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最初はネットブック対抗だった?

iPad誕生10年! 「魔法のような革新的デバイス」の歴史を振り返る

2010年1月27日(現地時間)にアップルが「iPad」を発表して、今年でちょうど10年になります。当時、アップルからタブレットが登場するとの噂が発表前に広がり、「石板」「iSlate」など呼ばれ、登場前から話題になりました。この10年でiPadはどう変わったのか振り返っていきたいと思います。

10年前に発表された初代iPad

10年前に発表された初代iPad

「魔法のような革新的デバイス」

10年前、筆者は米国での発表会を取材する機会に恵まれました。スティーブ・ジョブズ氏がiPadを「魔法のような革新的デバイス」と紹介し、ステージに用意されたソファに座り、自らiPadを操作しながら、さまざまな機能を説明していたのを覚えています。

ジョブズ氏は、当時流行していたネットブックを安いだけで動作が遅く、低クオリティと痛烈に批判し、MacBookとiPhoneの間に位置するデバイスがiPadであると力強く宣言。初代iPadには12個のアプリが搭載されており、「App Store」経由ではiPhone/iPod touch用の14万のアプリがそのまま使えました(当時は、拡大表示で対応するものもありました)。iPhoneで購入したアプリはiPadでも追加料金なしで使えるのも魅力でした。

Webページの閲覧、メールのチェック、写真や動画の閲覧、音楽、ゲーム、電子書籍など、初代iPadは最新のiPadとほぼ同じ使い方ができました。また、アマゾンの「Kindle」に対抗するため、現在よりも新聞や雑誌を読むのに適した電子書籍用として性格が強く、発表会では新聞社や出版社の代表が登壇してiPadのメリットをアピールしていました。

本記事のため押し入れから引っ張り出してきた初代iPad

本記事のため押し入れから引っ張り出してきた初代iPad。ベゼルが太くて少し古さは感じます

完全に忘れていましたが、初代iPadにはカメラが搭載されていませんでした。カメラが搭載されたのは「iPad 2」からです

日本ではiPadを求めて1200人が行列

初代iPadは4月3日に米国で発売され、初日で30万台以上が販売されました。日本では同年5月に発売され、アップルストア銀座にはiPadを買い求めようと1200人が並びました。その後、約2か月で200万台を販売。2011年3月には、ギネスワールドレコーズが、歴史上で「最も速く売れた一般消費者向け電子機器」にiPadが認定されるなど、一気に普及しました。

2011年にはフロントカメラとバックカメラを搭載した「iPad 2」が登場しましたが、日本では東日本大震災の影響で発売が延期され、4月28日に発売されました。翌年2012年3月には高解像度なRetinaディスプレイを搭載したモデルが発表され、10月には7.9インチの「iPad mini」が発表されます。小型のiPad miniは通勤中に電子書籍を読むのに適したモデルとして、日本でも人気になりました。

その後、薄型モデルの「iPad Air」、iPad miniのRetinaディスプレイ化、「Office for iPad」の発表、教育向けコンテンツの「iTunes U」の登場などさまざまな出来事がありました。

2015年には「Apple Pencil」を使って手書き入力ができる「iPad Pro」が登場。これまでは、コンテンツを“見る”端末だったiPadが、コンテンツを“作る”端末へ、守備範囲を広げることになります。

2018年11月に発売されたiPad Proの12.9インチモデル。ホームボタンが廃止され、外部インターフェイスがUSB-Cポートに変わるなど、これまでのiPadとはがらりと仕様が変わったモデルです

2020年は「iPad Pro」がアップデート?

iPadは2010年の発売以降、1年ごとに何らかの新モデルが発表されてきました。

昨年2019年は、iPad Pro以外のすべてのモデルがアップデートされました。第7世代のiPadは画面サイズが9.7インチから10.2インチに大きくなり、Apple PencilとSmart Keyboardに対応。価格も3万円台からと非常に手ごろで、価格.com上でも人気のモデルです。

第7世代のiPadは価格.comでも不動の人気を誇る大人気モデル

第7世代のiPadは価格.comでも不動の人気を誇る大人気モデル

iPad miniは約3年半ぶりに新モデルが登場。こちらもApple Pencilに対応して、手帳感覚で使えるようになりました。iPad Airも5年ぶりに新モデルが登場。iPad Airと言えば薄型・軽量ボディのiPadという位置づけでしたが、最新のiPad Airは第7世代iPadとiPad Proの間に位置づけられるモデルとなりました。OSもiPhoneと同じ「iOS」から、iPad専用の「iPadOS」に進化し、よりPCライクな使い方ができるようになりました。

昨年のiPadの動きを見ると、iPad Proだけがアップデートされておらず、今年は何らかのアップデートがあると予想されます。

汎用性の高さはPCやスマホよりも上

初代iPadが登場したとき、MacBookとiPhoneの間に位置づけられるデバイスと言われていました。サイズ的にはそうですが、使い方はPCとスマホの両方をカバーしており、この10年で非常に汎用性の高いデバイスに進化してきたと言えるでしょう。教育現場には早くから採用され、企業も業務に積極的に導入しています。iPad Proはプロのクリエイターのツールとして存在感が高まってきており、昨年には写真編集アプリ「Photoshop」がiPadで使えるようになりました。

ジョブズ氏が「魔法のような革新的デバイス」と呼んだiPadは、さまざまなシーンで多くのユーザーに使われるようになり、この10年で“魔法”から“日常”へ変わったと言えるかもしれません。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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