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天板の模様が光って動く「AniMe Matrix」も面白い

「Ryzen 9 4900HS」搭載のゲーミングPC「ROG ZEPHYRUS G14」レビュー

ASUS JAPANは2020年5月27日、AMDのノートPC向け最新APU「Ryzen 4000」シリーズを採用した「ROG ZEPHYRUS G14」を5月29日から順次発売すると発表した。14型のディスプレイを搭載したコンパクトなボディに、高性能なAPUと外部GPUを搭載したパワフルなゲーミングノートPCだ。発売前に試す機会を得たので、その実力をチェックしていきたい。

ゲーミングノートPCとしてはコンパクトなボディに、AMDの最新APUとNVIDIAの高性能GPUを搭載するROG ZEPHYRUS G14。市場想定価格は139,818円(税別)から。ASUS Storeや一部量販店限定で118,164円(税別)の安価なモデルもラインアップする。今回試した最上位モデル「GA401IV-R9R2060WLQ」の市場想定価格は239,818円(税別)

リビングゲーマーにはうれしいコンパクトサイズ

まずはデザインを見ていこう。ROG ZEPHYRUS G14はゲーミングノートPCとしては小型の14型のディスプレイを搭載する。通常モデルの本体サイズは、約324(幅)×222(奥行)×17.9(高さ)mm、重量は1.65kg。後述する「AniMe Matrix」を搭載するモデルの本体サイズは厚さが19.9mm、重量が1.7kgと少しだけ厚くて重い。今回はAniMe Matrixモデルをレビューしているが、最近のノートPCとしては厚みがあるものの、ゲーミングノートPCとしてはコンパクトで軽いのは間違いない。筆者のように自室のないリビングゲーマーにはうれしいサイズ感だ。

カラーはエクリプスグレーとムーンライトホワイトの2色。ゲームの世界観でよく用いられるディストピアとユートピアをイメージしているという。

今回試したモデルはムーンライトホワイトモデル。清潔感のある白色で、一見するとゲーミングノートPCらしく見えない

底面のカラーはシルバー。吸気と排気、さらにスピーカーのため底面は穴が多め

底面のカラーはシルバー。吸気と排気、さらにスピーカーのため底面は穴が多め

カラーはエクリプスグレー(下)とムーンライトホワイト(上)の2色。さらに、通常モデル(左)とAniMe Matrixを搭載するモデル(右)がラインアップされる。なお、AniMe Matrixを搭載するのは最上位モデルとその下のグレードのモデルのみ(最上モデルは通常モデルも選択可能だが、下のグレードはAniMe Matrixモデルのみ)

AniMe Matrix搭載モデルの重量はキッチンスケールでの実測が1719gだった。軽さを重視するならAniMe Matrixを搭載しない通常モデルを選ぶといいだろう

天板の模様が光る! 動く!カスタマイズできる!

前述のAniMe Matrixとは、天板に埋め込まれたLEDが光って動くという遊び心あふれる機能だ。天板には6536個の穴が空いており、1215個のミニLEDが埋め込まれている。アニメーションモードでロゴやマークを動かしたり、音楽再生時に音に合わせて動かしたり、メールの着信や時刻を表示したりできる。アニメーションモードで表示する模様は好きなものが選べて、点滅する速さや動きも設定できる。使い方はユーザー次第だ。

ゲーミングノートPCはいろいろなところが光るモデルが多いが、AniMe Matrixのアニメ-ションは珍しく、個性を発揮できる面白い機能だ。カラーが白色だけというが残念だが、ユーザーの気持ちをあげる機能として、予算に余裕のある人はAniMe Matrixモデルを選んでみてはどうなろうか。

6536の穴の数はROGシリーズが各国でもらった賞の数、1215は8bitから始まるゲームに敬意を表したものだという。カラーは白色で、明るい室内でもくっきりと表示される

左上が音楽再生中、右上がメール着信時、左下が時計。ディスプレイを閉じてもAniMe Matrixは表示可能。ユーザーはゲームプレイ中や作業中は天板を見ることはできないが、対面の人に対してのアピールにはなる

AniMe Matrixの設定は、「Armory Crate」で行う。「価格.comマガジン」のロゴでアニメ−ションを作成しようと試みたが、さすがに漢字を上手に表現するのにはひと工夫必要だった

注目APU「Ryzen 9 4900HS」の実力は?

