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「日次コース」は廃止されたけれど……

「OCN モバイル ONE」の新旧料金プラン、どちらを選べばいい?


NTTコミュニケーションズがMVNO(仮想移動体通信事業者)として提供する格安SIMサービス「OCN モバイル ONE」において、新しい料金プラン「新コース」が2019年11月に始まりました。

「新コース」では最低利用期間が廃止され、いつ解約しても解約金が請求されなくなりました。また、月額料金が従来のプランから引き下げられたほかに、新たにデータ利用量が毎月1GBのプランが追加されことで、コストの面でもよりお得になっています。いっぽう、OCN モバイル ONEの特徴のひとつだった「データ利用量が毎日リセットされるプラン」(以下「日次プラン」)は廃止されました。

そこで今回は、OCN モバイル ONEの新しい料金プランの詳細をチェックしつつ、並行して提供が続けられている従来の料金プランと比べてみたいと思います。

※記事中の価格表記は特に断りがない限り税別です。

料金プランの詳細をチェック

まずは新しい料金プランの内容をチェックしてみましょう。以下の表に、新しいプランである「新コース」と、従来のプラン「新コース以外」のプラン内容をまとめました。

OCN モバイル ONEの料金プラン比較

OCN モバイル ONEの料金プラン比較

「新コース」のデータ利用量は、毎月1GB、3GB、6GB、10GB、20GB、30GBの6通りから選べます。「3GB/月コース」以上の区切りは従来の新コース以外と同じですが、新コース以外の特徴だった2種類の日次プラン(「110MB/日コース」と「170MB/日コース」)が廃止された代わりに、毎月1GBまで使える「1GB/月コース」(月額1,180円)が追加されています。

ただし、「1GB/月コース」は音声通話SIM専用の料金プランです。データ通信SIMでデータ利用量が一番少なく、月額料金が一番安いのは「3GB/月コース」(月額880円)となっており、「1GB/月コース」を選ぶことはできません。

「新コース」と新コース以外のどちらも、余ったデータ利用量は翌月または翌日(日次プランのみ)に繰り越されます。また、NTTコミュニケーションズが提供するOCN光サービスとセットで利用する場合、月額料金が毎月200円割り引かれます(最大5契約まで)。

なお、「新コース」では音声通話SIMにも最低利用期間が設けられていないため、契約からの日数によらず、どのタイミングで解約や他社への乗り換えをしても解約金は請求されません。従来の新コース以外では最長6か月間の最低利用期間が設けられており、期間内に解約や他社への乗り換えをすると1,000円(契約が2019年10月1日以降、不課税)または8,000円(契約が2019年9月30日以前、不課税)の解約金が請求されます。

「新コース」では低速通信も使いすぎに注意

「新コース」の特徴として、低速通信を対象としたデータ利用量が定められている点が挙げられます。

OCN モバイル ONEの通信速度は、通常のデータ利用量を使い切ったり、専用アプリから通信速度を低速に設定したりすると、上り・下りともに最大200kbpsの低速通信に切り替わります。

従来の新コース以外では低速通信時のデータ利用量に制限はありませんでしたが、「新コース」では低速通信にも通信量の上限が定められました。低速通信時のデータ利用量は、通常のデータ利用量の半分に設定されています。

たとえば、「3GB/月コース」の場合、当月の通信量が3GBに達すると通信速度が最大200kbpsに制限されますが、「新コース」では制限後の通信量が1.5GB(通常のデータ利用量と合わせて4.5GB)に達すると、通信速度が200kbpsからさらに遅く制限されることになります。毎月の通信量が通常のデータ利用量の1.5倍を上回るようなら、一段階上のプランに変更するのがいいでしょう。

「新コース」では低速通信にもデータ利用量が定められました。従来の新コース以外は引き続き制限なしで低速通信が利用できます

「3GB/月コース」以上の月額料金はすべて安くなった

低速通信にも通信量の上限が定められたことで制約が増えたように思える「新コース」ですが、月額料金は新コース以外よりも安くなっています。両コースの差額を以下の表にまとめました。

「新コース」と「新コース以外」の月額料金の差額

「新コース」と「新コース以外」の月額料金の差額

最も差額が大きいのは大容量の「30GB/月コース」です。音声通話SIMの差額は毎月770円、1年間では9,240円と決して無視できない金額です。「20GB/月コース」でも音声通話SIMにおける1年間の差額が5,400円に達します。

「3GB/月コース」の場合、「新コース」の音声通話SIMでは毎月320円安くなりました。新コース以外の同プランは月額1,800円となっており、格安SIMにおける毎月3GBまでの料金プランとしてはやや割高でしたが、「新コース」では月額1,480円となったことで、一転して割安なプランとなっています。

