レビュー
ライカと共同開発のクアッドカメラ搭載

5G対応SIMフリースマホ、ファーウェイ「Mate 30 Pro 5G」レビュー。GMSなしでの使い勝手は?

ファーウェイから2020年4月中旬に一般発売が始まるSIMフリースマートフォン「Mate 30 Pro 5G」。市場想定価格は128,800円(税別)で、ハードウェア、カメラ、スペックのいずれにおいても最高峰のハイエンドモデルだ。ただし、GmailなどのGMS(Google Mobile Service)は非搭載。Googleなしでも果たして便利に使えるのか、そのあたりも含めてレビューしました。

SIMフリースマホ、ファーウェイ「Mate 30 Pro 5G」レビュー

SIMフリースマホ、ファーウェイ「Mate 30 Pro 5G」レビュー

88°の角度で湾曲する「ホライゾンディスプレイ」

約6.3インチのフルHD+(2400×1176)の有機ELディスプレイを搭載する「Mate 30 Pro 5G」。ディスプレイは、側面に向かって88°の急角度で湾曲しており、ファーウェイはこれを「ホライゾンディスプレイ」と呼んでいます。左右にベゼルが見えないため、前面のほとんどがディスプレイに覆われているかのように感じます。

ホライゾンディスプレイは、上部のノッチ以外のほぼすべてがディスプレイになっています

ホライゾンディスプレイは、上部のノッチ以外のほぼすべてがディスプレイになっています

側面が湾曲したディスプレイになっているデザインのため、側面には、やや背面寄りの場所に電源ボタンがあるだけ。音量調節ボタンは、ディスプレイの右側、もしくは左側をダブルタップすることで表示される仮想の音量調節キーで操作します。

急角度で落ち込むデザインのディスプレイ

急角度で落ち込むデザインのディスプレイ

ディスプレイの側面をダブルタップすることで表示される仮想の音量調節キー。慣れるまでには、表示させるのにコツがいりますが、慣れれば左右どちらの手でも音量調節を行えるので便利

ファーウェイのスマートフォンのボディは、シリーズを通してグラデーションを用いたり、グロッシーな光沢など、少し派手めのデザインでしたが、「Mate 30 Pro 5G」はヴィーガンレザーというレザー素材を全面に施しており、どこか大人っぽい雰囲気を備えます。

特に、背面中央にある、4基のカメラを円形のリングで囲んだ「Halo Ring」はこれまでのファーウェイ製スマホとは一線を画すデザインです。スマートフォンというより、一般のカメラのような印象で、見た目のインパクトはかなり大きいでしょう。

ヴィーガンレザーはクラシックだが、ビビッドなオレンジ色によりカジュアルな雰囲気も備えます

ヴィーガンレザーはクラシックだが、ビビッドなオレンジ色によりカジュアルな雰囲気も備えます

4基のカメラを円形のリングで囲んだ「Halo Ring」

4基のカメラを円形のリングで囲んだ「Halo Ring」

「Mate 30 Pro 5G」の本体サイズは、73.1(幅)×158.1(奥行き)×9.5(厚さ)mmで、重量は約198g。このサイズのスマートフォンとしては少々重い部類に入り、片手で持つとずしっとした重量を感じます。防水/防塵はIPX68等級に対応します。

ライカと共同開発の4眼カメラは文句なしの完成度

ファーウェイのスマホと言えば、高性能なカメラがシリーズを通して人気です。「Mate 30 Pro 5G」もその系譜に外れることなく、ライカと共同開発した4基のカメラ(クアッドカメラ)を搭載しており、非常にハイスペックになっています。

メインカメラは、約4000万画素/F1.8/18mm(35mm換算。以下同)のシネマカメラ(超広角)、約4000万画素/F1.6/27mmのSuperSensingカメラ(広角)、800万画素/F2.4/80mmの望遠カメラ、被写界深度測定用の3D被写界深度測定カメラという構成。広角カメラは1/1.7インチのRYYBセンサーを搭載するだけでなく、超広角カメラも1/1.54インチという大型のRGGBセンサーを搭載しています。

上が広角、下が超広角カメラで撮影した写真。どちらも解像度は申し分なく、花びら1枚ずつの輪郭もハッキリとしています。ただし、広角カメラのほうは、RYYBセンサーの影響か、黄色が強めに出る傾向がありました

広角カメラで「HDR+」をオンにして撮影。夕方の強い逆光ながらも、草の葉の模様も黒つぶれすることなくキレイに表現されています

背景をぼかす「アパーチャ」モードで撮影。手前から奥に向かって強くなっていくボケは、ToFセンサーにより深度が正確に測定されているからでしょう

低照度でも明るく撮影できる「夜景」モードも健在。街灯しかない場所にある夜桜も、ノイズや手ブレはなし。少し色味が強調されすぎな点もありますが、手持ちでこのクオリティの写真を撮れれば十分すぎるでしょう