本モデルの一番の特徴はパフォーマンスだ。APUにはRyzen Mobile 4000シリーズを搭載する。自作PCで大人気CPUであるデスクトップ向け第3世代Ryzenプロセッサーと同じ「Zen2」アーキテクチャーを採用する、大注目のAPUだ。チップセット部分の製造プロセスルールが7nm化されており、パフォーマンスだけでなく省電力性の高さも兼ね備えている。

今回試したモデルはRyzen Mobile 4000シリーズの最上位プロセッサーの「Ryzen 9 4900HS」を搭載。同プロセッサーは本モデルが6か月間、他社に先行して搭載が許された特別なAPUだ。CPU部分は8コア16スレッド、動作クロックは3GHz、最大4.3GHz。ノートPC向けCPUとしてトップクラスなのは言うまでもない。それでいてTDP(熱設計電力)は35Wと、ライバルとなるインテルのノートPC向けのHプロセッサーの45Wよりも低い。

Ryzen 9 4900HSのCPUは8コア16スレッドというスペック。ノートPC向けで8コアはすごいが、TDP35Wというのもすごい!

GPUは、Ryzen 9 4900HSの内部GPUのほかに、外部GPUとして「GeForce RTX 2060 with Max-Q Design(6GB)」を搭載しており、自動で切り替わる仕組みだ。ユーザーが手動で選択することも可能。メモリーはDDR4-3200の16GB、ストレージは1TB SSD(PCI Express NVMe)というスペックだ。

GPUはAPU内蔵の「AMD Radeon Graphics」と外付けのGeForce RTX 2060 with Max-Q Designが利用できる

GPUはAPU内蔵の「AMD Radeon Graphics」と外付けのGeForce RTX 2060 with Max-Q Designが利用できる

ストレージの読み書き速度を計測するベンチマークソフト「CrystalDiskMark v7.0.0」(ひよひよ氏作)の結果。NVMe SSDらしい高速な読み書きが可能

続いて定番ベンチマークソフトでその実力をチェックしてみた。比較には、以前レビューした同社のゲーミングノートPC「ROG ZEPHYRUS S GX531GWR」と「ROG ZEPHYRUS S GX701GXR」のデータを利用している。2モデルの主なスペックは以下の通り。

ROG ZEPHYRUS S GX531GWR
・CPU:Core i7-9750H(6コア/12スレッド、2.6GHz、最大4.5GHz)
・GPU:GeForce RTX 2070 with Max-Q Design
・メモリー:24GB
・ストレージ:1TB SSD(PCI Express 3.0 x2)
・ディスプレイ:15.6型液晶ディスプレイ(1920×1080)

ROG ZEPHYRUS S GX701GXR
・CPU:Core i7-9750H(6コア/12スレッド、2.6GHz、最大4.5GHz)
・GPU:GeForce RTX 2080 with Max-Q Design
・メモリー:32GB
・ストレージ:1TB SSD(PCI Express 3.0 x4)
・ディスプレイ:17.3型液晶ディスプレイ(1920×1080)

まずはCPUの性能を測定するMAXTHONの「CINEBENCH R20」の結果だ。マルチコアの結果はやはり8コア/16スレッドのRyzen 9 4900HSが2倍近いスコアを記録した。シングルコアでもCore i7-9750Hを上回っている。


続いて、パソコンの総合性能を測定する「PC Mark 10」の結果を見ていこう。総合スコアは5457とベンチマークの2台よりも劣っていた。ベンチマーク2台のメモリーが24GB/32GBと、ROG ZEPHYRUS G14の16GBよりも多く、GPUもワンランク上のグレードなので違和感のない結果と言えそうだ。個別に見ると、Productivityが7412とほかの2台を上回っていた。


最後は3D描画性能を測定する「3DMark」だ。ROG ZEPHYRUS G14はGeForce RTX 2060、ROG ZEPHYRUS S GX531GWR がGeForce RTX 2070、ROG ZEPHYRUS S GX701GXRがGeForce RTX 2080(いずれもMax-Q Design)を搭載しているが、その順番通りの結果となっている。

GeForce RTX 280のスコアの高さが目立つが、その分、ROG ZEPHYRUS S GX701GXRは40万円オーバーの高級モデルだ。ROG ZEPHYRUS G14の価格は税別で約24万円ということを考えると十分高いスコアと言えるのではないだろうか。

実際にゲームもしてみた。試したのは人気FPSで、重量級と言われる「THE DIVISION 2」。画質は最高の「ウルトラ」をチョイス。動作モードは「ターボ」(※ターボは電源接続時しか利用できない)。フレームレートは50fpsをキープしており、にわかプレーヤーの筆者には問題なく遊べるレベルだ。ファンの音はさすがに大きいが、ヘッドホンをしないとプレイできないというほどではない。

