどの画面をキャプチャできる機能が搭載された。キャプチャ画像に、そのまま手書きで注釈を加えられるのが便利だ。さらに、表示されている部分だけでなく、縦に長いWebページを丸ごとキャプチャできる「フルページ」も非常に便利な機能。マップアプリでは、同機能を使って、「よく使う項目」などの情報をカットして地図だけをキャプチャすることができる。細かい機能だが、Webページ制作の仕事をしている人など、人によっては刺さる機能ではないだろうか。

複数の作業をiPad上でこなすマルチタスクも強化されている。一番わかりやすいのが「Split View」と「Slide Over」。

Split Viewは2つのアプリを同時表示する機能で、たとえば、SafariでWeページを見ながら、Twitterをチェックするといった使い方ができる。iPadOSでは同じアプリの2画面表示に対応。メモアプリを使って、以前書いたメモを見ながら、もうひとつのメモを作成するといったことが可能となった。

2画面表示する方法も柔軟で、Safariなら開きたいページのリンクをドラッグして画面の左右端に移動すると画面が分割される。メモアプリやメールでは、左カラムの一覧から別画面で開きたいメモやメールをドラッグして画面の右端にもっていけばいい。別のアプリを開きたい場合は、Dockに登録しているアプリのアイコンを同じようにドラッグして画面の左右端にもっていくだけだ。

Split Viewは同一アプリの2画面表示に対応

Split Viewは同一アプリの2画面表示に対応

もうひとつのSlide Overは、開いているアプリの上に、アプリを重ねて表示する機能。複数のアプリをSlide Overに格納して、iPhoneのように、下のバーを左右にフリックして切り換えて利用することができる。下のバーを上にドラッグして格納しているアプリを一覧表示して、すばやく切り替えることも可能。上のバーを右にドラッグするとSlide Overが消えて、画面の端から左にスワイプすると再度表示される。Slide Overがメインのアプリと重なって見えにくい場合は、さっと消して、使いたいときだけ再度表示するといった使い方になるだろう。

アプリを一覧表示するという意味では、Dockのアイコンを長押しして表示される「すべてのウインドウを表示」も便利。Slide Overで表示されているのものも一覧表示されるので、アプリを見失ったときに使えそうだ。

Slide Overへのはじめかた(使い方)は、Dockのアイコンを少しだけ長押しして、左右に動かすとSlide Overに格納されるのだが、長押しの時間をつかむのに少しだけ時間がかかった。慣れは必要だが、ながら作業を快適にする機能として、使い方は覚えておきたいところだ。

Slide Overを使って、Safariの上に細長のSafariを表示したところ

Slide Overを使って、Safariの上に細長のSafariを表示したところ

Slide Overを使って、Safariの上にメモアプリを表示。Safariを見ながら、メモをとるといったこともできる

Slide Overを使って、Safariの上にメモアプリを表示。Safariを見ながら、メモをとるといったこともできる

Slide Overの下のバーを上にドラッグすると、Slide Overに格納されているアプリが一覧できる

Slide Overの下のバーを上にドラッグすると、Slide Overに格納されているアプリが一覧できる

Dockのアイコンを長押しして「すべてのウインドウを表示」をタップすると開いているアプリを一覧できる。これはMacでもおなじみのExposeと呼ばれる機能だ

マウスやコントローラー、USBメモリーが使える

iPadOSでは周辺機器との接続性もアップしている。まず、マウス操作が可能となった。タッチで直感的に使えるのがiPadのいいところだが、画面を汚したくない、タッチしにくいなど、シーンや用途によっては便利に使えそうだ。マウスを接続するには、「設定」→「アクセシビリティ」→「タッチ」を選択し、「AssistiveTouch」をオンにする。「デバイス」からマウスを接続すると、黒い丸いポインターが表示され、マウス操作ができる。ポインターの大きさ、色、移動速度などが変更できる。なお、接続できるのはBluetoothマウスで、アップルのMagic MouseやMagic Trackpadは使えない。

Smart Keyboardとマウスを使えば、見た目は完全にノートPCとなる

Smart Keyboardとマウスを使えば、見た目は完全にノートPCとなる

今回は試せていないが、ゲーム用のコントローラーもつながるようになった。対応しているのは、Xboxワイヤレスコントローラー (Bluetooth 対応モデル 1708)、PlayStation DUALSHOCK4ワイヤレスコントローラー、一部のMFi (Made for iOS) Bluetooth コントローラー。定額制ゲーム「Apple Arcade」のいくつかのタイトルはコントローラーを使った操作に対応しているので、慣れ親しんだコントローラーでゲームが楽しめるのは、ゲーム好きにはうれしいはずだ。

「ファイル」アプリでは、外部ストレージに対応し、USBメモリーやSDメモリーカードなどを接続して、データのやりとりが可能となった。ファイルアプリでは、フォルダの新規作成、ZIPファイルの解凍・圧縮、カラム表示など、かなりPCライクな使い方が可能となった。自宅のメインマシンがiPadになる日も近いかもしれない。

SDメモリーカードを接続し、iPadから画像をコピーしてみた。ドラッグ&ドロップとはいかないが、PCに近い使い方が可能となっている

まとめ

以上、第7世代iPadとiPadOSを詳しく見てきた。第7世代iPadについては、画面サイズアップ、Smart Keyboard対応などしながら、価格.com最安価格は38,269円(2019年10月9日時点)からという安さも魅力だ。はじめてのiPadとして選びやすいのはもちろん、家族用などにも選びやすい。ただし、Smart KeyboardとApple Pencilは別売なので、この点は注意してほしい。iPadOSは多くの新機能が追加されており、まだまだすべてを使いこなせていないが、生産性や使い勝手は間違いなくアップしている。Macの最新OS「macOS Catalina」では、iPadをサブディスプレイとして使える「Sidecar」という新機能もあり、ますますiPadへの注目度が増しそうだ。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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