望遠カメラは光学3倍ズーム、ハイブリッド5倍ズーム、デジタル30倍ズームに対応。ハイブリッド5倍ズームまでなら、画質の劣化もほとんどない高い品質の写真が撮れます。それ以上になると、手ブレが出てきて、手持ちでの撮影は少し難しい印象です。また、夜間のズーム撮影では、手ブレに加えて、ノイズがかなり発生したので、基本的に明るい場所で能力を発揮できるカメラと言えそうです。

等倍(左上)、光学3倍(右上)、ハイブリッド5倍(左下)、デジタル30倍ズーム(右下)。ハイブリッド5倍ズームまでは画質の劣化や手ブレはほとんど感じられず。デジタル30倍ズームになると、被写体をフレームインさせることが難しい

「Mate 30 Pro 5G」は静止画だけではなく、動画撮影機能においてもとてつもないスペックを持っています。最大4K/60fpsで動画撮影できるほか、強力な光学式手ブレ補正、プロ機材レベルの7680fpsのスローモーション撮影、4K HDR+でのタイムラプス撮影、リアルタイム背景ぼかしなど、豪華な機能がてんこ盛りです。

GMS非搭載は大きなデメリット。「Huawei AppGallery」の今後に期待

「Mate 30 Pro 5G」の基本スペックは、CPUに5G対応「Kirin 990 5G」を搭載するほか、メモリーは8GB、ストレージ容量は256GB、バッテリー容量は4500mAh。40Wの高速充電が可能なHUAWEIスーパーチャージのほか、最大27Wのワイヤレス充電に対応します。

2基あるSIMカードスロットは1基が5G、もう1基が4G LTEに対応します。microSDカードは利用できませんが、ファーウェイ独自の「NMカード」を別途ストレージとして使えます。

「Kirin 990 5G」は6GHz以下の5G周波数帯「Sub-6」(サブ6)に対応し、ミリ波には非対応ですが、NSA(ノンスタンドアローン)とSA(スタンドアローン)の両方式に対応。日本では、現在5GサービスはNSA方式にとどまりますが、今後数年間でSA方式が展開される見込みになるため、「Mate 30 Pro 5G」は長く使い続けられる端末と言えます。

ベンチマーク測定アプリ「Antutu Benchmark」の総合スコアは454535。特にMEMのスコアが高くなっている。アプリの起動や切り替え、カメラの画像処理時間などは素早く、ハイエンド端末として十分スムーズな動作でした

「Mate 30 Pro 5G」のソフトウェアを語るうえでどうしても外せないのが、Google関連のアプリを集めたGMSが非搭載であることです。GmailやGoogleマップ、Googleカレンダーといったアプリはインストールされていません。アプリの販売プラットフォームであるGoogle Playも使用できません。そのため、ファーウェイは独自のアプリストア「Huawei AppGallery」を立ち上げ、Google Playなしでもアプリのダウンロードなどを行えるようにしています。

「Huawei AppGallery」には、「TikTok」など、日本でも人気の中国製アプリは揃っています。FacebookやTwitterなどのアプリは、「Huawei AppGallery」から直接インストールすることはできませんが、公式サイトから直接ダウンロードできるURLが記載されていたり、ブラウザー版をベースとした簡易的な「高速アプリ」として使用可能です。

「Huawei AppGallery」のアプリ人気ランキング30位までを見ると、Google Play(日本)のランキングでは見られないアプリのラインアップ

「Huawei AppGallery」では、Facebookは公式サイトから直接ダウンロードできるURLを記載。Twitterについては、ブラウザー版をベースとする「高速アプリ」として利用可能。今は未登録のアプリも、今後こういった形で使えるようになれば弱点を補えるかもしれません

なお、日本製のアプリも多少入っていますが、一番痛いのは「LINE」が入っていないことでしょう。また、昨今人気のコード決済アプリ「PayPay」なども登録されていません。

やはりGMSやキラーアプリが使えないのは、使い勝手がいいとは言えません。ブラウザーで代用できるものもありますが、慣れ親しんだアプリのほうが使いやすいというのが正直なところ。ただし、ファーウェイは「Huawei AppGallery」を重要視しており、アプリ開発者にも出資を行っています。今後、登録アプリが増えるとともに、GMSが使えるようになれば、ハードウェアとしての製品力は非常に高いため、「Mate 30 Pro」はハイエンドスマホの中でも最良の選択のひとつになるでしょう。

水川悠士(編集部)

水川悠士(編集部)

最新ガジェットとゲームに目がない雑食系ライター。最近メタボ気味になってきたので健康管理グッズにも興味あり。休日はゲームをしたり映画を見たりしています。

記事で紹介した製品・サービスなどの詳細をチェック
関連記事
価格.comマガジン プレゼントマンデー
ページトップへ戻る