THE DIVISION 2をプレイ(画面が赤いのはやられてしまったため)。フレームレートは50fps台で、動きが少ないシーンは60fpsを超えていた

ゲームはもちろん、日常使いにもOKな充実装備

最後に使い勝手の面を見ていこう。パームレストには指紋が付きにくい加工がほどこされており、長くキレイに使えそうだ。最初に本体は厚めと書いたが、厚いのはこのパームレスト部分。内部がハニカム構造になっており、ハードにプレイしてもたわむのを防ぐために厚くなっているのだ。

キーボードはキーピッチが19.05mm、キーストロークが1.7mm。適度なクリック感があって、気持ちよくタイピングができる。もちろん、ゲーミング用に2000万回以上の打鍵に耐える耐久性、Nキーロールオーバー、4つの機能を素早く切り替えられるホットキー、左手の親指で押しやすいスペースバーなどゲーミングノートPCらしいキーボードとなっている。

キーボードはゲーミングノートPCらしく耐久性が高く、Nキーロールオーバーもサポート。キー配列は一般的で、ゲーム以外の用途にも問題なく使えるというか、ストロークが深く、キーピッチも19mm以上あり、同社の非ゲーミングノートPCのキーボードよりも打ちやすいかもしれない

ディスプレイを開くとキーボードに傾斜がつく「エルゴリフトヒンジ」を採用。最近の同社のノートPCではおなじみの機能だ

ディスプレイはWQHD(2560×140)でリフレッシュレートが60Hz。14型ノートPCでWQHD/60Hzモニターを搭載するのは世界初だという。IPSパネルなので、視野角が178°と広いのもポイント。工場出荷前にキャリブレーションを実施するなどこだわりのディスプレイだ。

ほかのモデルは、フルHD(1920×1080)/60Hzや、フルHD/120Hzを搭載している。滑らかな表示にこだわるのならフルHD/120Hzのモデルを選ぶといいだろう。

今回試したモデルのディスプレイはWQHD/60Hzの14型。画面占有率85%という狭額縁も見どころだが、Webカメラは搭載しない

バッテリー駆動時間はカタログスペックで約9.4時間。もちろん、ゲームを9.4時間遊べるというわけではないが、Webページの閲覧やメールのチェックなど日常的な作業なら長時間利用できそうだ。

外部インターフェイスは左側面に電源ポート、4K出力可能なHDMI 2.0b、USB 3.1 Type-C(Gen2、DisplayPort1.4、Power Delivery)、3.5mmオーディオ出力、右側面に、USB 3.1 Type-C(Gen2)、USB 3.0 Type-A×2、セキュリティスロットを備える。右手でマウス操作しやすいように、電源ポートが左側面にあるのは地味にありがたい。

無線LANは最新のWi-Fi 6をサポートしており、有線LANポートがなくても、対応ルーターがあれば快適にゲームが楽しめそうだ。

外部インターフェイスは両側面に備わっている。USB Type-CはPower Deliveryに対応しており、65Wのアダプター(別売)を使うと、1時間で60%まで充電できるという

付属のACアダプターはさすがに大きくて重い。キッチンスケールでの実測は528gだった

付属のACアダプターはさすがに大きくて重い。キッチンスケールでの実測は528gだった

まとめ

ROG ZEPHYRUS G14は見どころの多いゲーミングノートPCだ。まず、GeForce RTXを搭載するノートPCはMax-Q Designのおかげでボディを薄くできたとしても重量は軽くても1.9kg台はあるので、約1.65kgからの本モデルはかなり軽い。マイクロソフトが推進している「モダンPC」(薄型・軽量ボディに最新機能を搭載したパソコンの総称)にゲーミングノートPCとしてはじめて認定されているほどだ。

Ryzen 9 4900HSのパフォーマンスも期待以上だった。これだけパフォーマンスが高ければ、ゲームだけでなく、写真や動画の編集といたクリエイティブな用途にも使えるだろう。外付けディスプレイに接続して、大画面でゲームを遊んだり、ヘビーなクリエイティブ作業を行ったりしてもいい。ゲーム以外の用途でもコンパクトで高性能なノートPCの需要はありそうだ。リビングゲーマーはもちろん、コンパクトなゲーミングノートPCを探している人にチェックしてもらいたい1台だ。

三浦善弘(編集部)

三浦善弘(編集部)

パソコン関連を担当する双子の兄。守備範囲の広さ(浅いけど)が長所。最近、鉄道の魅力にハマりつつあります。

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