また、中容量の「6GB/月コース」と「10GB/月コース」も、それぞれ「新コース」のほうが安くなっています。

「新コース」では一部のオプションもお得になった

最後に、新しい「新コース」と従来の新コース以外で利用できる主なオプションの内容をチェックしておきましょう。

OCN モバイル ONEの主なオプション

OCN モバイル ONEの主なオプション

「新コース」と新コース以外では、提供されているオプションそのものは共通しています。ただ、一部のオプションでは価格などに違いがみられます。

最大5枚のSIMカードでデータ利用量をシェアできる「容量シェア」の場合、追加した音声通話SIMの月額料金が新コース以外では1,100円ですが、「新コース」では1,000円になりました。わずか100円の差ですが、音声通話SIMを4枚追加すれば差額は毎月400円、1年間では4,800円に達します。

また、通常のデータ利用量を追加する「容量追加オプション」の場合、「新コース」を契約しているユーザーが専用アプリ経由で容量を購入する場合のみ、500円で1GBを追加することができます。「新コース」を契約していてもOCNのマイページから購入したり、新コース以外を契約していたりする場合、同じ500円でも容量は半分の0.5GBしか追加できません。

そのほかの主要なオプションについては、「新コース」と新コース以外で違いはありません。「新コース」でも音声通話SIMの通話料が半額の10円/30秒になる「OCNでんわ」が利用可能で、有料オプションの「10分かけ放題」や「トップ3かけ放題」(いずれも月額850円)も契約できます。データ通信SIMには月額120円でSMS機能を追加することが可能です。

「新コース」と新コース以外どちらを選べばいい?

2019年11月から提供が始まったOCN モバイル ONEの「新コース」は、並行して提供が続けられている従来の新コース以外から月額料金を値下げしつつ、音声通話SIMの最低利用期間を廃止。毎月1GBまでの小容量プラン(音声通話SIMのみ)を追加したことで、コストの面では従来のプランよりも契約しやすくなりました。

そのいっぽう、新コース以外の特徴だった日次プランが「新コース」では廃止されています。日付が変わればデータ利用量が回復する日次プランには、月の途中でデータ利用量を使い切ってしまい、月末まで低速通信で過ごさなければならない状況(いわゆる「ギガ死」)を防ぎやすいというメリットがあります。

1日分のデータ利用量は110MBまたは170MBとわずかですが、毎日の通信量がだいたい同じくらいの人が使いすぎを防ぐには最適。ギガ死を手軽に予防したい人は、新コース以外の日次プランを選ぶのがいいでしょう。

また、「新コース」では低速通信時にもデータ利用量が定められました。毎月の通信量が各プランにおける通常のデータ利用量の1.5倍を上回る場合、200kbpsよりもさらに遅い通信速度制限を受ける可能性があります。

日次プランは不要という人が「新コース」と新コース以外のどちらを選ぶべきかは、「コスト」と「通信速度」のバランスをどう取るかによって異なります。

通信速度はなるべく速いほうがいいという人は、従来よりも安くなった「新コース」がお得。データ利用量は毎月1GBの小容量から毎月30GBの大容量まで揃っているので、ニーズに合った容量を選びやすくなっています。専用アプリ経由なら1GBのデータ利用量を500円で追加できるので、うっかり使いすぎた月でも比較的お得にデータ利用量を増やせます。

低速通信も活用してコストをとにかくおさえたいという人は、従来の新コース以外を選ぶことも検討しましょう。「新コース以外」の低速通信には今まで通りデータ利用量が定められていないので、それ以上遅い速度に制限されることはありません(制限を受けないとしても、ネットワークの混雑などによって速度が遅くなることはあります)。

ただし、「新コース」と新コース以外の差額も考慮すると、低速通信を活用したとしても、それほど節約できない可能性もあります。

たとえば、新コース以外の「3GB/月コース」は月額1,800円ですが、データ利用量が一段階多い「新コース」の「6GB/月コース」は月額1,980円です。この場合、「新コース以外」の低速通信で毎月3GBをまかなったとしても、節約できるのは毎月180円のみ。わずかでも節約できるほうがいいか、差額を上乗せして低速通信を使わずに利用するか、どちらが好ましいかで選ぶのがいいでしょう。

松村武宏

松村武宏

信州佐久からモバイル情報を発信するフリーライターであり2児の父。気になった格安SIMは自分で契約せずにはいられません。上京した日のお昼ごはんは8割くらいカレーです。

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